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<継承する記事>第500回 陰謀論に敗北した安倍内閣~検察庁法改正騒動を分析する~

前回の記事では、「検察庁法」で改正される部分の内、「第22条」の内容を解析するのにそれなりの時間を要しましたので、一旦記事を止め、今回の記事に続きを委ねる形を取りました。

いや、それにしても・・・わかりにくい。

で、前回では「国家公務員法第81条の7」を参考に「検察庁法第22条-2」のみを文章化してみたのですが、今回改めて「検察庁法第22条-3」についても文章家してみたいと思います。

検察庁法第22条-3
任命権者は、定年に達した職員が前条第一項の規定により退職すべきこととなる場合において、次に掲げる事由があると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該職員に係るが定年に達した日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、当該職員を当該職員が定年に達した日において従事期限を定め、その職員を当該している職務に従事させるため、引き続き勤務させることができる。ただし、検察庁法第九条第三項又は第四項(これらの規定を同法第十条第二項において準用する場合を含む。)の規定により検事正又は上席検察官の職を占めたまま勤務をさせる期限の設定又は延長をした職員であつて、定年に達した日において当該検事正又は上席検察官の職を占める職員については、引き続き勤務させることについて法務大臣が定める準則(以下単に「準則」という。)で定める場合に限るものとする。

一 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として準則で定める事由

二 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の特殊性を勘案して、当該職員の退職により、当該職員が占める官職の欠員の補充が困難となることにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由

②任命権者は、前項本文の期限又はこの項の規定により延長された期限が到来する場合において、前項第一号に掲げる事由が引き続きあると認めるときは、準則で定めるところにより、これらの期限の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を延長することができる。ただし、当該期限は、当該職員が定年に達した日(同項ただし書に規定する職員にあつては、年齢が六十三年に達した日)の翌日から起算して三年を超えることができない。

③前二項に定めるもののほか、これらの規定による勤務に関し必要な事項は、準則で定める。

なぜ改めて3項も掲載することにしたのかと申しますと、両項の間では明らかに違う部分が1か所存在するからです。

前回の記事でもお示しした通り、2項は「検事総長、次長検事または検事長」について、3項は「検事または副検事」ついて記したものです。

改めてそれぞれの項を並列して並べてみます。

検察庁法第22条-2
任命権者は、定年に達した職員が前条第一項の規定により退職すべきこととなる場合において、次に掲げる事由があると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該職員が定年に達した日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、当該職員を当該職員が定年に達した日において従事期限を定め、その職員を当該している職務に従事させるため、引き続き勤務させることができる。ただし、検察庁法第9条第3項または第4項(これらの規定同法第10条第2項において準用する場合を含む)の規定により検事正又は上席検察官の職を占めたまま勤務を指せる期限の設定又は延長をした職員であって、定年に達した日において当該検事正又は上席検察官の職を占める職員については、引き続き勤務させることについて法務大臣が定める準則(以下単に「準則」という)で定める場合に限るものとする。

一 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由

二 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の特殊性を勘案して、当該職員の退職により、当該職員が占める官職の欠員の補充が困難となることにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由

②任命権者は、前項本文の期限又はこの項の規定により延長された期限が到来する場合において、前号第1項に掲げる事由が引き続きあると認めるときは、内閣の定めるところにより、これらの期限の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を延長することができる。ただし、当該期限は、当該職員が定年に達した日(同項ただし書に規定する職員にあっては、年齢が62歳に達した日)翌日から起算して三年を超えることができない。

③前二項に定めるもののほか、これらの規定による勤務に関し必要な事項は、内閣が定める。


検察庁法第22条-3
任命権者は、定年に達した職員が前条第一項の規定により退職すべきこととなる場合において、次に掲げる事由があると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該職員に係るが定年に達した日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、当該職員を当該職員が定年に達した日において従事期限を定め、その職員を当該している職務に従事させるため、引き続き勤務させることができる。ただし、検察庁法第九条第三項又は第四項(これらの規定を同法第十条第二項において準用する場合を含む。)の規定により検事正又は上席検察官の職を占めたまま勤務をさせる期限の設定又は延長をした職員であつて、定年に達した日において当該検事正又は上席検察官の職を占める職員については、引き続き勤務させることについて法務大臣が定める準則(以下単に「準則」という。)で定める場合に限るものとする。

一 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として準則で定める事由

二 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の特殊性を勘案して、当該職員の退職により、当該職員が占める官職の欠員の補充が困難となることにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由

②任命権者は、前項本文の期限又はこの項の規定により延長された期限が到来する場合において、前項第一号に掲げる事由が引き続きあると認めるときは、準則で定めるところにより、これらの期限の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を延長することができる。ただし、当該期限は、当該職員が定年に達した日(同項ただし書に規定する職員にあつては、年齢が六十三年に達した日)の翌日から起算して三年を超えることができない。

③前二項に定めるもののほか、これらの規定による勤務に関し必要な事項は、準則で定める。

わかりますでしょうか? 2項については当該職員の定年延長を規定するのが「内閣」であり、3項については「(法務大臣が定める)準則」となっています。

そもそも検察官の定年延長については、「国家公務員法等の一部を改正する法律案」として、国家公務員全体の定年を延長する一環として、同じ「国家公務員」である検察官についてもその定年延長を定めようとしたものです。


現行の検察庁法に「人事院」という言葉は一言も含まれていない


で、改めて現行法について検察庁法全体で「人事院」というワードに対して検索を掛けてみたのですが、現行の検察庁法において「人事院」という言葉は一言も登場しません。

この事から一体何が推察できるのかと申しますと、つまり「検察庁法」は「人事院」からも完全に独立した存在で、検察官はその任免に関して人事院からも一切の干渉を受けない存在であるという事です。

この事は、前回の記事でも記した「検察庁法第25条」によっても、

「検察官は、前三条の場合を除いては、その意思に反して、その官を失い、職務を停止され、又は俸給を減額されることはない。但し、懲戒処分による場合は、この限りでない。」

という文章によって保障されています。検察庁法上検察官の身分を左右するのは「年齢」と「検察官適格審査会の議決及び法務大臣の勧告」の二つしかありません。

法務大臣による勧告も、「検察官適格審査会の議決」を経てなされるもので、法務大臣が勝手に行うことはできません。

つまり、本来「検察庁」とは、法文全体を通して見ても他の国家公務員とは違い、「人事院」に対しても独立した特殊な存在で、唯一「検事総長、次長検事または検事長」については内閣(総理大臣)が、「検事または副検事」ついては法務省(法務大臣)が関与する権能を持っている、という事がわかります。

「権能」と言っても実際に権限を持つのは「任命」に関するものだけで、これに今回の改正により初めて「定年の延長」に関する権能が追加されることとなるわけです。

今回の検察庁法改正について、野党やマスコミ、及びまるで自分が知識人でもあるかのように勘違いしている連中がツイッター上等で「任期の延長」が人事院ではなく内閣によって行われることが、「内閣によって恣意的に検察庁人事に介入することを目的としたもの」であるかのように振れまわられていますが、全く違う事がわかりますね?

元々「検察庁法」は「人事院規則」から独立した存在なんです。

そして、元々「検事総長、次長検事または検事長」の任命権者は内閣総理大臣であり、「検事または副検事」の任命権者が法務大臣であることから、検察庁法における定年の延長に関する規定において、国家公務員法を援用する際、「人事院の承認」という文言を「内閣」及び「(法務大臣の)準則」と置き換えているだけです。


当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由

さて。では改めて前回紹介した、予算委員会質疑に関連した動画を見てみましょう。



いくつか紹介したい場所はあるのですが、記事が長くなりすぎてもいけませんので、私が見た中で一番興味深いと感じた部分を記事にしてみます。

質問しているのは国民民主党の後藤祐一議員。受けているのが森法務大臣です。

後藤祐一議員は森大臣に対し、

「ここ数年の国際的組織犯罪、サイバー犯罪の中で『最も』複雑困難化したと思われる事件をそれぞれ5件挙げる様に」

と問いかけています。

質疑の内容から判断すると、「当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由」の事例として、過去の答弁の中で森大臣より「国際的組織犯罪、サイバー犯罪」が例として挙げられたのだと思います。

これについて後藤祐一議員より「具体的事例を挙げろ」という質疑が行われました。

これに対して森大臣は、『最も』複雑困難化したと思われる事件について答えることが、捜査機関が『複雑困難だ』と考えている事件を明らかにすることとなり、治安への影響から考えても明らかにすることは困難であることを伝えながら、

「ここ数年国境を超える犯罪として報道されているもの」
「ここ数年のサイバー犯罪として報道されているもの」

についてそれぞれ5件事例を挙げています。ではどんな事例かと申しますと、まずは「ここ数年国境を超える犯罪として報道されているもの」について。

1.起訴:令和2年
 フィリピンに拠点を置いていた日本人グループによる特殊詐欺事件

2.起訴:平成30年
 韓国籍の被告人が韓国から金塊三キロを密輸したとされる事件

3.起訴:平成29年
 北海道の松前小島に着岸した北朝鮮の船の船長が発電機等を盗んだとされる事件

4.起訴:平成29年
 韓国籍の被告人が共犯者と共謀して韓国から金塊約30キロを密輸したとされる事件

5.起訴:平成28年
 横浜敷地内の韓国総領事館敷地内に人の排せつ物の入った紙箱を投げ込み、同総領事館の業務を妨害したとされる事件

あれ?

いかがでしょうか。ハッとされた方もいらっしゃるかもしれません。

そうです。第1件目のフィリピンに拠点を置いていた日本人グループによる特殊詐欺事件以外、すべてが「韓国」及び「北朝鮮」に関連した事例です。

5件目の事例は犯人対象の国、というわけではありませんので少し性質が異なっているかもしれませんが、このような事例を見ると、「検察庁法改正をやり玉にあげ、疎外しようとしている連中はひょっとして・・・」とすら思えてきます。

国会にたち、責めている連中はひょっとしてそういった国々の利権を守るために答弁しているのではないか、と。

勿論そんなことはないと思います。ですが、あたかも安倍内閣が「恣意的に検察庁人事に介入しようとしている」という飛んでも陰謀論をでっちあげることが許されるのなら、この事例の方がよほど信憑性が高いと思います。

続いてサイバー犯罪の事例です。

1.起訴:令和元年
 オンラインサービスの会員IDを不正に取得し、ネットショッピングに使えるポイントをだまし取ったとして電子計算機使用詐欺の罪に問われたとされる事件

2.起訴:平成30年
 ウェブサイトに仮想通貨の獲得手段マイニングに無断利用するプログラムを設けたとされる事件

3.起訴:平成27年
 仮想通貨ビットコインの取引所マウントゴックスから巨額の資金が消失したとされる事件

4.逮捕:平成26年
 被告人が他人のインターネットバンキングIDを不正取得するため、遠隔操作ウイルスをメールで送信するなどした事件

5.平成20年以降に順次基礎
 ウイルスに感染させたパソコンを遠隔操作するなどした事件

犯罪名はちょっと聞き取りづらかったので割愛していますが、いかがでしょう?

事件がものすごく専門性を増しているように思えませんか?

では、このような事件にかかわっている検事が定年により途中で交代しなければならなくなった場合。果たして問題なく引き継ぐことができるでしょうか?

これらの事件は全て検事が後退したとして問題がなかった事件であると言及されていますが、後藤祐一議員は、森大臣に対し、「これらの事件を上回るような、『引き継ぎ要件』となるような具体的事例を示せ」と森大臣に迫っています。

森大臣は答弁において、「当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由」等の内閣が定年延長に関連して、新たに制定する「事由」について、「法律として格上げされる人事院規則」を参考とし、より具体的に制定するという事を示しています。

順序として、

①第三者機関である人事院規則に於いて国家公務員の定年延長に関連した具体的な法律が制定される
②人事院規則が法律として制定された後、これに準ずる形で検察庁法改正における定年延長に関連した要件を具体的に定める

という順番になります。

この説明を森大臣は何度も繰り返し行っているのですが、後藤祐一議員は全く理解しようとしません。同じ質問を繰り返し行い、自ら質問時間を潰しておいて、挙句の果てに議長から質問時間が過ぎていることを何度も勧告されるのですが、これに全く従おうとしません。

そして最後の最後に出てきた言葉が

 「次の機会までに準備をして、人事院規則ができる前に具体的なイメージを示せ!」

という言葉。これ、後藤祐一議員の本音なんだと思います。

森大臣は、はっきりと「捜査機関が『複雑困難だ』と考えている事件を明らかにすることは、治安にも影響するため難しい」という説明をきちんと行っていますね?

だからこそ中立機関である「人事院」で定めた規定に準じる形で「定年延長に関連した具体的な要件を定める」と言っているのに、全く耳を貸しません。

答えられないことを知っててこういう質問しているんだろうと思います。


まとめ

元々国家公務員法において規定される予定の定年延長のためのルールを、援用する形で定めたに過ぎない「検察庁法改正」における定年のルールを、あたかも安倍内閣になにがしかの思惑があり、悪用するために改正するかのような「陰謀論」を仕立て上げた。

これが今回の検察庁法改正に関する顛末のすべてだと思います。

勿論、ではこれをコロナ騒動で世間があたふたしている中で決める必要があるのかと言われれば、一部の人間によってここまで複雑化されてしまった以上、これは適切ではないのかもしれません。

ですが、今回の顛末は、例えば「チェーンメール」が拡散されたり、「デマ」が拡散されるのと同じレベルで非常に悪質な事件だと思っています。

「チェーンメール」だって、それはあたかも正しいことが書かれているかの様に見えて、そこにはなにがしかの世論を惹起させるための「悪意」が込められているからこそそれは悪質なのです。

「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグも、これは明らかに悪意を以てこれを仕掛けた人間が存在します。

良しあしは別として、それに乗っかった皆々様。あなたたちはそれが本当に「正義」だと思っているのですか?

いい加減そういった「陰謀論」に乗っかるのはそろそろ終わりにしませんか?




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記事はこちらから。

共同通信社記事より 5/18 15:31】
検察庁法改正、今国会見送りを確認

 安倍首相は自民党の二階幹事長との会談で、検察庁法改正案について、国民の理解なしに前に進めることはできないとして、今国会成立を見送る方針を確認した。


「#検察庁法改正案に抗議します」(#↽はあえて全角にしています)
↑というツイッターのハッシュタグが拡散され、結果的に今国会でも成立が見送りとされそうな「検察庁法改正法案」。

まずはこの法案。肯定派と否定派の間で論争のポイントとなっているのは「検察庁法第22条」の改正について。

以下に掲載しますが、例によってまともに読もうとすれば脳がわきますから、枠内は飛ばして読んでください。

まずは現行法。

「検事総長は、年齢が六十五年に達した時に、その他の検察官は年齢が六十三年に達した時に退官する」


この法案を、

第22条 検察官は年齢が65年に達したときに退官する。

2.検事総長、次長検事または検事長に対する国家公務員法第81条の7の規定の適用については、同条第1項中「に係る定年退職日」とあるのは「が定年に達した日」と、「を当該定年退職日」とあるのは「を当該職員が定年に達した日」と、同項ただし書中「第81条の5第1項から第4項までの規定により異動期間(これらの規定により延長された期間を含む)を延長した職員であって、定年退職日において管理監督職を占めている職員については、同条第1項または第2項の規定により当該定年退職日まで当該異動期間を延長した場合であって、引き続き勤務させることについて人事院の承認を得たときに限るものとし、当該期限は末日の翌日から起算して三年を超えることができない」とあるのは「検察庁法第22条第5項または第6項の規定により次長検事または検事長の官及び職を占めたまま勤務をさせる期限の設定又は延長をした職員であって、定年に達した日において当該次長検事または検事長の官及び職を占める職員については、引き続き勤務させることについて内閣の定める場合に限るものとする」と、同項第1号及び同条第3項中「人事院規定で」とあるのは「内閣が」と、同条第2項中「前項の」とあるのは「前項本文の」と、「前項各号」とあるのは「前号第1項」と、「人事院の承認を得て」とあるのは「内閣の定めるところにより」と、同項ただし書き中「に係る定年退職日(同項ただし書に規定する職員にあっては当該職員が占めている管理監督職に係る異動期間の末日)」とあるのは「が定年に達した日(同項ただし書に規定する職員にあっては、年齢が62歳に達した日)」とし、同条第1項第2項の規定は、適用しない。

3.検事または副検事に対する国家公務員法第81条の7の規定の適用については、同条第1項中「に係る定年退職日」とあるのは「が定年に達した日」と、「を当該定年退職日」とあるのは「を当該職員が定年に達した日」と、同項ただし書中「第81条の5第1項から第4項までの規定により異動期間(これらの規定により延長された期間を含む)を延長した職員であって、定年退職日において管理職監督を占めている職員については同条第1項または第2項の規定により当該定年退職日まで当該異動期間を延長した場合であって、引き続き勤務させることについて人事院の承認を得たときに限るものとし、当該期限は当該職員が占めている管理監督職に係る異動期間の末日の様実から起算して3年を超えることができない」とあるのは「検察庁法第9条第3項または第4項(これらの規定同法第10条第2項において準用する場合を含む)の規定により検事正又は上席検察官の職を占めたまま勤務を指せる期限の設定又は延長をした職員であって、定年に達した日において当該検事正又は上席検察官の職を占める職員については、引き続き勤務させることについて法務大臣が定める準則(以下単に「準則」という)で定める場合に限るものとする」と、同項第1号及び同条第3項中「前項の」とあるのは「前項本文の」と、「前項各号」とあるのは「前項第1号」と、「人事院の承認を得て」とあるのは「準則で定めるところにより」と、同項ただし書中「に係る定年退職日(同項ただし書に規定する職員にあっては、当該職員が占めている管理監督職に係る異動期間の末日)」あるのは「が定年に達した日(同項ただし書に規定する職員にあっては、年齢が63年に達した日)」とし、同条第1項第2項の規定は、適用しない。

4.法務大臣は、次長検事及び検事長が年齢63年に達したときは年齢63年に達した日の翌日に健治に任命するものとする。

5.内閣は前項の規定に関わらず、年齢が63年に達した次長検事または検事長について、当該次長検事または検事長の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該次長検事または検事長を検事に任命することにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由があると認めるときは、当該次長検事または検事長が年齢63年に達した日の翌日から起算して1年を超えない範囲内で期限を定め、引き続き当該次長検事または検事長に、当該次長検事または検事長が年齢63年に達した日において占めていた官及び職を占めたまま勤務をさせることができる。

6.内閣は前項の期限又はこの項の規定により延長した期限が到来する場合において、前項の自由が引き続きあると認めるときは、内閣の定めるところにより、これらの期限の翌日から起算して1年を超えない範囲内(その範囲内に定年を延長する日がある次長検事または検事長にあっては、延長した期限の翌日から当該定年に達する日までの範囲内)で期限を延長することができる。

7.法務大臣は前2項の規定により次長検事または検事長の官及び職を占めたまま勤務を指せる期限の設定又は延長をした次長検事または検事長については、当該期限の翌日に検事に任命するものとする。他足、第21条の7第1項の規定により当該次長検事または検事長を定年に達した日において占めていた職及び職を占めたまま引き続き勤務させることとした場合は、この限りでない。

8.第4項及び前項に定めるもののほか、これらの規定により健治に任命するに当たって法務大臣が遵守すべき基準に関する事項その他の検事に任命することに関し必要な事項は法務大臣が定める準則で、第5項及び第6項に定めるもののほか、これらの規定による年齢63年に達した日において占めていた官及び職を占めたまま勤務を指せる期限の設定及び延長に関し必要な事項は内閣がそれぞれ定める。

検察庁


というに変える・・・というのが今回の改正案騒動でした。

単純に読み解いたのでは意味が分かりませんので、いくつか捕捉する法案を掲載します。

まず登場するのが、「国家公務員法第81条の7」。実は、「国家公務員法」も改正されますので、この法律は新しい国家公務員法第81条の7のことを指しています。

国家公務員法第81条の7

(定年による退職の特例)
第八十一条の七 任命権者は、定年に達した職員が前条第一項の規定により退職すべきこととなる場合において、次に掲げる事由があると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該職員に係る定年退職日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、当該職員を当該定年退職日において従事期限を定め、その職員を当該している職務に従事させるため、引き続き勤務させることができる。ただし、第八十一条の五第一項から第までの規定により異動期間(これらの規定により延長された期間を含む。)を延長した職員であつて、定年退職日において管理監督職を占めている職員については、同条第一項又は第二項の規定により当該定年退職日まで当該異動期間を延長した場合であつて、引き続き勤務させることについて人事院の承認を得たときに限るものとし、当該期限は、当該職員が占めている管理監督職に係る異動期間の末日の翌日から起算して三年を超えることができない。

一 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由

二 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の特殊性を勘案して、当該職員の退職により、当該職員が占める官職の欠員の補充が困難となることにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由

②任命権者は、前項の期限又はこの項の規定により延長された期限が到来する場合において、前項各号に掲げる事由が引き続きあると認めるときは、人事院の承認を得て、これらの期限の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を延長することができる。ただし、当該期限は、当該職員に係る定年退職日(同項ただし書に規定する職員にあつては、当該職員が占めている管理監督職に係る異動期間の末日)の翌日から起算して三年を超えることができない。

③前二項に定めるもののほか、これらの規定による勤務に関し必要な事項は、人事院規則で定める


で、検察庁改正法ではこの81条の7を読みかえるようですので、これに従って打ち換えていきます。

検察庁法第22条-2
任命権者は、定年に達した職員が前条第一項の規定により退職すべきこととなる場合において、次に掲げる事由があると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該職員が定年に達した日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、当該職員を当該職員が定年に達した日において従事期限を定め、その職員を当該している職務に従事させるため、引き続き勤務させることができる。ただし、検察庁法第9条第3項または第4項(これらの規定同法第10条第2項において準用する場合を含む)の規定により検事正又は上席検察官の職を占めたまま勤務を指せる期限の設定又は延長をした職員であって、定年に達した日において当該検事正又は上席検察官の職を占める職員については、引き続き勤務させることについて法務大臣が定める準則(以下単に「準則」という)で定める場合に限るものとする。

一 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由

二 前条第一項の規定により退職すべきこととなる職員の職務の特殊性を勘案して、当該職員の退職により、当該職員が占める官職の欠員の補充が困難となることにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として人事院規則で定める事由

②任命権者は、前項本文の期限又はこの項の規定により延長された期限が到来する場合において、前号第1項に掲げる事由が引き続きあると認めるときは、内閣の定めるところにより、これらの期限の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を延長することができる。ただし、当該期限は、当該職員が定年に達した日(同項ただし書に規定する職員にあっては、年齢が62歳に達した日)翌日から起算して三年を超えることができない。

③前二項に定めるもののほか、これらの規定による勤務に関し必要な事項は、内閣が定める。

ここで、「前条第一項」の文言が3か所出てくるのですが、これはどう考えても「同条第1項」の誤りだと思います。書き漏れでしょうか

この場合の「任命権者」は内閣や法務大臣ですね。同条第3項についてもほぼ同じ変更がなされています。

2項が「検事総長、次長検事または検事長に対する国家公務員法第81条の7の規定の適用」について、、3項が「検事または副検事に対する国家公務員法第81条の7の規定の適用」

きちんと読み切れているのかは少し自信のない部分もありますが、ここで定年により退職をする職員が「内閣の定める」「当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由」ある場合に定年を超えても最大で3年間職務の延長ができる・・・と記されている部分が問題になっているわけです。



ちょうどこちらの動画で内閣から「武田国家公務員制度担当大臣」と「森法務大臣」が出席して国民民主党の後藤祐一議員と共産党の藤野保史議員からの質疑に応答しています。

全体を通じてポイントとなっているのは、現行法第22条にある

「検事総長は、年齢が六十五年に達した時に、その他の検察官は年齢が六十三年に達した時に退官する」

という一文です。


黒川検事長の定年延長

検察庁法における検察官の定年延長の問題がここまで大きく騒がれることとなった理由の一つとして、黒川検事長の定年延長の問題があります。

深く検証することは致しませんが、黒川氏の任期延長については「東京高等検察庁」からの依頼を受け、「人事院の判断」を受けて内閣が閣議決定したものです。

この時、内閣は閣議決定を行う際(検事長の任命権者は内閣)、検察庁法には延長についての規定がないため、国家公務員法を適用しました。

(定年による退職の特例)
第八十一条の三 任命権者は、定年に達した職員が前条第一項の規定により退職すべきこととなる場合において、その職員の職務の特殊性又はその職員の職務の遂行上の特別の事情からみてその退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由があるときは、同項の規定にかかわらず、その職員に係る定年退職日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、その職員を当該職務に従事させるため引き続いて勤務させることができる。

 任命権者は、前項の期限又はこの項の規定により延長された期限が到来する場合において、前項の事由が引き続き存すると認められる十分な理由があるときは、人事院の承認を得て、一年を超えない範囲内で期限を延長することができる。ただし、その期限は、その職員に係る定年退職日の翌日から起算して三年を超えることができない。


野党は検察庁法の

「検事総長は、年齢が六十五年に達した時に、その他の検察官は年齢が六十三年に達した時に退官する」

という規定について、

「年齢以外の要素は一切考慮しないと書かれている!」

という主張を行っているのですが、実は検察庁法のどこを見てもそんな規定は記されていません。検察庁法にはただ、

「検事総長は、年齢が六十五年に達した時に、その他の検察官は年齢が六十三年に達した時に退官する」

という規定だけが記されているのです。また、25条には

第二十五条 検察官は、前三条の場合を除いては、その意思に反して、その官を失い、職務を停止され、又は俸給を減額されることはない。但し、懲戒処分による場合は、この限りでない。

とも記されており、この条文によって検察官の身分の独自性もきちんと保障されています。

この前提の下、記事としては本日の記事が長くなっていますので、後半を分けて次の記事にしたいと思います。




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