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第510回 改めて考える安倍内閣の評価~その功と罪を問う~など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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記事としては、少し後発となりましたが、安倍さんが首相の座を辞任する、との報道を目にした時、私としましても思わず目を丸く見開いてしまいました。

恐らくこれ以上の任期の延長はないだろうと思っていましたし、できれば任期いっぱい勤めあげてほしいという思いがありましたので、ショックを受けなかったというと嘘になります。

ただ、その後任としては菅さんが出馬してくれることを願っていましたので、今回改めて菅さんが総裁として選出されたことはまた、喜ばしく思っております。

菅義偉

で、新しい菅内閣評としては後日記事にさせていただくこととしまして、今回は昨日(2020年9月16日)に内閣総理大臣の座を勇退する事となりました、安倍前首相について、改めて「安倍内閣評」として私の記事を作成したいと思います。


安倍内閣に託されていたもの

これって結構大きくて、最大のものとしては憲法改正。そして拉致問題に対する取り組み、そして北方領土の返還の3つでしょうか。

残念ながら、私たち国民が一番期待したこの3つに関しては大きな成果を上げることはできず、首相の座を去ってしまうこととなりました。

ただ、憲法を国防という視点から見れば、特定秘密保護法関連であったり、憲法の拡大解釈としての集団的自衛権の行使など、憲法を改正せずとも最低限日本を外敵から守るための道筋はつけてくださったのではないでしょうか。

何より、そういった安倍さんのイズムをずっと官房長官として支え続けた菅さんが次期首相となるわけですので、きっと継続してこの3つの問題に対して菅さんが取り組んでくださると私は信じています。

その上で。私としては安倍内閣の最大の「功績」はやはり「就労」に関連した問題を大幅に改善させたことにあったのではないでしょうか。


階層別給与所得者数の推移(1年間継続して労働した者)

安倍内閣100万円以下所得者数推移
安倍内閣100万円~200万円所得者数推移
安倍内閣200万円~300万円所得者数推移
安倍内閣300万円~400万円所得者数推移
安倍内閣400万円~500万円所得者数推移
安倍内閣500万円~600万円所得者数推移
安倍内閣600万円~700万円所得者数推移
安倍内閣700万円~800万円所得者数推移
安倍内閣800万円~900万円所得者数推移
安倍内閣900万円~1000万円所得者数推移
安倍内閣1000万円~1500万円所得者数推移
安倍内閣1500万円~2000万円所得者数推移
安倍内閣2000万円~2500万円所得者数推移
安倍内閣2500万円超所得者数推移

平成24年平成25年平成26年平成27年平成28年平成29年平成30年
100万円以下3,9354,2154,1784,1164,2194,1524,098
100万円超 200万円以下6,9656,9847,2147,1927,1046,6996,882
200万円超 300万円以下7,7967,8208,0297,8027,9617,8127,617
300万円超 400万円以下8,1868,0948,2418,3798,5368,6668,667
400万円超 500万円以下6,3356,4016,6336,7776,9517,3087,482
500万円超 600万円以下4,2764,4734,5024,6294,6634,9785,148
600万円超 700万円以下2,6052,7342,8042,8372,9023,1273,290
700万円超 800万円以下1,8111,8791,8961,9462,0212,1372,211
800万円超 900万円以下 1,1481,2281,2501,3141,3451,4251,449
900万円超 1,000万円以下775769821854907926932
1,000万円超 1,500万円以下1,2951,3681,4831,5391,5191,6281,804
1,500万円超 2,000万円以下260292306335336337 393
2,000万円超 2,500万円以下878595101107115128
2,500万円超81113111117120140164


このデータ、実は「中間層の見方」のシリーズで平成27年までは掲載していたのですが、その後、平成30年のデータまで公表されていますので、改めてまとめてみました。国税庁のデータです。

共産党の定義では「ワーキングプア」は年収200万円以下を言うのだそうですが、どうでしょう。

改めて、ですが、年収100万円以下の給与所得者は安倍内閣スタート直後に急増していますが、その後はほぼ横ばい。安倍内閣初年度と一昨年、平成30年(2018年)を比較しますと、寧ろ減っていることがわかります。

100万円~200万に関しては急増したのが安倍内閣2年目の事。平成29年に急減していますが、傾向としては30年まで継続して減少していますね?

共産党の言う「ワーキングプア」の給与所得者は寧ろ減少しています。

この傾向は、年収200万円~300万円の所得層までが同様で、300万円以降の給与所得者は、すべての所得層において増加していることがわかりますね?

短期的に見ると減少している年もありますが、それは「例外」と言い切ってよいほどです。


「無職者」、「失業者」数の推移

しかし、このような資料を見せると、必ずと言っていいほど「高齢者が働き始めたからだ」という主張をする人がいます。

しかし。実は総務省統計局より、「非労働力人口」。つまり、「無職者」の数が公表されており、このデータは、「15歳~64歳」までの無職者の数を区分けして公表しています。

先ほどの「給与所得者数」の推移と同様、「平成24年」から、一年だけ加えて平成31年(令和元年)までのデータをお示ししますと、

非労働力人口(15歳~64歳)の推移
平成24年 2097万人
平成25年 1993万人
平成26年 1915万人
平成27年 1856万人
平成28年 1772万人
平成29年 1700万人
平成30年 1591万人
平成31年 1522万人

と、ご覧の通り「無職者」の数は減っています。データとしては平成21年のものから掲載されているのですが、平成21年~平成24年にかけては増加しています。(統計局データ)

で、このようなデータを否定する人は次に、「若者の人口が減っているからだ」と主張します。

ですが、詳細な数字までは掲載しませんが、同じく15歳~64歳までの「労働力人口」は平成21年~平成25年までは継続して減少しているのですが、それ以降は平成31年(令和元年)まで継続して増加しています。

で、ちなみに「労働力人口」は「就労者数」と「完全失業者数(求職者数)」を足したものなのですが、「完全失業者数」の推移を見てみますと、

完全失業者数(15~64歳)の推移
平成24年 272万人
平成25年 251万人
平成26年 222万人
平成27年 208万人
平成28年 193万人
平成29年 175万人
平成30年 153万人
平成31年 148万人

と、継続して減少しています。これは、実は平成21年から継続して見られる現象なのですが、安倍内閣より前はこれに加えて「無職者」の数が増加していましたから、失業者が就労することができず、「無職者」となっていたことが原因でした。

しかし、安倍内閣以降は「無職者」の数が減っていますので、「失業者」が「就業者」となったことが原因で失業者の数が減っています。

この違いはとても大きいですよね?

共産党や立憲民主党は、安倍内閣において、あたかも格差が広がったかのようなでたらめを吹聴しています。

確かに安倍内閣に入って、「年収100万円以下の労働者」や2年目には「年収100万~300万の労働者」の数が大幅に増加しました。

ですが、この時同時に「無職者」や「失業者」の数が減っており、初年度こそ平成24年度と比較して年収300万~400万(及び900万~1000万、2000万~2500万)の労働者の数が減少してはいますが、2年以降、年収300万以上の所得を得る給与所得者が、ほぼすべての所得層において増加しています。

逆に安倍内閣初年度と比較すると、300万以下の所得層は減少しており、私にはどう見ても「格差が開いた」ようには見えないのです。

「低所得者」の水準が上昇し、「中間層」の水準が上昇し、その上で確かに「高額所得者」の数も上昇していますが、このような状況の一体何が問題だというのでしょうか?

寧ろこれ以上に評価すべき結果を残した内閣など、特にバブル以降の内閣としては存在しません。

なぜ彼らにはこのような「現実」を受け止め、正確に情報を発信することができないのでしょうか?

私には全く理解できません。


次回記事に向けて


次の記事では、改めて安倍内閣の「負の側面」とされる、「もりかけさくら」とやらについて、私なりの「評価」を加えてみたいと思いjます。

改めて、安倍さん。本当に大変な「内閣総理大臣」としての7年8か月。

本当に、本当にお疲れさまでした!!!

安倍首相退陣
時事通信社 2020年09月16日13時06分配信記事より


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