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第361回 2016年版民間給与統計(国税庁Ver.)が公表されましたなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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本日は2017年10月。ですので、今更2016年の民間給与統計?、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、実はこの情報は最新情報だったりします。

昨年はこの情報を 第175回の記事 で掲載しました。

タイトルをご覧いただくとわかると思うのですが、「民間給与所得」を公表している政府機関は実は2カ所。

一つは厚生労働省。もう一つは国税庁です。

厚労省のデータは毎月公表されていまして、最新だと2017年7月の確報まで公表されています。

ですが、今回スポットを当てたいのは厚労省データではなく国税庁データ。国税庁データは年に1度、毎年9月に公表されています。

今回このタイトルでの記事を作成したのは、つまり、2016年のデータが先月、9月末に公表されたからです。


民間給与所得、厚労省データと国税庁データの違い

まずは復習です。同じ給与所得のデータでありながら、なぜ厚労省データと国税庁データが二つ存在するのか。

これは、第43回の記事 で一度ご説明しました。

賃金違い

この情報は、人事院のホームページ に掲載されています。

最大の違いは、その調査対象が、厚労省のデータは「常用労働者」の人数が「5人以上」いる事業所に限られていることに対して、国税庁データは常用雇用者であるか非常勤であるかに関係なく、「従業員」の人数が「1人以上」いる事業所をその対象としていることにあります。

わかりやすく言いますと、「速報性」を重視しているのが「厚労省データ」であり、その「正確性」を重視しているのが「国税庁データ」だということになります。


2016年給与所得者数の推移

給与所得者数2016(国税庁Ver)

国税庁データは、年間を通じたデータですから、「1年間を通じて働いた給与所得者」というデータが存在します。2016年12月末時点での給与所得者数です。

給与所得者の増加数だけを見ると、消費増税年度である2014年から翌2015年よりも、2015年から2016年にかけての増加数の方が多いことがわかりますね。

安倍内閣スタート前の2012年と比較すると、実に300万人を超える「年間を通じて働いた給与所得者」の数が増えていることがわかります。


2016年平均給与所得の推移

平均給与2016(国税庁Ver)

こちらは年間を通じて働いた給与所得者が受け取った、一人当たりの「平均給与所得」の総額です。月間ではなく年間の給与所得。単位を掲載し忘れていますが、単位は「千円」。ですから2016年の年間平均給与は421万6千円。

増加幅で見ると増税年度であった2014年から2015年の増加額が4万4千円であるのに対して、2015年から16年の増加額は1万2千円。増加幅が縮小しているようにも見えますが、2014年が増税年度であり、企業も支出を抑制していた可能性がありますから、その分2015年の増加幅は大きくなったのではないかとも考えられます。


2016年年間給与総額の推移

年間給与総額2016(国税庁Ver)

こちらのグラフは、すべての給与所得者が年間を通じて受け取った給与所得の総額を示したものです。

こうしてみると、もちろん2011年に発生した東日本大震災の影響がある、とはいうものの、2012年の給与所得総額の落ち込みがいかに激しいかがわかります。

一方2015年~2016年にかけては、特に給与所得者数の上昇幅が大きかったこともあり、2014年から2015年にかけての1.7兆円を上回り、実に3兆円を超える給与所得が2015年よりも上乗せして給与所得者に対して支払われていることがわかります。

安倍内閣誕生前の2012年と比較すると、実に17兆円の給与が上乗せして給与所得者に対して支払われていることになります。

年度ではなく、暦年ベースで見ますと、2016年の名目GDPは537.06兆円。2012年の名目GDPは494.95兆円でGDP全体で37兆円を超える伸び率を示していますが、このうち17兆円が企業から従業員に対して支払われた給与であることになります。

これが、「安倍内閣の成果」です。

よく野党の皆さんやアベノミクスに否定的な皆さんが安倍内閣における「給与所得」や「労働者数」の増加、そして「求人率」や「雇用率」の増加を批判する際、

 「高齢者が定年で退職したため、労働者の数が不足し、結果としてこれらの数字が増えているのだ」

という主張を行うシーンを良く見かけます。

ですが、高齢者が退職したことが雇用状況の『見かけ上の改善』に影響しているというのなら、少なくとも「労働者数(給与所得者数)」は減少していなければつじつまが合いません。

アベノミクスの結果として、高齢者が退職する数以上に現役の給与所得者数の数が増え、かつその年間の平均給与所得も増加している。これが「アベノミクス」がもたらした「成果」です。

本日は2017年10月5日。巷では「希望の党」なる政党が名を馳せ、代表である小池百合子氏を筆頭にアベノミクスがあたかも失敗であったかのように吹聴するシーンをよく見かけます。

「でもそれは2016年までの話で、今年は・・・」

という声が聞こえてきそうですが。実は今月冒頭には「2017年8月度税収」が公表されており、ここには2017年度に入って私たち国民が受け取る「給与所得」がさらに上昇している様子がはっきりと示されています。

次回記事では、この2017年8月度税収をベースに、記事を作成したいと思います。



このシリーズの次の記事
>> 第363回 2017年(平成29年)8月版月間給与所得/毎月勤労統計調査より
このシリーズの前の記事
>> 第278回 2016年(平成28年)12月名目/実質賃金確報値(速報値との比較)

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このシリーズの一覧をご覧になりたい方は>>実質賃金と名目賃金 よりご確認ください


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