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第498回 現時点で最大の給付制度、持続化給付金のウィークポイントなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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第496回の記事 では

 「家賃の猶予、免除に応じた不動産業者への固定資産税の免除制度」
 「中小企業者・小規模事業者に対する固定資産税・都市計画税の減免」
 「住居確保給付金」

という3つの制度について、第497回の記事 では

 「緊急小口資金等の特例貸付」

について、それぞれ記事にしました。

ですが、これらの制度からは大きく零れ落ちている存在がありまして、それが「企業」の経費の問題です。

勿論、前回、前々回で記事として掲載した補助制度でも、例えば「個人事業主」レベルであれば十分に救済措置となる可能性はあるのですが、おそらく中小企業以上のレベルになると「これではとても賄えない」という企業も出てくるでしょう。

これを補填する目的で先日の予算員会を通過したのが「持続化給付金制度」です。


持続化給付金制度とは

既に多くの方がご存じだとは思いますが改めまして。

持続化給付金

ポイントをまとめてみます。
【対象】
中小企業及び個人事業主の内、
ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者。

【金額】
中小企業・・・200万、個人事業主・・・100万 かつ 昨年年間の売り上げからの減少分が上限

となっています。

で、こちら、「確定申告」を行っていることが前提条件となっていまして、売り上げが減少した月が昨年より50%以上減少していれば給付の対象となります。


持続化給付金のウィークポイント

さて。前回から前振りをしているこの「持続化給付金のウィークポイント」。

ポイントとなるのが給付されるベースとなるのが「売上」であるという事。「所得」ではないんですね。

勿論、普段、「売上」から経費を支出してその差額分が「所得」となっていますので、その「売上」を補填しますという発想そのものはおかしくないと思います。

ですが、ここで一つネックとなるのが「雇用者報酬」。つまり、「給与」のことです。

勿論、政府が用意している制度としては「雇用調整助成金」がございまして、この制度を使えば「雇用者報酬」の部分は賄えるかもしれません。

雇用調整助成金も改善され、元々給与の2/3を政府が補填したものが、7.5割~9割にまで改善され、更には10割まで引き上げられました。

つまり、事業が苦しくなって、従業員の解雇が必要になっても解雇せず、雇い続けた場合、その全額を政府が保証しますよ、というレベルにまで制度が改善されています。要件として

 「売上高又は生産量などの事業活動を示す指標について、その最近3か月間の月平均値が前年同期に比べて10%以上減少していること」

という要件が、10%ではなく5%にまで引き下げられましたので、非常に利用しやすくはなっていると思います。

ですが、それでもその支給額には上限(日額8330円)があり、制度といて完璧なわけではありません。

申請そのもののも手間ですし、これを面倒だと感じて例えば従業員の給与を減額してしまったり、あるいは解雇してしまうような企業も少なくはないのではないでしょうか?

もしくはそれでも我慢してこれまでと同じ給与を従業員に手渡していて、自身の貯蓄を食いつぶしている「個人事業主」などもいるかもしれません。


持続化給付金、給付条件のウィークポイント

では、例えば個人事業主などで、

「従業員に給料を支払わなければ売り上げが1/2以下になることはないが、従業員に給料を支払ってしまうと手元に残るお金がゼロになってしまう」

ような事業主がいたとしたらどうでしょう?
または給料を全額歩合制にしていて、

「従業員が自分自身で稼ぐ給料は増収だが、それ以外の売り上げが1/2を割り込んでしまう」

様な場合はどうでしょうか? 「そんなことはありえない」と思う人もいるかもしれません。

では、

「個人事業主が事業Aと事業B二つの事業をしていて、事業Aを完全に従業員に任せていて、事業Aの収入は全額給与として従業員に渡していた場合」

はどうでしょうか? この時、

事業Bがコロナの直撃を受けて全く採算が取れなくなった

とするとどうでしょう?

事業Aは順調で、ひょっとすると「増収」になっているかもしれません。ですが、事業Aは壊滅的な打撃を受けていますから、個人事業主本人が受け取ることのできる売り上げはひょっとすると0になっているかもしれません。

個人事業主本人がコロナに感染し、入院してしまった場合などはどうでしょうか?

私このようなケースが発生することは十分に考えられると思うのです。

従業員がとても経営者のことを尊敬していて、「半分はお渡ししますよ」などというケースもあるでしょうが、必ずしもそうなるとは限りません。

ではもし「持続化給付金」の給付条件として、

ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者。(ただし被雇用者への給与を除く)

という条件であったとしたらどうでしょう? 「被雇用者への給与を除く」の一言が条件に加えられるだけでかなり助らえる経営者もいると思いませんか?

もしくはここに「雇用調整助成金を利用している事業者は別」という文言が入っていてもよいと思います。

制度設計時にはまだどのようなウィークポイントがでてくるのか、予測しづらい部分もあると思います。

何よりもまず、実際に運用し、使える状態にすることの方が優先されますから、法案として出された段階で「ここがおかしい!」と突っ込むのはナンセンスだと私も思っています。

ですが、既に「制度」としては出来上がったのですから、「ブラッシュアップ」していく必要はあると思います。

「雇用調整助成金」も「緊急小口資金等の特例貸付」も、実際に施工された後、問題点を洗いなおしてブラッシュアップした結果、どんどんと国民が使いやすい形に変容していきました。

これは持続化助成金も同じことだと思います。

安倍さん、麻生さん。そして実際に制度設計をする官僚の皆さん。

個人事業主に対してだけでも構いません。私のこの案、ぜひ採用してみませんか?




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