第47回 「内部留保」の問題点など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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アベノミクスを問う 20

シリーズ アベノミクスを問うについては、前回の記事で「いったん終わりにする」とお伝えしたのですが、この「内部留保」についてはアベノミクス三本の矢政策の構想に関係する内容ですので、「アベノミクスを問う」の続編という形でお示ししたいと思います。

「三本の矢」のまとめ

「三本の矢」に関連する記事を作成してから大分経っていますので、まずはここをまとめたいと思います。
流れ的には、

1.「日銀が市場から国債を買い上げ、現金通貨を投入することで金融機関市場の流動性を高める」
2.「政府が国債を発行して銀行等から現金通貨を吸収し、銀行以外の実体経済市場へ仕事を発注する形で現金通貨を投下する」
3.「仕事を引き受けることで、政府から資金を手にした企業が、資金を『設備投資』や『従業員の給与』として再度資金を流通させる」
4.「政府から仕事を引き受けた企業から再度発注を受けた企業が同じく『設備投資』や『従業員の給与』として資金を流通させる」
5.「給与が増えた従業員が市場で消費し、他業界の収益へとつなげる」

と、このようなところでしょうか。所謂「内部留保」が問題となるのは、これらの項目のうち、2番~4番。
政府が投下した資金が、きちんと『設備投資』や『従業員の給与』、そして『新たなる雇用』へとつながるかどうか、ということです。

アベノミクスによって増えた収益が、新たなる「投資」に回されず、企業の貯蓄に変わる。このことを=『内部留保』と呼びます。
別名、「利益剰余金」と呼ばれます。

m-Wordさんによりますと、以下のように説明されています。

利益剰余金とは、企業活動で得た利益のうち、分配せずに社内に留保している額のことで、利益準備金とその他利益剰余金で構成される。貸借対照表を構成する株主資本のひとつ。

利益剰余金が高くなると株主資本も高くなるが、利益剰余金が低かったり赤字であったりすれば、利益で蓄積されたものがなくなったことを表し、厳しい経営状況であることが判断される。利益剰余金は利益準備金と、その他利益準備金から構成される。

利益準備金は、積み立てることが義務付けられている法定準備金で、株主への配当の1/10の金額を資本準備金と合わせて、資本金の1/4になるまで積み立てなければならない金額となる。その他利益剰余金は会社が独自の判断で積み立てる任意積立金と繰越利益剰余金から構成される。



利益剰余金のうち、「利益準備金」に関しましては「資本金の1/4になるまで積み立てる」ことが法律で義務付けられているわけですから、これは保有しておく必要があるものです。

企業が利益ためる「内部留保」過去最高の354兆円
↑こちらは、この「内部留保」に関して行われた財務省発表について行われたテレビ朝日の報道内容です。

 財務省は今年3月までの1年間で、企業が得た利益を社内にためた「内部留保」が過去最高の354兆円に膨らんだとの調査結果を発表しました。

 調査では、大企業から中小企業まで全ての企業がこの1年に利益剰余金として社内にためた内部留保は354兆円で、好調な業績に支えられて前の年に比べて26兆円増えたということです。一方で、設備投資も同程度の高い伸び率でした。このため麻生財務大臣は「企業が利益を設備投資や賃金に回しているのは良い傾向だ」と評価しながらも、経営者はもっと積極的に設備投資をするべきとの考えを重ねて強調しました。財務省はまた、4月から6月の設備投資額が1年前に比べて5.6%増えたと発表しました。この結果は、8日に発表される4月から6月期のGDP(国内総生産)の改定値に反映されます。


さて、このニュース。私が時折話題にする「ニュースピックス」においても掲載されています。

ニュースは単純に、麻生財務大臣が、『「企業が利益を設備投資や賃金に回しているのは良い傾向だ」と評価しながらも、経営者はもっと積極的に設備投資をするべきとの考えを重ねて強調』したことを単純に報道したものだと思うのですが、ニュースピックに掲載されているコメントを読みますと、どうもこの麻生大臣の発言に対して批判的な意見が目立つことが気にかかります。

批判を行う意見の多くが、「利益剰余金とは、企業が努力を積み重ねてきた結果であり、企業が稼いだお金について政府にあれこれ言われる筋合いはない」という意見です。

例えば、「企業が不景気に見舞われたときに、即座に倒産せず、耐えられるように必要な資金である」とか。
もしくは「内部留保が溜まったのは株主のおかげであり、株主に還元するのが本筋ではないか」とか。

「内部留保」の問題点

利益剰余金

こちらは、財務省が公表しているデータで、いわゆる「利益剰余金」の推移を示したものです。
民主党政権下、東日本大震災により大幅に落ち込んだ企業の利益剰余金が、民主党政権下では2年で14兆円しか回復させることができなかったものが、安倍内閣に入って以降、期間に違いこそあれ、2015年7~9月期の時点で、実に68兆円も成長させることに成功しています。

なぜ68兆円も利益剰余金、いわゆる内部留保を膨らますことができたのかと聞かれたとき、これは「企業の努力の結晶」なのでしょうか?
それとも「株主のおかげ」なのでしょうか。

もちろんそれらの理由もあるでしょう。
ですが、それ以上に、やはり大きかったのは「アベノミクス効果」。

45回の記事でもお示ししたように、「原油価格の大幅な下落」も一つの要因だったのではないでしょうか。

安倍内閣が求めているのは、これらの利益剰余をきちんと消費して、「設備投資」あるいは「給与」として市場に還元することを求めているのです。

そして、安倍内閣の求めに、企業側がきちんと応じたことに対して、麻生さんは「麻生財務大臣は「企業が利益を設備投資や賃金に回しているのは良い傾向だ」と評価しているのです。
麻生さんは、ずっとこの「内部留保」が問題であると言い続けていました。

何も今になって突然言い始めたわけではありません。
「第二の矢」によって市場に投下された資金が、きちんと企業によって消費される=『乗数効果』が高まってこそ、これが「第三の矢」として本当の効果を発揮するのです。

特に、この「内部留保」が問題として取り上げられるのは、「法人税減税」が問題とされる場合です。

法人税減税の恩恵を受ける大型の企業に対して、「法人税を下げるのは構いません。ですが、下げた分きちんと賃金に回し、設備投資に回すんでしょうね?」との意見が示される場合です。
暗に、「できないんだったら減税しませんよ」と言っているわけです。

アベノミクスが成功するかどうかは、アベノミクスの恩恵を受けた企業が、その恩恵をきちんと市場に還元するのかどうか。ここにかかっています。

次回記事におきましては、改めまして「軽減税率」に関しまして、私の評価を、
軽減税率対象「外食除く生鮮・加工食品」で合意
↑こちらの記事を開設する形で掲載したいと思います。
このシリーズの過去の記事
>> 第69回 平成28年度予算成立①
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TOPアベノミクスを問う第47回 「内部留保」の問題点

このエントリーにお寄せ頂いたコメント

【 埼玉県警察学校 校長 小河進 副校長 岩淵敏雄 が業務上横領 】


12月6日 さいたま県警の元幹部でさいたま市警察部長(警視正)まで務めた警察OBの田中三郎氏(60歳)が、埼玉県県政記者クラブで記者会見を行って、元埼玉県警察学校長等 を 業務上横領の疑いでさいたま地検に告発したことを明らかにした。


記者会見には、「明るい警察を実現する全国ネットワーク」の代表で田中氏の代理人である清水勉弁護士と同ネットワークの会員で「市民の目フォーラム北海道」代表の原田宏二が同席した。

埼玉県警察学校の学生と教職員の任意団体「校友会」が、構内の売店業者から売上金の3%を「助成金」名目で上納させていたが、
告発状によると田中氏の前任だった平成16年当時の校長(警視正 既に退職)は、庶務・厚生担当事務官(警部級)に「助成金は、当時の副校長(警視)に渡すよう」に指示し、平成16年4月から12月までの間の「助成金」計約125万円を「校友会」の出納帳に記載せず、
当時の校長や副校長ら3人が着服したとしている(告発状はPDF参照 http://www.ombudsman.jp/fswiki/wiki.cgi/akarui?action=PDF&page=%BA%EB%B6%CC%B8%A9%B7%D9%BB%A1%B3%D8%B9%BB%A1%A1%B9%F0%C8%AF%BE%F5 )。


埼玉県警察学校 校長 小河進 は 幹部職員(警視正)でありながら業務上横領。
埼玉県警察学校長→ 交通部長 →勇退(退職金全額もらい退職)。その後、一般財団法人 埼玉県警察福祉協会 理事に。
処分を受けずに天下り?
http://blog.livedoor.jp/saitamalivdoor/archives/3297522.html



【 埼玉県警察学校 校長 副校長が業務上横領 】
埼玉県警察学校の元校長が前任者ら3人 (警察学校長 小河進 副校長 岩淵敏雄)を業務上横領で刑事告発
http://blog.livedoor.jp/saitamalivdoor/archives/3297533.html

埼玉県警 不祥事
https://twitter.com/saitamatwitt
【 埼玉県警察学校 校長 小河進 副校長 岩淵敏雄 が業務上横領 】 at 2016/09/04(日) 23:22 | URL

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