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第378回 2017(平成29)年度10月分所得・法人・消費税収が発表されましたなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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先月の記事 と同じ振りにはなりますが、本日(2017年12月1日)には同時に消費者物価指数についてもデータが更新されていますので、後ほどこちらの情報も記事にしたいと思います。


2017(平成29)年度10月分税収

201710月税収
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【2017(平成29)年度8月分税収】※(  )内は前年同月比です。
所得税全体 10月分 0.92兆(98.9%) 累計 8.82兆(104.8%)

 源泉分 10月分 0.91兆(99.0%) 累計 8.29兆(105.2%)
 申告分 10月分 0.018兆(92.0%) 累計 0.52兆(98.5%)

法人税 10月分 0.41兆(113.5%) 累計 1.105兆(162.0%)

消費税 10月分 1.419兆(106.7%) 累計 5.75兆(102.0%)

一般会計全体 10月分 3.63兆(103.2%) 累計 20.44兆(105.0%)



【法人税評】

先月の記事で、8月決算を迎えた法人の法人税について、

「8月決算の企業もあるかと思いますが、その数字は来月に出てくるのではないかと考えられます」

という情報を掲載しました。9月分が1882億円であったわけですが、10月分は4,186億円となっています。前年同月比でも113.5%となっており、法人税の好調ぶりがうかがえます。

平成29年度(2017年度)の法人税納税額は予算ベースで昨対120%となっているわけですが、現時点での累計は前年同月比で162%。

進捗は6.6%で、まだまだ法人税納予算額のほんの一部にすぎませんが、やはり期待させてくれる数字ですね。


【所得税評】

こちらは・・・少し残念な感じですね。

7月の記事 で所得税の内、特に「源泉徴収分」が好調であることを引き合いに、「2017年度の景気の好調ぶりを示している」と記したわけですが、9月の昨対100.7%に引き続き、10月分の99.0%と、8月分で持ち上げた割には、9月、10月と源泉徴収分は低迷が続いています。

厚労省の毎月勤労統計でボーナスの影響を見てみたのですが、少なくとも「従業員5名以上の事務所」のデータを見る限り、ボーナスは基本7月に支払われているのですが、7月の一人当たりボーナスは前年度割れ。これが前年給与所得の前年割れの原因となっていました。

ただ、「所定内給与(ボーナス以外)」は前年度をオーバーしており、また8月は前年給与所得全体が前年度をオーバーしていますので、

 「ボーナスで一括して支払われるのではなく、所定内給与に上乗せされる傾向」

が見られるのではないでしょうか。しかしこのことが10月の所得税源泉徴収分にどう影響したのか、というところまではわかりません。

とはいえ、累計では源泉徴収分が105.2%、所得税全体が104.8%と好調を維持していますから、来月以降の実績に期待したいところです。


【消費税評】

先月に引き続き、ここは一つのポイントとなっています。

毎度お伝えしていますように、消費税は昨年度の消費納税額に合わせて、

 「毎月」「3か月に一度」「半年に一度」「年に1回」

の4パターンに分けられており、今年度の実績は今年度が終了するまでわからないわけですから、分納する際の納税額は「昨年度の納税額」を参考に決められています。

つまり、今年度の納税状況を見れば、昨年度の「消費」が本当に不調であったのか、それとも好調であったのかということを知る一つの指標になるわけです。

また、先月の記事 では、

来月は10月。これまでは納税ペースが毎月、または3か月に1度の企業が納税していたわけですが、10月には半年に一度の企業、そして決算月を8月に迎えた企業が納税を行います。

つまり、いよいよ昨年度ではなく、今年度の消費状況を反映した納税が行われるわけです

と記しました。

そう。今月の消費納税額の実績には、納税回数が「半年に一度の企業」が登場するほか、「決算月を8月に迎えた企業」もまた納税しているわけです。

「消費税の納税期限」は「事業年度終了の日の翌月から2か月以内」となっていますから、多くの企業が8月の実績を下に10月に納税することがその理由です。

そしてその実績が「前年同月比『106.7%』」であり、累計ではついに「前年同月比102.0%」と前年を2%上回る実績を示してきました。

昨年度の実績と今年度の実績が混在している状況ではありますが、この時点で「昨年度の消費は一昨年の実績を2%上回っていたのではないか」との推測が成り立ちます。

もちろん単純に「そうだ」と決められる情報ではありませんが、安倍内閣の目指す「2%の物価上昇」が、実は達成されつつあったのではないか・・・との推測が成り立つわけです。

「消費者物価指数」と一概に申しますが、「物価」で考える場合、少なくとも安倍内閣が目指す物価上昇は、「単体の物価がいくら上昇したのか」ということではなく、「消費総額全体で前年度を何%上回ったのか」。これを示しているはずです。

政府の示すマクロデータの多くは、サンプル指標のバイアスや、サンプル指標からマクロデータを導く際の計算式上のバイアスが含まれており、そのデータを何の疑いもなく「真実だ」とみるには難があります。

ですが、この「税収」という項目は、確かに正確に納税が行われたのかどうか、という個人レベル、企業レベルでの「行動」が原因となって起きるバイアスこそ発生しますが、それを織り込んで尚、人為的に決められたサンプル指標から人為的に計算式によって導かれた「GDP」や「CPI」などのマクロデータと比較すれば、よほど信頼に足るデータだと私は考えています。

次のポイントとなるのが12月分の実績が統計化される2月(12月に決算月を迎える企業もありますので)。

つまり今後11月~1月のデータは、昨年の「消費」を図る指標としてはまだ有効だということ。

来月以降のデータも楽しみにしながら、かつこれからは「今年度」の実績を図るデータとしてもこの「消費納税額」を活用したいと思います。


【一般会計税収評】

さて。一般会計税収全体では、10月の納税額は前年同月比103.2%。累計で105.0%となっています。

8月の111%、そして9月の103.7%と比較しますと、ややペースこそ落ちたもの、未だ前年同月比103.2%と好調を維持しています。

一般会計税収累計の予算が104%ですから、予算ベースを1%上回る実績。

「税収の上振れ」で考えますと、その金額は1947億円。9月の上振れが2233億円ですので、金額は減少していますが、これを「景気対策」のための財源として活用できることを考えると、ぜひ増加てほしいものです。

そのためにも「所得税」を筆頭とする3大税収には頑張ってもらいものですね。



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