第163回 蓮舫の二重国籍問題と放送法第4条/マスコミの報道姿勢に思うことなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

ランキングサイト

この記事のカテゴリー >>ニュースの見方


私の記事は、どちらかというと一時的に話題となるような記事はあまり掲載せず、いつの時代に検索していただいても有効性のある情報を中心に発信しています。

ただ、このところ話題となっている蓮舫の「二重国籍問題」。
この問題そのものについてもそうなんですが、この「二重国籍問題」に対するマスコミの報道姿勢に少し思うところがございまして、今回記事として掲載しようと考えました。

【今回のテーマ】
そこで、今回の記事では、下記ニュースをテーマに、民進党代表立候補者である蓮舫氏の「二重国籍問題」について
私が感じることを記事にしたいと思います。

蓮舫氏「台湾籍残っていた」 二重国籍問題で謝罪
(日経:2016/9/13 11:11)

蓮舫氏「台湾籍残っていた」 二重国籍問題で謝罪

蓮舫謝罪

 民進党代表選(15日投開票)に立候補している蓮舫代表代行は13日午前、日本と台湾の二重国籍ではないかと指摘を受けていた問題に関し、国会内で記者団に「(台湾の)籍が残っていた」と説明した。昨夕に(大使館に相当する)台北駐日経済文化代表処から確認が取れたとの連絡を受けたという。蓮舫氏は引き続き代表選の選挙戦に臨む考えも示した。

 蓮舫氏はこれまで1985年の日本国籍取得に際し、台湾籍を放棄したとの認識を示してきた。同氏は「17歳当時の私の記憶の不正確さで様々な混乱を招いたことをおわび申し上げる」と強調。これまでの説明について「発言がある意味で一貫性をかいていた」と謝罪した。



二重国籍問題とは何か?

この、「二重国籍」問題について、法務省のホームページでは以下のように掲載しています。

【二重国籍(多重国籍)問題について/法務省】
重国籍者の方は国籍の選択を!

 外国の国籍と日本の国籍を有する人(重国籍者)は,22歳に達するまでに(20歳に達した後に重国籍になった場合は,重国籍になった時から2年以内に),どちらかの国籍を選択する必要があります。選択しない場合は,日本の国籍を失うことがありますので注意してください。

国籍の選択をすべき期限は,重国籍となった時期によって異なりますが,その期限は次のとおりです。

(1)昭和60年1月1日以後(改正国籍法の施行後)に重国籍となった日本国民

20歳に達する以前に
重国籍となった場合

22歳に達するまで

20歳に達した後に
重国籍となった場合

重国籍となった時から
2年以内

なお,期限までに国籍の選択をしなかったときには,法務大臣から国籍選択の催告を受け,場合によっては日本の国籍を失うことがあります。

(2)昭和60年1月1日前(改正国籍法の施行前)から重国籍となっている日本国民

昭和60年1月1日
現在20歳未満の場合

22歳に達するまで

なお,期限までに国籍の選択をしないときは,その期限が到来した時に日本の国籍の選択の宣言をしたものとみなされます。

根拠となる法律は「国籍法」という法律で、国籍法第一四条に、以下の様に掲載されていることが理由です。

【国籍法一四条】
外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなつた時が二十歳に達する以前であるときは二十二歳に達するまでに、その時が二十歳に達した後であるときはその時から二年以内に、いずれかの国籍を選択しなければならない。

但し、法務省の記載によれば、この制度が改正されたのは昭和60年1月1日で、蓮舫氏が生れたのは1967年(昭和42年)であり、国籍法が改正される以前の出生となります。

また、同法律(国籍法)に、

第十二条  出生により外国の国籍を取得した日本国民で国外で生まれたものは、戸籍法 (昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより日本の国籍を留保する意思を表示しなければ、その出生の時にさかのぼつて日本の国籍を失う。


ともありますが、彼女が生れたのは東京都であり、この条文が適用されることもありません。
即ち、彼女が多重国籍となったのは国籍法が改正される以前のことであり、法務省の記載に従えば、彼女が22歳になった時点で、自動的に日本国籍の取得を宣言したことになります。

ですので、時折ニュース等で見かける、「場合によっては国籍を失う」云々は彼女には該当しないことになりますね。
ただ、問題となるのは国籍法第16条の条文。

【国籍法第16条】
選択の宣言をした日本国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない。

2  法務大臣は、選択の宣言をした日本国民で外国の国籍を失つていないものが自己の志望によりその外国の公務員の職(その国の国籍を有しない者であつても就任することができる職を除く。)に就任した場合において、その就任が日本の国籍を選択した趣旨に著しく反すると認めるときは、その者に対し日本の国籍の喪失の宣告をすることができる。

3  前項の宣告に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。

4  第二項の宣告は、官報に告示してしなければならない。

5  第二項の宣告を受けた者は、前項の告示の日に日本の国籍を失う。

とあります。つまり、「どちらの国籍を取得するのか」という「宣言」をするところまでは「義務」なのですが、宣言をした後、本当に外国籍を離脱すべきがどうかは「本人の努力義務だ」とされているのです。

本当に日本国籍をはく奪されるのは当人が希望して国籍を有する外国で公務を担う立場となったときに、その趣旨が日本で日本国籍を取得した時の趣旨に著しくかけ離れたものであった場合は国籍をはく奪される、とされているのです。

蓮舫氏は今回の報道が明るみに出てから度々様々なところで「私は日本人です」と宣言しているのがなぜか、という理由が少し透けて見える気がしますが、彼女はあくまでも「国籍を離脱していないのは自分の不注意だった」と発言していることから、別に離脱の為の努力義務を行っていないわけではない・・・と取れますね。


マスコミ報道への違和感

私が今回の問題に対して特に感じていているのは、蓮舫氏本人に対する疑惑そのものも当然あるのですが、それ以上に、報道機関の蓮舫氏を擁護する姿勢にあります。

私が実際に見たのはテレビ朝日報道になるので、ひょっとするとテレビ朝日だけがそうなのかもしれません。
ただ、私が気にかかるのは盛んに登場する「努力義務」というキーワードです。

これは、実は第98回の記事 でもお伝えしたのですが、私がタイトルにも示した「放送法第4条」ともつながるキーワードなのです。



【放送法第4条】
放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。

一  公安及び善良な風俗を害しないこと。

二  政治的に公平であること。

三  報道は事実をまげないですること。

四  意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

わかるでしょうか?

マスコミは、高市大臣がこの「放送法第4条」に言及し、放送法第4条に違反する場合、「電波法第76条」に基づいて放送局の電波利用を停止させることもありうる、という発言を行ったとき、盛んに「放送法とは本来報道の自由を守るためにあるものであって、これらの法律は全て『努力義務である』」という主張を報道の中で行い続けました。

放送法に関しては、別に安倍内閣側から言及したわけではなく、自民党がマスコミに対して、放送法第4条にのっとった公平中立な報道を行ってほしい、という要請を行ったことに対して民主党をはじめとする野党各党より安倍自民党に対して質疑が行われた、その結果として行われた発言です。

私、第98回の記事 でも言及した通り、この放送法に関連した一連の仕掛けについて、当時の民主党とマスコミは統一された意識に基づいて動いていたと考えています。

私ははっきり言ってマスコミの報道が「中立で公平である」などという考え方ははっきり言って妄想だと考えています。
マスコミほどどこか特定の利益団体に対して偏った報道を行い、日本ではなく他国を利する主張を繰り返している機関は存在しないと思っているほどです。

安倍内閣はこのようなマスコミの報道姿勢を是正しようとしていますから、自民党の「公正中立な報道を行ってほしい」という申し出に対して、マスコミは大反発したのです。つまり、自分たちは常に中立ではなく、公平ではない報道を行い続けてきましたから、これに待ったをかけられると特定の利益団体を利する報道が行えなくなるからです。

そこで民主党に依頼して予算委員会で「放送法第4条」に対する質問をあえて行わさせ、「場合によっては『電波法第76条』に基づいて放送局の電波利用を停止させることもありうる」という発言を高市大臣に発言させたのです。

その後、その様子を繰り返しTV報道することによって高市大臣は報道の自由を制限しようとしている、という印象操作を行おうとしました。


「蓮舫報道」と「放送法第4条報道」の一致性

マスコミ(ピンポイントでテレ朝だけかもしれませんが)がなぜ今回蓮舫氏をあそこまで擁護するのか。
放送法第4条に対するとの一致性から考えて、単に蓮舫氏を擁護するという以上の意図があるように感じます。

キーワードは「努力義務」という言葉ですね。
蓮舫を擁護する世論を生み出すことで、後にこの「放送法」に関する問題で自分たちが「努力義務」という言葉を用いたときのための「印象操作」でも行う気でしょうか。

【蓮舫謝罪会見】


さて。散々テレビ朝日が「二重国籍であっても問題ない」としてきた蓮舫ですが、ついに二重国籍であることを認め、謝罪しました。
蓮舫氏の問題に関しては、そもそも「二重国籍であったかどうか」よりも過去の発言において、現在の彼女の主張との整合性の取れない発言を繰り返し行ってきたことにあります。

少なくとも現在彼女が行っている発言は、それが事実であるかどうかが非常に信頼性の乏しい発言となっていることは事実です。
蓮舫が二重国籍であるかどうかの調査すら行わず、散々蓮舫を擁護する報道を繰り返してきた一部マスコミは、このことに対してどう責任を取るつもりなのでしょうか。

既に述べています通り、蓮舫の経歴詐称について、「違法性がない」と言われれば確かにその通りかもしれません。
ですが、思い出していただきたいのはこの記事。

第54回 甘利特命担当大臣、本当にお疲れさまでした m(_ _)m

経済財政政策特命担当大臣として、TPP問題に関して、「タフネゴシエーター」として本当にご尽力なさった甘利さんが、「違法献金疑惑」にさらされて、特命担当大臣の座から引きずり降ろされたあのニュースです。

【朝日新聞デジタル 2016年8月16日19時33分】
甘利氏元秘書、再び不起訴 東京地検の捜査終結

甘利明・元経済再生相(66)らの現金授受問題で、検察審査会が「不起訴不当」と議決した元秘書2人について、東京地検特捜部は16日、再び不起訴処分(嫌疑不十分)とし、発表した。審査会の議決が強制起訴につながる「起訴相当」ではなかったため、2度目の審査は行われず、これで2人の不起訴が確定した。甘利氏についても不起訴が確定しており、一連の捜査は終結する。

上記の通り、このニュースは既に結論が出ていて、甘利さん自身も、2名の秘書も含めて「基礎相当ではなかった」、つまり「違法性はなかった」ことが明らかになっています。

ただ、多くの国民感情からすれば、「違法性がなければいいのか」という意見も確かにあるでしょう。
マスコミもこのスタンスにのっとって報道を行ってきたはずです。少なくともあの重要な場面において、TPP交渉において最もご尽力なさった甘利さんを、あのタイミングで大臣の座から引きずり下ろしたんですから。

今回の蓮舫氏の問題も同じことじゃありませんか?
ちなみにテレ朝が蓮舫を必死に擁護する気持ち悪い報道を見たのは昨日(9月13日)ではなかったかと思います。

報道が行われた後、蓮舫氏の謝罪会見が行われたのだと思います。
さて、この報道姿勢に対して、テレビ朝日がどのような対応を見せるのか。ぜひ、つぶさに見てみたいと思いますね。



このシリーズの過去の記事
>> 第169回 2045年シンギュラリティ問題とベーシックインカムの考え方①
このシリーズの新しい記事
>> 第129回 ポケモンがつかまらない?ポケモンGO問題の魅力と危険性を問う にほんブログ村 政治ブログへ にほんブログ村 経済ブログへ

このシリーズの一覧をご覧になりたい方は>>ニュースの見方 よりご確認ください


このエントリーにお寄せ頂いたコメント

URL:
コメント:
 

スポンサードリンク

Copyright © 真実を問う!データから見る日本 All Rights Reserved.
ほったらかしでも稼げるFC2ブログテンプレート [PR]