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新型コロナウイルスはなぜ新型インフルエンザ等特措法の対象とならないのか

実はこの新型インフルエンザ等特措法。結構前から話題に登っていました。

私がこの名称を初めて見たのは佐藤正久代議士のツイッターの投稿です。


これに国民民主党の玉木代表が「民主党政権時代に制定された」といった話題を加えて返信していました。その上で佐藤代議士の意見に賛成である、と。

この特措法には「緊急事態宣言」に関する記述もあり、これが行われると今政府が国民や企業に「要請」している内容が「支持」や「命令」といった内容に変わります。

要は「人権が制限される」内容に対して強制力が生まれるわけです。

ところが、これが中々対象とされないので、私ずっと疑問に思っていました。で、昨日立憲民主の福山参議院議員の予算委員会質疑を見ていて「そういうことか」と理解することができましたので、備忘録的に記述しておきます。



余談ですが、決して福山議員を評価してこの動画を掲載しているわけではありません。むしろ、最悪です。

この質疑の中で、「新型インフルエンザ患者入院機関整備事業実施要綱」が2月18日に改正された事例をあげ、この要綱の中に記されている「新型インフルエンザ」という文言すべてに「等」という文字が付け加えられたという事を紹介しています。

問題はこの後で、彼は改正後この要綱において「新型インフルエンザ等」の「等」の中に、「新型コロナウイルス」が含めるために行われた改正であったことを引き合いに、自分たちが与党時代に作成した「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の「新型インフルエンザ等」にも新型コロナウイルスを含めることは簡単じゃないか、という飛んでも発言をしています。

「新型インフルエンザ患者入院機関整備事業実施要綱」の改正は、「新型インフルエンザ等」としたのは、予算上、新型インフルエンザのために整備されたマスクを新型コロナウイルスでも使用できるようにすることを目的として行われたものです。

福山哲郎は、この事例を以て、「だったら新型インフルエンザ特措法の『新型インフルエンザ《等》』の『等』にも「新型コロナウイルスが含まれるという事じゃないか」と言っているのです。

これ、加藤厚労大臣、完全に切れてますね。で、この福山哲郎が一体何を言っているのかという事を正確に理解するために、改めて私、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」について調べなおすことにしました。

で、改めまて。新型コロナウイルスはなぜ新型インフルエンザ等特措法の対象とならないのか。答えは簡単でした。新型インフルエンザ特措法第二条に、以下のように記されているからです。

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 新型インフルエンザ等 感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症及び同条第九項に規定する新感染症(全国的かつ急速なまん延のおそれのあるものに限る。)をいう。

二 新型インフルエンザ等対策 第十五条第一項の規定により同項に規定する政府対策本部が設置された時から第二十一条第一項の規定により当該政府対策本部が廃止されるまでの間において、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにするため、国、地方公共団体並びに指定公共機関及び指定地方公共機関がこの法律及び感染症法その他の法律の規定により実施する措置をいう。

三 新型インフルエンザ等緊急事態措置 第三十二条第一項の規定により同項に規定する新型インフルエンザ等緊急事態宣言がされた時から同条第五項の規定により同項に規定する新型インフルエンザ等緊急事態解除宣言がされるまでの間において、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにするため、国、地方公共団体並びに指定公共機関及び指定地方公共機関がこの法律の規定により実施する措置をいう。

で、第一項に記されている「感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症」とは何かと申しますと、

一 新型インフルエンザ(新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)

二 再興型インフルエンザ(かつて世界的規模で流行したインフルエンザであってその後流行することなく長期間が経過しているものとして厚生労働大臣が定めるものが再興したものであって、一般に現在の国民の大部分が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。)

また、「同条第九項に規定する新感染症」とは何かと申しますと、

この法律において「新感染症」とは、

人から人に伝染すると認められる疾病であって、

既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるもので、

当該疾病にかかった場合の病状の程度が重篤であり、

かつ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるもの

とあります。

ところが、新型コロナウイルは、この「新感染症」には指定されておらず、同じ「感染症法第六条」の第8項に記されている、「指定感染症」として指定されています。

指定感染症とは、

既に知られている感染性の疾病(一類感染症、二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、

第三章から第七章までの規定の全部又は一部を準用しなければ、

当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるものをいう。

第三章から第七章には、

第三章 感染症に関する情報の収集及び公表
第四章 就業制限その他の措置
第五章 消毒その他の措置
第六章 医療
第七章 新型インフルエンザ等感染症

と記されています。つまり、新型コロナウイルスは、この第三章から第七章を準用することで、

新型コロナウイルスは、新感染症で定められている

「当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響」

を食い止めることが可能で、新感染症にある

「既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なる」

とは言えない、ということですね。

つまり、新型コロナウイルスは「指定感染症」に該当するもので、「新感染症」ではないため、「新型インフルエンザ特措法の対象とすることはできない」というのが現在の政府の見解だと言うことです。

ですが、新型コロナウイルスを特措法の対象としなければ緊急事態宣言を行うことはできませんし、対象とせずに緊急事態宣言を行おうとすれば、新たなる立法整備を行う必要が生まれてきます。

そこで、指定感染症である新型コロナウイルスを、特措法の対象とすることを野党に協力を申し出ている、というのが現在の段階です。

この事を以て、先ほどの福山哲郎の動画を見るとリアルに切れそうになります。あんな奴に国会議員をやらせてはいけません。マジで。


「緊急事態宣言」をめぐる反権力側の矛盾

さて。福山発言はいったん無視しまして、改めてこの問題を整理いたしますと、以下のような流れになります。

1. 新型インフルエンザ等特措法は民主党政権によって制定された法律である。

2. 新型インフルエンザ等特措法には政府が「緊急事態宣言」を行う事が可能になる条文が制定されている。

3. 旧民主党側より、新型コロナウイルスを新感染症とする事で新型インフルエンザ等特措法の対象とするよう、提案があった。

4. しかし、新型コロナウイルスは新感染症ではなく指定感染症であるため、新感染症とする事はできない。

5. そこで、安倍内閣より野党に対し、新型コロナウイルスを新型インフルエンザ等特措法の対象とできるよう、協力の依頼が行われた。

これが、令和2年3月8日20時現における状況です。

ニュース的には、タイトルがやや「あちらサイド」よりのニュースを掲載しておきます。
【時事ドットコムニュースより】2020年03月05日07時08分
外出・集会制限、土地収用も 私権制限に根強い懸念―新型インフル特措法

 2012年成立の新型インフルエンザ対策特別措置法は、首相が「緊急事態」を宣言すれば、対象地域で住民の外出や集会を制限できるほか、病床を確保するための土地収用なども可能になる。ウイルスの急速なまん延を防ぐ上で有効とされる半面、人権上の問題を指摘する声も根強い。

新型インフルエンザ対策特別措置法改正

 現行の特措法は、(1)新型インフルエンザ(2)過去に世界的に流行した再興型インフルエンザ(3)未知の新感染症―が対象。政府は新型コロナウイルスに適用するには法改正が必要との立場だ。

 政府は専門家の見解も踏まえ、今後1~2週間が「急速な拡大に進むか終息できるかの瀬戸際」(安倍晋三首相の2月29日の記者会見)と判断。感染拡大を阻止するため、大規模イベントの自粛や全国の小中高校などの臨時休校を呼び掛けてきたが、こうした要請に法的拘束力はない。

 特措法を改正して緊急事態を宣言すれば、対象地域に指定された都道府県の知事は、住民に対し学校や興行施設の使用を制限したり、催し物の中止を指示したりできる。仮にウイルスの封じ込めに失敗し、感染者が爆発的に増えた場合は、臨時医療施設を開設するため、所有者の同意を得ずに土地・建物を使用することも可能だ。

 ただ、こうした強制措置については、旧民主党政権が検討を進めていた当時から、日本弁護士連合会などが強い懸念を示してきた。特措法は12年4月、野党だった公明党の賛成も得て成立したが、共産、社民両党は反対した。

 同法施行は自民、公明両党の政権復帰後の13年4月で、実際に緊急事態が宣言された例はない。首相は4日の参院予算委員会で、新型コロナウイルス対応に関し「緊急事態宣言は直ちに実施するということではない。最悪の事態を想定し、それも可能とすることが必要だと判断した」と語り、法改正に理解を求めた。


そう。「新型インフルエンザ等対策特別措置法」とは、今の野党が民主党だった時代に、「与党」として成立させた法律であり、特に現在の国民民主党からはこれを適用すべきだ、との声が上がっています。

更に、立憲民主党の福山哲郎からは、

『改正された「新型インフルエンザ患者入院機関整備事業実施要綱」には「新型インフルエンザ」の後にすべて「等」が追記され、「新型インフルエンザ等」の「等」には新型コロナウイルスが含まれることになったんだから、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の「新型インフルエンザ等」には法改正など行わずとも新型コロナウイルスが既に含まれている』

という飛んでも論まで飛び出しているくらいです。

ところが、そのような野党からの要望にも呼応する形で安倍さんが、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に「新型コロナウイルス」も適用できるよう法改正を行いましょう、と野党に呼びかけたところ、何故か野党支持者、および一部の野党議員より「アベ独裁が始まった」との声が噴出しているのです。

私、前回の記事 lにおきまして、
日本国内での騒がれ方を見ていますと、日本政府の対応を批判する声を大量に目にします。

その多くが、「中国人の国内への流入を止めるべきだ」とする考え方に基づき、これを行わない日本政府を批判するやり方です。

あるいは武漢から帰国した人たちを隔離しないこと。2名が診察を受けずに帰宅してしまったことなどを受け、これを「日本政府のやり方が甘い!」といった趣旨の批判です。

ですが、これはよく考えると、

「日本国民全体の安全を守るため、一部国民の基本的人権を一部停止し、法的な根拠も定かではないのに、超法規的措置を取れ」

と言っているに等しいわけです。

これって・・・

そう。「改憲派」が盛んに話題にし、共産党をはじめとする野党が「権力の暴走を許すな!」との下で成立してしまうとあたかも首相が戦争を仕掛けるかの如く煽っているあの「緊急事態条項」で首相に与えられる権限と同等のものを認めろ、と言っているに等しいわけです。

そして、「それを実行しない政府や首相はどうかしている」と。

という事を記しましたね?

あれから一か月近く経過し、状況は大きく変化し、既に中国全土、及び韓国からの入国の制限、イベントの自粛、及び小中高、特別支援学校の休校の要請などが既に行われている状況にあります。あくまでも「要請」にすぎませんが。

勿論佐藤正久代議士からの要望からスタートしたことかもしれませんが、安倍内閣云々以前に、野党側からこういった「要請」が「指示」に代わる「緊急事態宣言」を「一刻も早く実施すべきだ」との声が上がっていたのです。

で、これを安倍さんが実行に移そうとすると、なぜかあちら界隈からは「アベ独裁が始まった!」とする主張が一気に噴出し始めました。これはどう考えても矛盾しています。

あの人たちの頭の中には「時系列」が存在しないのでしょうか? それとも都合の悪いことは一瞬で忘れ去ってしまう特技でもお持ちなのでしょうか?

福山哲郎質疑の前半はなんと、この段階に至って尚、「桜問題」ですよ。コロナの質問、後半の半分を占めているように見えますが、その大部分はあの福山哲郎の飛んでも質疑を正当化しようとする野党が審議止め、ストップしている状況です。

なぜこんな野党を支持できる連中がいるのか。更に支持する連中は、自分たちがいかに矛盾した主張をしているのかという事すら全く理解できていません。

私には「あちら側の人たち」の施行が全く理解できません。

本当に国民のために「政治家」とはどうあるべきなのか。改めて考えなおす段階にきているのではないでしょうか。




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