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第391回 2017(平成29)年11月度所得・法人・消費税収が発表されましたなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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毎月作成しているこのシリーズですが、11月分のデータとしては中々熱い状況になりました。


2017(平成29)年11月度税収

2017年11月税収
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【2017(平成29)年11月度税収】※(  )内は前年同月比です。
所得税全体 11月分 1.363兆(103.4%) 累計 10.183兆(104.6%)

 源泉分 11月分 0.859兆(104.9%) 累計 9.156兆(105.2%)
 申告分 11月分 0.503兆(100.9%) 累計 1.027兆(99.6%)

法人税 11月分 3.457兆(104.7%) 累計 4.562兆(114.5%)

消費税 11月分 1.891兆(107%) 累計 7.649兆(103.3%)

一般会計全体 11月分 7.595兆(105.3%) 累計 28.050兆(105.1%)

今回は比較するため、10月のデータも掲載してみます。

【2017(平成29)年度10月分税収】※(  )内は前年同月比です。
所得税全体 10月分 0.92兆(98.9%) 累計 8.82兆(104.8%)

 源泉分 10月分 0.91兆(99.0%) 累計 8.29兆(105.2%)
 申告分 10月分 0.018兆(92.0%) 累計 0.52兆(98.5%)

法人税 10月分 0.41兆(113.5%) 累計 1.105兆(162.0%)

消費税 10月分 1.419兆(106.7%) 累計 5.75兆(102.0%)

一般会計全体 10月分 3.63兆(103.2%) 累計 20.44兆(105.0%)



【法人税評】

今月のデータの特徴は、法人税だけでなく、所得税の「申告分」に関しても同様の事が言えると思うのですが、計上されている金額が一桁増えていますね。

法人税であれば0.41兆円→3.457兆円、所得税申告分であれば0.018兆円→0.503兆円という感じです。

法人税であれば「法人税の申告期限は「事業年度終了の日の翌日から2か月以内」」が申告期限となっていますから、要は9月に事業年度が終了した企業だということでしょうか?

法人税も申告税も、共に企業が納税するものですからね。このあたりはどういう事情なのか、再度調べてみる必要がありそうです。


さて、です。法人税は月単位0.41兆円からいっきに3.457兆円に増加し、累計も1.105兆から4.562兆と4倍近い数字になりました。

その代わり、累計の「前年同月比」は162.0%から114.5%と一気に減少しました。ただし、そもそも法人税累計の前年同月比が前年を大きく上回っていたのは、8月分の税収に関する記事でも触れました様に、「7月分までのマイナス幅が前年度より少なかったから」というネガティブな理由です。

そして同じ記事で「8月単月での納税額が前年度比で169%オーバー」であったことを理由に、「8月決算の企業が10月に納税するはずの税収に関してもある程度期待ができるのではないでしょうか」とも記しました。

8月は決算月だと考えられるため、決算月を迎えた企業が、その8月早々に納税した額が169%オーバーであったため、その2か月後、遅れて納税する企業の数字に期待ができるのではないか、という趣旨です。

残念ながら10月ではその結果は出てこなかったわけですが、前年比104.7%と、1月後れではありますが、11月分にその結果が表れています。

単月の納税額が多く、累計で4倍近い数字になった状況で、かつ累計の前年同月比は114.5%という数字を維持しています。

ただし、予算ベースでは120.0%となっていますから、予算ベースで考えるともう少し頑張ってほしいところ、というところでしょうか。
とはいえ、予算ベースは120%ですからね。少なくとも114%と実績も近い数字が出ているということは、何らかの根拠のある数字なんでしょうね。


【所得税評】

所得税の数字も中々期待できる数字が出てきています。

以前にもお伝えしていますように、「所得税」の内「源泉徴収税」は毎月翌10日までに納税する必要のあるものですから、その年の景気状況が、よりタイムリーに反映されやすい税項目となっています。

また、「申告分」に関しましても先ほどお伝えしたように、11月は10月と比較しても、その納税額が0.018兆円→0.503兆円と約4倍~5倍に相当する額になっており、今年度の実情をより反映しやすい納税額となっています。(納税額が少額である月と比べると偶然性が低くなる)

源泉分が前年同月比単月で104.9%、累計で105.2%。申告分 11月分が単月で100.9%、累計で99.6%となっています。
所得税全体では単月で前年同月比103.4%、累計で104.6%という状況です。

申告分はまだ伸び率が0.9%とそれほど高いわけではなく、累計でもまだ前年割れしている状況ですが、トータルでは4.6%オーバーとなっています。予算と比較しても2.5%オーバーしている状況で、全体を引き上げる方向に作用しています。

このまま頑張ってほしいですね。


【消費税評】

「消費納税」もまた好調です。

金額的には10月が1.419兆円、11月が1.891兆円ですから、確かに増加してこそいるもの、それぞれの月の消費税収全体への影響はそれほど差はないと思われます。

この状況の中で、10月単月の前年同月比は106.7%だったわけですが、11月度はこれが107%。わずか0.3%とはいえ、ただでさえ好調であった10月の消費税収前年同月比を更に上回る状況となっています。

累計としては9月に初めて前年同月比が+に転じたわけですが、その後10月が102%、11月が103.3%と、順調に「前年同月比」をクリアしています。

「消費税収」もまた「申告月より2か月以内」に納税する必要のある税であり、前年度の納税額によって納税しなければならない回数も①毎月、②年4回、③年2回、④年1回の4パターンに分かれています。

8月決算のお話を何度かしていますが、11月納税分にもこの①~④すべてのパターンで8月決算を迎えた企業の納税額が含まれていると考えられるわけですが、同時にまだ決算を迎えていない企業の場合は、「前年度の納税額」を参考に納税が行われています。

つまり、今年度の納税額を見れば、昨年度の消費納税状況が推測できる、ということです。「消費税」とは「消費されたものにかかる税」ですから、消費納税の状況を見ると、更に「消費状況」まで見えてきます。

これを考慮に入れますと、11月分の前年同月比107%という数字が、どんな意味を持つ数字なのか、ということが想像できるのではないでしょうか。

ちなみに

【2017年度消費税収の推移】
4月 △0.043兆
5月 △0.116兆 累計 △0.160兆
6月 △0.193兆 累計 △0.354兆
7月 1.752兆 前年同月比 105.2% 累計 1.397兆 前年同月比 95.7%
8月 1.784兆 前年同月比 105.4% 累計 3.181兆 前年同月比 98.9%
9月 1.149兆 前年同月比 101.6% 累計 4.330兆 前年同月比 100.5%
10月 1.419兆 前年同月比  106.7% 累計 5.750兆 前年同月比 102.0%
11月 1.891兆 前年同月比  107.0% 累計 7.649兆 前年同月比 103.3%

このように消費税収の推移を月別で追いかけてみますと、さらに「前年度の消費状況」が見えてきますね。

納税額がプラスに転じた7月から、「前年同月比」ベースでは9月にやや鈍るもの、他の月はすべて105%を上回る納税状況。そして「累計」で見ると毎月、月が進む度にその割合が増加している様子も見えますね。

政府・日銀が目指す物価上昇率は「2%」を目指していますが、「消費税納税額」から見る限り今年度の物価上昇率は、少なくともこれを上回っているのではないか、と推察されます。


【一般会計税収評】

3大税収としてはとても好納税額を納めているわけですが、一般会計税収全体としても、単月で105.3%、累計で105.1%とその好調な3大税収の納税状況を反映した結果が刻まれています。

10月と比較して累計では0.1%とわずかな増加幅の上昇ですが、ですが、単月で見ると103.2%→105.3%と1.1%も前年同月比が増加しています。

「法人税」や「所得税」のところで述べましたが、11月は企業からの納税額が大幅に増加しています。

この状況の中での好調っぷり。もちろんそれだけではなく、従業員の給与の増減を表す「所得税源泉分」そして、昨年の状況が反映されている、とは言え、日本国民の「消費状況」を表す「消費税」が共に増加していること。

「国民の消費」に関してはもう少し待つ必要がありますが、その「消費」に加えて「企業業績」「賃金」がそろって上昇している様子がわかるのが今回。2017年11月の「納税状況」です。

来月はいよいよ年間のピーク月でもある「12月」のデータが上がってきます。

もちろん法人税や消費税の納税期限は「納税月の翌日から2か月以内」となっており、その実態が正確に反映されるまでには後3か月ほど待つ必要はありますが、今年度の「企業業績」「賃金状況」「消費状況」、特にこれまで昨年の納税状況がより反映されていた「消費税」に対して今年度の納税状況がより多く反映されるようになります。

12月のデータを見るのが今から楽しみです。



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