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第393回 平成29年(2017年)度12月度消費者物価指数が公表されました。など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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現在(2018年1月30日)の段階~4月までにかけて、議員さんの後援会事務所のお手伝いをすることになりましたので、更新の頻度が落ちます。特にナチスドイツは一体なぜ誕生したのか? のシリーズ等は作成するのにどうしても時間がかかりますので、楽しみにしている方がいらっしゃったとしたら・・・申し訳ございません。

おいおい更新しますのであきらめずにお待ちください。

さて。今回はタイトルにもございます通り、2017年12月の消費者物価指数に関連した記事です。


平成29年(2017年)度12月の消費者物価指数

【消費者物価指数(総合)の前年同月比】※( )内は2017年11月の前年同月比です。
総合(ウェイト:10000)
↑1.0(↑0.6)

生鮮食品を除く総合(ウェイト:9586)
↑0.9(↑0.9 )

持家の帰属家賃を除く総合(ウェイト:8501)
↑1.3(↑0.7)

持家の帰属家賃及び生鮮食品を除く総合(ウェイト:8087)
↑1.1(↑1.1)

生鮮食品及びエネルギーを除く総合(ウェイト:8802)
↑0.3(↑0.3)

11月と比較した上昇幅が大きいのは「持ち家の帰属家賃を除く総合」で0.7→1.3(↑0.6%)、次が「総合」で0.6→1.0(↑0.4%)となっています。

それ以外は横ばいです。

ここから読み取れることとして、まず0.4%増加した「総合」から生鮮食品を除くと消費者物価指数は横ばいとなっていますので、消費者物価指数「総合」を引き上げているのは「生鮮食品」であるということ。ちなみに12月の生鮮食品の物価上昇率は4.8%(ウェイト:414)です。

一方で「持家の帰属家賃」を除くと消費者物価指数「総合」は上昇幅を拡大させていますので、日本国内には本来存在すらしない「持家の帰属家賃」は相変わらず消費者物価指数を下落させる要因として働いていることがわかります。ちなみに12月の「持家の帰属家賃」は-0.2%(ウェイト:1499)です。

しかし、それにしても本来存在すらしない「持ち家の帰属」のウェイト(重要度)がウェイト全体(10000)の15%を占めていて且つこれが物価全体を引き下げる方向に働いているというのに、その数字が含まれた「コアCPI(生鮮食品を除く消費者物価指数)」を物価上昇率の目安とするのもいかがなものか、と真剣に思います。

生鮮食品からさらにエネルギーを取り除いた「生鮮食品及びエネルギーを除く」は11月と同じ上昇率となっていますので、エネルギー物価指数そのものは11月とほぼ同じ水準なのではないか、と推測されるのですが・・・

実際の12月のエネルギー物価指数は前年同月比7.7%、11月は8.5%ですから、物価上昇への影響力はやや減退しています。
「エネルギー物価」はその大部分が原油価格に依存しており、主に海外の物価の影響を受けますから、エネルギー物価は高いより低いほうが良い、という理屈はこれまでにお伝えしてきたとおりです。


消費者物価指数(10大費目別)の前年同月比

【消費者物価指数(10大費目別)の前年同月比】※( )内は2017年11月の前年同月比です。
↑1.8(↓0.1)

 生鮮食品 ウェイト:414
 ↑4.8(↓6.1)
 生鮮食品を除く食料 ウェイト:2209
 ↑1.2(↑1.1)

住居 ウェイト:2087
↓0.1(↓0.1)

 持家の帰属家賃を除く住居 ウェイト:589
 ↑ 0.1(↑0.2)

光熱・水道 ウェイト:745
↑5.2(↑5.9)

家具・家事用品 ウェイト:348
↓0.9(↓0.5)

被服及び履物 ウェイト:412
↓0.3(↓0.3)

保健医療 ウェイト:430
↑1.6(↑1.6)

交通・通信 ウェイト:1476
↑0.8(↑0.8)

教育 ウェイト:316
↑0.4(↑0.4)

教養娯楽 ウェイト:989
↑0.4(↑0.3)

諸雑費 ウェイト:574
↑0.7(↑0.3)

下落しているのは「住居」「家具・家事用品」「被覆及び履物」の3つですが、「住居」に関しましては例によって「持家の帰属家賃」を除くとプラス成長(ただし、↑0.2→↑0.1と上昇幅は縮小)していますので、実質的に下落しているのは「家具・家事用品」「被覆及び履物」の2つです。


「家具・家事用品」の前年同月比

「家具・家事用品」の詳細を見てみますと、例によって「家庭用耐久財」が↓0.9となっており、また11月の前年同月比↑0.3と比較するとプラスからマイナスへ転向していますので、その影響が大きいということがわかります。

【家庭用耐久財の前年同月比】※( )内は2017年11月の前年同月比です。
家具・家事用品 ウェイト:348
↓0.9(↓0.5)

 家庭用耐久財 ウェイト:111
 ↓0.8(↑0.3)

  家事用耐久財(ウェイト:57)
  ↓3.4(↓1.3)

   電子レンジ(ウェイト:4)
   ↓5.9(↓7.1)

   電気炊飯器(ウェイト:11)
   ↑3.2(↑2.1)

   ガステーブル(ウェイト:3)
   ↑2.5(↑4.1)

   電気冷蔵庫(ウェイト:16)
   ↓7.3(↓7.7)

   電気掃除機(ウェイト:9)
   ↓18.5(↓0.1)

   電気洗濯機(全自動洗濯機)(ウェイト:7)
   ↑6.0(→0.0)

   電気洗濯機(洗濯乾燥機)(ウェイト:7)
   ↑5.7(↑6.0)

  冷暖房用器具(ウェイト:37)
  ↑3.9(↑3.0)

   ルームエアコン(ウェイト:30)
   ↑4.3(↑4.1)

   温風ヒーター(4)
   ↑4.8(↑0.9)

   空気清浄機(3)
   ↓0.6(↓4.6)

  一般家具(18)
  ↓2.0(↓0.6)

   整理だんす(5)
   ↓0.2(↑0.9)

   食堂セット(9)
   ↓3.4(↓1.3)

   食器戸棚(4)
   ↓1.3(↓1.1)

タンス

家庭用耐久財全体を見ますと、「家事用耐久財」が↓1.3 から↓3.4 へと下落幅を拡大しているほか、「一般家具」がまた↓0.6 から↓2.0 へと下落幅を拡大させています。

ただ、「家事用耐久財」を見ますと確かに全体的に物価は下落させる要因として働いているものが多いのですが、この傾向は11月から続いているもので、12月独特の現象ではありません。

唯一、「電気掃除機」のみが前年同月比-0.1%から-18.5%へと大幅に物価幅を拡大させてさせていますので、「家事用耐久財」の物価を下落させた要因の主犯はこの「電気掃除機」であると考えられます。

このほか、洗濯機は上昇させる方向へと作用していたりしますので、「電気掃除機」の物価が下落したことをもって、「安倍内閣の政策が失敗した」という人はいないのではないでしょうか。

一般家具が下落する方向にあるのは気にかけておく必要のある要因かと思います。


「交通・通信」の前年同月比

また、物価が上昇する要因として働いてはいるものの、その品目の中に、「物価」要因のうち海外の物価動向の影響を受けやすい「ガソリン」が含まれる費目。「交通・通信」に関してはさらに分解して検証しておく必要があると思いますので、毎度のことですが、ここも深堀して情報を見てみます。

【交通・通信の前年同月比】※( )内は2017年11月の前年同月比です。
交通・通信 ウェイト:1476
↑0.8(↑0.8)

 交通 ウェイト:224
 ↑0.4(↑0.3)
 自動車等関係費 ウェイト:836
 ↑2.5(↑2.6)
 通信 ウェイト:416
 ↓2.3(↓2.4)

傾向として、「通信」が全体を引き下げ、「自動車等関係費」が全体を引き上げている状況はこれまで通りですが、自動車等関係費の上昇幅が縮小し、通信の下落幅もまた縮小していることがわかります。

「自動車等関係費」の上昇幅が縮小した原因を探ってみますと、

【消費者物価指数(「自動車等関係費」)の前年同月比】※( )内は2017年10月の前年同月比です。
自動車等関係費 ウェイト:836
↑2.5(2.6)

 自動車 ウェイト:199
 ↑0.1(↑0.1)

  軽乗用車 ウェイト:40
  ↓1.1(↓1.1)

  小型乗用車A ウェイト:55
  ↑0.6(↑0.7)

  小型乗用車B ウェイト:5
  ↑0.7(↑0.7)

  普通乗用車A ウェイト:80
  ↑0.4(↑0.4)

  普通乗用車B ウェイト:20
  ↓0.2(↓0.2)

 自転車 ウェイト:9
 ↑2.2(↑2.1)

  自転車A ウェイト:6
  ↑3.6(↑3.6)

  自転車B ウェイト:3
  ↓0.7(↓1.0)

 自動車等維持 ウェイト:628
 ↑3.3(↑3.4)

  ガソリン ウェイト:206
  ↑10.3(↑10.5)

  自動車タイヤ ウェイト:30
  ↑3.7(↑3.6)

  自動車バッテリー ウェイト:8
  ↑0.9(↑1.4)

  カーナビゲーション ウェイト:21
  ↑4.5(↑7.8)

  自動車整備費(定期点検) ウェイト:28
  ↑0.1(↑0.0)

  自動車整備費(パンク修理) ウェイト:22
  ↑0.3(↑0.3)

  自動車オイル交換料 ウェイト:12
  ↓0.1(↓0.2)

  車庫借料 ウェイト:51
  →0.0(↓0.1)

  駐車料金 ウェイト:9
  ↓0.6(↓0.6)

  自動車免許手数料 ウェイト:2
  →0.0(→0.0)
  
  レンタカー料金 ウェイト:5
  ↓0.2(→0.0)

  洗車代 ウェイト:2
  ↑0.8(↑1.0)

  ロードサービス料 ウェイト:3
  →0.0(→0.0)

  自動車保険料(自賠責) ウェイト:41
  ↓6.5(↓6.5)

  自動車保険料(任意) ウェイト:189
  ↑0.5(↑0.5)

と、こんな感じです。

物価を上昇させる要因としてガソリン代が最も大きいのはその通りなのですが、11月の↓10.5から↑10.3へとわずかに上昇幅は縮小しています。

そのほか、小型乗用車A、つまり小型自動車の国産車の物価上昇幅が0.7→0.6へと減少していることも自動車等関係費全体の物価上昇幅をやや縮小させている理由となっています。

このほか、軽自動車の物価が下落し、代わりに小型、普通を含めた普通車の物価が上昇していること。「普通乗用車」の場合は輸入車よりも国産車の物価が上昇する傾向にあることなど、この辺りは安定期に入ったように感じます。

つまり、自動車の物価は安定して上昇するサイクルに入ったのではないか、と。軽自動車の物価が下落していますので自動車全体の伸び率は0.1%とやや伸び悩んでいるように見えますが、軽→普通車へと移行している様子は必ずしも自動車の物価が「伸び悩んでいる」とは言えないのではないかと私は思います。

物価上昇幅のうち、私が最も着目している「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」が二か月連続で0.3%成長。持家の帰属家賃がさらに0.2%程下落させる要因として働いていることを考えると、実際には0.5%ほどの物価上昇率となっているのではないかと考えられます。

ちなみに政府日銀が目指している物価上昇率は「生鮮食品を除く総合(コアCPI)」で、この値が二か月連続で0.9%。持家の帰属家賃を考慮すると1.1%の物価上昇ではないかと思われます。

時間はかかりましたが、ようやく政府日銀の目指す「物価上昇率」が目途に入ってきたのではないでしょうか?



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