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第385回 平成29年(2017年)11月度消費者物価(上昇している費目)など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継承する記事>
第384回 平成29年(2017年)度11月度消費者物価指数が公表されました。

前回の記事に引き続き、今回の記事では2017年11月度消費者物価指数の内、上昇している費目について記事にしてみたいと思います。


おさらい

【消費者物価指数(10大費目別)の前年同月比】※( )内は2017年10月の前年同月比です。
食料 ウェイト:2623
△0.1(△1.3)

 生鮮食品 ウェイト:414
 △6.1(△12.1)
 生鮮食品を除く食料 ウェイト:2209
 1.1(1.0)

住居 ウェイト:2087
△0.1(△0.1)

 持家の帰属家賃を除く住居 ウェイト:589
  0.2(0.2)

光熱・水道 ウェイト:745
5.9(6.2)

家具・家事用品 ウェイト:348
△0.5(△0.3)

被服及び履物 ウェイト:412
△0.3(△0.1)

保健医療 ウェイト:430
1.6(1.6)

交通・通信 ウェイト:1476
0.8(0.6)

教育 ウェイト:316
0.4(0.4)

教養娯楽 ウェイト:989
0.3(△0.1)

諸雑費 ウェイト:574
0.5(0.2)

ということで、前回記事より、11月度「10大費目別」消費者物価指数のおさらいです。

前回の記事では、11月度の消費者物価指数に対してマイナスに作用している「家具・家事用品」と「被服及び履物」の事を記事にしました。

今回の記事では、同じ10大費目の内、逆に11月度の消費者物価指数にプラスに作用している費目について記事にしたいと思います。

プラスに作用している費目としては、「食料」が生鮮食品を除くと前年同月比1.1%、「住居」が持ち家の帰属家賃を除くと前年同月比0.2%、光熱・水道が5.9%、保険医療が1.6%、交通・通信が0.8%、教育が0.4%、教養娯楽が0.3%、諸雑費が0.5%となっています。

要は「家具・家事用品」と「被服及び履物」以外全ての費目で物価は上昇していますよ、ということです。

ただし、同じ上昇する費目の中でも「光熱・水道」は10月度よりはその上昇幅を縮小させていること、「保健医療」「教育」は横ばいとなっていますので、今回の記事ではこれ以外の費目の中から特に10月度に対しても上昇させる要因となっている「交通・通信」と「教養娯楽」を中心に記事を作成していきたいと思います。


「交通・通信」費は本当に上昇しているのか?

言うまでもありませんが、この「交通・通信」の費目の中には私が重視している「生鮮食品・エネルギーを除く総合」から除外されている「エネルギー」に相当する項目、「ガソリン」が含まれていますので、この章を作成する目的は「ガソリン」を除外しても「交通・通信」の物価は上昇しているのかどうかを確認することになります。

【消費者物価指数(「交通・通信」)の前年同月比】※( )内は2017年10月の前年同月比です。
交通・通信 ウェイト:1476
0.8(0.6)

 交通 ウェイト:224
 0.3(0.1)
 自動車等関係費 ウェイト:836
 2.6(2.2)
 通信 ウェイト:416
 △2.4(△2.5)

相変わらず「通信」の下落幅は大きいですが、これはその大部分が携帯電話の「通信料」に相当するものです。
つまり、主犯は「格安スマホ」ということですね。

ですが、その「通信」費も10月と比較すればわずかですが下落幅を縮小させています。

残る二つの中分類費目である「交通」と「自動車等関係費」。

「交通」はいわゆる公共交通費の事で、ここを引き上げているのは「航空運賃」ですね。航空燃料の変動の影響をうけたものでしょうか?

さて。もう一つの「自動車関係費」ですが、ここに「ガソリン」の物価が含まれています。

「交通・通信」の中でウェイトも836と最も大きく、上げ幅も0.4%ですから、今回の「交通・通信」の物価を引き上げている最も大きな理由となっています。

【消費者物価指数(「自動車等関係費」)の前年同月比】※( )内は2017年10月の前年同月比です。
自動車等関係費 ウェイト:836
2.6(2.2)

 自動車 ウェイト:199
 0.1(0.1)

  軽乗用車 ウェイト:40
  △1.1(△1.1)

  小型乗用車A ウェイト:55
  0.7(0.8)

  小型乗用車B ウェイト:5
  0.7(0.7)

  普通乗用車A ウェイト:80
  0.4(0.4)

  普通乗用車B ウェイト:20
  △0.2(△0.2)

 自転車 ウェイト:9
 2.1(1.8)

  自転車A ウェイト:6
  3.6(3.2)

  自転車B ウェイト:3
  △1.0(△1.1)

 自動車等維持 ウェイト:628
 3.4(2.9)

  ガソリン ウェイト:206
  10.5(9.9)

  自動車タイヤ ウェイト:30
  3.6(3.5)

  自動車バッテリー ウェイト:8
  1.4(△0.9)

  カーナビゲーション ウェイト:21
  7.8(0.0)

  自動車整備費(定期点検) ウェイト:28
  0.0(0.0)

  自動車整備費(パンク修理) ウェイト:22
  0.3(0.3)

  自動車オイル交換料 ウェイト:12
  △0.1(△0.2)

  車庫借料 ウェイト:51
  △0.1(△0.1)

  駐車料金 ウェイト:9
  △0.6(△0.1)

  自動車免許手数料 ウェイト:2
  △0.0(△0.0)
  
  レンタカー料金 ウェイト:5
  0.0(0.0)

  洗車代 ウェイト:2
  1.0(1.0)

  ロードサービス料 ウェイト:3
  0.0(0.0)

  自動車保険料(自賠責) ウェイト:41
  △6.5(△6.5)

  自動車保険料(任意) ウェイト:189
  0.5(0.5)

自動車

想定はしていましたが、「交通・通信」の分野でのまだやはり物価回復の「本調子」というわけではなさそうですね。
「ガソリン」の影響が大きいことは予測通りでした。

それでもその伸び率は10月と比較すると0.9%増とそこまで大きいものではなく、また同時に「カーナビ」の物価上昇も貢献していることがわかりました。

ただ、「物価上昇」を見る上で要としたい「交通・通信」分野の花形である「自動車」も決して悪いわけではありません。傾向として、デフレの象徴ともいえる「軽自動車」の物価が下落し、「小型乗用車」へと移っている様子が見えてきます。

「普通乗用車B(外車)」も物価がは下落していますが、「普通乗用車A(国産車)」は消費増税の行われた2014年度より継続して毎月前年同月比がプラス成長しており、これは「小型自動車A」にも同様の傾向がみられることから、軽自動車を除く国産車に関してはついに「デフレを脱却した」と言える状況に至ったのではないかと思われます。


「教養娯楽」の消費者物価指数

【消費者物価指数(「交通・通信」)の前年同月比】※( )内は2017年10月の前年同月比です。
教養娯楽 ウェイト:989
0.3(△0.1)

 教養娯楽用耐久財 ウェイト:59
 △0.8(△1.1)

 教養娯楽用品 ウェイト:210
 △1.4(△1.3)

 書籍・他の印刷物 ウェイト:128
 1.0(0.4)

 教養娯楽サービス ウェイト:592
 0.9(0.3)

「教養娯楽」を見るときに、私がいつも問題にしている「テレビ」や「パソコン」などはこのうち「教養娯楽用耐久財」に含まれています。

前年同月比としてはマイナスになっていますが、「下落幅の縮小」という点では7月以降5か月間継続して縮小させていることになります。「教養娯楽用耐久財」に関しては、安倍内閣がスタートする以前は二けた。しかも20%を超える下落っぷりでしたから、当時がいかにひどかったのかということがよくわかります。

とはいえ、この傾向が入ったのは何も民主党政権がスタートした後、というわけではありません。

平成4年(1992年)2月~平成25年(2013年)7月まで、なんと21年以上も継続していました。まさしく「デフレの象徴」ですね。

「テレビ」は2016年6月から1年5か月継続しています。ピークが16年9月の-18.6%でした。ここから下落幅を縮小させ、11月は-1.6%まで縮小しました。

パソコンも同様で、ピーク時(デスクトップ型2017年2月:-8.4%/ノート型2017年3月-11.0%)からデスクトップ型が-1.3%、ノート型が-1.2%まで縮小しました。


さて。しかし、です。「教養娯楽」の中でこれを上昇させる要因となっている最大の費目は「教養娯楽サービス」。ウェイトも592、上昇幅も10月と比較して0.6%の改善となっています。

【消費者物価指数(「教養娯楽サービス」)の前年同月比】※( )内は2017年10月の前年同月比です。
教養娯楽サービス ウェイト:592
0.9(0.3)

 宿泊料 ウェイト:113
 1.5(1.0)

  宿泊料 ウェイト:113
  1.5(1.0)

 パック旅行費 ウェイト:42
 3.6(△2.9)

  外国パック旅行費 ウェイト:42
  3.6(△2.9)

 月謝類 ウェイト:103
 0.8(0.8)

 その他教養娯楽サービス ウェイト:334
 0.4(1.0)

  放送受信料 ウェイト:80
  0.0(0.9)

  入場・観覧・ゲーム代 ウェイト:128
  1.1(1.1)

 他の娯楽サービス ウェイト:126
 0.0(1.0)

観光

項目が多すぎるのでまあまあ端折ってます。

「その他教養娯楽サービス」「その他娯楽サービス」は物価を引き下げる方向に働いています。大きいのは「宿泊料」と「外国パック旅行費」。

「宿泊料」は国内旅行、「外国パック旅行費」は海外旅行です。

つまり、「旅行費」が総じて好調であったということですね。海外旅行に関しては特に10月度の前年比が-2.9%と大きく前年割れしていたこともあり、より大きな影響が出ています。


総評

長らく「デフレ」が続いていた日本経済ですが、自動車の物価動向に見られるように、少しずつ「脱却した」と言及してもそん色のない状況が生まれ始めたのではないかな、と感じています。

家事耐久財やテレビ、パソコンなどの家電製品を中心に、まだまだ物価下落の止まらない項目が存在することは事実ですが、可処分所得が「旅費」に回されるなど、私たち一般国民にもその好況感を実感できる状況になりつつあるのではないでしょうか?



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