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第429回 なぜ今憲法改正が必要なのか~9条に自衛隊を明記すべき意義~など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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この記事のカテゴリー >>改憲問題


先日(2018年9月22日)、愛媛県松山市の「椿神社」というところで、「憲法に自衛隊を明記する意義」というタイトルの講演会に参加する機会がありました。

愛媛県憲法改正国民投票連絡会議設立大会

画像にもございます通り、講師をなされたのは、自衛隊元「空将」でいらっしゃる織田邦男さんという方。私としては初めてお伺いするお名前です。

ただ、元々は講演会を開催することが主目的であったわけではなく、「愛媛県憲法改正国民投票連絡会議設立大会」のメインゲストとして織田さんが招かれた形になります。

大会には、実行委員会の共同代表としてもお名前を連ねていらっしゃいます、われらが加戸守行元愛媛県知事もご挨拶のため、登壇なさいました。

愛媛県憲法改正国民投票連絡会議設立大会挨拶


私は、実はこれまであまりこの「憲法改正問題」にはこのブログ上では触れてきませんでした。

実際にこれまでで話題にしたのは主に2回。ともに「緊急事態条項」をテーマとした記事です。

第86回 本当のアベノミクス
第105回 緊急事態条項の真実~現行法制の本当の問題点を問う~

「緊急事態条項」とは、例えば先日北海道を襲った北海道胆振東部地震や関西地域を襲った台風21号、広島、岡山、愛媛を中心に西日本一帯を襲った西日本豪雨災害のように、自治体や管理団体の垣根を超え、横断的に災害に対応すべき事態が発生したとき、一時的にその指揮権を内閣総理大臣に一括し、災害対応に当たることを可能とするための改正内容です。

また災害が発生した後で内閣の任期切れに伴う解散総選挙などがある場合、災害対応を優先するために一時的に内閣の任期を延長し、衆議院の解散を行わず、災害対応に当たることを可能とする内容も含まれています。

一部の野党はこれが内閣総理大臣の独裁体制を築くための法改正である、などとバカのように大騒ぎしていますが、私は最悪の事態に対応するため、このような法改正は実際に必要だと考えています。

説得力のある内容だと考えたから記事にしたわけですが、そもそもの「憲法改正議論」で考えた場合、やはり緊急事態条項の制定は憲法を改正する上での「傍論」にすぎません。その本丸はやはり「9条の改正」にあるのです。


9条に自衛隊を明記すべき理由

【日本国憲法第9条】
第1項
 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

第2項
 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

これまでの私としては、確かに現在違憲状態にある自衛隊を合法とすべきだとする、その考え方そのものは理解できるのですが、では、それを今どうしてもやらなければならないのかとか、現行法制ではダメなのかとか、そういった考え方に対して疑いもなく、はっきりと答えることができる情報を持ち合わせていませんでした。

まして9条の法改正に反対するのは、そもそも自衛隊そのものが必要ない、と考えている共産党などの面々。「反対のための反対」を必死に考え、ウェブ戦略まで駆使して改憲勢力をつぶそうと考えている連中です。

ですから、私自身の中ですらまだ疑問点が残っているような話を、無責任にブログの記事にするわけにはいきません。

私の中で、「9条を改正すべき、説得力のある理由」に未だ巡り合うことができていなかったことがそもそも私がブログに9条に関する記事を記すことができなかった最大の理由です。


自衛隊の現状

現在自衛隊が抱えている最大の問題は「なりて不足」にあるのだそうです。

自衛隊は毎年8000人の自衛官を募集しているのだそうです。ですが、実際には6000人強程度しか集まっておらず、この「なりて不足」が将来の日本の「安全保障」に対して深刻な影響を与える可能性を指摘していました。


なり手が不足する理由

自衛官のなり手が不足する理由として、織田さんは以下の3つの理由を挙げていました。

 1.少子化
 2.好景気
 3.活動家らによる隊員の募集・広報活動の妨害

このうちで、「少子化」に関しては今後改善することは現実的に難しく、どうしようもない問題かと思います。

ですが、このうちで3番の「活動家らによる隊員の募集・広報活動の妨害」という問題は、本来発生させる必要のない問題であり、例えば2番の「好景気」が応募に二の足を踏ませる要因となっていることも、この3番を改善させれば、解消させることができるのではないか、と私は思います。


「活動家らによる妨害」とは何か?

例えば、皆さんは以下のような写真を見たときに、どのように感じるでしょうか。

自衛隊反対活動

こちらは東京都三鷹市というところで行われた地域の防災訓練に、自衛隊が参加することに反対する「市民」たちが行っている自衛隊反対活動の様子です。彼ら、彼女らは災害の時に「自衛隊が作ったカレーなど食べない」といっているんですね。

そして防災活動に迷彩服を着た自衛隊は参加するなとか、自衛隊ではなく災害救助隊を参加させろ、とか。

自衛隊反対活動2

こちらは隊員たちの真横で自衛隊の訓練に対する反対活動を行っている様子です。

共産党チラシ

こちらは奈良県で行われた勉強会のチラシの写真。赤枠で囲っている部分を拡大すると・・・

共産党チラシ2

少し文字が荒れているので読みにくいかもしれませんね。ここには、

「自衛隊は人殺しの訓練。奈良の若者が駐屯地誘致で自衛隊に狙われている。不安がいっぱい・・・」

と記されています。読み方によっては、奈良の若者が自衛隊に命を狙われている、ととられても仕方のないほどの表現です。

ですが、実際には自衛隊は海外でも「人殺し」など一度も行っていませんし、特に国内では災害時にたくさんの国民が自衛隊に命を助けられているはずです。


特に安倍内閣に入って、災害時における自衛隊の活動が大きくクローズアップされ、またSNS等が普及したこともあり、自衛官に対する謝意を言葉にする場面を多く見かけるようになりました。

ですが、このような自衛隊の活動が現在ほど報道されることもなく、またSNS等の媒体に触れることの少ない世代が多く住む自治体で、上記のような組織による活動が頻繁に行われていたとしたらどうでしょうか?

このような地域で育った子供たちは、自衛隊に対してどのような意識を持つでしょう?

もちろん、被災地の住民などは隊員たちに対する感謝の意を伝えるでしょうし、多分、隊員のお世話になった子供たちの中には「自分も大きくなったら自衛隊に入って、あの人たちのような存在になるんだ!」と思う子供たちも出てくると思います。

ですが、上記のような「反自衛隊活動」が盛んに行われている地域では、真逆の状況が起きることが想像されます。

また、実際に隊員として活動する皆さんの中にも、「自分たちはこんなに頑張っているのに・・・」と悲観的な感情を持つ人も増えるのではないでしょうか?

織田さんのお話ですと、県庁や市役所などの公の施設でも、自衛官募集のポスターなどを掲載していると、活動家らよりクレームが入れられる自治体もあるのだそうです。その結果、「ポスターを貼らない」という選択をするほどですから、そのクレームの度合いも右から左に受け流すことができるほどの規模のものではないということかと思われます。

織田さん自身も、防衛大学に進もうとしたとき、いわゆる日教組系の教員に取り囲まれて防衛学校に進むことをあきらめるよう説得された経験があるのだそうです。

では、一体なぜこのような、私たちから見れば「非常識」なことが法律で規制されることもなく、まかり通っているのでしょうか?


活動家らが自衛隊に反対する理由

はっきりといえば、自衛隊という存在が、活動家らにとっては「イデオロギー化」しているから。これ以外に理由はありません。

ですが、彼らもまたそのような主張を面と向かって行うことはしません。想定される彼らの「自衛隊に反対する理由」こそが、「自衛隊は違憲な存在であること」なのです。

彼らにこのような活動をやめさせる最大の方法こそ、私は自衛隊の存在をはっきりと憲法に明記し、自衛隊そのものを「合憲」な存在にすること以外には考えられません。

例えば教育の現場で、「自衛隊が人殺しを目的とした集団である」と子供たちに教えたとしても、それを「偏見であり、職業に対する差別だ」と取り締まることは、現状では難しいかと思われます。その理由は、現状では自衛隊は事実上「違憲」な存在であり、憲法9条に記された、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」とする文言に抵触する存在であるからです。

「まさか」と思う人もいるかもしれませんが、私、今まさにSNS上でこの問題について、共産党の方と議論しているのですが、はっきりと「自衛隊が人殺しを目的とした集団である」と言ってきました。

私が「自衛隊は人殺しを目的にはしていない」とお伝えしたところ、「今はそうではない。だが将来的には」と答えてきましたので、実際にそういう認識が共産党の方にはあるのでしょう。

ですが、このような事実に基づかない憶測が偏見を生み、一部の学校教育の場で、特に隊員を父親や母親に持つ子供たちの気持ちを苦しめる結果になっているのだとしたら、正直ってこれは看過できるものではないと思います。

このような現状が自衛官「なりて不足」の原因につながっているというのは非常に筋の通ったご意見だと私は感じました。

そして、もしこの原因を取り除くことができたとしたら、逆に自衛隊の隊員さんたちは尊敬される立場になり、国民のため、自衛官になりたいと考える人も増えるのではないかと思うのです。

これは、織田さんが自衛隊のなり手が不足する理由の一つとして挙げられた、二番の「好景気」という部分も解消する一つのソリューションともなるでしょう。

自衛隊が、好景気にも選ばれる職業となれば、好景気が理由で自衛隊のなり手が不足する現状はなくなります。


改めて考える、「自衛隊を憲法に明記すべき意義」

私たちが、特に喫緊で意識しておかなければならないのは、やはり災害時における自衛隊の隊員の不足に関する問題です。

もちろん、「それがあえて自衛隊である必要があるのか」といわれれば、もちろん自衛隊以外の災害救助専門の部隊を用意する方法もあるとは思います。

ですが、「だから自衛隊は必要ない」ということにはならないのではないでしょうか。


織田さんのお話で「なるほどな」と思わされた話題の一つとして、中国やロシアが日本の領空に近づいた際に発せられる、「スクランブル要請」の問題です。

両国が、特に領空侵犯を仕掛けてくる最大のタイミングは、例えば先日北海道で起こった「北海道胆振東部地震」や関西地域をお襲った21号、西日本豪雨災害、そして東日本大災害。

このような、日本が自然災害によって最も困難に見舞われた時にこそ両国の領空侵犯スレスレの行為は数を増すのだそうです。

もしこの時に自衛隊がスクランブル発進をせず、この状態を放置していたとしたら、両国は簡単に領空、了解侵犯を実行し、特に中国は、南シナ海のように領海内に基地を建設し、領海を実効支配するような行動も平気で行ってくるでしょう。

「憶測だ」といわれればそれまでですが、「やってこない」確証などどこにもありません。米国軍が自衛隊に変わってやってくれるわけではないのです。

自衛隊は必要なのです。

では、せっかくそれだけの装備や組織力を持ち、災害復旧にもっとも力を発揮することができる自衛隊を、例えばスクランブル発進にのみ対応させ、災害時の救済・支援は行わせない、などということほど馬鹿らしいことはありません。

そして、例えば自衛隊以外の災害救助専門の部隊を用意するよりも、自衛隊を憲法に明記した上で名実ともに合憲な存在とし、その役割の中に「災害復旧」を規定したほうが、時間的な面でも、予算的な面でもよほど現実的です。

ですが、現在のように自衛隊の存在を憲法上不安定なまま放置し、活動家たちによる自衛隊バッシングを継続させていれば、いずれ災害復旧、救済支援にあたる自衛隊員の数が不足し、充足していれば助かったはずの命を助けることができなかったり、復興の遅れをもたらし、被災者が必要以上に不自由な生活を強いられるような状況が現実的に発生しかねません。


では、なぜ「今」なのか?

自衛隊を憲法に明記するためには、当然憲法を改正する必要があります。

そのためには、「憲法を改正しても構わない」と感じる国会議員を2/3以上結集し、憲法を改正するための発議が行える状況を作らなければなりません。

改憲に反対する勢力が必死に活動を展開すし、憲法を改正する必要がない、という印象操作をメディアまで利用して行っている状況がありますから、この2/3の改憲勢力をそろえられる機関など、そうやすやすと作ることができるわけではありません。

もしそのタイミングを逃せば、自衛隊は違憲状態のまま放置され、活動家たちのバッシングのターゲットとされ、いずれ私たちの国、「日本」という国の安全を脅かす状況が発生したとしても、全く不思議なことではないのです。

そうなったときにはもう遅い。

織田さんの言葉を借りるとすれば、「本当に改憲する必要が生まれたときにはもう遅い」のです。

改憲する必要が生まれてから選挙を行ったとしても、改憲に賛成する国会議員が2/3集まる保証などどこにもありません。

もし仮に公明党の「加憲案」に妥協したとしても、自衛隊を憲法に明記できるタイミングは「今」しかないのです。

この考え方は、私にとっても非常に納得のいくものでした。

自衛隊が将来人殺しを目的とした集団となる、なんてそんなもの妄想以外の何者でもありません。はっきり言って自衛隊に対する「侮辱」ですね。

ですが自衛隊は、「そんな人たち」でももし災害に巻き込まれれば救助しなければならないんです。

「自衛隊が将来人殺しを目的とした集団となる」という非現実的な妄想を信じて自衛隊を違憲状態のまま放置するのか。それとも日本の安全保障を充実させるため、自衛隊を合憲な存在とし、だれからも尊敬される存在となる一つのきっかけづくりを行うのか。

ぜひ、この記事を読んだ皆さんにも一生懸命考えていただきたいと思います。



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