第116回 消費税問題最終結果から検証する新たなる課題など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<前回の記事 第115回 緊急事態条項とネット工作員~検索結果から見えてくる疑問~
<継承する記事 第114回 最終結論!「消費税収」問題~皆さん、ごめんなさいm(_ _)m~

第114回の記事では、7月1日に発表された消費税収の最終結果を受けて、私の予測がもろくも崩れ去ったこと。
また、どの部分を誤って計算していたのか。その検証結果をお示ししました。

記事最終章で「平成25年度の消費税収と平成27年度の消費税収」を比較した計算結果をお示ししましたが、私の記事を読みなれていない方には少し難しかったかもしれません。
計算方法は、第90回の記事に掲載しています。

25年度の消費税率は「5%」でしたが、27年度の消費税率は「8%」です。
消費税収が増えたのか減ったのか、ということを比較する場合、税率が異なりますので、27年度の消費税収が25年度と比較して増えていることを単純に喜ぶわけには行きません。

25年度の消費金額が100兆円、27年度の消費金額が100兆円と一緒だったとしても、税率が変わるだけで税収は増得ますので、税収が増えていても、「消費を冷え込ませている」場合も十分に考えられるからです。

ですので、25年度の消費金額で、税率が仮に8%であったら税収はいくらだったのか。
その計算結果を27年度の税収と比較することで、「消費増税」の影響が果たしてどの程度であったのか、ということを比較することが可能になります。

その計算結果をお示ししたものです。

その結果、増税前の25年度と比較しても、27年度の「消費」は増えていますよ、ということをお示しするために掲載した計算結果です。

ただ、私は少なくとも平成27年度の消費税収は18.8兆円にはなる、あわよくば19兆円にはなる、と踏んでいただけに、その予測とのあまりにもの格差に愕然とした・・・というのが前回の記事内容でした。

【今回のテーマ】

【消費増税後の税収】
消費税財源グラフ

さて。今回私の予測が大幅に外れたことで、最も問題になってくるのは、上記画像に関連したデータを用いた記事です。
今回の記事では、私の予測が外れたことで、今後の政府政策の考え方に対して、どのような問題が発生することになるのか。

このことを記事にしてみたいと思います。

「社会保障費は本当に足りるのか?」

今回の問題は、この一言につきます。
第100回の記事に於きまして、私は以下のように述べています。

【第100回記事での私の主張】
私自身がずっと消費増税については容認してきており、今回の消費増税延期については、『増税を行わずとも、8%の税率で10%時に期待されている税収が確保できる見通しが立った』ことを理由として、肯定しています。この点だけ最初に言及しておきます。

私が過去の記事の中で述べた内容として、破綻してしまう可能性があるのはこの部分です。

平成27年度(2015年度)の消費税収は17兆4263億円で、増税前、2013年度の消費税収を8%に換算した税収との差額は約3700億円です。
第65回の記事に掲載していますように、私は元々消費税1%に期待される消費税収は2兆円である、と考えていました。

まず、この時点でベースとして考えている「消費税収」は、福田内閣~麻生内閣において開催された「社会保障国民会議」が終了した2008年の消費税収、10兆円です。

【2016年までの税収の推移】
一般会計税収-0
また、通年で考えても、5%当時の税収は10兆円を境に前後しており、10兆円は5%当時の平均的な税収でもあります。

このことと、更に第65回の記事を記した時点では、

【平成25年度 26年3月末租税及び印紙収入、収入額調】
平成25年度 26年3月末租税及び印紙収入、収入額調 財務省

こちらのグラフ。月別の税収一覧に掲載されている「消費税収」が、5%分全額になる、と考えていましたので、単純に平均値である10兆円を5で割って、1%が2兆円になる、と計算していました。

ですので、

8%分は2×8=16兆円、10%分は2×10=20兆円

になると考えていたのが正直なところです。
勿論、実際には違っていて、上記一覧表に掲載されている消費税収は「国庫納付分」であり、

5%であれば国庫納付分が4%ですので、1%あたりの消費税収は、10÷4=2.5兆円

となります。
この2.5に、8%であれば国庫納付分6.3を、10%であれば国庫納付分7.8を掛けた値がそれぞれの税率で期待できる「消費税収」となります。

計算結果は

税率5%の消費税収(国庫納付分)=2.5×6.3=15.75兆円
税率10%の消費税収(国庫納付分)=2.5×7.8=19.5兆円


これが、それぞれの税率で期待される「消費税収」ということになります。

第100回の記事の時点では、政府が達成しなければならない税収を多めに見積もるため(課題を大きくして、それでも達成可能である、という情報を作りたかったことが理由です)、母体となる税収を「駆け込み需要」が発生した2013年度(平成25年度)に設定して考えました。

2013年度の税収は10.8兆円ですから、これを8%当りに換算すると17.1兆円、10%当りに換算すると、21.6兆円となります。

後段冒頭の

【第100回記事での私の主張】
私自身がずっと消費増税については容認してきており、今回の消費増税延期については、『増税を行わずとも、8%の税率で10%時に期待されている税収が確保できる見通しが立った』ことを理由として、肯定しています。この点だけ最初に言及しておきます。

という記載は、この、8%当り17.1兆円、10%当り、21.6兆円という数字をベースに考えて、この時点で2015年度の消費税収は18.8兆円は確定だ、と考えていたことから、枠内の内容を予測していました。

ですが、現実は2015年の消費税収は17.4兆円であり、13年度と比較しても3700億円しか税収は増えませんでした・・・というのが現在の段階です。

ネタとしては非常に自信があっただけに、ショックをぬぐい切れてはいません。
ただ、引き上げる税率が10%としてまとまったのは2008年であり、この段階の数字をベースに考えると、10%増税時の消費税収は19.5兆円であり、2015年度の消費税収は17.4兆円。差額は1.1兆円であり、駆け込み需要のあった2013年と比較して2015年の税収は3700億円増えていますから、今後3年間、経済対策に専念すれば達成可能な数字である、と考えることもできます。

さて、そこで改めて問題となるのが・・・

ここで、改めて問題となるのが、

【消費増税後の税収】
消費税予算表
消費税財源グラフ
こちらのグラフです。
はっきりと書いてるんですよね、「8%時の増税額」として、「8.2兆円」であると。
ですが、今回の結果、2015年度の消費税収額は17.4兆円であり、これが「8.2兆円」税収が増えた結果である、と考えると、その額は9.2兆円。
比較対象となるのは消費増税直後の1997年・・・ということになってしまいます。

これって、逆にきちんとした予算、組めるんでしょうかね?
この数値のギャップについては、ぜひ厚生労働省さんに問い合わせてみたいものです。

ただ、現在の税収で、10%増税時の社会保障政策まですべて実現する・・・というのは少し厳しい状況であることは見えてきました。
考えられるとすると、「消費税」以外の、その他の税収に頼るということ。

2015年度の一般会計税収と2014年度の一般会計税収との差額が2.3兆円。
このうち消費税が1.4兆円ですから、正味0.9兆円しか消費税以外では増えていない・・・ということになりますね。

但し、第99回の記事でもお伝えしましたように、2015年度の税収に関しましては、「原油価格の下落」による影響が非常に大きくなっています。

エネルギー価格にも消費税はかかりますし、またエネルギー価格の下落による揮発油税、石油ガス税、航空燃料税等々の下落による影響も、決して小さいとは言えません。

この辺りの状況も踏まえて、さらにあと1年、状況分析を続けていきたいと思います。
1年間で明確な答えが出なかったことは・・・本当に残念です。



このシリーズの過去の記事
>> 第160回 2016年度7月次税収(消費税収・所得税収等)が発表されました。
このシリーズの新しい記事
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