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第424回 2018年度(平成30年)GDP第1四半期第2次速報(後編)など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継承する記事>第423回 2018年度(平成30年)GDP第1四半期第2次速報(前編)

今回の記事は続きもので、初めて同時投降する形としています。→前編はこちら になります。

難しいことは前編に記しましたので、今回はさっそく2018年度(平成30年)GDP第1四半期第2次速報の記事に取り掛かります。


2018年度(平成30年)GDP第1四半期第2次速報

【2017年度GDP第四四半期第一次速報(前年同期比)】
名目GDP
全体 136.507 兆円(1.4%)

 民間最終消費支出 75.177 兆円(0.4%)
 家計最終消費支出 73.107 兆円(0.3%)
  除く持家の帰属家賃 60.604 兆円(0.4%)

 民間住宅 3.922 兆円(-6.9%)
 民間企業設備 20.737 兆円(7.5%)

実質GDP
全体  131.024. 兆円(1.3%)

 民間最終消費支出  73.869 兆円(0.2%)
 家計最終消費支出  71.881 兆円(0.1%)
  除く持家の帰属家賃 58.469 兆円(-0.1%)

 民間住宅  3.603 兆円(-8.9%)
 民間企業設備 20.166 兆円(6.4%)

内閣府

いかがでしょう。前編の記事で散々実質GDPをディスったのに、なぜ・・・という声も聞こえてきそうですが、「参考」にはなりますので、あえて掲載しています。

ちなみに「名目成長率」から「実質成長率」をマイナスすると、「物価上昇率」が出てきます。

同じ情報を「マスコミ報道ベース」でみるとこんな感じです。

【日本経済新聞より】2018/9/10 9:00 (2018/9/10 10:12更新)
4~6月期実質GDP、年率3.0%増に上方修正

 内閣府が10日発表した2018年4~6月期の国内総生産(GDP)改定値は物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比0.7%増、年率換算で3.0%増だった。速報値(年率1.9%増)から大幅な上方修正で、成長率が年率3%を超えるのは16年1~3月期以来の9四半期ぶりだ。民間企業の設備投資が速報段階から大幅に上振れした。

 4~6月期の内外需の寄与度をみると内需が0.9%分の押し上げ寄与となり、内需主導の成長を示した。内需の前期比でみた伸び率は15年1~3月期以来の13四半期ぶりの大きさとなった。一方、外需は0.1%分の押し下げ寄与となった。

 内需のうち民間企業の設備投資は実質で前期比3.1%増と、速報値の1.3%増から大きく上振れした。財務省が3日発表した4~6月期の法人企業統計で設備投資額の前年同期比伸び率は約11年ぶりの大きさとなった。運輸・郵便や電気、化学の設備投資が堅調だった。

 GDPの6割を占める個人消費は0.7%増と速報値から横ばい。18年1~3月期の0.2%減からプラス成長に戻した。伸び率は17年4~6月期(0.8%増)以来となる1年ぶりの高い水準だ。自動車がけん引し、飲食サービスも小幅に上方修正に寄与した。

 民間住宅は2.4%減と、速報値の2.7%減からマイナス幅が縮小した。不動産仲介手数料が上方改定となった。

 民間在庫のGDPに対する寄与度は0.0%と速報値から横ばい。4~6月期は在庫の積み増しや取り崩しに対するGDPへの寄与度は軽微だった。

 生活実感に近いとされる名目GDPの改定値は0.7%増、年率で2.8%増。名目ベースでも速報値の年率1.7%増から大幅な上方修正で、17年7~9月期(3.2%増)以来の高い水準だった。

二次速報ベースなんで、一次速報ベースで作成される記事とは趣が異なりますが、今回各社ともフォーカスしているのは

『4~6月期実質GDP、年率3.0%増に上方修正』

という部分です。

もうわかりますね。このタイトルを私なりに要約しますと、

『4~6月期GDPによると、1年後には全体の売り上げ数量がで3.0%増えることがわかった』

となります。いやいやいや・・・どうやったら1年後の売上数量を今知ることができるんですか、と。で、金額に換算するとそれっていくらになるんですか、みたいな。

情報とすると、安倍政権を応援する面々にとっては非常に喜ばしい記事となっているのですし、反安倍の連中を叩くような投降も時折見かけるのですが、もう少し冷静になりましょう。


GDP全体に関して

記事内容をGDPベースで要約しますと、年率換算の実質が3.0%、名目が2.7%上昇したということですから、0.3%物価が下落している、とこの記事には記されています。

ネガティブな要素をわざわざ記す必要はありませんが、安倍内閣が目指す物価上昇率は「2.0%」だったはずなんですが・・・。


同じ情報を「データから見る日本」ベースでみますと、名目GDPの伸び率は「前年同月比」で1.4%。実質GDPの伸び率は1.3%となっています。

これはもちろん「未来予測」ではなく、「結果」に基づく「実績」。その計算方法の信憑性はともかくとして。

伸び率は報道ベースより低いですが、報道ベースでは下落していたはずの物価が0.1%とは言え、上昇しています。


「家計」の問題

問題になるのはそれこそ「内需」。家計の問題です。

報道ベースでは個人消費の伸び率が「0.7%」であり、これが17年4~6月期以来の伸び率だとしていますが、実際の伸び率は「0.4%」。実質が-0.1%となっていますから、反安倍の人たちが見たら発狂しそうですが、名目はきちんと成長しており、物価上昇率は0.5%と、きちんと成長しています。

もちろん、安倍内閣の目指す物価上昇率は2%ですので、安倍内閣の政策に固執する人は発狂するかもしれませんが。

最も深刻なのは「民間住宅」。つまり、個人が購入した物件の購入総額です。

報道ベースでは「民間住宅は2.4%減と、速報値の2.7%減からマイナス幅が縮小した」とされていますが、未来に向けたフィクションではなく、実績ベースで昨年の同じ季節と比較しますとなんとマイナス6.9%と大幅な下落を記録しています。3期連続、下落幅を拡大している状況ですね。

ちなみに実質は-8.9%ですから、物価上昇率としては2%の物価上昇です。

「民間住宅」に関しては昨年度10-12月期にマイナスに転じるまで、約9か月にわたって4%前後から最大で7%を超える水準にまで名目が上昇していましたから、その反動もあるのかもしれません。


企業設備投資費

一方で家計ではなく「企業」ベースで考えますと、企業の設備投資費はなんと7.5%の名目上昇率。実質でも6.5%となっており、物価上昇率は1%。ここは非常にきれいな結果となっていますね。

私個人的には麻生内閣時代の「名目3%、実質2%、物価上昇率1%」を理想と考えていますので、この設備投資費の結果、物価上昇率を達成した上で私の理想を大きく上回っていることになりますね。

ただ、この部分に関しては報道ベースでも

 「財務省が3日発表した4~6月期の法人企業統計で設備投資額の前年同期比伸び率は約11年ぶりの大きさとなった」

と記されており、この数字の重要性を報道側も理解していることがうかがい知れます。これ以外の情報はすべて前期比年率換算なのに、企業設備投資費に関してのみあえて「前年同月比」に触れているわけですから。

しかし、わざわざ「法人企業統計」の情報に頼らずとも、内閣府ではその「前年同月比」の情報もきちんと出しているんですが。なぜ「財務省が3日発表した4~6月期の法人企業統計」であることに言及する必要があるんでしょうか。これも理解ができません。

一応、「日本経済新聞」の記事なんですけどね。


総括

ということで、私なりに今回のGDP二次速報を総括しますと、

「家計の最終消費支出が前年と比較して0.4%と伸び悩んでおり、特に『民間住宅』に関しては下落幅が大きくなっている。

一方で企業の設備投資費は非常に好調。7.5%の上昇率は、消費増税直前の2013年度1-3期(13.9%)以来の伸び率となっている」

といったところでしょうか。もちろんすべて「名目GDP原系列」の上昇ですけどね。



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