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<継承する記事>第510回 改めて考える安倍内閣の評価~その功と罪を問う~

安倍さんの辞任に伴いまして、前回の記事では改めてその「成果」に着目して記事を作成したのですが、今回の記事では逆に一般的に「罪」だと報道されている部分。

即ち「モリカケサクラ」について改めて検証する目的で記事を作成したいと思います。


「森友学園問題」の真相

この問題については、私自身が記事として記しています、こちらの記事。

第397回 緊急記事!財務省公文書改ざん問題の真相~森友問題の真実~

ここに記した内容がすべて。これ以上でも以下でもないと思っております。

記事に記していない内容としてこのところ問題となっており、マスコミもこぞって話題としたがるのが、、財務省の公文書を改ざんしたことを苦に自ら命を絶った赤木俊夫氏。彼が残した「遺書」に関連した問題です。

遺書の中で、赤木氏が「全て佐川長官の指示です」と記していることが問題とされていて、この事であたかも新しい情報が増えた彼のような情報操作が行われていることが私としては問題だと思っています。

当初私は彼が自殺した理由として、財務省から寝る間もないほどの労働を強いられた「過労」が原因である、と考えていたのですが、実際はそうではなく、自身が公文書の改ざんに関わっており、要は彼自身にまで警察の手が及びかねない状況となり、たまらずに自ら命を絶った。これが真相でした。

この部分に関しては私も誤解していましたが、情報として増えたのはそれだけ。それ以上に増えた情報はありません。

森友学園


森友学園事件とは一体何だったのか?

過去にまとめている記事ですので、今記事でいちいち情報ソース等を示すことはしません。事実と事実に基づいた私自身の推測を列挙していきます。

「森友学園事件」とは、大阪の近畿財務局が元々「特定有害物質の汚染区域」に指定されており、買い手のつかない土地、つまり評価額0円の土地を、1億3400万円で森友学園に売却した。ただそれだけの話です。

3400億円という価格は、森友学園が土地の所有者である国土交通省に代わって小学校として使用することができるレベルまで聖地を行った工事代金、1億3200万円が元となっており、これに200万円上乗せをして学園側に売却しました。

ただそれだけの話です。


評価額が10億であったとしても、学園側が実際に10億で売却することはできない


売却した際の土地評価額として9億5600万円という金額が掲載されていたわけですが、実際に10億で売却しようとすれば、既に工事済みの3メートルの地下を改めて掘り返し、その奥に埋まっていると想定される残土、工事業者が埋め戻した廃材を取り除き、危険物の含まれていない、人体に害のない状態にまで戻して初めて10億円という金額で売却することができます。

その撤去費用には8億1900万円かかります。つまり、その撤去費用を評価額から値引きした上で森友側に売却しただけの話なのですが、現在の立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党などの野党はこの値引き金額を「安倍さんと仲の良い籠池夫妻に財務省が忖度したのだ」として、安倍内閣を叩き潰すに必死にこれを利用しました。


森友学園事件は野党側が安倍内閣倒閣のためにでっちあげた冤罪である

菅野完などが野党側に詳細な情報を吹き込んでおり、安倍夫人が学園の名誉校長に就任した事などを知っていましたから、「そのことが値引きの原因になったのではないか」と安倍内閣や財務官僚に詰め寄りました。

ですが、このやり取りは森友側と近畿財務局、大阪航空局(国土交通省)、そして工事業者との間でのやり取りの問題にすぎませんから、はっきり言えば財務省理財局にこの事を聞かれたとしても、理財局側にはまったくわからないわけです。

まして、安倍さん自身がそのことを理解しているわけもありません。

この時点で野党側は、事前通告もせず、また、仮に行っていたとしても深夜。通告日の前日、19時、20時を回ったあたりで質問通告を行います。その上で「合同ヒアリング」なる財務省に対する公開処刑上ともいえる会議を開催し、ここに完了を呼びつけるなど、財務官僚に寝る間すら与えないほどのブラック労働を強いていました。

このタイミングで安倍さんから「私や昭恵が土地の値引き問題に関わっていたとしたら、首相も国会議員もやめる」という発言を行いました。

これを受け、理財局が近畿財務局に確認をしたところ、「土地取引」に関連した資料ではなく、「取得を前提とした貸付」を行う際の資料の中に、昭恵夫人の名前が登場していることがわかりました。


昭恵夫人の名前が登場するのは「土地取引」ではなく「貸付契約」に関連した公文書である

これも籠池氏が一方的に昭恵夫人の名前を出していただけで、貸付契約そのものには全く影響していません。

「影響していない」というのは、昭恵夫人の名前が登場したから、これに忖度をして貸付契約を締結したわけではない、という意味です。

なぜこのようなことを私が言うのかと申しますと、実は全く別の理由で近畿財務局が昭恵夫人の名前を利用した可能性がある、と考えているからです。

近畿財務局からすれば、売却しようとしている土地はヒ素や鉛の含まれる問題のある土地ですから、たとえ二束三文であったとしても、早く売却したい土地だったはずです。これに籠池氏が食いついてきたのがこの時点での状況です。

ひょっとすると、近畿財務局側からすれば、問題のある土地を学園に売却することに後ろめたさを感じていたのかもしれません。ですからそんな土地を学園に売却した理由として、これを正当化するために籠池氏が必死に出してくる昭恵夫人の名前を利用しようとする意図があったのではないでしょうか。

ですから、本来記載する必要のない昭恵夫人の名前を公文書に掲載し、事細かにその経緯を書き記したのではないかと思われます。


佐川氏が近畿財務局に公文書改ざんを命じた理由

で、理財局が近畿財務局に確認し、提示させた文書には、昭恵夫人の名前が明らかに登場していました。

既に私自身が記している通り、昭恵夫人の名前が登場文書は「土地取引」に関する文書ではなく、「買取を前提とした貸付」に関連した文書です。

更に、その登場する経緯としては、近畿財務局が、昭恵夫人の名前に「忖度」して貸付を決定する経緯を示したものではなく、「近畿財務局が、自分たちの行政手続きを正当化するために昭恵夫人の名前を利用しようとした」もの。

ですから、安倍さんが「私や昭恵が土地の値引き問題に関わっていたとしたら、首相も国会議員もやめる」と言った発言を覆すものでも何でもなかったはずです。

ですが、実際に昭恵夫人の名前が「買取を前提とした貸付」に関連した文書に登場するわけですから、これをまた野党側に一からすべて説明する必要があります。

財務局としても、「これはもう、さすがに勘弁してくれ」と思ったはずです。近畿財務局側に、「なんでこんな資料を作ったんだ。実際の契約に関係のない部分は全部削除してくれ」といった内容の指示を与えたのではないでしょうか。「全部財務省側で責任を取るから」と。


私の推測の根拠

この土地は、森友に貸付契約を行う前は非常に問題のある土地であり、「買ってくれる業者があるのであれば、どの業者でも売却したかった」というのが近畿財務局の本音だったはずです。

工事費を低額に納めるため、近畿財務局、大阪航空局、設計業者、工事業者の4者で協議を行い、廃材の埋め戻しを行う形で決着をつけたのですから、この4者は事前にこの事実を知っていたはずです。ですが、近畿財務局はこの事実を籠池夫妻に伝えていませんでした。

ですから籠池夫妻は1億3200万円の売却額を提示された際、更なる値引きを近畿財務局側に要求しました。

当然です。工事が終わった後、いざ売却の段に至ってそれまで知らなかった話が突然登場したのですから。ちなみにですが、おそらくこの時学園の代理人を務めて交渉に当たっていた弁護士はこの事を知っていたのだと思います。

ではなぜ、近畿財務局は籠池夫妻にこの事実を伝えず、隠していたのか。それは当然「うしろめたさ」があったからです。当然、「値引きをしたこと」に対するうしろめたさではなく、「問題のある土地に金額をつけて売却しようとしたこと」に対するうしろめたさです。


赤木氏はなぜ自ら命を絶たなければならなかったのか

赤木氏が、このような事実を一体どこまで知っていたのか。この事は私にはわかりません。

ですが、私が推察するに、赤木氏に公文書の改ざんを命じた上司(佐川氏ではなく、近畿財務局の上司)は、このような経緯を一切説明せず、ただ単に「理財局からの指示だから」という理由だけを伝えて赤木氏に改ざんを手伝わせたのではないでしょうか。

このような一連の流れの中で、「公文書の改ざんが行われた」という事実のみを除外すれば、これ以外に仮に「問題のある部分があった」とすれば、近畿財務局が、工事に関わった4者が行った、「埋め戻し」という工事手法について、籠池夫妻に伝えないまま、土地の売却に臨もうとしたこと。これだけです。

それ以外のやり取りの中には何ら問題はありません。確かに公文書を改ざんしたことは問題です。ですが、何ら問題のない行政取引を、あたかも問題があるかのように仕立て上げ、そうしなければ対応ができないほどに理財局を追い詰めた野党やマスコミが全く責められることがないのはなぜなんでしょうか?

赤木氏が自ら命を絶った理由が、あたかも安倍さんや麻生さんにあるかのように吹聴する傾向が見られますが、本当に悪いのは一体誰なんでしょう?

森友問題を安倍内閣の「罪」だというのであれば、その人たちに今一度キチンと考えていただきたい問題だと、私は思います。





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記事としては、少し後発となりましたが、安倍さんが首相の座を辞任する、との報道を目にした時、私としましても思わず目を丸く見開いてしまいました。

恐らくこれ以上の任期の延長はないだろうと思っていましたし、できれば任期いっぱい勤めあげてほしいという思いがありましたので、ショックを受けなかったというと嘘になります。

ただ、その後任としては菅さんが出馬してくれることを願っていましたので、今回改めて菅さんが総裁として選出されたことはまた、喜ばしく思っております。

菅義偉

で、新しい菅内閣評としては後日記事にさせていただくこととしまして、今回は昨日(2020年9月16日)に内閣総理大臣の座を勇退する事となりました、安倍前首相について、改めて「安倍内閣評」として私の記事を作成したいと思います。


安倍内閣に託されていたもの

これって結構大きくて、最大のものとしては憲法改正。そして拉致問題に対する取り組み、そして北方領土の返還の3つでしょうか。

残念ながら、私たち国民が一番期待したこの3つに関しては大きな成果を上げることはできず、首相の座を去ってしまうこととなりました。

ただ、憲法を国防という視点から見れば、特定秘密保護法関連であったり、憲法の拡大解釈としての集団的自衛権の行使など、憲法を改正せずとも最低限日本を外敵から守るための道筋はつけてくださったのではないでしょうか。

何より、そういった安倍さんのイズムをずっと官房長官として支え続けた菅さんが次期首相となるわけですので、きっと継続してこの3つの問題に対して菅さんが取り組んでくださると私は信じています。

その上で。私としては安倍内閣の最大の「功績」はやはり「就労」に関連した問題を大幅に改善させたことにあったのではないでしょうか。


階層別給与所得者数の推移(1年間継続して労働した者)

安倍内閣100万円以下所得者数推移
安倍内閣100万円~200万円所得者数推移
安倍内閣200万円~300万円所得者数推移
安倍内閣300万円~400万円所得者数推移
安倍内閣400万円~500万円所得者数推移
安倍内閣500万円~600万円所得者数推移
安倍内閣600万円~700万円所得者数推移
安倍内閣700万円~800万円所得者数推移
安倍内閣800万円~900万円所得者数推移
安倍内閣900万円~1000万円所得者数推移
安倍内閣1000万円~1500万円所得者数推移
安倍内閣1500万円~2000万円所得者数推移
安倍内閣2000万円~2500万円所得者数推移
安倍内閣2500万円超所得者数推移

平成24年平成25年平成26年平成27年平成28年平成29年平成30年
100万円以下3,9354,2154,1784,1164,2194,1524,098
100万円超 200万円以下6,9656,9847,2147,1927,1046,6996,882
200万円超 300万円以下7,7967,8208,0297,8027,9617,8127,617
300万円超 400万円以下8,1868,0948,2418,3798,5368,6668,667
400万円超 500万円以下6,3356,4016,6336,7776,9517,3087,482
500万円超 600万円以下4,2764,4734,5024,6294,6634,9785,148
600万円超 700万円以下2,6052,7342,8042,8372,9023,1273,290
700万円超 800万円以下1,8111,8791,8961,9462,0212,1372,211
800万円超 900万円以下 1,1481,2281,2501,3141,3451,4251,449
900万円超 1,000万円以下775769821854907926932
1,000万円超 1,500万円以下1,2951,3681,4831,5391,5191,6281,804
1,500万円超 2,000万円以下260292306335336337 393
2,000万円超 2,500万円以下878595101107115128
2,500万円超81113111117120140164


このデータ、実は「中間層の見方」のシリーズで平成27年までは掲載していたのですが、その後、平成30年のデータまで公表されていますので、改めてまとめてみました。国税庁のデータです。

共産党の定義では「ワーキングプア」は年収200万円以下を言うのだそうですが、どうでしょう。

改めて、ですが、年収100万円以下の給与所得者は安倍内閣スタート直後に急増していますが、その後はほぼ横ばい。安倍内閣初年度と一昨年、平成30年(2018年)を比較しますと、寧ろ減っていることがわかります。

100万円~200万に関しては急増したのが安倍内閣2年目の事。平成29年に急減していますが、傾向としては30年まで継続して減少していますね?

共産党の言う「ワーキングプア」の給与所得者は寧ろ減少しています。

この傾向は、年収200万円~300万円の所得層までが同様で、300万円以降の給与所得者は、すべての所得層において増加していることがわかりますね?

短期的に見ると減少している年もありますが、それは「例外」と言い切ってよいほどです。


「無職者」、「失業者」数の推移

しかし、このような資料を見せると、必ずと言っていいほど「高齢者が働き始めたからだ」という主張をする人がいます。

しかし。実は総務省統計局より、「非労働力人口」。つまり、「無職者」の数が公表されており、このデータは、「15歳~64歳」までの無職者の数を区分けして公表しています。

先ほどの「給与所得者数」の推移と同様、「平成24年」から、一年だけ加えて平成31年(令和元年)までのデータをお示ししますと、

非労働力人口(15歳~64歳)の推移
平成24年 2097万人
平成25年 1993万人
平成26年 1915万人
平成27年 1856万人
平成28年 1772万人
平成29年 1700万人
平成30年 1591万人
平成31年 1522万人

と、ご覧の通り「無職者」の数は減っています。データとしては平成21年のものから掲載されているのですが、平成21年~平成24年にかけては増加しています。(統計局データ)

で、このようなデータを否定する人は次に、「若者の人口が減っているからだ」と主張します。

ですが、詳細な数字までは掲載しませんが、同じく15歳~64歳までの「労働力人口」は平成21年~平成25年までは継続して減少しているのですが、それ以降は平成31年(令和元年)まで継続して増加しています。

で、ちなみに「労働力人口」は「就労者数」と「完全失業者数(求職者数)」を足したものなのですが、「完全失業者数」の推移を見てみますと、

完全失業者数(15~64歳)の推移
平成24年 272万人
平成25年 251万人
平成26年 222万人
平成27年 208万人
平成28年 193万人
平成29年 175万人
平成30年 153万人
平成31年 148万人

と、継続して減少しています。これは、実は平成21年から継続して見られる現象なのですが、安倍内閣より前はこれに加えて「無職者」の数が増加していましたから、失業者が就労することができず、「無職者」となっていたことが原因でした。

しかし、安倍内閣以降は「無職者」の数が減っていますので、「失業者」が「就業者」となったことが原因で失業者の数が減っています。

この違いはとても大きいですよね?

共産党や立憲民主党は、安倍内閣において、あたかも格差が広がったかのようなでたらめを吹聴しています。

確かに安倍内閣に入って、「年収100万円以下の労働者」や2年目には「年収100万~300万の労働者」の数が大幅に増加しました。

ですが、この時同時に「無職者」や「失業者」の数が減っており、初年度こそ平成24年度と比較して年収300万~400万(及び900万~1000万、2000万~2500万)の労働者の数が減少してはいますが、2年以降、年収300万以上の所得を得る給与所得者が、ほぼすべての所得層において増加しています。

逆に安倍内閣初年度と比較すると、300万以下の所得層は減少しており、私にはどう見ても「格差が開いた」ようには見えないのです。

「低所得者」の水準が上昇し、「中間層」の水準が上昇し、その上で確かに「高額所得者」の数も上昇していますが、このような状況の一体何が問題だというのでしょうか?

寧ろこれ以上に評価すべき結果を残した内閣など、特にバブル以降の内閣としては存在しません。

なぜ彼らにはこのような「現実」を受け止め、正確に情報を発信することができないのでしょうか?

私には全く理解できません。


次回記事に向けて


次の記事では、改めて安倍内閣の「負の側面」とされる、「もりかけさくら」とやらについて、私なりの「評価」を加えてみたいと思いjます。

改めて、安倍さん。本当に大変な「内閣総理大臣」としての7年8か月。

本当に、本当にお疲れさまでした!!!

安倍首相退陣
時事通信社 2020年09月16日13時06分配信記事より


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