第108回 リーマンショック級の危機!?~イギリスEU離脱ショック?を問う~など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<前回の記事 第107回 なぜ日本は大東亜戦争を起こしたのか~五四運動(中国人の反日感情)~

いや・・・なんだかすごいことになってきました。
私、ブログとして大切にしているのは、私が記している一つ一つの記事が、後日記す記事に対しても影響を与えることを意識するということです。

ですから、基本的に「検証」を行って、たとえどんな理論があとからぶつかってきても揺るぎのない記事とすることが大切だと考えているのです。ですから、基本的にリスクのある記事は記していません。
お昼間に書いた記事が、夕方には覆っているような記事は、基本的に記さないようにしています。

が・・・・。

円相場 一時1ドル=99円台に急騰 英国民投票受け
【NHKニュース】
24日の東京外国為替市場は、イギリスの国民投票を巡って円相場が乱高下するなかで、EUからの「離脱」が優勢なのではないかという観測から円を買う動きが急激に強まり、円相場は一時、1ドル=99円台まで値上がりしました。1ドル=99円台は、2013年11月以来、2年7か月ぶりです。

24日の東京外国為替市場は、イギリスの国民投票を巡って円相場が乱高下するなかで、EUからの「離脱」が優勢なのではないかという観測から円を買う動きが急激に強まり、円相場は一時、2年7か月ぶりに1ドル=99円台まで値上がりしました。
市場関係者は「これまでのところ情勢はきっ抗しているが、離脱派がやや優勢なのではないかという観測が一段と広がり、比較的、安全な資産として円が急速に買われている」と話しています。

突如こんな形でニュースが飛び込んできたので、これはさすがに・・・と思いまして、本日の記事としてみました。

英国のEU離脱問題 | ロイター

【本日のテーマ】
仮にイギリスがEUを脱出した場合、では日本に対してどのような影響があるのか。
このあたりを私なりに予測して記事にしてみたいと思います。


イギリスEU離脱ショックとはそもそも何なのか?

と、この記事を作成している間にも、どんどん開票結果は進んだようで、どうもイギリスのEU離脱派の勝利は確定みたいですね。
私、「リーマンショック級の危機」というキーワードで、私は過去に2度記事を記しました。

第101回 「リーマンショック級の危機」は本当に訪れないのか?~「外需依存度」から見る世界経済
第102回 「リーマンショック級の危機」は本当に訪れないのか?~「金融取引」から見る世界経済

101回が「外需依存度」の側面から、102回が「金融取引」の側面から。
これらの記事を記したときは、まさか本当にイギリスがEUを離脱することになどなるとは思っていませんでしたので、イギリスについてはとても軽い扱い方しかしていませんでしたが、まさか本当に離脱派が勝つとは・・・

【イギリスの金融収支】
金融収支推移(イギリス)

【ドイツの金融収支】
金融収支推移(ドイツ)

海外への出資比率を年々増大していたドイツに対して、海外から年々資金を引き揚げ続けていたイギリス。
強調文対照的な両国ですが、今回のイギリスEU離脱において、大きなダメージを受けるのは、果たしてどちらの国でしょうか。


【イギリスはなぜEUを離脱したがるのか】

イギリス、なぜ不法移民の厳罰化? 賃金没収や強制退去強化…EU離脱議論と

【Newsphere記事より】
イギリスのキャメロン首相が、移民の不法滞在を厳罰化する方針を表明した。来週開幕する国会に、不法就労で得た賃金を没収する事や、弁解の機会を与える前に強制退去させることを可能にする法案を提出する。首相は、21日のロンドン中心部での演説で、「強い国とは、跳ね橋を上げる(門戸を開く)国ではない。移民をコントロールする国だ」などと述べ、移民を制限して自国民の労働の機会を拡大する決意を示した。

◆「賃金の没収」と“有無を言わせない国外退去”
 イギリスでは、増え続ける移民により、自国民の労働の機会が妨げられたり、不法就労が犯罪の温床になったりしている事が長年の課題とされている。キャメロン政権は、2010年の1期目の選挙で、移民の純増数を合計10万人未満に減らす公約を掲げていたが、最新の昨年9月の統計では逆に過去最高の29万8000人という数字が出ている。今月行われた総選挙では、この“公約違反”への批判に対し、より厳しい「ラジカルな」移民対策を行うことを公約の一つに掲げていた。

こちらは、昨年5月23日にNewsphereというニュースサイトが掲載した記事よりの抜粋です。

この記事の最期には、以下のように記されています。
 イギリスでは、さらに移民問題の抜本的な解決につながるEU離脱を求める声も高まっている。キャメロン首相は、その是非を問う国民投票を2017年末までに行うとしているが、第2次政権では来年に前倒しする機運も高まっているようだ。首相の盟友とされるリディントン・ヨーロッパ担当大臣は、首相は投票を前倒しすることを「歓迎するだろう」と述べると共に、移民政策をはじめとするEUとの交渉について、「厳しく難しい交渉になるだろう。しかし、ヨーロッパは今のままでは立ち行かないという認識が(欧州)大陸に広がっていると思う」と見解を示した(テレグラフ)。

ここに記されている内容が、まさしく昨日実行された、ということですね。

ここにも記されているように、イギリスが今回EUの離脱へ踏み切る国民投票を行った最大の理由は「移民問題」にあるようです。

【ウォールストリートジャーナル記事】
欧州委の新難民規則案、受け入れ拒否する国を罰金対象に
2016 年 5 月 5 日 07:12 JST

 【ブリュッセル】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は4日、加盟国に難民受け入れを強制する新たな規則を提案した。同案に対しては中東欧諸国が反発しており、論争が巻き起こりそうだ。

 欧州委の新規則案によると、難民受け入れを拒否する国には難民1人当たり25万ユーロ(約3000万円)の罰金を科す。

 ギリシャやイタリアなど最前線の国が難民負担の大半を負っている現在のシステムを改めることが目的で、導入にはEU加盟国政府と欧州議会の承認が必要となる。

 欧州委のフランス・ティマーマンス副委員長は「隣国の問題に背は向けない。共通の解決策を分かち合う。それが自動発動される是正メカニズムが必要な理由だ」と述べた。

 英国、アイルランド、デンマークは新システムの対象外となる。難民申請が人口と国内総生産(GDP)に照らして150%増加した国は、難民希望者が少ない他のEU諸国に流入者を再配分する。だが難民申請がすでに倍増した国は新たな受け入れを拒否できる。

 中欧諸国のある外交官は、難民希望者につけられた価格は「少なくとも倫理的な観点から問題視される」と指摘した。他の外交官3人は、難民受け入れを拒否した国に罰金を科す過去の取り組みが支持をあまり取り付けられなかったことに触れ、EU政府間の交渉が厳しくなることを予想した。

 中欧の数カ国はこうした提案に強く反発している。ハンガリー政府は難民受け入れの分担を義務付ける割当制度を「容認できない」とし、罰金を科すという脅しを「ばかげている」と一蹴した。チェコとスロバキアの政府も同様の声明を出している。
こちらは、EU加盟国が、難民受け売れを拒否したら厳罰に処しますよ、というルールが定められた、というルールです。

この記事には、以下のように記されています。

・英国、アイルランド、デンマークは新システムの対象外となる。
・難民申請が人口と国内総生産(GDP)に照らして150%増加した国は、難民希望者が少ない他のEU諸国に流入者を再配分する。
・だが難民申請がすでに倍増した国は新たな受け入れを拒否できる。


これは、つまり英国の難民申請は、「既に倍増している」いうことです。いつと比較してなのか、という突っ込みは置いておくとして、社会保障システムが充実しているイギリスは、難民の受け入れ希望先として選ばれやすい傾向にあるようで、正式な手続きを経て入国した難民に対しては、元々の国民と同じ社会保障を施す必要があるため、イギリスにとっては財政的な負担がとても深刻になっています。

上記法律によれば、イギリスは他国から再分配された難民に対しては受け入れを拒否できる、とのことですが、EUの法律では、難民そのものの受け入れを拒否することはできません。また、移民に関しても同様で、これを拒否するためには、やはり「EU離脱}という選択肢が現実的であったということでしょう。

イギリスが離脱する影響

【「EU」における、4つの「自由」】

ヨーロッパでは、商品の移動、労働者の移動、資本の移動の3つと、開業の自由という4つの「自由」が認められています。
「資本の移動の自由」が認められていますので、現行法制化のルールでは、ある加盟国から他の加盟国への貨幣の持ち出しや送金、また、投資に制限を設けることは禁止されています。

【ヨーロッパのマーケットの中心地、ロンドン】

このことから、EU内であれば、どの国にいてもEU加盟国全体と「金融取引」を行うことが可能です。
そして、そのヨーロッパの金融取引の中心地が「ロンドン」。

EU各国の金融機関は、ロンドンに拠点を置いてヨーロッパ全体、またはアジア、アメリカなどとも金融取引を行っています。
ですが、このルールは「EU法」に基づくもので、もし本当にイギリスがEUを離脱してしまうと、イギリスにはこの「EU法」が適用されなくなる可能性があります。
今回イギリスがEUを離脱するに至る最大の理由から考えると、これを本当に実行するかどうかはわかりませんが、もしそうなればロンドンからこれらの金融機関が逃げ出してしまう可能性は否定できません。

ですが、イギリスが受ける「影響」を考えると、実際にはこのくらいではないかと思います。
イギリスは、確かにEUには加盟していましたが、ユーロに加盟していたわけではありません。「ポンド」という通貨を利用していましたので、為替変動に対するリスクはこれまでと変わることはありません。

それよりも、イギリスはこれまで「EU」に対して約1.1兆円、「欧州投資銀行」に対して約4.2兆円(それぞれ、本日現時点での相場)の出資を行っていますので、これを引き合上げて毎年イギリス国内に対して投資を行えば、それだけの経済成長を遂げることは可能です。

また、冒頭のグラフでもお示ししたように、軒並み海外の資本は引き上げている様ですから、仮にイギリスの離脱で欧州本土に深刻な経済危機が訪れたとしても、その影響は最小限で抑えることが可能なのではないかと思います。

イギリスの地理的な条件って、日本とよく似ているんですよね。

EU本体に与える影響は?

もしイギリスの離脱により、国際的な経済危機がおよせた場合、間違いなく最も大きな被害を受けるのは「外需」および「金融収支」に頼るドイツです。

改めて思い出していただきたいのは、リーマンショックの時、麻生さんがスピーチしたあの言葉。

第101回 「リーマンショック級の危機」は本当に訪れないのか?~「外需依存度」から見る世界経済
重要な点として、この問題の根底にはグローバルなインバランス(経常収支不均衡)の問題があり、基軸通貨国アメリカへの世界中からの資本流入という形で、アメリカの赤字がファイナンスされるという根本があることを忘れてはなりません。

したがって、過剰消費国(アメリカ)において消費抑制策の実施と、同時にアメリカの巨大な消費需要に支えられて経済成長を遂げていた外需依存度の大きな国々において、自律的な内需主導型モデルへとシフトするときなのです。

現在ドイツが「金融取引の相手国」として選んでいる国が、一体どこの国なのか。これが分からないことは非常に残念ではありますが、リーマンショック以降も内需拡大政策を行わず、「外需依存度」を拡大続けたドイツが、今後どのような態度を示すのか。
これは非常に関心のあるところです。

まあ・・・それにしても安倍&麻生最強説はいまだ揺るぎないところかもしれませんね。
まるで今回の離脱ショックを予測していたかのようです。

ただ・・・・











イギリスが離脱するのは2年後のお話です。(麻生さん談)
巨大金融機関がどういう動きをするのかにもよりますが、今大騒ぎするのはちと、時期尚早かもしれませんよ。

このシリーズの過去の記事
>> 第109回 イギリスEU離脱ショックを問う~日本国経済への影響を考える~
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