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<継承する記事>第511回 改めて考える安倍内閣の評価~赤木氏はなぜ自ら命を絶ったのか~

前回の記事を記したのが令和2年9月20日。本日が10月18日ですので、既に1ヶ月近く経過しております。お仕事の事情です。

「安倍内閣の評価」という記事を記すには既にドン・キホーテ状態となりつつありますが、私としてどうしても記したい記事が残されていますので、その内容を本日の記事とします。

前回の記事で、「『モリカケサクラ』について改めて検証する目的で記事を作成したい」と記していながら、まだ「モリ」の話しかしていないじゃないか、とツッコミを受けてしまいそうですが・・・。

ちなみに「モリ」についてはとうとう亡くなった赤木さんの上司の方の証言がニュースとなりまして、微細な部分で私の推測と異なる部分こそありましたが、ほぼ私の記事内容通りの証言をなさっていましたね。ひょっとすると次回以降でその話題に触れるかもしれません。

前置きが長くなりましたが、本日のテーマは安倍内閣で行われた「消費増税」について。

安倍内閣が終結して既に1か月を過ぎたわけですが、未だに「消費増税を廃止すべきだ」とか、「減税すべきだ」と言った意見をよく見かけます。

勿論、減税をすればそれだけ国民一人一人の負担は減りますから、「消費が増える」。消費が増えればまずは消費税収が増えますし、その分法人が儲かれば法人税収も増えます。法人が儲かれば雇用や給料にも反映されますから、当然所得税も増えます。

いいことばかりじゃないか・・・という意見があるのも最もです。

ですが、ではなぜ「消費増税」が行われたのか。これは、私の中には実は一つの結論があります。これを本日の記事とします。


政府の歳入と歳出を比較

よく、「プライマリーバランス(財政均衡)」が話題となることがあります。

つまり、国の税収(歳入)と歳出のバランスを均衡すべきだ、という話です。

ですが、これは私のブログでも散々述べていることですが、まず日本国政府は「60年償還ルール」というルールに基づいて国債を発行しており、たとえ国債を大量に発行したとしても、これは60分割されて60年にかけて返済されるので、毎年の負担は少なくなるという事。

また、国内に日本銀行券の発券機関。つまり「日銀」がいるため、仮に償還不能になるのであれば日銀に通貨を発行し、既発債に限りますが、これを購入させればよいという事。これは既に安倍内閣で黒田日銀が実行しており、多くの人が違和感を持たなくなっていると思います。

そして最終的に破綻に追い込まれるのあれば、日銀の資産である国債と政府の負債である国債を貸借対照表を連結させることで相殺し、0にしてしまえばよいという事。

このような理由から、仮にプライマリーバランスを無視して国債を発行し続けたとしても、よっぽどの妙な法律を作らない限り日本国債が破綻することはない。このようなことは多くの人が認識するようになっていると思います。

私自身そのような認識は有している、という前提条件で本日の記事をご覧ください。

話をサブタイトルに戻し、世間がまだコロナの影響に晒されておらず、コロナの影響を前提としない予算としては最新の予算となる令和元年の日本国政府の「歳入」と「歳出」を見てみます。

【令和元年度歳入】
令和元年歳入

【令和元年度歳出】
令和元年歳出

円グラフだと比較しにくいので、表にしてみます。

【歳入】
所得税 19.529兆円
法人税 12.065兆円
消費税 21.719兆円
その他税収(+印紙収入) 10.2兆円
公債金(つまり、国債) 32.5562兆円
その他収入 6.5888兆円
歳入総額 102.6580兆円

【歳出】
社会保障関係費 35.8608兆円
公共事業関係費 6.8571兆円
文教及び科学振興費 5.5055兆円
防衛関係費 5.5133兆円
経済協力費 0.5123兆円
その他 9.4483兆円
地方交付税交付金 15.8093兆円
国債費 23.3515兆円
歳出総額 102.6580兆円

歳入の内三大税収以外は印紙収入も含めてまとめてみました。
これを、歳出も含めてもう少し大まかにまとめてみます。

【歳入】
消費税 21.719兆円
その他税収(+印紙収入) 41.794兆円
その他収入 6.5888兆円
公債金(つまり、国債) 32.5562兆円
歳入総額 102.658兆円

【歳出】
社会保障関係費 35.8608兆円
地方交付税交付金 15.8093兆円
その他基礎的財政収支 27.6365兆円
国債費 23.3515兆円
歳出総額 102.658兆円

いかがでしょう。この時点で私の伝えたいことに気づいた方がいたとすると天才ですね。歳入をもう少しだけまとめます。

【歳入】
消費税 21.719兆円
その他収入 48.383兆円
公債金(つまり、国債) 32.5562兆円
歳入総額 102.658兆円

【歳出】
社会保障関係費 35.8608兆円
地方交付税交付金 15.8093兆円
その他基礎的財政収支 27.6365兆円
国債費 23.3515兆円
歳出総額 102.658兆円



税収の用途から歳入と歳出を比較

ここで、少しだけ本題とは関係のない、解説的な話題を入れます。

よく政府が行った消費増税について、「借金の返済のための増税だ」と吹聴する連中がいます。

ですがそんなことはまずありません。

ポイントとしてお伝えしますと、政府の税収は優先的に「社会保障費」に充てられます。

また更に上の表で言いますと、まず「地方交付税交付金」は「国費」としての目的では利用できません。

そこで、消費税収を含める国の収入(公債金を除く)=70.102 から地方交付税交付金=15.8093兆円を差し引いて「国費」として使う事のできる国の収入を算出します。

70.102兆円-15.8093兆円=54.293兆円

この金額が、令和元年度の「国費」として使うことができる金額です。

ここから、歳出の中で優先して充てられる「社会保障費」を差し引きます。

54.293兆円-35.8608兆円=18.432兆円

この金額が、令和元年度の政府の収入の内、「社会保障費以外の目的」で国費として使うことができる金額です。

では、令和元年度の「社会保障費以外の目的」で必要とされる歳出は一体いくらだったでしょう?

そう。27.6365兆円です。いかがでしょうか? 社会保障費以外の目的で国費として使う事のできる令和元年度の政府の収入は18.432兆円ですから、この段階で「赤字」になることがわかります。

では、「社会保障費以外の目的で国費として使う事のできる令和元年度の政府の収入」から、実際に「令和元年度の社会保障費以外の目的で必要とされる歳出」をマイナスしてみますと、

18.432兆円-27.6365兆円=-9.205兆円

となります。そう。約9兆円の赤字となりますので、消費税収で増えた税収を「借金の返済(公債金)」に使用するゆとりなど日本の財政にはありません。

この内、建設国債の対象となる「公共事業費」が6.8571兆円で、発行される予定の建設国債が6.952兆円です。不足する2.253兆円が赤字国債発行分で対応していることになります。

で、となってくるともう一つの政府の収入、「公債金」の内「特例債」、つまり「赤字国債発行分」は一体何に充てられているのか。

もうお解りですね。「赤字国債」は一体何のために発行されているのか。これは歳出にある「公債費」。つまり償還期を迎えた国債の償還額と利払いの支払いに充てられています。

ただし、60年償還ルールにおいて本来償還する必要のない公債費は「借換債」が発行されていますので、今回の記事の数字の中には含まれていません。


消費税を廃止するとどうなるか

極論になるのですが、「減税」を訴える人の中に「消費税の撤廃」を訴える人がいます。これは所謂「右派」の中にも「左派」の中にもいます。

私としてうっとうしく感じているのは実は左派の中の減税派より右派の中の減税派だったりします。それ以外の部分で考え方が近い分、これは非常に厄介です。

では、先ほどの歳入出から「消費税の撤廃」をしたケースを考えてみます。
【歳入】
その他収入 48.383兆円
公債金(つまり、国債) 32.5562兆円
歳入総額 80.939兆円

【歳出】
社会保障関係費 35.8608兆円
地方交付税交付金 15.8093兆円
その他基礎的財政収支 27.6365兆円
国債費 23.3515兆円
歳出総額 102.658兆円

当然消費税収が減るわけですから、歳入は減ります。そう。完全な赤字です。

で、冒頭でご説明した通り、「国債をいくら発行しても日本国債は破綻しない」という考え方に基づいていますので、当然この不足する金額は「国債」で賄います。

【歳入】
その他収入 48.7698兆円
公債金(つまり、国債) 54.275兆円
歳入総額 102.658兆円

【歳出】
社会保障関係費 35.8608兆円
地方交付税交付金 15.8093兆円
その他基礎的財政収支 27.8365兆円
国債費 23.3515兆円
歳出総額 102.6580兆円

さて。この状況の中で、改めて「税収の用途から歳入と歳出を比較」してみます。

やり方は一緒です。まずは歳入の内「その他収入(つまり国債発行以外の方法で調達できる収入の総額)」から国費として使用することのできない「地方交付税交付金」を差し引きます。

48.383兆円-15.8093兆円=32.574兆円

次に、ここから優先して財源が割り当てられる「社会保障費」を差し引きます。

32.574兆円-35.8608兆円=-3.287兆円

あれ?

そうです。国費から社会保障費を支給しただけで国費はなんと赤字になるのです。

この現状を皆さんはどのようにお感じになるでしょうか。勿論、歳出を削ることはできますが、それでも社会保障費以外の歳出を0円にするわけにはいきませんよね?

では、不足する財源をどうするのか。

既に表に記しています通り、「赤字国債の発行」で賄うより他ありません。不足する社会保障費の一部も含めて、です。

当然国家公務員の人件費も含まれますし、国会議員の給与も含まれます。水道代電気光熱費、防衛、教育科学、他国への経済協力。そのすべてが「赤字国債」で賄われることになるのです。

理論上は可能です。ですが、当然予測される「弊害」も生まれます。


社会保障費以外の国費を国債で賄うと日本で何が起きるのか?

国会議員の給与まで含めた国家公務員の人件費を、それこそ「政府の借金」で賄うとなった場合。

まず予測されるのが、失業者やそれを支援する団体等から「それができるんだったら失業者の生活費も国債で賄え」という声が上がることです。

更に現在社会保険料、年金保険料として労働者が支払っている社会保障の負担費。場合によってはベーシックインカムに相当する「生活費」までも国費で負担しろ、という声が上がってもおかしくはないでしょう。

仮にこれが実現される方向に向かうとすれば、意外に思われるかもしれませんが、失業率の増大。ひいては日本国内の生産力の低下。現在を大きく上回る外需への依存など、現在とは異なる様々な経済現象が発生することが予測されます。

大袈裟なことを言っているように聞こえるかもしれませんが、これは十分予測されることです。

そして、消費税の廃止を訴えている人の中でこの事をきちんと説明できている知識人、経済人を見たことが私はありません。

例えばこの状況で大企業に増税をすればいいとか、高所得者に課税をすればいいとか言った話を持ち出してくる人がいますが、人材不足の中で大企業に課税をすれば、当然大企業は経営難に陥るでしょうし、高所得者がそんな日本に財産を預けるでしょうか?

「消費税」が社会保障の財源として適切だとされる理由は、その「安定性」にもあるのです。


まとめ

今回の記事は、「消費税の撤廃」という極端な事例にフォーカスして記事にしてみました。

ですが、例えば5%に戻してみればどうかとか、5%に戻してみてはどうかとか、いろんな考え方があります。

個人的には8%に戻す、という考え方には一理あると思います。唯一私の今回の記事内容を打ち砕く論説を貼ることのできる考え方だとも思っています。

ですが、それでもせっかく10%に上げることができたのに、わざわざ8%に戻す必要もない、と私は考えています。

だったらその分を本当に生活に困っている人に分配する財源としたり、現在の制度の通り教育や育児のための財源として生かせばよいと思います。

今年度が終了してみなければ消費税収全体がどのように変化するのかはわかりませんが、仮に試算されている通りの税収が確保できるのだとすれば、政策としては決して間違ってはいないと思います。

「財政のモラルを守る」。

この記事が今一度その意味を考えるきっかけとなることを願って、今回の記事はおわりにします。

次回からは再びドイツに関連した記事に戻します。




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この記事のカテゴリー >>加計学園問題


先日より問題となっております、中村時広(ときひろ)愛媛県知事が国会(参議院)の要請を受けて国会に提出した加計学園(岡山理科大学)獣医学部に関する、いわゆる「愛媛県新文書」について今回は検証したいと思っています。

私はそもそも松山市出身であり、今回の中村知事の暴走には、正直辟易しています。一体お前は何様のつもりだ、と。

まず整理しておきたいのは、「今治市」に設立された「岡山理科大学獣医学部」は、今治市が、昭和50年(1975年)より地域活性化のために計画してきた壮大なプロジェクトであり、いわゆる文部科学省と獣医学会の「権益」に長年阻まれて来たものを、安倍内閣においてようやく実現することができたものである、ということ。

当然愛媛県としても今治市と二人三脚で歩んできたものであり、本来であれば安倍内閣に感謝すべきところを、なんと中村知事はこれに泥を投げ返すような行動に出たわけです。


松山維新V.S.自民党松山支連

愛媛県以外にお住いの方には理解することが難しいかもしれませんが、愛媛県の地方議会の状況は、愛媛県であれば「愛媛維新V.S.自民党愛媛県連」、松山市であれば「松山維新V.S.自民党松山支蓮」という構図にあります。

愛媛維新のトップが中村知事、自民党愛媛県連のトップが塩崎恭久代議士という構図です。

今回、中村知事が突如として「首相案件文書」を出してきたのは4月10日のこと。この時の文書が以下の資料になります。

首相案件文書

そして、「首相案件」発言をしたとされる柳瀬元総理秘書官が参考人招致においてこれを否定し、愛媛県関係者と会談を持ったことを「記憶にない」と発言したことを受けて、知事は愛媛県の担当者が受け取ったとされる柳瀬氏の名刺を公開したわけです。


「首相案件文書」は結果的に松山市議会議員選挙対策

さて。松山にお住まいの方であればご存知かもしれませんが、「首相案件文書」が出てから「柳瀬元秘書官名刺公開」が行われるまでの間に、松山市では一つの大きなイベントがありました。

そう。「松山市議会議員選挙」です。

結果は以下の通り。

1位 松山維新現職 7490票
2位 松山維新現職 6094票
3位 立憲民主党新人 5857票
4位 松山維新新人 5165票
5位 公明現職 5067票
6位 自民現職 4883票(知事側)
7位 自民現職 4427票(支連側)

そのあと11位まで無所属が続き、12位に自民現職がようやく登場します。
ちなみに11位まで無所属、と記しましたが、松山維新の候補者は「松山維新」の名称では立候補しません。「無所属」として立候補します。

ですから、1位、2位、4位を「松山維新」と記しましたが、1位、2位は松山維新の重鎮で毎回ナンバーワン、ツーの座についている人であり、4位の新人も当選後知事側につくことがわかっていましたから、「松山維新」と記しましたが、8位~11位の中にも松山維新が混じっています。ですが、だれが維新なのかがわからない・・・というのが正直なところです。

11位は元自民で不祥事により自民を離脱した人物です。

元よりモリカケの絡みで自民陣営にとって苦戦となることは想定されていたのですが、中村知事の首相案件文書が自民党松山支連の面々にとってアゲインストな強風を吹かせたことだけは事実です。

ちなみに松山市には「立憲民主党」などという政党は前回まで存在しなかったのですが、今回新人として立候補した27歳の若者がなんと全体の第3位で当選するという信じれられない結果を生み出したことにも、知事の行動の影響があったのではないかと考えられます。

松山市の中にはあるんですよ。中村知事は、松山市議会議員選挙で松山維新(→選挙後、松山未来と改名しています)にとって、選挙を有利にするために意図的にあの資料を出してきたのではないか、っていう噂が。

このことを、全国の皆さんにはご理解しておいていただきたいと思います。


「愛媛県新文書」を時系列で整理してみます

前置きが長くなりました。私自身も選挙のお手伝いをしていましたし、なかなか今回の「愛媛県文書」を検証する時間が取れずにいたのですが、今回の記事において、改めて検証してみたいと思います。


・「愛媛県文書」が記しているのは、4月2日に関する記録のみである!

多少誤解を生みそうな表現ですが、これは事実です。

日にちがたくさん登場しますから、あたかも数週間~数か月のことを記録している文書であるように勘違いしている人も多いかもしれませんが、今回の文書は4月2日に愛媛県の職員が、加計学園の関係者や今治市職員と共に、「内閣府」及び「総理官邸」を訪問した際の記録です。

そして、この4月2日訪問時の情報を補強する形でその他の日程で行われた愛媛県の地元における面談や電話連絡等の記録が添えられています。


・愛媛県職員は4月2日に2か所訪問している

これはすでに記している内容にはなりますが、愛媛県職員は4月2日の1日で、「内閣府」及び「首相官邸」を訪問しています。

話題になっている柳瀬元総理秘書官とあったのは内閣府を訪問した後、首相官邸にて。

この時に会っているのは柳瀬元秘書官以外に、角田喜彦氏と青山豊久氏という2名の内閣参事と面会しています。角田氏は文部科学省、青山氏は農林水産省の担当であったようです。

一方で直前に訪問した内閣府では藤原豊内閣府地方創生推進室次長国家戦略特別区域等担当と面会しています。

愛媛県側の訪問者は、愛媛県から2名、愛媛県東京事務所から1名、今治市から2名、加計学園から4名、計9名訪問しています。

ただし、首相官邸に入ることができたのはこのメンバーから今治市の担当が1名、加計学園から2名外れて、合計で6名に絞られています。

この時の訪問者について、柳瀬氏は

柳瀬氏は、10日の答弁で当初、面会相手が10人近くいて、主に話したのはメインテーブルの吉川泰弘元東大教授(現・岡山理科大獣医学部長)や学園の事務局の職員らだった

と答えています。ですが、そもそも愛媛県側のメンバーが6名しか入室を許されなかったのは部屋の広さの関係だった、と記されていることから、柳瀬氏が話している内容は、4月2日の話ではなく、別の日の内容と勘違いしているのではないか・・・ということが推察されます。

で、実はこの時愛媛県側が柳瀬氏(及び藤原氏)と話した時の内容で、同じことを別の形式でまとめた資料が合計で3つほど存在します。

【復命書別紙より】※内容はいったん読み飛ばしてください。
《県 市と加計学園との事前打合せにおける事務局長の主な発言》

・柳瀬秘書官に対しては、内閣府藤原次長を紹介いただいたことに対してお礼を述べたい。

・先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったことに対し、理事長から柳瀬秘書官にちゃんと説明しておくように言われている。同秘書官からも、本日、その点を質問される可能性があり、県・今治市から、100%の回答にはなっていないが、ちゃんと昨年12月26日にペーパーにより文部科学省に直接説明している旨を回答してほしい。

《藤原地方創生推進室次長の主な発言(内閣府)11:30》

・加計学園からは3月24日に1度話は聞いているとして、県・今治市から、獣医学部へ取り組む目的や姿勢、今治市が既に大学用地を準備していること、日本獣医師会や既存の獣医大学の反対がネックになっていることなどを説明。

・要請の内容は総理官邸から聞いており、県・市がこれまで構造改革特区申請をされ、実現に至っていないことも承知。

・政府としてきちんと対応していかなければならないと考えており、県・市・学園と国が知恵を出し合って進めていきたい。

・そのため、これまでの構造改革特区のように事務的に対応されて終わりということではなく、国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい。

・国家戦略特区は、地方自治体に限らず、事業者や個人からでも全国レベルの制度改革の提案を受け付けるが、制度改革の実現のためには地方自治体の強力なバックアップが必要。言い換えると、知事や市長など自治体にどれくらいの熱意があるかというところが重要になってくる。

・国家戦略特区は、自治体等から提案を受けて、国の判断により地域を指定するものであるが、風穴を開けた自治体(提案をした自治体)が有利。仮に国家戦略特区申請を行ってその指定を受けられない場合でも、出口は、構造改革特区の指定や別の規制緩和により、要望を実現可能。

・(現在26次特区申請を行っているところであり、その最終結果が公表されていないが、その点はどうなるのかとの質問に対して)最終結果の公表は保留している。

・今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱うこととし、年2回の募集を予定しており、遅くとも5月の連休明けには1回目の募集を開始。

・ついては、ポイントを絞ってインパクトのある形で、2、3枚程度の提案書案を作成いただき、早い段階で相談されたい。

・総理は第一次産業にも熱心であり、提案内容は、獣医大学だけでいくか、水産、養殖といった他産業などの関連分野も含めるかは、県・市の判断によるが、幅広い方が熱意を感じる。

・事前相談も対応する。むしろ熱心な自治体ほど持ってきているといった感じがある。

・獣医師会等とは真っ向勝負にならないよう、摩擦を少なくして、既存の獣医学部と異なる特徴、例えば、公衆衛生の観点や公務員獣医師や産業獣医師の養成などのカリキュラムの工夫や、養殖魚病対応、アジアの拠点・四国の拠点にする、鳥インフル対策、人獣共通感染症対策、地域の人材育成などに加え、ペット獣医師を増やさないような卒業生の進路の見通しなどもしっかり書きこんでほしい。

・かなりチャンスがあると思っていただいてよい。

・(本件は地方創生特区にならないのかとの質問に対して)地方創生特区は、現在3件指定しているが、地域に限定したものであり、その数をどんどん増やしていくものではないと考えている。本件は、四国という地域に限定したもので、地方創生になじむ面もあるものの、地方創生特区としては考えていない。

・獣医学部の設置について、愛媛県だけでなく、四国4県で応援している形がほしい。

(四国知事会では、四国に獣医学部が必要であるとして要望しているが、今治市に設置ということになると、他の3県も同意していないとの回答に対して)

四国他県の対応として、それは理解できるし、そこまでは、求めない。

・(新潟市の国家戦略特区の獣医学部の現状はどうかとの質問に対して)愛媛県・今治市としても気になることだと理解できるし、ここだけの話であるが、新潟市の国家戦略特区の獣医学部の現状は、当初よりもトーンが少し下がってきており、大学用地を用意している今治市と比べても、具体性に欠けていると感じている。

《柳瀬首相秘書官の主な発言(総理官邸)15:00》

・本日は、地方創生関連の一部改正法の議員説明が予定されており、多忙を極める内閣府藤原次長に面会できたのは良かった。

・本件は、首相案件となっており、何とか実現したいと考えているので、今回、内閣府にも話を聞きに行ってもらった。今後は、こういった非公式の場ではなく、藤原次長の公式のヒアリングを受けるという形で進めていただきたい。魅力的なものを持って行って相談してほしい。

・国家戦略特区でいくか、構造改革特区でいくかはテクニカルな問題であり、要望が実現するのであればどちらでもいいと思う。通しやすい方でいい。現在、国家戦略特区の方が政治的に勢いがある。地方創生特区がピッタリではあるが、そう数は増やせない。四国は国家戦略特区の指定がないという点もいい。香川が打診中だったと思うが、申請する意味はある。

・いずれにしても、自治体がやらされモードではなく、死ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件。

・県も市も首長がやる気になっているのかとの質問に対し〈積極的に取り組む姿勢であると回答〉

・四国に獣医大学がないのは有利。まずは企画書を提出いただきたい。その後に四国の獣医師会などの応援団、こういうものを作ってほしいという後押しをしてくれるところを味方に付けること。鳥インフル対策や水産物の輸出の関係で人がほしいとか、県だけでなく、四国全体の要望として出てくるのであればベスト。日本獣医師会が反対している中で、愛媛県獣医師会が賛成しているのは評価できる。

・四国全体の要望としてはどうかとの問いに対して〈四国各県も公衆衛生に携わる者、公務員獣医は不足しているという共通認識がある。四国知事会でも、「今治地域で」との文言はないが、要望として上げている旨回答〉。

・四国の獣医大学の空白地帯が解消されることは、鳥インフル対策や公衆衛生獣医師確保の視点から、農水省・厚労省も歓迎する方向。

・文科省についても、いい大学を作るのであれば反対しないはず。

・獣医師会には、直接対決を避けるよう、あまり心配しなくていいんですよといったような、既存の獣医大学との差別化を図った特徴を出すことや卒後の見通しなどを明らかにすること。自治体等が熱意を見せて仕方がないと思わせるようにするのがいい。

・要望が出てくれば、政府の中は、内閣府が説明していくことになる。藤原次長は、多少強引な所もあり、軋轢(あつれき)が生じている点もあるが、突破力はある。

・〈加計学園から、先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったとのことであり、その対応策について意見を求めたところ〉今後、策定する国家戦略特区の提案書と併せて課題への取組状況を整理して、文科省に説明するのがよい。


【報告・伺より】
【報告・伺】
<獣医師養成系大学の設置に係る内閣府藤原次長・柳瀬首相秘書官との面談結果について>15年4月 地域政策課

1、4月2日(木)、県地域政策課長・今治市企画課長・加計学園事務局長らが藤原次長及び柳瀬秘書官らとそれぞれ面談した結果は次のとおり。

▽藤原地方創生推進室次長の主な発言(内閣府)11・30

・要請の内容は首相官邸から聞いている。

・国家戦略特区は風穴を開けた自治体が有利。かなりチャンスがあると思っていただいてよい。

・新潟市の国家戦略特区の獣医学部の現状は具体性に欠けていると感じている。

▽柳瀬秘書官の主な発言(首相官邸)15・00

・本件は首相案件となっており、藤原次長の公式のヒアリングを受けるという形で進めていただきたい。

・学園から、首相と理事長が会食した際に、下村文科相が学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったとのことであり、(柳瀬氏に)意見を求めたところ、国家戦略特区の提案書と併せて取り組み状況を整理し、文科省に説明するのがよいとの助言があった。

2、県としては、併行して、学園が想定する事業費や地元自治体への支援要請額を見極めるとともに、今治新都市への中核施設整備の経緯も踏まえながら、経費負担のあり方について十分に検討したい。

<概要メモ 官邸 柳瀬秘書官>

獣医学部新設の話は総理案件になっている。(懸案として、安倍首相が文科省からの宿題を返せていないという話があり、そのことを心配されていたと聞いたが<加計学園>)その話は下村大臣のところにもっていったのか?


【内閣府藤原次長と柳瀬総理秘書官との面談についてより】
内閣府藤原次長と柳瀬総理秘書官との面談について

4月2日(木)の面談結果について下記のとおり概要メモを報告します。

【内閣府 藤原次長】
愛媛県と今治市からこれまでの取組を簡単に説明した後、今後の特区提案について下記のような話があった。

・構造改革特区として提出されているが、突破口を開くという意味では国家戦略特区で申請することも考えられる。

・今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱うことになった。国家戦略特区では広く全国レベルの制度改革提案というものであり、一般的な話にはなるものの、やはり風穴をあけた自治体を特区として指定するというのは十分に考えられる。

・今後4月末から5月の連休明けには提案を募集するので、それにぜひ応募を。

・総理は一次産業にも熱心である。申請の軸として獣医学部のみならず水産、養殖といった他産業についても盛り込むことも考えられるが、そのあたりは自治体に任せる。

・事前相談も対応する。むしろ熱心な自治体ほどもってきているといった感じがある。言い換えると自治体にどれくらいの熱意があるか、というところが重要になってくる。

・公衆衛生の観点、公務員獣医の確保といったこれまでの獣医学部ではなかったようなものを提示することも重要である。加計学園の名前は公式なペーパーには出ていないそうだが、実際の事業者と具体的な話ができている、といった点でかなりプラスであると思う。

・申請するにあたっては、2、3枚の分量で具体的かつインパクトがあるものを。資料を作成されたら、早めに相談してもらいたい。

(現在26次特区申請を行っているところだが(今治市))
・特区申請を一体化するという理由から現在審議を止めているところ。

(新潟市から国家戦略特区で追加申請があったかと思うが(愛媛県))
・一時期は打診があったが、現在はそうでもない。具体性があるかどうかでいえば、今治市のほうが上だと思われる。

【官邸 柳瀬秘書官】
・獣医学部新設の話は総理案件になっている。なんとか実現を、と考えているので、今回内閣府にも話を聞きに行ってもらった。

・こういった非公開の場でなく、ちゃんとした公開でのヒアリングを行い、「民」の評価を得る必要がある。そのためには魅力的な提案であること(を)示す必要がある。

・獣医師会の反対がある、という点については、これから新設する獣医学部は既存の学部と競合しない分野であることを主張するほうが良い。進路が競合するのではないか、という心配を払しょくするものができれば。

・役所としても厚生省・農水省は獣医学部の空白地帯である四国に学部ができることは、鳥インフル対策等の観点からも望ましいと思っているはず。文科省もいい大学ができるのであれば反対はしないだろう。

・ただし、正面をきるのは得策ではない。こういう特徴があり、これまでとはこういった点を差別化している、という情報をクリアにする必要がある。

・まずは企画書を。その後に応援団、こういうものを地域は望んでいた、という後押しをしてくれるところを味方につけること。四国全体の要望として出すのであればベスト。

・特区担当(内閣府)は調整をするところである。官邸にも内閣参事官として農水省と文科省から出向している者がいるので必要に応じて相談してはどうか。構造改革特区でやるか国家戦略特区でやるかはテクニカルな問題である。

・公開ヒアリングの日程を決めること、そしていい中身をつくることがマスト。(さきほど内閣府で藤原次長とも話をしたが、まずは国策として国家戦略特区で申請する、という話がでた(愛媛県))

・国家戦略特区のほうが、政治的に勢いがある。地方創生特区はあまり数が増やせないということもある。四国はまだないから、香川が打診中だったと思うが、申請する意味はあるだろう。

・確認だが、愛媛県・今治市の両首長がやる気である、ということで間違いないか。
→間違いない。県からは重要要望として毎年提出させていただいているし、今治市は土地の準備まで行っている。

・四国全体の要望としてはどうか。
→四国各県も公衆衛生に携わる者、公務員獣医は不足しているという共通認識がある。四国知事会でも、今治地域で、との文言はないが、要望としてあげている。

・そのスタンスであれば獣医師会の反対は要件ではないように思うが。

(懸案として、安倍総理が文科省からの宿題を返せていないという話があり、そのことを心配されていたと聞いたが(加計学園))
・その話は下村大臣のところにもっていったのか?

(百点満点の答えがでているわけではないが、その点については県・市からも説明してもらいたい(加計学園))

(昨年12月に専門教育課にはご説明に伺っている。獣医師会について一度説明はしているものの、それから面会すらできないといった状況であり、こちらとしてもなんとかしたいと思っているところである。(愛媛県))

(中央(獣医師会)からの引き留めが強いが、「うちに作るなら」という話があるのも事実(加計学園))

・それならば企画書をつくって特区担当者に説明するがてら下村大臣の耳にも入るようにすればよい。文科省でいうと高等教育局の吉田局長にしかるべきときに提案を。

・文科省からの宿題(獣医師会の賛同を得ること)については個別に対応するのではなく、企画書として全体を見られる形でつくるべき。

・文科省の中では求めたものに対応していない、という認識があり、県や市が行っているという認識とにずれがあるように思う。(角田参事官)

・状況は常に本省にも説明している。企画書ができれば農水省にも説明を。(青山参事官)

(特区関連は直接藤原次長に行ったのでいいか)
・構わない。とにかくいいものを作ること。

この3つです。

3つの報告書から読み取れること

これらの文章から読み取れることとして、まず「国家戦略特区」という話は、4月2日の訪問時に初めて出てきているということです。

「復命書」の藤原次長に対する質問事項として、以下のような質問と回答が記されています。

(本件は地方創生特区にならないのかとの質問に対して)地方創生特区は、現在3件指定しているが、地域に限定したものであり、その数をどんどん増やしていくものではないと考えている。

本件は、四国という地域に限定したもので、地方創生になじむ面もあるものの、地方創生特区としては考えていない。

つまり、愛媛県・今治市側が訪問した目的は、国家戦略特区に申請することではなく、「地方創生特区」に申請すること。

【地方創生特区とは?】
自治体側から提案し、意欲ある市町村の取り組みを国が総合的に支援し、地域と一緒に事業を作り上げる制度

となっています。この制度を使うと、国から事業費の2/3の助成を受けることができるんですね。

ただし、年間で最大500万円、最長3年となっていますので、今回の今治市獣医学部の助成としては微々たるものかもしれません。

しかし、藤原次長からはこの事業が「地方創生特区としては考えていない」と否定されています。
その理由として、地方創生特区は本来地域に限定したものであって、その数をどんどん増やしていくようなものではないから。

そして、「四国という地域に限定して行うのであれば地方創生になじむ」ものの、「地方創生特区としては考えていない」と返されているのです。

そう。つまり、藤原次長はこの時今治市の獣医学部の新設を、四国だけにとどめるものではなく、他の地域にもどんどん増やしていくことを想定していたんですね。

そして、そのうえで

『そのため、これまでの構造改革特区のように事務的に対応されて終わりということではなく、国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい』

との提案を愛媛県・今治市は藤原次長より受けています。

さらに藤原次長は

『今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱うこととし、年2回の募集を予定しており、遅くとも5月の連休明けには1回目の募集を開始』

することを愛媛県・今治市に伝えています。つまり、これまでは構造改革特区と国家戦略特区は別々に取り扱っていたが、今年度からは双方を一体的に取り扱う、と言っているわけですね。

この後面会した柳瀬秘書官は、

『本日は、地方創生関連の一部改正法の議員説明が予定されており、多忙を極める内閣府藤原次長に面会できたのは良かった』

と伝えていることから、愛媛県・今治市が訪問したのは、藤原次長が構造改革特区と国家戦略特区を一体化するための法改正の議員説明が予定されている、その真っ只中であった、ということがわかります。


『首相案件』?

さて。ここで、柳瀬秘書官の発言として、この「首相案件」という言葉が2度登場します。

1回は復命書別紙にて。2回目は報告・伺にて。ところがこの言葉、もう一つの『内閣府藤原次長と柳瀬総理秘書官との面談について』という報告書では、以下のように表現が変わっています。

『獣医学部新設の話は総理案件になっている。なんとか実現を、と考えているので、今回内閣府にも話を聞きに行ってもらった』

と。そう。先ほどの2つの報告書では「首相案件」であった場所が、いつの間にか「総理案件」に置き換えられているんですね。

また、「総理案件」という表現については、『報告 伺』にもう1か所用語が登場します。

<概要メモ 官邸 柳瀬秘書官>

獣医学部新設の話は総理案件になっている。(懸案として、安倍首相が文科省からの宿題を返せていないという話があり、そのことを心配されていたと聞いたが<加計学園>)その話は下村大臣のところにもっていったのか?

この内容については、「復命書」にて以下の通り表現されています。

・〈加計学園から、先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったとのことであり、その対応策について意見を求めたところ〉今後、策定する国家戦略特区の提案書と併せて課題への取組状況を整理して、文科省に説明するのがよい。

この記述を受けて、報道ではあたかも安倍さんと加計理事長との間で行われた会食に下村元文科大臣が同席していたかのようにして報道していましたが、よく読めばそうではないことがわかりますね。

安倍さんと加計理事長が会食をしたとき、安倍首相から加計理事長に、「そういえば加計さん、この間下村さんが『加計学園は課題への回答もなくけしからん』と怒っていたよ」という伝達があった、という話です。

ほんとマスコミの国語力を疑います。

また一方で、「復命書」には、柳瀬秘書官のところを訪問する前に加計学園と事前打ち合わせを行った内容として、

先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったことに対し、理事長から柳瀬秘書官にちゃんと説明しておくように言われている。

同秘書官からも、本日、その点を質問される可能性があり、県・今治市から、100%の回答にはなっていないが、ちゃんと昨年12月26日にペーパーにより文部科学省に直接説明している旨を回答してほしい。

この内容から、安倍さんと加計さんが会食を持ったのは、少なくとも県と今治市が昨年(2014年)12月26日にペーパーにて文部科学省に直接説明を行う以前の話であることがわかりますから、この会食が持たれたのはは完全に「構造改革特区」に係る時期の話であったことがわかります。

安倍首相は、少なくとも構造改革特区時代の話として、加計学園が今治市と組んで獣医学部新設申請を行っていた話は知っていたと言っているわけですから、ここには矛盾はありませんね。

先ほどの概要メモに話を戻しますが、

『獣医学部新設の話は総理案件になっている。(懸案として、安倍首相が文科省からの宿題を返せていないという話があり、そのことを心配されていたと聞いたが<加計学園>)その話は下村大臣のところにもっていったのか?』

という並びになっていますので、『獣医学部新設の話は総理案件になっている』ことと、『懸案として、安倍首相が文科省からの宿題を返せていないという話があり、そのことを心配されていた』という話が同じ文脈の中で語られているかのように勘違いされてしまいそうですが、そもそもこの2つの話題はそれぞれ別々の話題に関するメモ書きであることがわかります。

愛媛県側が当初示していた「首相案件」文書における「首相案件」という文言は、実は「総理案件」という言葉でっただろうということは、柳瀬氏の参考人質疑からも推測することができます。

では、この「総理案件」という言葉が、本当に安倍首相直々に加計学園を優遇していることを示しているのかどうかと申しますと、ここは推測することしかできません。

ですが、この時期がちょうど構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱う法改正が行われる時期であったことを考えると、柳瀬氏は例えば「首相肝いりの案件」などという趣旨で発言したのかもしれません。

もしくは「担当が内閣府になる」という趣旨の内容を「総理案件」と表現したのかもしれません。

全体的な流れからしますと、加計学園、もしくは愛媛県・今治市は、相談を先に首相官邸に行っていることは明らかかと思われます。そして、おそらく柳瀬さんは、4月2日に愛媛県・今治市と面談する前に、一度加計学園にあって話をしているのではないかと思われます。

ちょうどこの時期は新潟市が国家戦略特区として獣医学部設立を申請している時期でもあり、このタイミングで過去に名刺交換をしたことのある加計理事長が面会を申し込んできたので、「ぜひ一度話を聞いておきたい」と考え、首相官邸に招いたのではないでしょうか?

この時の人数が10名程度であり、この時に学部長である吉川教授も同席していたのではないかと思われます。

またさらに、この時に今回の案件が内閣府の管轄であることを理由に加計理事長に藤原氏を紹介し、加計理事長は3月24日に内閣府を訪問し、藤原氏と面会。事の経緯を相談し、意気投合。4月2日のアポ取りを行ったものと思われます。

この時の経緯については、今治市側からも一部資料が流出していますので、これも紹介しておきます。

今治市復命書
今治市復命書2
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
今治市復命書3
今治市復命書4
4枚目の資料に、「15:00から(黒塗り)4月1日に急遽決まったため」という記載が見られます。

他の資料で、これが「4月2日15時~16時半までの予定が急遽決まった」ことを示しているものであることが確認できています。

つまり、加計学園は藤原氏と面会した後、首相官邸とも必死に連絡を取り、柳瀬氏と会うことができないかどうかという打診をかけていたということ。柳瀬氏と連絡が取れ、訪問が決まったのが4月1日。

このことを加計学園は今治市に連絡したわけです。そこで、今治市は急遽予定を変更し、帰りの便を遅らせたわけです。

ちなみに同じ情報が愛媛県の資料では復命書にて、「15時~15時40分総理官邸」と記されていますので、実際にあって話すことができた時間は40分。(この資料は報告書ですから、実際に訪問した時間が記載されています)

また、愛媛県の資料では、「内閣府藤原次長と柳瀬総理秘書官との面談について」において、
特区担当(内閣府)は調整をするところである。官邸にも内閣参事官として農水省と文科省から出向している者がいるので必要に応じて相談してはどうか。構造改革特区でやるか国家戦略特区でやるかはテクニカルな問題である。

という記述があります。

ここで柳瀬氏より愛媛県・今治市が紹介されているのが途中でご紹介した角田喜彦氏と青山豊久氏という2名の内閣参事。

つまり、愛媛県職員が首相官邸にいた40分の間に、さらに文部科学省角田参事、農林水産省青山参事とも面会し、柳瀬氏よりの紹介を受けているということです。

朝日新聞の記事では、中村知事の発言として、
「職員はメインテーブルに座っていた。後ろじゃない」と説明。面会したのは加計学園の関係者、県職員、今治市職員の計6人で、全員がメインテーブルに座ったとし、「職員に聞いたところ、この日は吉川氏はいなかった」とも述べた。

 また、「県職員は子どもの使いじゃない」とし、職員が積極的に発言した、とも主張。

と記されています。ですが、このたった40分の間に、しかも柳瀬氏以外の人物を2名紹介されたほどの時間で柳瀬氏に与えられた印象は、果たしてどの程度のものだったのでしょう?

柳瀬氏が本当のことを言っているのかどうか、それは私にはわかりません。

ですが、たかがこの程度の面談で、中村知事が激高(したふりを)し、「愛媛県の信頼に関わる!」などと主張できるほど大それた面談であったとはとても思えません。

何よりこの面談が、「前日に急遽決まった面談」であることも忘れてはいけないと思います。


中村知事が、市議会議員選挙で自分たちの陣営の選挙結果を有利に運ぶため、つまりは「私利私欲のため」に公開した文書が、ここまで国政を混乱させる結果となっているわけです。

中村知事。相応の姿勢を見せるのがあなたの本来行うべきことだと思うのですが、あなたはどう感じるでしょうか。


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<継承する記事>
第339回 青山さん質疑-加戸守行前愛媛県知事と前川氏/国会閉会中審査

前回記事を記してより大分時間が経過してしまいましたので、少しタイムリーな話題ではなくなってしまいましたが、改めて2017年7月10日に行われた閉会中審査で行われました、青山繁晴さんの質疑を通じまして、加戸前愛媛県知事の証言を踏まえて前川氏の発言の矛盾すする部分について記事にできればと思います。

また、同テーマに於いて先日この加計問題に関して私と反対の立場の意見を持つ方とSNS上で、とはいえ議論を行うことができましたので、その内容も踏まえて記事にしたいと思います。

今治城
今治城


加計学園に決まった経緯は強引であったのか?

私と議論した方は、きちんと私と反対側の立場から私と同じように、主にネットを通じて情報を集めていらっしゃった様ですから、逆に言えば「加計学園誘致に於いて問題があった」とする立場の方のご意見としてはとても参考になったと感じています。

議論は先ず、先方の「加計学園に決まった経緯が強引であった」とする記述に対して私が意見したところからスタートしました。

この件に関しまして、これは青山さんに対する証言ではなく、公明党の里見隆治参院議に対する証言で、加戸前愛媛県知事は以下のようなご発言をなされています。

後程ピックアップして掲載しますが、まずは里見議員の質問に対する加戸前愛媛県知事の最初の証言の部分を全文掲載したいと思います。
「獣医学部誘致に至ります間に、いくつかのことがございました。まず1つは、私が知事に着任しましたときに、今治市は新都市開発構想がありましたけれども、神棚に上がったままで動いていませんでした。私の最初の仕事として、今治市とタイアップして、新都市整備事業に取り組みまして。2つの地区がございまして、1つは商業産業地域、1つの地区は学園都市構想地域。今治に若者の街で学園都市ができないかということがありました。そして、これは地元大学の誘致などもございまして、話も進みかけましたが、話がポシャりまして、結局土地だけがあって、学園都市構想が宙に浮いた状態でありました。

 もう一つは私が知事に着任早々、鳥インフルエンザの問題、あるいはアメリカでの狂牛病の問題、(知事の)終わりの時期には口蹄疫の問題等々で、愛媛県で公務員獣医師、産業担当獣医師の数の少なさ、確保の困難さ、そして獣医大学部の偏在等々の状況。そしてアメリカの適切な対応などを見ながら、日本も遅れているなと思っていたときに、ちょうどたまたま加計学園が今治の新都市への進出という構想を持ってこられたので、渡りに船と、この獣医学部構想で取り組んでいただいて。単に獣医学部ということでなくて、アメリカに見習って、先端サイエンスなり、あるいは感染症対策なり全てが国際水準に負けないような新たな分野に取り組む獣医学部として、国際的にも恥ずかしくない拠点にもしたい。

 そして、国際的に通用する獣医師をということで、今申し上げましたとおり、新都市開発と若者の街、そして今治が国際的な獣医師の育成ということで飛躍できるのではないか。そして、愛媛の問題も含め、あらゆる一石二鳥、一石三鳥の思いでチャレンジをしようと決心をしたわけでありますけども。

 それが、堅い堅い岩盤規制に阻まれながらいろいろ勉強しつつ、あそこもだめか、これもだめかといいながら、しかし、日本の少なくとも私が見る限り、獣医学部は10年以前と今日まで変化しておりません。

 アメリカに、あるいはイギリス、ヨーロッパに10年遅れていると私は思います。10年の後れを取り戻す大切な時期だと、そんな思いできょう、参上させていただいたわけでありまして、そのことがらはそんな意味での地方再生、東京一極集中ではなくて、地方も頑張るんで地方も国際的拠点になり得るんだよと。そういうもののモデルケースとして、愛媛県の、今治の夢を託している事業であって、『加計ありき』と言いますけど、12年前から声をかけてくれたのは加計学園だけであります。

 私の方からも東京の有力な私学に声をかけました。来ていただけませんかと。けんもほろろでした。結局、愛媛県にとっては12年間加計ありきでまいりました。いまさら、1、2年の間で加計ありきではないのです。それは愛媛県の思いがこの加計学園の獣医学部に詰まっているからでもあります」

ピックアップしますと、加戸知事は「加計学園に決まった経緯」について、以下の様に掲載しています。

そういうもののモデルケースとして、愛媛県の、今治の夢を託している事業であって、『加計ありき』と言いますけど、12年前から声をかけてくれたのは加計学園だけであります。

 私の方からも東京の有力な私学に声をかけました。来ていただけませんかと。けんもほろろでした。結局、愛媛県にとっては12年間加計ありきでまいりました。いまさら、1、2年の間で加計ありきではないのです。

獣医学部新設校として、今治市が加計学園に決めたのは実に12年前の事であり、加戸愛媛県前知事の呼びかけに答えたのは唯一「加計学園だけであった」と証言しています。

この事を受け、私は「加計学園に決まった経緯が強引だ」とするには無理があるのではないか、と問いかけました。

これに対し、

今治の都市学園構想自体は昔からあり、今治市の経済発展のために高等教育施設をつくる、というところから始まったもので、最初から獣医学部が必要でずっと探していたのではない。

何か大学をつくるのに何がいいかというところで加計学園側から獣医学部を新設する提案があり、当時今治の県議会議員が加戸前知事に「獣医学部が良いのでは?」と話を持ちかけた様だ。

加戸前知事が12年間獣医学部を切望していたという証言に違和感を覚える

という趣旨のお答えをいただきました。

このお答えに対しては私としては2点の疑問があって、まずはその情報を一体どこから手に入れたのかということ。
もう一つはたとえそうであったとしても、今治市が誘致する大学を加計学園に決めた、という経緯は12年前に行われたものであり、だから「加計学園に決まった経緯は強引であった」ことにはならないのではないか、という疑問です。

最初のこの情報を一体どこから手に入れたのか、という内容に関しては、産経ニュースに掲載されている以下の愛媛県前知事インタビューを示していただきました。

愛媛県前知事インタビュー(産経ニュース)
 平成11年に知事に就任したとき、愛媛県今治市は都市再開発の構想が十何年も眠っていたままだった。知事に就任してすぐに旧建設省と住宅・都市整備公団(現・都市再生機構)に要請し、12年から事業が始まった。

 今治市の構想は2地区あった。そのうち1地区は都市学園構想で高等教育機関を引っ張ってきて学生の街にしようというものだった。地元の松山大学が手を挙げて進めたが、経営学部の設置構想もできた段階で学内の左翼グループ教官の猛反対にあい、潰されてしまった。

 構想が宙に浮いたところで、今治市選出の本宮勇県議が「加計学園が大学を進出してもいいというが、今の天下の状況をみていたら獣医学なんかはどうでしょうか」という話を持ってきたから、飛びついたんだ。

 少子高齢化に悩む今治市にとってみれば、若者が来て、街が活性化すればよかった。ただ、愛媛県は学園都市よりも獣医学部が欲しかった。獣医師が欲しい、感染症対策をやってもらいたい、という思いだった。

 私の知事時代には鳥インフルエンザが発生し、米国では狂牛病が発生した。22年には口蹄(こうてい)疫が発生したが、獣医師が足りず大わらわだった。

 調べると、県庁への志望者が不足しているゆえに公務員獣医師を採用できない。そのため、鳥インフルエンザや狂牛病やらで獣医師が手いっぱいなのに人手が足りないのだ。

 しかも、愛媛県だけでなく、四国4県すべてがそうだった。定年の人にも定年延長して残ってもらって、悲鳴をあげている状態だ。農家が牛や豚が病気になったら頼りにする家畜衛生試験所の技師も獣医師だが、そこも人が埋まらない。

 調べてみたらなんてことはない。獣医学部の入学定員は、神奈川県以東が8割、岐阜県以西が2割となっている。私立大学のほとんどは東京にあり、圧倒的なシェアを持っている。

 だから、こっちで獣医学部を作るものなら、学生を奪われることになるから、「俺たちの縄張りを荒らされる」と反発するわけだ。

 国立大学はかなり充実した教育をしているが、1つの大学でも30人程度しか養成していない。獣医師不足を解消するには、獣医師をもって来る、しかも私立大をもって来るしかないとなった。

 加計学園の話が来て、四国4県の知事が連名で「四国に獣医学部を作ってくれ」「認可してくれ」と動いたわけだ。

文章が長くなりますので、前半部分のみを掲載します。

この記述の内、

今治市の構想は2地区あった。そのうち1地区は都市学園構想で高等教育機関を引っ張ってきて学生の街にしようというものだった。地元の松山大学が手を挙げて進めたが、経営学部の設置構想もできた段階で学内の左翼グループ教官の猛反対にあい、潰されてしまった。

構想が宙に浮いたところで、今治市選出の本宮勇県議が「加計学園が大学を進出してもいいというが、今の天下の状況をみていたら獣医学なんかはどうでしょうか」という話を持ってきたから、飛びついたんだ。

という部分を取り出して、「この話は加計学園側から持ち込まれたものであり、『加戸前知事が12年間獣医学部を切望していたという証言に違和感を覚える』とおっしゃっているわけです。

ですが、先ほど掲載した産経ニュースの内容では、以下の様に記事が続いています。
 少子高齢化に悩む今治市にとってみれば、若者が来て、街が活性化すればよかった。ただ、愛媛県は学園都市よりも獣医学部が欲しかった。獣医師が欲しい、感染症対策をやってもらいたい、という思いだった。

 私の知事時代には鳥インフルエンザが発生し、米国では狂牛病が発生した。22年には口蹄(こうてい)疫が発生したが、獣医師が足りず大わらわだった。

 調べると、県庁への志望者が不足しているゆえに公務員獣医師を採用できない。そのため、鳥インフルエンザや狂牛病やらで獣医師が手いっぱいなのに人手が足りないのだ。

 しかも、愛媛県だけでなく、四国4県すべてがそうだった。定年の人にも定年延長して残ってもらって、悲鳴をあげている状態だ。農家が牛や豚が病気になったら頼りにする家畜衛生試験所の技師も獣医師だが、そこも人が埋まらない。

確かに話を持ち込んだ「提案主体」は加計学園であったのかもしれませんが、現実問題として愛媛県をはじめとする四国4県では公務員獣医師が足りず、人手不足に陥っているという現状があった、ということを加戸さんはおっしゃっているわけです。

高齢化が進む「今治市」としては大学を市に誘致する目的として、「獣医学部かどうか」ということではなく、「大学が出来ることによって若者が今治市にやってきて、街が活性化すること」が目的であったわけですが、愛媛県としては今治市に大学ができて今治市が活性化するかどうかということよりも「獣医学部が新設されて『公務員獣医師』が充足されること」の方を求めていたわけです。

今治市のニーズと愛媛県のニーズが一致し、指導したのが「加計学園誘致」というプロジェクトでした。

この経緯だけ考えても今治市が国家戦略特区に認定され、その後加計学園が今治市に獣医学部を新設する事業者として決定するまでの経緯が「強引である」とする主張が「プロジェクト全体を見ず、一側面だけを見た意見」であるのかということが分かります。


「岩盤規制に穴をあけた」とされていることは
加計問題を正当化するための印象操作なのか?


上記内容について、私は、「獣医学部の新設・定員増を認めない」という文部科学省ないのルール(告示)に問題がある、ということをお示しした上で 第333回の記事 で掲載した獣医学部ホームページに掲載されてある内容を中心に

・「石破4条件」の内3つ目の条件が獣医学部によって無理やり加えられたものであり、そもそも「石破4条件」は獣医学部側にとってみれば、「今治市を国家戦略特区に認定させないための条件」であったこと。
・「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域 に限り」という内閣府側の条件に対して、獣医学部はむしろ「今治市が特区として認定されるためのハードルが引き下げられたと感じており、加計に引き続いて京都産業大学までもが認定されるのではないか、という危機感を覚えていたということ。
・「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域 に限り」という条件が付けられたことを受けて獣医学部は焦って「認定校は最低でも1校にすること」を内閣府に認めさせたということ。

をお示ししました。ところが、これに対して相手からは

「文部科学省や日本獣医師会が獣医学部の新設に反対していたのを国家戦略特区で穴を開けたとされていることに正論のような印象を与えていることに疑問がもたれている」

という回答が返ってきます。これに対して私は

「獣医学会の反対や文部科学省の規制により、昭和年41年以来約51年間にわたり、1校たりとも獣医学部の新設が認められてこなかった現状が正常である、と考えてるのか」

と問いかけます。


前川発言の最大の矛盾点

実は、私が相手の方に問いかけた質問とほぼ同じ内容の質問を青山さんは前川氏に対して投げかけています。
以下、引用します。

【青山氏質疑】
 文科省は、先ほど前川参考人がおっしゃった告示、これを西暦2003年に最初に、この件について出しております。

 で、この告示というのが、実は今日の部屋にいらっしゃる方はご存知であっても、一般国民は非常になじみが薄いものであって、法律でも政令でも省令でもなくて、いわば役所が出す、一種の、ま、命令というのは言いすぎかもしれませんけれども、相当な力を持ってるものを、役所が実は出すことができると。

 そういうものが存在してること自体、実はマスメディア、僕は元記者なので、えー、この告示のチェックまで正直やったことないです。ということは国民の方々がこの告示の実態に触れるのは、関係者になった時だけですね。

 で、したがって、この告示にまず注目せざるをえないんですけれども、その告示によって、これまさしく前川参考人がおっしゃったとおり、獣医師などの大学新設を事実上差し止める、告示が、2003年に出されました。

 えー、これは公平のために言っておくと、獣医師だけではなくて、お医者さま、歯医者さま、獣医師の方々、そして船員の方々、この4種についてですけれども、そういう差し止めが行われたわけです。で、この、ごめんなさい、2003年の告示の前からこういう姿勢だったですけれども、告示で改めて確認したということですから、そのために獣医師の大学、学部は、半世紀の間、実に新設されていないわけです。

 これに対して、いま加戸参考人がおっしゃった通り、愛媛県と今治市が共同で獣医学部を誘致し、加計学園だけがこれに応じたのが、告示の3年後の2007年です。ですからさっき加戸参考人は、10年の苦闘と。苦闘というお言葉ではありませんでしたけどもそういう趣旨でおっしゃったのは非常に正確な、時系列をおっしゃってます。

 その後8年間にわたって、加計学園だけではなくて、ここにいらっしゃるまさしく加戸さん、当時の愛媛県知事ら自治体の働きかけがあって、では、新しい需要があることなど、4つの条件を満たせば、国家戦略特区の中に獣医師の学校をつくって良しと、いう閣議決定がなされた。これが、一昨年の、2015年の6月30日です。

 で、この前年には、この国家戦略特区の基本方針がやはり閣議決定されていて、だから、どんな方も読むことができます。その中に、こういう趣旨があります。えー、これは先ほど、山本大臣(地方創生担当大臣)がおっしゃったことでもあると思いますけれども、あ、答弁は必要ないですが、えー、ある省庁が規制の緩和を困難とする場合には、その正当な理由を説明するのを義務とすると。

 これを、ま、難しい言葉だと、挙証責任と言ってるわけですけれども、そういう趣旨が盛り込まれました。そのために先ほど申しました4条件に基づいて文科省は、新しい需要が獣医師にあるのかないのか、2015年度末、えー、つまり、去年の3月31日までに説明する責任が実質的に生まれました。

 ところが文科省は、年度末までにそれができなかった。で、それを見てなのか、そこで新たに京都産業大学が名乗りを上げました。つまりちょうどその頃、2016年の3月です。

 しかし政府、この場合は安倍政権は、これをもって文科省のいわば敗北とはせずに、半年延ばして、2016年9月16日に、国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングを行いました。この席で、文科省の課長補佐の方は、こうおっしゃった。

『新しい需要があるかないかという挙証責任は、大学、(これ言葉補ってますけど)、大学や学部を新設したいという側にある』と。

 これちょっと言葉を補いましたけども、要するに文科省にないってことをおっしゃったわけです。

 えー、ところがワーキンググループ側に、今日たとえば衆議院で、参考人でいらっしゃった原(英史)さんなどが、

『いや、文科省にある』と。

原さんの言葉、正確に言うと、逆さまになってると。

 むしろ挙証責任があるのは文科省の方なのに、逆さまに言ってるってことをおっしゃって(議場ざわ)、この、議事録を、どなたでも読めますから議事録を見ていただくと、このあとに文科省の反論は一切ないんです。ね。で、したがって、議論はそこで決着してしまっている。

 で、なぜ挙証責任が文科省にあるかといえば、これは大学や学部新設の許認可はすべて文科省が握っているからです。文科省も、それが分かっているから反論しなくて、いわばそれで決着してるわけです。もう一回申します。これ僕の推測とか、勝手な組み立てで申してるんじゃなくて、こういうものを、メディアも読み込んでいけば、本当は分かることです。

ちょっとごちゃごちゃしてわかりにくいかもしれませんが、記している内容は、前回の記事 で山本幸三地方創生担当大臣の発言を受けて、私がご説明した様な内容です。

例えば、「石破4条件」の3つ目、

「既存の大学・学部では対応が困難な場合」

という内容について、これまでは

 「既存の大学・学部では対応が困難」であることを申請する側が立証

する必要があったわけですが、「国家戦略特区」という仕組みの中では、

 「既存の大学・学部で対応することが可能」であることを、申請される側、今回であれば文部科学省が行わなければならない

ことを青山さんは説明しているわけです。これ以外にもたくさんの事を青山さんは前川氏に対して問いかけているわけですが、その内容も含めて青山さんは前川氏に対して、

 この経緯について、前川参考人にお尋ねします。ちょっと失礼な、物言いになることは許して下さい。そもそもこういった経緯について、現職の時に、こうやって国会にお出でになるような時の前に、詳細にご存知だったでしょうか

と問いかけます。これ(挙証責任に関する部分のみピックアップします)に対して、前川氏は以下の様に回答します。

【前川証言】
 日本再興戦略改訂2015でですね、えー、平成27年の6月に閣議決定された4条件てのがございます。

 これはやはり閣議決定でございますから、閣議決定である以上、政府部内にあるものは、何省であれ、何府であれですね、あるいは、特区諮問会議であれですね、これは内閣の一員として守らなければならないものだと思っています。で、この閣議決定の中でですね、4つの条件があるわけでありまして、文部科学省としてはこの4つの条件をやはり満たす必要があるということをずっと、ま、こだわったわけでありまして。

 えー、その第一は、現在の提案主体による、既存の獣医師養成でない構想が具体化すること。で、これは今治市からそういう構想が出てくるということを想定していたわけであります。で、今治市から確かに何らかの物は出てまいりました。これに対して文部科学省側は何と言ったか。

 あの、ワーキンググループの、おー、議事録をお読みいただければ分かりますけれども、文部科学省はそのひとつひとつにつきましてですね、えー、これは、既存の大学でできている、すでに取り組まれていることであると、ということを言っとります。で、それに対して、何ら反応はなかったわけであります。

 ですから、この、文部科学省としてはですね、この4条件に照らして、えー、この、今治市から出てきた提案は、この条件を満たすものではないと、いうことを主張はしておるわけでありますけれども、そこから先の議論になっていないわけであります。

 そこからあとは、もう、とにかく、決めると。4条件は満たしたと。誰かが決めてしまったと。ま、そういうことでありましてですね。文部科学省として、その、ワーキンググループで、満たしていないという主張はしていることは、お読みになれば分かります。

 で、これをもって、その、挙証責任うんぬんと言われるのはおかしい話でございますが、あの、まず、その政府内での議論のなかで、どちらが先に、その必要性を述べるかと。

 これは確かに、議論の順番として挙証責任をまずどちらに負わせるかということあるかもしれませんが、その結果としてですね、内閣府が勝った、文科省が負けた、だから国民に対しては、これをやるんだと説明すると。これでは国民に対する説明にはなりません。

 この挙証責任の在処(ありか)ということと、国民に対する説明責任とはまったく別物でありまして、国民に対する説明責任はやはり、政府一体として負わなければならないわけでありまして、えー、挙証責任があって、その議論に負けたから、文部科学省が説明するんだと、こういう議論にはならないはずであります

わかりますでしょうか?
「前川証言」の最大の矛盾点は、実はここにあるのです。

矛盾点というより、前川氏が「国家戦略特区」という仕組みそのものをまったく理解できていない、もしくは理解できていて完全に理解できていない振りをしているわけです。

冒頭で前川氏は、
「日本再興戦略改訂2015でですね、えー、平成27年の6月に閣議決定された4条件てのがございます」

と発言しています。これは、即ち「石破4条件」の事です。

この「石破4条件」について、前川氏は以下の様に発言しています。
これはやはり閣議決定でございますから、閣議決定である以上、政府部内にあるものは、何省であれ、何府であれですね、あるいは、特区諮問会議であれですね、これは内閣の一員として守らなければならないものだと思っています。

で、この閣議決定の中でですね、4つの条件があるわけでありまして、文部科学省としてはこの4つの条件をやはり満たす必要があるということをずっと、ま、こだわったわけでありまして。

賢明な方はもうお分かりですよね?

前川氏はこの「石破4条件」について、

「閣議決定である以上、政府部内にあるものは、何省であれ、何府であれですね、あるいは、特区諮問会議であれですね、これは内閣の一員として守らなければならない」

と発言しています。ですが、違いますね?
今回の「国家戦略特区」という仕組みにおいて、閣議決定された「石破4条件」とは、「内閣の一員として守らなければならないもの」ではなく、「担当する省庁が『その条件に適合しないことを証明しなければならない条件』」です。

第三条件である「既存の大学・学部では対応が困難な場合」という条件であれば、文科省側が「既存の大学・学部では対応が困難ではない」ということを証明する必要があるわけです。

いくら文科省側が「違う」と言い張ろうが、青山さんが述べている通り、その事実は既に「閣議決定」されており、議事録にも残されています。そして、図らずも前川氏が述べているとおり、そのことは閣議決定されたわけですから、「政府部内にあるものは、何省であれ、何府であれ」「内閣の一員として守らなければならない」のです。

前川さん、自分自身でおっしゃっていますね?
ものすごく矛盾した発言を自分自身で行っていることを前川氏は気づいていないわけです。もしくは気づいていてあえて気づいていないふりをしているのか。

この事を念頭に置いて「前川証言」をご一読いただくと、前川氏がいかにめちゃくちゃな事を言っているのかということをとてもよくご理解いただけると思います。

加計学園問題が、本来は全く問題がないはずなのに「問題であることにしたい」皆様方からは、この前提条件がごっそり欠落しています。私が議論した相手の方も然り。もちろん「マスコミ」も含めてです。

本当に議論しなければならないのは、この「国家戦略特区」における「挙証責任」という認定方法を前川氏の言う通り「行政がゆがめられた」と考えるのか、それとも加戸前愛媛県知事の言う通り「歪められた行政が正された」と考えるのか。すべてはこの一点に集約されるのです。

また、この発言の前に前川氏は以下の様にも発言しています。
私が、まあ、現職で文部科学省で仕事をしてるなかでもですね、見えない部分がたくさんございました。

どうして30年4月開学が、大前提なのかですね。ここについては、合理的な説明はどこにもございませんでして、結局は官邸の最高レベルが言っていること、あるいは総理のご意向であるというような説明しかなかったと、いうようなことがございまして、これはあの、内閣府の方で、ご説明いただかなければならない部分だろうと思いますけれども、文部科学省からはあずかり知らない部分はたくさんございますので、私が承知していないことは多々ございます。

曲がりなりにも前川氏は文部科学省の「事務次官」であった男です。

「事務次官」とは、ではどのような役職なのか。「朝日新聞掲載キーワード」によりますと、その役職は

 「1府11省の官僚(事務方)の最高ポスト」

とされています。つまり前川は「文部科学省」という省庁の官僚における頂点に位置していた人物なのです。
その、文部科学官僚のトップにいるはずの前川が、「私が承知していないことは多々ございます」ではあまりに情けなさすぎるのではないでしょうか?

「官邸の最高レベルが言っていること、あるいは総理のご意向である」という文言は、所謂「前川文書」に登場する文言ですが、既に私が 第331回の記事 でも述べていますように、これは全て文部科学省が「挙証責任」を期日までに果たせなかったことから今治市が国家戦略特区として認定された後の話。

総理のご意向はただ1点。

「今治市が国家戦略特区に認定された時点から最短の期間で今治市に国家戦略特区としての機能を持たせてほしい」

という、ただその1点のみです。


この後、相手の方の話題は「国家戦略特区を担う大学として加計学園が本当にふさわしいのか、今治市の未来を託す相手として本当に加計学園でいいのか」と言った話題へとシフトしていきます。

ここで考えなければならないのは、今治市に「獣医学部」としての機能を持たせたいのは今治市ではなく愛媛県であるということ。
今治市が加計学園に求めているのは国家戦略特区としての加計学園ではなく、今治市に若者を呼び寄せ、今治市に活気を取り戻させるための役割だということです。

加計学園が誘致される先は「イオン今治新都市」と呼ばれる、今年オープンしたばかりの大型の商業施設に隣接する地域です。
私としては、仮にイオンに隣接する地域に加計学園を誘致することに成功したとしても、それだけで今治市を活性化させることができると考えるのであれば、それはあまりに虫が良すぎる話だと思います。

せっかく加計学園を誘致するわけですから、その効果を今治市全体に波及させるのは加計学園ではなく、今治市や今治市に居住する今治市民の役割なのではないでしょうか?

安倍内閣の経済政策は、「頑張った人が報われる」ことを前提としています。今治市も、加戸前愛媛県知事も、「頑張った」んです。
だからこそこれに政府として最大限報いようとしたのが今回の「加計騒動」の正体です。

文句を言うことは簡単です。ですが、文句を言うだけでは何も建設的な結果は生まれません。
それよりも相手の事を受け入れ、受け入れた上で相手の考え方をもっとよくする提案を行う。

特に地方を発展させるために求められているのはそんな国民の在り方なのではないでしょうか?


しかし考えてみれば、「地方創生担当大臣」を務めていたはずの石破氏が、実は自分自身が担当するはずの「国家戦略特区」の考え方を全く理解できていないという・・・

これは前川氏以上に情けない話だと思いますね。


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先日、2017年7月10日、本カテゴリー名である「加計学園問題」をめぐり、与野党間の協議が成立し、「国会閉会中審査」が行われました。

さてこの問題ですが、そもそも一体何が「問題」なのでしょうか?

答えとしては実に簡単で、要は予算委員会中、安倍首相がこの加計問題に関して「もし私が関わっていれば責任を取りますよ」と発言したことが問題なんです。

賛同できない方もいらっしゃるかもしれませんが、この一言に尽きます。そして、首相がこの発言をしてしまったが為になんとしても安倍内閣を倒閣させたい野党陣、「民進」「共産」「自由」「社民」の4党と大手マスメディアは何とかして安倍首相が加計問題に関わっていたことにしようと、一部捏造まで含めて必死になっているのが現状です。

加えて閉会中審査が行われた7月2日に行われた東京都議選に於いて、自民党が都民ファーストに対して「大敗」したことから、ここぞとばかりに大手マスメディアがこれまでと態度を急変させ、明らかに「放送法第4条」に違反する報道を繰り返し、爪の先程の出来事でしかないことを、まるでこの世の終わりでもあるかのようにして報道し、私たちの様に普段ネットに触れる機会のない高齢者や主婦層を中心に必死に洗脳しようとしているのが現在のマスメディアです。


都議選に対する総括

タイトルとは少し話題がそれますが、冒頭に私なりの都議選に対する「総括」を述べておきます。
ポイントは3点。各政党の立候補者数と当選者数、そして「得票率」の3点です。

【東京都議選総括(候補者数→当選者数→得票率】
自民 60→23→22.53%
公明 23→23→13.13%
共産 37→19→13.83%
民進 23→5→6.90%
都民 50→49→33.68%
ネット 4→1→0.97%
維新 4→1→1.25%

無所属は省いています。今回に関しては、都民ファが強いことは事前に予測されていましたし、今回の33.68%という結果は想定内と言えるかもしれません。

ただ、問題にするべきなのは自民、公明、共産の3党を比較した内容です。
自民は確かに都民ファには10ポイント近く票差をあけられてしまいましたが、それでも公明・共産と比較すると9~10ポイント上回る得票率を獲得しています。

例えば公明党と共産党を比較した場合もそうなんですが、共産党は公明党よりも多く得票率を獲得していますが、当選者数は公明党を下回っています。

自民党にしても、公明党を9ポイント以上上回る得票率を稼ぎながら結果当選した人の数は公明党と同数なのです。

理由は簡単で、例えば公明や共産が一人しか候補者を立てていない選挙区で自民は二人立てていた為、得票数が分散し、結果として公明や共産に敗北した様な地域が多くあります。

東京都議連に関しては自民党そのものにも多く問題がありましたし、都民ファに大負けしたことそのものを反省することは必要ですが、結果論としてそれ以上に都議連そのものの戦略ミスの部分が大きかったのではないかと私は思っています。

ただ、これは「政治」ではなく完全に「政局」の問題ですから、本来ここを問題にすることもまた間違っている様に思います。
「都民ファ」というノイズが発生したことは仕方ありません。自民党と議連としては、今後に向けてまたじっくりと一から「信頼」を取り戻すよう地道な活動が求められるということなのでしょう。


報道されない加戸守行前愛媛県知事答弁

加戸さん

さて。問題はここからですね。
特に私は愛媛県出身者であり、現在も愛媛県に住んでいますから、加戸前知事への思い入れもおそらく他の都道府県の方に比べれば深いものがあると思っています。

奥さんと共に、母の職場等にもちょくちょく顔を見せていらっしゃった様ですし、愛媛マラソンのボランティアとして参加させていただいたときも、同じエリアを担当させていただき、本当にフランクな場でお話させていただいた経験もあります。

例えば現在の厚労大臣である塩崎さんも愛媛県松山の代表者ではありますが、「親近感」という意味でいえば加戸さんの方がより親近感を覚える存在です。加戸さん自身のフランクなお人柄もあるのだと思います。


さて。そんな加戸前愛媛県知事ですが、今回「加計学園問題」に関連した閉会中審査に於きまして、自由民主党参議院議員である青山繁晴さんに「参考人」として招致され、閉会中審査に於いて答弁を行いました。


私個人的には加戸前知事のスピーチがとても素晴らしいので、ここを中心に見ていただきたいとは思っているのですが、ですが、同じ情報を見るのであれば、加戸さんの発言のみを切り取ることはせず、青山さんのパートを一貫して、青山さん、加戸さん、そして前川氏の発言を比較する形で、一貫してご覧頂きたいと思いますので、私の考え方に沿った編集が行われている動画を掲載しています。

また、同じパートを文字起こししてくださっているサイトもありましたので、このサイトもご紹介します。

ぼやきくっくり時事ネタぼやきと番組書き起こし


動画だけ見ると、あたかも前川氏が非常に理路線然と青山さんの質疑に答えている様に聞こえる方もいらっしゃるかもしれませんが、彼の発言の中には明らかな矛盾が幾つも登場します。例えば以下の部分です。

青山繁晴委員

「えー、前川参考人にお尋ねします。えー、あなた様におかれては、日本に獣医師の不足がないから、愛媛県今治市に加計学園が、新たに獣医師学部をつくることは、行政をゆがめることであるという趣旨で発言されていると思いますが、この、いま申し上げた実態はご存知なのでしょうか(議場ざわ)」

前川喜平参考人(前文科事務次官)

「えー、違います。あのー、えー、獣医学部の新設について、一律に申請を受け付けないという、ま、これは告示があるわけでございますが、その告示に対して特例を設けるかどうか、あるいは告示の撤廃を考えるかどうか、獣医学部の入学定員について、えー、定員管理をするというポリシーを捨てるか捨てないか、これは政策論議をすべき問題でありまして、それは、ま、国家戦略特区を舞台にして議論することもできるでしょうし、あるいは一般論として議論することもできます。で、この規制緩和をすべきかどうかという問題と、その規制緩和の結果として、加計学園に獣医学部の新設を認めるかどうかという問題とは、これは次元の違うことでございまして、私がゆがめられたと、いうふうに思っております部分というのは、規制緩和の結果として、加計学園だけに獣医学部の新設が認められるに至ったプロセスであります。その部分が問題であるし、不公平な部分があるんじゃないか、また不透明な部分があるんじゃないか、そこの解明が必要だというふうに考えてるところでございます」

上記部分で青山さんが言っている「この、いま申し上げた実態」とは、

【日本の家畜環境をめぐる現状】
・現在の日本では、鳥インフルエンザ、口蹄疫、そしてBSE、狂牛病という深刻な新しい危機が生まれている。

【議員となる前の青山さんの立場】
・加計学園をめぐる問題が、取り沙汰されるずっと以前から、民間の専門家のはしくれとして、自治体や政府と連携すべきは連携しつつ、動物ウイルスを扱う獣医師の不足に、私も直面してきた。

【獣医師をめぐる日本の現状】
・農水省によれば、全国3万9000人の獣医師のうち、ペット関連の医師の方々が39%と最も多くて、家畜の防疫や改良などを担う公務員獣医師はわずか9%。

・産業動物獣医師については、十分に確保できていない地域があることから、獣医学生に対して、地元に就職することを条件に、学資を貸与しており、このような地域は、産業動物獣医師の確保が困難である。

・こうした学資の貸与は、愛媛県では、9件あります。全国で3番目に多くなっている。(東京ではこうした貸与は一切ない)

青山さんは、この様な家畜・獣医師環境をめぐる日本の現状を知っているのか、と前川氏に問いかけました。

ところが、前川氏はこれに返答せず、この様に答えています。

 「違います」

と。彼は、青山さんの問いかけにおける前提条件が違う、と答えたのです。

その前提条件とは即ち、
あなた様におかれては、日本に獣医師の不足がないから、愛媛県今治市に加計学園が、新たに獣医師学部をつくることは、行政をゆがめることであるという趣旨で発言されていると思います

という前提条件です。

これがどう違うのかというと、前川氏はこのように答えます。
規制緩和をすべきかどうかという問題と、その規制緩和の結果として、加計学園に獣医学部の新設を認めるかどうかという問題とは、これは次元の違うことでございまして、私がゆがめられたと、いうふうに思っております部分というのは、規制緩和の結果として、加計学園だけに獣医学部の新設が認められるに至ったプロセスであります。

そして、青山さんが質問した部分に関しては以下の様に答えています。

獣医学部の新設について、一律に申請を受け付けないという、ま、これは告示があるわけでございますが、その告示に対して特例を設けるかどうか、あるいは告示の撤廃を考えるかどうか、獣医学部の入学定員について、えー、定員管理をするというポリシーを捨てるか捨てないか、これは政策論議をすべき問題でありまして、それは、ま、国家戦略特区を舞台にして議論することもできるでしょうし、あるいは一般論として議論することもできます。

ここで前川氏は「告示」という言葉を使っていますが、この「告示」とは、前川氏自身が述べている様に、「獣医学部の新設について、一律に申請を受け付けない」という、「法律」には記されていない、文部科学省独自の「ルール」の事です。

この「告示」は平成16年、文部科学省が独自に決めたもので、内容を見てみると単に学部の新設だけでなく、「定員増」すらも認めないとされている様です。

実は、今回安倍首相ら内閣府側が散々口にしている獣医学部の「岩盤規制」とは、即ちこの「告示」の事であり、この告示を打ち破ることにこそその目的はあったわけです。

告示が明確化されたのは平成15年ですが、これが「内規」として定められたのが昭和59年、最後に獣医学部が新設されたのは昭和41年の事です。


「国家戦略特区」と「地域創生」と「アベノミクス」

アベノミクスには「第一の矢」「第二の矢」「第三の矢」が用意されています。
「第一の矢さえあればよい」というマネタリストと「第三の矢はいらない」というケイジアンがいますが、私は「第三の矢」がなければアベノミクスが前に向いて進むことはない、と考えています。

実は、今回の獣医学部新設に関わる「国家戦略特区」とは、そもそもが「地域創生構想」の一環であり、これこそがまさにアベノミクスが想定している「第三の矢」の1種なのです。

私、自民党愛媛県連が主催する勉強会等にも参加してよくわかったのですが、改めて今回の閉会中審査を受けて、山本幸三地方創生担当大臣の説明などを聞いていて、より今回の「国家戦略特区」がイメージしているものを非常によく理解することができました。

国家戦略特区を含め、安倍内閣における「地方創生」の考え方は、

 「地方の事は地方が一番よくわかっている」

という考え方をしています。ですから、同じ「地方創生」でもそのやり方を上から政府が押し付けるのではなく、

 「地方から、積極的に提案して下さい」

という考え方をしています。地方から提案してもらって、これが良いものであれば、政府とすれば積極的に採用し、地方銀行が貸付を行える範囲の中で1/3助成金を出し、政府が支援する、という形を取っています。

今回の今治市獣医学部新設特区構想についても同じ考え方をしていて、地方が必要であるとする考え方を積極的に採用する為、納得のいくプランさえあれば、政府が「特例措置」として法改正を行い、その実現を可能とするわけです。

今治市獣医学部特区構想であれば、そのハードルとなっているのは文科省側の「告示」ですから、この告示「特例措置として」撤廃させるため、内閣府側から文科省側に、その「告示」を撤廃するべきではない、明確な立証を行う様求めました。

今治市特区として認められたのは、文科省側その明確な立証を行うことができなかった為、その「特例」が認められることとなった。これが今治市特区認定に至る一連の経緯です。

第333回の記事 でもお示ししました様に、これを阻止するため、獣医師会は当時地方創生担当大臣をになっていた石破茂氏に陳情し、

当時特区認定のための条件とされていた3条件に、獣医師会関わらなければ認定することができない(はずの)4条件目を強引にねじ込ませました。これが「石破4条件」なるものです。

【石破4条件】
①現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化
②ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになること
③既存の大学・学部では対応が困難な場合
④近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討

獣医師会側がねじ込ませた「4条件目」に該当するのは③の「既存の大学・学部では対応が困難な場合」という条件です。

この内容は、石破氏に要請し、実現させた経緯迄含めて 獣医師会のホームページ に記されています。

ですが、「国家戦略特区構想」としては、「既存の大学・学部で対応が可能である」という証明を文科省側が行う必要がありますから、担に「獣医師会が対応可能であると言っている」というだけでは通用しないわけです。

文科省側はこの証明を行うことができなかったんですね。その結果、今治市が獣医学部新設特区として認定され、今治市側に構想を提案した提案主体である「加計学園」を認定する経緯へと移ったわけです。


安倍内閣を後ろから狙撃した・・・と例えられる石破氏ですが、この様な経緯を考えると彼がなぜ獣医師会や野党、マスコミ側を擁護するような発言を繰り返すのか、理解できる気がします。

彼は地方創生大臣でありながら、そもそもの「国家戦略特区構想」を理解できていなかったわけです。
理解できていなかったか、もしくは反対であったか。

そして自分自身が獣医師会に説得されてねじ込んだ「条件」がまったく効果を発揮せず、今治市は特区として認定されてしまった、と。

青山さんと加戸さん、そして前川氏のやり取りをもう少し記事にする予定だったのですが、他の話題で記事が長くなってしまいましたので、本日記そうとしていた、特に「前川発言の矛盾」についての記事は次回に委ねたいと思います。



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先日、週刊文春より、下村博文元文科大臣が加計学園より200万円の献金を受け取っており、これが政治資金報告書に掲載されていない、との旨が記事にされました。



この動画はこれを受けて下村さんが弁明会見を行った動画です。下村先生は私が尊敬する議員さんの一人ですから、今回の報道は私としても我慢ならない部分があります。

内容として、報道された200万円は、加計学園の事務長が、加計学園以外の個人、企業合計11名の20万円以下のパーティ券を取り集めて持参した際のものなのだそうです。(20万円以下の献金に関しては政治資金報告書に記載する義務はありません)
この情報を文春に流したのは下村さんの元秘書であり、現在東京都議選に於いて、都民ファーストから立候補している平慶翔氏である可能性が非常に高くなっています。

動画の中には私が居住する愛媛県出身である塩崎恭久先生、山本順三先生の名前も登場します。

加計問題をめぐるこのところの報道には私、いい加減腹が立っています。

例えば、前川元文科省事務次官よりダダ漏れになっている資料は全て今治市が2015年12月15日、獣医学部新設国家戦略特区として認定されることが決定した後、文部科学省と内閣府との間でやり取りをした内容ばかりです。
第332回 加計学園問題の真相2/アベノミクスと国家戦略特区

加計学園は今治市国家戦略特区の提案主体でありますから、今治市が国家戦略特区に認定された時点で、「加計ありき」となるのは当然の事。今治市が国家戦略特区に認定された後で加計学園の選定に関して事後的に安倍首相や下村さんがその選定に関して事後的に「忖度」することは物理的に不可能です。

つまり、前川氏が流出させた資料は今治市が国家戦略特区選定に関して安倍首相の「忖度」があった証拠にはなりえないということです。

私は愛媛県に居住する人間ですから、東京都議選の結果にはそれほど関心を持っていません。ですが、下村さんは東京都議連の会長であり、今回情報を流出させたと思われる平慶翔氏は、都議会議員選挙で自民党の直接のライバルとなる都民ファーストに所属する人物です。

報道の中立性と言った視点から考えても、今回の週刊文春のやり方には非常に怒りを覚えています。

今回の記事は速報的なもので、同じ内容をFacebookの方にも掲載いたしました。
Facebookよりコピペしていますので、内容が短文となり、申し訳ありません。



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<継承する記事>
第332回 加計学園問題の真相2/アベノミクスと国家戦略特区

もう一本、加計問題でいきます。

これまでの復習として、

1.今治市は2015年(平成26年)12月15日に国家戦略特区としての認定を受けている。

2.文科省よりダダ漏れになっている資料は全て今治市が国家戦略特区に認定された後のやり取りを示す資料である。

3.京都府や京都産業大学が特区申請を行ったのは今治市が特区に認定された後である。

4.前川文科相前事務次官は「特区選定過程で行政が歪められた」と主張しているが、前川氏は今治市が特区に選定された後で、京都産業大学が特区に認定すらされていない地域への獣医学部新設を却下されたことをその根拠としている。

という流れがあります。これだけでも前川側、あるいは民進・自由・共産・社民の主張を根底から破壊する十分な効果のある「ファクト」だと思うのですが、今回、これらの情報を更に強化する情報にたどり着きましたので、これを今回の記事としたいと思います。

と言っても、別に新しい情報を示すわけではなく、既に出回っている情報として、

 「獣医学部新設を1校に限定したのは政府の意向ではなく、獣医師会からの要請に応じたものである」

という情報。これはもう既に多くの方が見ていますよね?

ただ、私としてもこの情報を裏付ける資料にまだ出会っていませんでした。調べる時間がなかった、というのも正直ありますが、之を裏付ける情報を 第327回の記事 作成する際に参考にさせていただいたツイッターネーム空也さんがシェアなされていた情報 でこれをきれいに裏付ける情報が掲載されていましたので、私としてはこの情報「拡散」する形で記事にさせていただきます。


獣医師会会報(メールマガジン)に掲載されている真実


会長短信「春夏秋冬(29)」 「驚きのニュース」
獣医師会メーリングリスト1


こちらがその資料。資料そのものは全部で5つありますが、全て「公益社団法人日本獣医師会」の会長が記したコラムで、同ホームページに掲載されているものです。タイトルをクリックいただきますと、記事に移ることができます。

上記資料の中から、ポイントになると思われる場所をピックアップしてみます。

12月15日(火)の昼、耳を疑うような驚きのニュースが飛び込んできました。

 午前中に開催された国家戦略特区諮問会議において、国家戦略特区3次指定が決定されました。

 全国16の獣医学系大学、日本獣医学会、日本獣医師政治連盟、本会等が揃って長年にわたり設置に反対してきた獣医師養成系大学・学部の新設案件です。


 本件については、本年6月30日に閣議決定された「「日本再興戦略」改訂2015」において、「⑭獣医師養成系大学・学部の新設に関する検討」として特区指定の候補とされました。しかし、検討に当たっては次の4条件が明記されていました。

①現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化
②ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになること
③既存の大学・学部では対応が困難な場合
④近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討

 このように大きな壁が4つもあるため、実質的に獣医学系大学の新設は困難であると考えていました。しかし、今回は、このような条件について検証することなく、特区指定が決定されました。


 今後は、提案主体である学校法人等が、内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていくことになります。その協議過程においては、上記の4条件や大学・学部の設置基準等への適合状況等について審査が行われるものと見込まれます。

獣医学系大学、政連等における獣医学部新設反対の活動は、これからが本格的な山場に入ったとも考えられます。


 そして更に注意を要することは、本件を契機として次々と設置申請が認可されることは、何としても阻止しなければなりません。今回の特区指定は、文部科学省、獣医学系大学等多くの関係者による30年以上にも及ぶ獣医学教育の世界水準達成に向けた努力と教育改革に、全く逆行するものです。

言うまでもありませんが、これは2015年12月15日、国家戦略特区諮問会議に於いて、今治市が獣医学部新設特区として認定されたことに関する記事です。

あくまでも客観性を大切にしたいですから、私たちの様に獣医学部新設を肯定する側ではなく、反対する側、つまり獣医学部側の視点から考えますと、彼らは獣医学部の新設が、獣医の水準を低下させる要素となる、と考えており、獣医学部の新設に反対することが「日本国民全体の利益になる」と考えている様子が見受けられます。

私としてはこれを否定するための十分な情報を有してませんから、この獣医師会側の考え方について何か意見を述べるつもりはありません。あくまでも「客観的な情報」としてこの文面を見ていきたいと思います。

先ず、②の①~④にあるのは、これは報道でもよく話題になっている「石破4条件」の事です。
ですが、この石破4条件に関して、獣医師会側からは以下のような意見が掲載されています。

 「このように大きな壁が4つもあるため、実質的に獣医学系大学の新設は困難であると考えていました。」

同じ獣医師会ホームページに掲載されている「平成 27 年度 全国獣医師会事務・事業推進会議の開催」 という資料を見ますと、実際に獣医師会が「ハードルになる」と考えていたのは①~③までの内容なのですが、同資料によりますと、

「石破担当大臣と相談をした結果,最終的に,『既存の大学・学部で対応が困難な場合』という文言を入れていただきました」

と記されており、①~③のうち、③については獣医師会側から当時の石破担当大臣に依頼して加えてもらった、という様子が見えてきます。

逆に言えば、既存の大学・学部で対応が困難であるかは既存の大学・学部の人間にしかわかりませんし、若し対応が困難であったとしても「対応できます」と断言してしまえば対応は困難だと判断されることになります。

もし獣医学部側が安倍内閣の特区政策に協力的であり、地域経済の発展や人材の拡充の為積極的に協力しよう、とする姿勢があるのならばこの条件は意味のあるものとなるのかもしれませんが、資料からは獣医学部の全く逆の姿勢が見えてきます。

この「石破4条件」。どうも「獣医学部新設特区を不可能にさせるための条件」であるようです。
獣医学部側の意見とすれば、「獣医学部新設特区ができない様にするために4条件を決めたのに、なんで設立が可能になるんだ!」というところでしょうか。

ここはひとつ、ポイントとなる部分だと思います。


「提案主体」としての加計学園

今回の獣医学部新設に関して、「加計ありき」という言葉を耳にしますね?

この、「加計ありき」という言葉は、「加計学園以外に、『今治市に対して』獣医学部を設置する大学を検討するべきだ」という発想がなければ生まれない言葉です。

ですが、会長短信の③の部分を見てみますと、以下の様に記されています。

「今後は、提案主体である学校法人等が、内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていくことになります」

と。

もし仮に今治市を国家戦略特区として認定する過程に問題があったとしても、行政側で今治市を獣医学部新設特区として認定した以上は、国家戦略特区として今治市が機能する様、官民が連携し、一体となって取り組む必要があることは誰にでも理解できることだと思います。

そして仮に今治市が単独で獣医学部新設特区の申請を行い、特区に認定された後で大学の募集を行ったのなら「加計ありきだったのではないか」という主張が登場することもまだ理解できます。

ですが、③の文章からわかりますように、加計学園はそもそも今回の今治市獣医学部新設特区構想に於ける「提案主体」であり、加計学園が今後「内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていく」事は既にこの時点で決まっていました。

続く文章として、

 「獣医学系大学、政連等における獣医学部新設反対の活動は、これからが本格的な山場に入ったとも考えられます」

と記されており、この時点で獣医師会としてのフェイズが「いかにして加計学園の認可を阻止するのか」という段階に入ったことが分かりますね。


「京都産業大学」の特区申請に於ける経緯

④の文章では、「更に注意を要することは、本件を契機として次々と設置申請が認可されることは、何としても阻止しなければなりません」と記されています。ところが・・・

会長短信「春夏秋冬(35)」 「外圧に屈せず一枚岩の団結で」
獣医師会メーリングリスト2


こちらは翌年、平成28年6月24日に記された会報です。

こちらの会報では、冒頭に以下のような文章が記されています。

昨年12月の「春夏秋冬(29)」でお知らせしましたが、6月になって再び国家戦略特区による新たな獣医師養成系大学・学部の新設案件の情報が入りました。

 本件は、学部新設を希望している大学が地元の地方自治体と連携して、しかも同地区内の府県知事との連名で関係府省に要請活動を行ったというものです。

とは京都産業大学のこと。そして、同地区内の府県知事とは京都府知事の事です。

京都産業大学と京都府知事が連名で特区申請を行ってきたんですね。
獣医師会としては、今治市の時と同様猛烈に反発しています。

今治市の時の事例がありますから、京都産業大学としては今治市の時以上により具体的な提案を政府に対して行っています。

この後、しばらくの間会報に獣医学部新設に関連した話題は登場しません。次に開放として獣医学部新設の話題が登場するのは平成28年11月22日の事。


広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り
獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正



【会長短信「春夏秋冬(40)」 「“One Health”国際会議の成功を歓び、禍根を残す無責任な特区決定に憤りを」】
獣医師会メーリングリスト3


該当する部分を赤枠で囲っています。
引用します。

< しかし、このような大成功の陰で、厳しい事態が進展していました。

 それは、かねてから本会及び日本獣医師政治連盟が最重要課題に掲げて取り組んできた国家戦略特区による獣医学部の新設案件です。

 11月9日、国家戦略特区諮問会議が開催され、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正を、直ちに行う。」ことが決定されました。

 そして、早くも18日には、国家戦略特区による内閣総理大臣の認定を受けた獣医学部の設置については、文部科学省告示による大学設置認可基準の適用外とする内閣府のパブリックコメント募集が開始されました。

 コメント募集期間は12月17日までの1カ月間とされています。

これは、獣医学部新設の基準に、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」という文言が加えられた時の内容です。

報道や民進党側からの批判内容としては、「このことで京都産業大学が対象から外れてしまった」ことを問題にしていましたが、どうも獣医師会は別の事を問題にしている様子が見受けられますね。

もし本当にこのことで京都産業大学が対象から外れることになったのだとしたら、獣医師会の反応はもう少し変わっていたのではないでしょうか? 獣医司会としては、それが加計学園であろうが京都産業大学であろうが、そもそも獣医学部新設そのものに反対していました。

そんな中で「京都産業大学」は少なくとも対象から外れることとなるわけですから、ね。

ただ、実は「京都産業大学」が対象から外れた理由として、この部分に関しては民進党側からの批判も強ち間違っているわけではない様には感じます。この時の大臣の記者会見内容を読みますと、以下のような内容が見られます。


山本内閣府特命担当大臣 (地方創生、規制改革) 記者会見要旨
記者: 獣医学部の設置についてお伺いします。
今治市など複数の特区が提案を出していると思うのですけれども、どこを一番有力視してやっていかれるのでしょうか。

大臣: 本件は、これから制度を作るのですけれども、限定された、獣医学部が基本的に広域的に存在しないというようなところを念頭に置くことになりますが、まず制度を変えて、それから具体的に申請等が出てくることになりますので、現時点ではどこだという話は今のところはできません。

記者: 地域の選定のスケジュール感というのはどのようにお考えですか。

大臣: 近々に制度自体は作るようにしますので、その後、区域からの申請を受けて、それからの話になると思います。早ければ、年内にも申請という話になってくるのではないかと思います。

記者: 基本的には、今ある特区の中で選定していくというイメージで構いませんでしょうか。

大臣: 特区の制度ですから、特区の中から申請を受けて検討します。

記者: 新たに特区を指定することを念頭においては。

大臣: 今は、そこまでは考えておりません。

この会見の中で、山本大臣は

「 特区の制度ですから、特区の中から申請を受けて検討します」
「(新たに特区を指定することを念頭においては)今は、そこまでは考えておりません」

と答えています。記者は「 今治市など複数の特区が提案を出している」と問いかけていますが、この時点で特区に選定されているのは今治市のみ。京都府は獣医学部新設特区としてはまだ認定されていません。

そして、この段階で山本大臣は「今はまだ、新たに特区を指定することまでは考えていない」と答えていますから、この時点で事実上京都産業大学は選に洩れている、と考えることもできます。

ただ、山本大臣としては「今はまだ」と答えているわけですから、この時点で京都産業大学にもチャンスがなかったわけでもない様には感じます。

もしこの時政府側が「忖度」した相手がいたとしたら、それは安倍首相ではなく「獣医師会」だったのではないか、という想像は容易に成り立ちますね。


「獣医学部新設」を1校のみとする様懇願したのは「獣医師会」である!!

長々と記してまいりましたが、実は最大のポイントとなるのはここです。

会長短信「春夏秋冬(42)」
「獣医学部新設の検証なき矛盾だらけの決定に怒り
」】

獣医師会メーリングリスト4


はっきりと書いていますね。
語弊を恐れずに言えば、獣医師会新設認定校を1校のみとするよう官邸側に圧力をかけたのは獣医師会であり、獣医師会の要請に応じて官邸側は認定校を1校のみとした、と。

勿論獣医師会側から圧力がかからずとも、政府側の獣医師会に対する忖度により、結果的に対象大学は1校のみになっていたのではないかと思われます。この時点での法整備では。


一連の流れを見ますと、「獣医師会」と「文部科学省」、そして「民進・自由・共産・社民」はお互いに連携していたことは間違いないと思われます。

そして、「獣医師会」側の要請に応じて対象校を1校に絞ったにも関わらず、1校に限定したことを獣医師会と連携する立場にある文科相元事務次官である前川、そして「民進・自由・共産・社民」の4党から批判されたことを逆手に取って、安倍首相は獣医学部新設を1校に限定しないことを宣言しました。

獣医師会を新設することが本当に獣医師の質を上げることになるのか、それとも獣医師会が言っている様に下げることになるのか、それは私には分かりません。

ですが、元来の規制の枠を取り外して、新しい考え方を獣医師会に招き入れることは、決してマイナスとはならない様に思うのですが、皆さまはいかがでしょうか?



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<継承する記事>
第331回 加計学園問題の真実/報道されない今治市国家戦略特区認定日

しつこい様ですが、もう少しお付き合いください。

というのも、昨日開かれた前川前文科省事務次官の記者会見が昨日開かれましたので、ここについて言及しておきたいと思ったからです。


記者会見部分等を視聴していると、一見あたかも正当なことを彼が言っている様に感じてしまい、問題の本質部分を理解できていない人が聞くと簡単に騙されてしまいそうな内容になっています。

大枠の感想として、彼の会見内容はあたかも彼が民進党や自由党、共産党、社民党に人間であるかのような内容となっており、本来「加計学園問題」についての会見であるはずの内容が、まるで前期した野党4党の「代弁者」でもあるかのような、そのような内容となっていました。

共謀罪も、森友問題も、まして元TBS記者である山口敬之氏の問題など、まったく加計学園問題、もっと言えば獣医学部新設問題には関係のない話です。

山口氏の話題は、彼がマスコミ批判を行うための題材として挙げていたのですが、マスコミがあたかも政権よりになっているかのような、前川氏の個人的な感想(というより思想)を正当化する為の例として話題にしています。恐らく後日産経等で文字起こししたものが出てくるのではないか、と期待していますので、今回は私自身で文字起こしをするような作業は行いません。

非常に、酷い。

また彼は従来通り、この会見の中でも「特区の選定過程で『行政が歪められた』」というくくりの中で内閣府批判を行っていますが、彼が「証拠」として示している内容は全て特区の選定過程においてやり取りされた内容ではなく、今治市の特区選定後、大学設置認可に於ける内閣府と文科省のやり取りばかりです

「今治市が特区に認定された後のやり取り」が、どうして「特区選定過程で行政が歪められた」証拠となり得るのでしょうか?

そして、本来であれば既に今治市が特区に認定されているわけですから、「どこの大学が今治市に大学を新設するのか」ということをテーマにするべきはずなのに、なぜか今治市ではなく、特区に認定すらされていない「京都市」への新設が却下された京都産業大学と比較して、「京都産業大学ではなく加計学園が選ばれたのは行政がゆがめられた証拠である」と彼は主張しているのです。

以上記した様に、彼はなぜか加計問題について述べるべき会見の場で、冒頭からまるで「民進・自由・共産・社民」の代弁者であるかのように加計問題には全く関係のない政治的な主張を行い、「特区の選定過程」で行政がゆがめられたはずなのに、なぜか「今治市特区選定後」に獣医学部新設の意思を示した京都産業大学が却下されたことで「行政がゆがめられた」と主張しています。

内容としてはっきり言って矛盾だらけ。彼は政治的主張を行う前に先ずこの矛盾点についてきちんと説明すべきだと思います。


アベノミクスと国家戦略特区

さて。前置きが長くなりましたが、今回話題にしたいのは実は前述した内容ではありません。

前川氏の会見を耳にしていて感じた、「加計学園問題」の「本質」が今回のテーマとなっています。

前提として考えていただきたいのですが、皆さんは「アベノミクス」という言葉を覚えているでしょうか?

いや、覚えてるし・・・という言葉が多く聞こえてきそうですが、では現在この「アベノミクス」という言葉を意識している人はどのくらいいるでしょう? 実際、「あ、そういえばあったね、そんな言葉・・・」と感じた人も多いのではないでしょうか。

ですが、これは当然の事ですが、現在もまだ首相は安倍首相であり、安倍さんの経済政策の象徴ともいえる「アベノミクス」は現在も継続中です。具体的な動きが見えてきませんから、「本当にやっているの?」と思う人も多くいるかもしれませんが、確実に継続されています。


アベノミクス「三本の矢」

「アベノミクス」と言えば、「三本の矢」。皆さんご記憶の通りです。

勿論、途中から「新三本の矢」なるものが登場しましたから、現在はそちらがメインとはなっているわけですが、だからと言って従来の「三本の矢」が中止されたわけではありません。

改めて復習しますと、「アベノミクス三本の矢」とは、以下の通りです。

アベノミクス3本の矢
1.大胆な金融政策

2.機動的な財政政策

3.民間投資を喚起する成長戦略

よく話題になるのですが、

 A.「第一の矢が放たれたことは分かるが、第二の矢は何時放たれたのか分からない」

 B.「本当に必要なのは第二の矢であって、第三の矢は必要ない」

Aについては私も感じていましたし、実際アベノミクスに於ける「第二の矢」は非常にわかりにくいと思います。
ですが、Bについては、私は違う考えを持っています。

そもそも「機動的な財政出動」とは言いますが、では一体その「財政出動」は何のためにおこなわれるの、という問いに、第二の矢だけでは明確に答えることができていないからです。


本当に必要なのは第二の矢ではなく「第三の矢」である

安倍首相は、安倍内閣が設立された当初は、この「三本の矢」について、安倍さん自身でもきちんと理解できていなかったのではないかと私は思っています。特に、当初の彼のブレインの中には高橋洋一を筆頭とした「マネタリスト」が取り巻いていましたから、「第一の矢」と「第二の矢」の解釈すらマネタリストよりの、非常に歪んだ考え方となっていました。

「マネタリスト」は、元々「財政出動など必要がない、日銀が市場に資金を供給しさえすれば物価は上昇するんだ」という考え方をしていますし、今回でいえば第二の矢についても、「日銀が量的緩和を行うためには市場に国債が必要だ。国債が不足しては第一の矢が放てなくなるから政府は第二の矢を放ち続ける必要がある」という主張を行います。

ですが、本来の「第一の矢」と「第二の矢」の役割は全く逆で、「第二の矢」に関しては、「もし財源が不足するのなら、国債を発行してでもやる」必要があるもので、必ずしも「国債を発行する必要がある」わけではありません。

また、仮に「国債を発行する必要がある」と考える場合は、

 「金融市場に資金が滞留しており、金融市場から実体経済に資金が流動しない状態」

つまり

 「流動性の罠」

の状態に陥っている場合に

「政府が国債を発注し、銀行に国債を買わせることで、金融市場から現金を引き上げ、民間企業への『発注』という形で民間企業に現金通貨を流動させる」

為に行われる、と考えます。ですから、

「国債を発行する必要がある」と考える場合は、「金融市場が『流動性の罠』に陥っている」ことが前提

ですから、本来であれば「第一の矢」こそ放つ必要はない(放たずとも既に金融市場には現金通貨が有り余っている)、ということになります。

アベノミクスに於いて「第一の矢」が放たれたその最大の役割は、

 「思い切った経済政策を大胆に実行することで、『経済が動くのではないか』という期待感を市場に醸造すること」

つまり、

 「期待インフレ率を高めること」

にありました。ですが、この目的は既に達成されており、これが継続されている理由は唯一「期待インフレ率を維持する」ためだけにあります。

アベノミクスに於ける「第一の矢」の役割は本当はもう終わっているんです。
肝心な事は、実はこれに続く「第二の矢」、そして「第二の矢」に託されています。


「第二の矢」の役割、「第三の矢」の役割

ここからが本題です。
私がなぜ今回の「加計学園」の問題に、わざわざこの「アベノミクス」を持ってきたのか。

「第二の矢」とは、「機動的な財政出動」の事。「第三の矢」とは、「民間投資を喚起する成長戦略」の事。

賢明な方はもうお分かりかもしれませんね。実はこの「第二の矢」と「第三の矢」は同時に放たれる必要があるものです。

「第三の矢」とは、「機動的な財政出動」の事ですが、たとえ政府に潤沢に資金があり、「機動的な財政出動」が出来る状態にあったとしても、その潤沢な資金を一体何のために利用するのか。そのガイドラインがなければ第二の矢は放つことができません。

そして、その「ガイドライン=戦略」こそ「第三の矢」なのです。

「加計学園問題」において改めて日が当たることとなった「国家戦略特区」。実はこれこそが安倍内閣が放った「第三の矢」の一つ。

第86回の記事 に於きまして、私が参加した地元の勉強会で講師を務められた元総務大臣、新藤義孝さんの講義内容を記事にしました。

日本国全体で考えた場合、同じ「経済成長」と言っても、例えば東京や関東圏、大阪などの大都市でこの「経済成長」を実感できていたとしても、これを地方で実感することが出来なければ、本当の意味での「経済成長」ができたことにはなりません。

経済を成長させ、国民全体が「豊かさ」を実感できるようになるには、大都市部に於ける経済成長より、地方、特に過疎地域に於ける経済成長の方が大切です。そして、中央政府の考え方で地方経済を成長させようとしても、それは「押しつけ」にしかなりません。

だからこそ安倍内閣では、

「地元のことは地元が一番よくわかっている」と考え、中央政府が押し付けるのではなく、地方が自ら政策を考え、ぜひ中央政府に提案してほしい。政策を考えるためのお手伝いは政府がいくらでもやる。

経済を成長させるため、有効であると感じた場合は、その資金の一部を『地方銀行が融資できる範囲内』に於いて政府が負担する。だから良いアイデアがあれば地方からどんどん出してほしい」

との意向を地方に対して示していました。これこそが「地方創生プロジェクト」なのです。新藤さんは「せっかくこの様なプロジェクトがあるのに、地方は中々提案してこない」ともおっしゃっていました。

今治市は手を挙げたわけです。今治市の「国際水準の獣医学教育特区」構想とは、そんな政府のプロジェクトに賛同し、きちんと手を挙げて自ら意見をまとめて政府側に提案しました。だからこそこのプロジェクトは「政府と一緒にぜひやっていこう」と、賛同されたわけです。

【国家戦略特区一覧】
関西圏 医療等イノベーション拠点、チャレンジ人材支援
(大阪府,兵庫県,京都府)

養父市 中山間地農業の改革拠点

福岡市・北九州市 創業のための雇用改革拠点

沖縄県 国際観光拠点

新潟市 大規模農業の改革拠点

広島県・今治市 観光・教育・創業などの国際交流・ビックデータ活用特区
(・獣医学部の新設に係る認可の基準の特例が含まれています)

愛知県 「産業の担い手育成」のための教育・雇用・農業等の総合改革拠点

仙北市 「農林・医療の交流」のための改革拠点

仙台市 「女性活躍・社会起業」のための改革拠点

東京圏 国際ビジネス、イノベーションの拠点
(東京都,神奈川県,千葉県千葉市,成田市)

安倍内閣では、これだけの「国家戦略特区」が認定されています。声を上げたのは「地方」です。

もちろんこれは「国家戦略特区」の一覧であり、国家戦略特区以外にも同様の事例があります。

日本国経済を成長させ、中央と同様に地方を豊かにするため、政府が資金を負担し、支援するための事業がこの「国家戦略特区」です。ですから、本来は内閣府が今治市を特区として認定する前の段階で文科省は今治市と接触し、今治市に獣医学部新設に向けたハードルを取り除くためのレクチャを行い、一体となって事業計画立案の為に協力を行う必要があったはずです。

ですが、もろもろの課題が今治市が特区に認定された後で出てきているということは、今治市よりこの特区構想が提出された段階から文科省は今治市に対して非協力的であったことが予測されます。大学の設立が本当に平成30年4月30日の段階で難しいのであれば、その理由を特区として認定されるまでに洗い出し、今治市に対して提示する必要があったはずです。

今治市、内閣府、文科省の間で共通の認識があったのであればこんなことにはなっていないはずです。問題があるのなら、なぜ文科省はその課題を今治市が特区として認定される前におこなわなかったのでしょうか?

今治市が2007年から継続して加計学園と協力してこの獣医学部新設構想に着手していたことは文科省だってわかっていたはずです。今治市が獣医学部新設特区に申請した段階で、対象となる大学が加計学園となることも解っていたはずです。

であれば、特区認定後、加計学園がつつがなく今治市特区内に大学を設立できるよう協力するのが文科省の役割だったのではないでしょうか?


私は「経済」の視点から政治を見る癖がありますから、その視点から考えれば、これは「財政出動派」と「緊縮財政派」の間の争いです。

安倍内閣が「財政出動派」であることは言うまでもありません。歴代内閣でもこの財政出動政策を行った内閣は数えるほどしかありません。直近でいえば麻生内閣です。

麻生内閣や安倍内閣が「財政出動派」である以上、これらの内閣を潰したいと考える陣営は、当然「緊縮財政派」とならずるを得ません。また、麻生内閣時代に麻生さんの経済政策を批判しておきながら、民主党内閣なると突然財政出動政策を主張し始めた連中こそ「マネタリスト」たちです。

現安倍内閣は財政支出によって地方経済を発展させようとしていますから、安倍内閣を倒閣を狙う連中はこれを否定しようとします。今回の加計学園問題では、加計学園の認定過程にのみスポットが当たりましたから、一見するとその「公平性」が阻害されたことに問題がある様に演出されていますが、そうではありません。

安倍内閣は「熱意のある者」に財政が割かれる仕組みになっています。経済を発展させるために有益な提案を行った地域や企業、団体が優遇される仕組みになっているんです。

百歩譲って、努力もしようとしない人にまで分配しようとする政策が「公平」であると考えるのならまだ通用する理屈かもしれません。ですが、今回の加計学園問題に於ける文科省のやり方は、「熱意のある地域・団体が前向きにチャレンジすることを阻害する」やり方です。

熱意のある地域や団体が事業に取り組んだとしても、最初は課題も出てくるでしょうし、問題点も発生するかもしれません。ですが、やって見なければ課題も出なければ問題点も出てきません。

課題や問題点が出て来たのなら、その時に検証し、改善するのが本来の「国家戦略特区」の在り方なのではないでしょうか?

自らのプライドを大切にし、人が成長することを阻害しようとする組織が文部科学省なのであれば、いっそのこと文部科学省など解体し、別の組織に作り替えた方がよほど日本に取っては有益なのではないでしょうか?



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<継承する記事>
第330回 文部省より新文書/真犯人は萩生田副長官なのか?

私、この様なニュース関連記事は極力記さない様にしているのですが、どうもこの加計問題には危機感を覚えますので、引き続き記事にしてみたいと思います。

クローズアップ現代に於いて所謂萩生田文書が堂々と報道されて 前回の記事 を作成している中で気づいたことですが、前回の記事では問題点がよくわかりにくかったのではないかと思いましたので、再度問題点をまとめ直してみます。

先ずは、こちらの画像をご覧ください。

【クローズアップ現代 萩生田副長官文書年表】
クローズアップ現代萩生田問題

この画像は、先日クローズアップ現代において、報道された、所謂「萩生田文書」に於いて、萩生田副長官と文科省の高等教育局長が面談したとされる日程(平成28年10月21日)と、獣医学部設立業者として事業主が決定したとされる日程(平成29年1月20日)が記されています。

そして、萩生田文書に書かれていた内容が以下の通り。
加計新文書

「10/21萩生田副長官ご発言概要」

○(11月にも国家戦略特区諮問会議で獣医学部新設を含む規制改革事項の決定がなされる可能性をお伝えし、)そう聞いている。

○内閣府や和泉総理補佐官と話した。(和泉補佐官が)農水省とも話し、以下3点で、畜産やペットの獣医師養成とは差別化できると判断した。

1.ライフサイエンスの観点で、ハイレベルな伝染病実験ができる研究施設を備えること。また、国際機関(国際獣疫事務局(OIE)?)が四国に設置することを評価している、と聞いたので、その評価していることを示すものを出してもらおうと思っている。

2.既存大学を上回る教授数(72名)とカリキュラムの中身を増やすこと。また、愛媛大学の応用生物化学と連携するとのこと。

3.四国は水産業が盛んであるので、魚病に特化した研究を行うとのこと。

○一方で、愛媛県は、ハイレベルな獣医師を養成されてもうれしくない、既存の獣医師も育成してほしい、と言っているので、2層構造にする。

○和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖じ気づいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている。

○総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった。

○そうなると平成29年3月に設置申請をする必要がある。「ハイレベルな教授陣」とはどういう人がいるのか、普通の獣医師しか育成できませんでした、となると問題。特区でやるべきと納得されるような光るものでないと。できなかったではすまない。ただ、そこは自信ありそうだった。

○何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる。

○農水省が獣医師会押さえないとね。
内容についての詳細は前回の記事で記していますので割愛しますが、そもそもこの文書はタイトルこそ「10/21萩生田副長官ご発言概要」となっているものの、「実際には当日の会議で話し合われた内容」を、会議に参加していなかった文科省の課長補佐が伝聞でまとめたものであり、全てが萩生田副長官の発言ではありません。

ですが、この様なタイトルがついていますと、あたかもすべてが萩生田副長官の発言であるかの様に見えてしまう為、例えばここに、

 「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった」

という文章や、

 「何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」

という文章が記されていますと、こういった発言が萩生田副長官の口から出た言葉であるかのように錯覚され、「加計ありきだったのではないか」とか、「総理のご意向があったという証拠ではないか」という素晴らしき妄想の餌となるのです。ですが、先ほどの画像に、少し手を加えてみます。

【クローズアップ現代 萩生田副長官文書年表】
クローズアップ現代萩生田問題加工版

加工がうまくないので、少し文字が粗くなり、申し訳ありません。

双方を並べてみます。

クローズアップ現代萩生田問題
クローズアップ現代萩生田問題加工版


前回の記事でもお伝えした通りなのですが、内閣よりの「獣医学部新設」の募集に応じて今治市が 「国際水準の獣医学教育特区」 に認定されたのが平成27年12月15日の事です。
「国際水準の獣医学教育特区」提案書(PDF)

今治市は「獣医学部新設特区」として内閣府から国家戦略特区の認定を受けたわけですから、認定を受けた以上は今治市が速やかに獣医学部新設を行えるための法整備を政府側が行う必要があるのは当然の事です。

寧ろ、「獣医学部新設特区」として募集がかけられた以上は、募集がかけられた段階で大学設置に向けた法整備は整っていなければおかしいとも言えるくらいです。

前回の記事 を改めてまとめますと、

1.2015年(平成27年)12月15日に今治市が国家戦略特区に指定される

2.大学の新設時期に対する文科省よりの問い合わせに対し、内閣府より「今治市の特区指定時より最短期間を前提としている」との回答があり、これは総理のご意向である、との返答がある。最短の期間とは平成30年4月である。

3.同じ問い合わせに対し、「大学設置審査は文科省が担当する部分である」と重ねて念を押される。

4.文科省は及び腰であり、中々法整備に踏み切れない様子を見て更に内閣府より「国家戦略諮問会議決定」という形にすれば総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか、との提案がある。そのためには11月上旬には本件を諮問会議にかけなければ平成30年4月開学には間に合わない、指摘される。

5.また同時に開学に向けて農水省、厚労省の協力を受ける必要もあるが、その調整は文科省の仕事である、とも指摘される。
一方、方法として厚労省、農林省を萩生田副長官の所に呼び、萩生田副長官からの指示、という形にすれば協力は得られやすいのではないか、とのアドバイスも受ける。

6.内閣府からのアドバイスに従って、萩生田副長官に文科省より相談を持ち掛ける。

これが、所謂「加計学園問題」の真相です。

そして、文科省からの相談に応じて萩生田副長官と文科省高等教育局長とがやり取りした内容をまとめたのが所謂「萩生田文書」。

この流れを頭に於いて「萩生田文書」に目を通せば、それほどおかしな文書には見えないはずです。
「捏造」だとの話題も上っていますが、ねつ造だと考えなくても、充分に筋の通った内容になっています。

例えば、「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」という部分がやけに話題に上っていますが、これを仮に萩生田副長官が言ったのだとしても、そんなこと萩生田副長官に云われずとも十分文科省側でわかっていた話のはずです。

「何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」

の部分についても、これが 「加計ありきになっていた」 ことの証拠の様にも言われていますが、そもそもこの時点で今治市は国家戦略特区の認定を受けており、今治市は2007年より招致するための大学として加計学園を指定しており、今治に獣医学部を設立することが決められている以上、それが「加計学園」となることはわざわざ安倍首相が口利きをしたりせずとも当然そうなることは誰にでも想像できるはずです。

前回と同じ内容にはなってしまいますが、百歩譲って今治市が国家戦略特区に認定された後、加計学園以外に今治市に獣医学部を設立することを申し出ている大学があるのに、その大学が設立申請を行うことができないような条件を作って加計学園に決定したのだとしたら、それは問題です。

ですが、野党が比較対象としているのは既に国家戦略特区に認定されている今治市ではなく、申請したばかり、その獣医学部構想についても2016年(平成28年)6月に出されたばかりの京都市、及び京都産業大学です。

獣医学部よりの圧力で「せめて一校に絞るように」との申し出に応じたのであれば、京都産業大学ではなく加計学園が選ばれるのは当然の話です。国家戦略特区として既に今治市が認定されているのに、認定すらされていない京都市と京都産業大学が選ばれたりしたら、それこそ大問題ですよ。はっきり言って。

また、2007年以来、今治市と加計学園との間でしっかりしとした信頼関係が築けているわけですから、私としてはこれが随意契約であったとしても何等問題はないと思います。

今回の問題は、はっきりと言えば「文部科学省の組織ぐるみの職務怠慢」が最大の問題点です。

本来マスコミが責めるべきは、安倍内閣ではなく、何時まで経っても獣医学部新設のための手続きを行おうとしなかった文部科学省だと思うのですが、なぜそうしないのでしょうか?

私には、NHKまで含めたマスコミが、民進・自由・共産・社民に「忖度」している様にしか見えませんね。



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第327回の記事 に於きまして、民進党が公開した加計メールが捏造なのではないか、という疑惑について、イラストレーターを使用しない解明にチャレンジしてみたところ、短期間に単独の記事に対するアクセス数としては全記事の中でも最高のアクセスがありました。

皆さん関心のあるテーマだったということなのでしょう。

さて、この問題、民進側による捏造、ということで早々に決着がつくのかと思いきや、今度は文部省側から出て来た資料にこの民進側が出してきた資料と一致する部分がみられる、ということで俄かに安倍内閣側にも対応が迫られる必要性が生れることとなりました。

また更に、先日NHKクローズアップ現代にてタイトルにもある「新文書」が登場し、この文書のタイトルが「10/21萩生田副長官ご発言概要」とされており、また更にここに「総理は『平成30年(2018年)4月開学』とおしりを切っていた」などと掲載されていることから、一連の家計疑惑の中心となったのが萩生田官房副長官なのではないか・・・という疑惑がにわかに巻き起こってきたわけです。

以下にその「萩生田副長官ご発言概要」の全文を掲載します。
加計新文書

「10/21萩生田副長官ご発言概要」

○(11月にも国家戦略特区諮問会議で獣医学部新設を含む規制改革事項の決定がなされる可能性をお伝えし、)そう聞いている。

○内閣府や和泉総理補佐官と話した。(和泉補佐官が)農水省とも話し、以下3点で、畜産やペットの獣医師養成とは差別化できると判断した。

1.ライフサイエンスの観点で、ハイレベルな伝染病実験ができる研究施設を備えること。また、国際機関(国際獣疫事務局(OIE)?)が四国に設置することを評価している、と聞いたので、その評価していることを示すものを出してもらおうと思っている。

2.既存大学を上回る教授数(72名)とカリキュラムの中身を増やすこと。また、愛媛大学の応用生物化学と連携するとのこと。

3.四国は水産業が盛んであるので、魚病に特化した研究を行うとのこと。

○一方で、愛媛県は、ハイレベルな獣医師を養成されてもうれしくない、既存の獣医師も育成してほしい、と言っているので、2層構造にする。

○和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖じ気づいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている。

○総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった。

○そうなると平成29年3月に設置申請をする必要がある。「ハイレベルな教授陣」とはどういう人がいるのか、普通の獣医師しか育成できませんでした、となると問題。特区でやるべきと納得されるような光るものでないと。できなかったではすまない。ただ、そこは自信ありそうだった。

○何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる。

○農水省が獣医師会押さえないとね。

特に、最後から二番目では、「その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」と記されていることや、上記文面で、萩生田長官の発言があったとされる日が獣医学部新設の事業者に選定される3カ月前であったことから、今回の計画が「加計ありき」であったのではないか、として注目を集めています。

松野文科大臣によると、上記資料は、

「10月21日に、高等教育局長が萩生田官房副長官に対し、国家戦略特区における獣医学部の新設問題の課題や調整状況について説明し、相談をしていた」

ことを示す資料なのだそうです。
そして、このことを踏まえた上で松野門下大臣は、以下の様に説明しています。
確認された文書は、専門教育課の担当官が、高等教育局長から説明を受けて萩生田副長官の発言や高等教育局長が行った説明内容に、関係者から聴取した周辺情報等を補足して取りまとめた。

高等教育局長の確認を受けておらず、萩生田副長官の発言ではないことも含まれているとの報告を受けている

と。

そう。ここには、萩生田副長官の発言だけでなく、高等教育局長が行った説明内容も含まれており、また更に『関係者から聴取した周辺情報等』までが含まれているのです。

つまり、ここに記してある文言は、一体どの文言が萩生田副長官のセリフで、どの文言が高等教育局長が行った説明内容なのか、またどの文言が『関係者から聴取した周辺情報等』なのかすらわからない、既に各所で云われているとおり、「メモ」に過ぎないわけです。

そして、これに対して萩生田副長官は、以下の様な文書で回答を寄せています。
平成29年6月20日

 1.今回の文書については、文科省の一担当者が内閣府など関係省庁や省内の様々な人から聞いた伝聞など不確かな情報を混在させて作った個人メモであり、直属の上司である高等教育局長のチェックを受けていないなど、著しく正確性を欠いたものであるとの説明とお詫びが文部科学省から私に対してありました。このような不正確なものが作成され、加えて、意図的に外部に流されたことについて非常に理解に苦しむとともに、強い憤りを感じております。

 2.いわゆる加計学園に関連して、私は総理からいかなる指示も受けたことはありません。

 3.開学時期については、内閣府から「『国家戦略特区(全般)についてスピード感をもって実施すべき』という内閣全体の方針を踏まえ、速やかに実施したい」、という説明を受けていましたが、具体的に総理から開学時期及び工期などについて指示があったとは聞いていませんし、私の方からも文科省に対して指示をしていません。

4.官房副長官という立場上、当然のことながら、この時期に開催されていた国家戦略特区諮問会議の関連で文科省を含む各省から様々な説明を受け、その都度、気づきの点をコメントすることはありますが、私は基本的に報告を受ける立場であり、私の方から具体的な指示や調整を行うことはありません。いずれにせよ、私は、政府全体の見地から、職務に当たっており、加計学園の便宜を図るために和泉補佐官や関係省庁と具体的な調整を行うとか、指示を出すことはあり得ません。

 また、私は、愛媛県の関係者と会ったこともなければ、このような県の意向を聞いたこともなく文科省に伝えた事実もありません。

 5.千葉科学大学とは年に数回、私の秘書との間で、学校行事の案内等、事務的な連絡を取り合うことはありますが、私も秘書も渡邊事務局長という方と本件や他の件でもやり取りしたことはございませんし、お名前も存じ上げておりません。従って、私から文科省へ行かせると発言した事実はありません。

 6.いったい誰が何のために作った文章なのか? 本当に必要な内容ならば、なぜ文科省内で大臣や副大臣に伝える作業がなかったのか? まったく心当たりのない発言を、私の発言とする文書やメールが、文科省の職員により作成されている意図は分かりませんが、仮に、私の承知していないところで、私の名前が、難しい政策課題について、省内の調整を進めるために使われているとすれば、極めて遺憾です。

 
内閣官房副長官 萩生田光一

例えばこの文面の中で萩生田副長官は

「愛媛県の関係者と会ったこともなければ、このような県の意向を聞いたこともなく文科省に伝えた事実もありません」

と記していますね?
で、これを「ご発言概要」と比較しますと、これが

「一方で、愛媛県は、ハイレベルな獣医師を養成されてもうれしくない、既存の獣医師も育成してほしい、と言っているので、2層構造にする。」

という部分に相当することが分かります。
萩生田副長官は、「愛媛県の関係者と会ったこともなければ、このような県の意向を聞いたこともなく文科省に伝えた事実もありません」と言っていますから、上記の言葉は萩生田副長官以外の人物の発言ではないか、という推測が成り立ちます。

また、

「千葉科学大学とは年に数回、私の秘書との間で、学校行事の案内等、事務的な連絡を取り合うことはありますが、私も秘書も渡邊事務局長という方と本件や他の件でもやり取りしたことはございませんし、お名前も存じ上げておりません。従って、私から文科省へ行かせると発言した事実はありません」

とも発言しています。「千葉科学大学」とは、加計学園によって設立された大学なのだそうです。
つまり、ここで記されている「渡邊事務局長」とは、

「何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」

というフレーズに記されている「渡邊加計学園事務局長」の事であることが分かります。
つまり、このフレーズもまた萩生田副長官によって行われた発言ではなく、萩生田副長官以外の誰かが行った発言だということになります。

これらのフレーズの中で特に問題となるのは、

「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった」
という部分でしょうか。ですが、次の資料をご覧ください。

総理のご意向

同じ資料は既にネット上で多く出回っていますので、アンダーラインを引いている部分まで含めて同じ資料を使用させていただきます。

これは、所謂「総理のご意向」文書。
ここに、

「国家戦略特区諮問会議決定」という形にすれば総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか。平成30年4月開学に向け、11月中旬には本件を諮問会議にかける必要あり」

とされています。この文言から、「国家戦略特区諮問会議」にかけようとしたのは「総理の支持に見せる為」であり、同時に「平成30年4月開学」という目標は別に総理から指示されたわけではない、ということもわかります。

また更に、その次の項目には

「農水省、厚労省への会議案内等は内閣府で事務的にやるが、前面に立つのは不可能。二省を土俵に上げるのは文部科学省がやるべき。副長官の所に、文部科学省、厚生労働省、農林水産省を読んで指示を出してもらえばよいのではないか

と記されていますね。

ここに、松野文科大臣の

「10月21日に、高等教育局長が萩生田官房副長官に対し、国家戦略特区における獣医学部の新設問題の課題や調整状況について説明し、相談をしていた」

という言葉を重ね合わせると、文部科学省の職員が厚生労働省、農林水産省を動かすため、萩生田副長官に相談をしていたのではないか、という状況が見えてきます。

そもそもこの「総理のご意向文書」事態が、文部科学省の職員が獣医学部の設置時期についての問合せを内閣府に対して行い、その回答として、「今治特区指定時より最短距離での規制改革が前提である」といった趣旨の回答が返ってきたのではないでしょうか?

その期日が平成30年4月であり、大学の開設に関して間に合わない可能性が出て来た。この焦り方から考えると、どうも文部科学省はもっと早い段階で「獣医学部設立」に関する結論を出す必要性があったのではないか、という推測が成り立ちます。


なぜ「今治市」なのか?

さて。ここで疑問がわいてきますね?

なんで「今治市」なのでしょうか?
もっと言えば、なんで今治市に対する相談や問い合わせがここで行われているのでしょうか?

出てくる資料は軒並み今治市に対する問い合わせであり、話題になっている京都産業大学に対する問い合わせは一切行われていません。ひょっとして、やっぱり「加計ありき」だったんじゃ・・・

そう思いません?

ですが、もう少しよく見てください。文科省から内閣府に対する相談や萩生田副長官に対する相談は全て「今治市」に対して行われており、「加計学園」については行われていませんね?

「京都産業大学」という名前は耳にしますが、ではこの「京都産業大学」が設立する予定であった「獣医学部」はいったいどこに設立される予定だったのでしょうか?


国家戦略特区の指定を受けていた今治市と申請段階であった京都市

漸く糸が繋がった感じですね。

実は、「今治市」が国家戦略特区に申請したのは平成27年(2015年)6月。認定されたのは平成27年(2015年)12月15日の事。

一方、京都産業大学が特区申請を行ったのは翌年、平成28年3月末の事。

大臣確認事項の内閣府回答に於いて、

「規制緩和措置と大学設置審査は独立の手続きであり、内閣府は規制緩和部分は担当しているが、大学設置審査は文部科学省」

と記されていますね?
つまり、内閣は2015年末の段階で今治市に対して国家戦略特区の認定を行っていたにも関わらず、文科省はずっと大学設置審査の手続きを怠っていた、ということになります。

設置するためには農林水産省と厚生労働省の協力が必要になるわけですが、文科省は及び腰になっていて、その交渉に踏み切ろうとしない。そこで内閣府が「文科省と同じ場所に農林水産省と厚生労働省を呼び、萩生田副長官に文科省に対して協力する要指示をしてもらえばよいのではないか」と提案するわけです。

ですから、「加計ありき」なのかと問われれば、むしろその前提で今治市は国家戦略特区の認定を受けているわけですから、加計でなければ困るのです。

その上で、百歩譲って仮に、今治市への獣医師設立を横槍を入れる形で京都産業大学が申し入れてきていたのだとすれば現在前川や民進党などの野党が主張している理屈も通るかもしれません。

ですが、京都産業大学が新しく獣医学部を設立しようとしていたのは国家戦略特区の認定を受けている今治市ではなく、未だ国家戦略特区の認定すら受けていない京都市。更に京都市にはわざわざ国家戦略特区の認定を受けずとも獣医学部を設立するための設備は整っていた様です。

その上で獣医師会からどちらか1校絞るよう要請されれば、それは当然「加計学園」ということになりますね。至極最もな話。

当然、「証人喚問」なぞする必要はありません。逆に言うと、この程度のことで前川を証人喚問にかけることなど、「税金の無駄遣い」以外の何者でもありませんね。

ここまで調べてみてわかりましたが、私もはっきり言って民進党の連中に騙されてましたね。
ひどすぎる。どう落とし前つける気ですか、民進党の皆さん。



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このところ、ツイッター上で民進党が公表した加計メールが、どうも捏造なのではないか、という疑惑が話題になっています。

イラストレーターを使って分析すると、どうもこの加計メールがツギハギだらけなんではないか、という話題です。
私はイラストレーターを持っていないので同じような分析の仕方をすることは出来ないので、分析結果についてはツイッターより、空也さんのツイートをご紹介いたします。

空也さんのツイート


で、これをこのまま転載する形で記事にしたのでは私のブログらしくない・・・ということで、実は私なりの分析にチャレンジしてみました。

ちなみに原本は以下のリンク先から直接取得することができます。

民進党ホームページ(内閣府からの圧力文書を共有したメールの存否を追及 加計学園疑惑調査チーム)より

内容は全てPDFで公開されていて、
藤原審議官との打合せ概要メール(ダウンロードすると、「文部科学省内メール①という名称に変わります)
藤原内閣府審議官との打合せ概要(獣医学部新設)
加計学園への伝達事項添付メール

という3つのリンク先になります。民進党のホームページに直接リンクを貼っています。
私自身は既にダウンロードして保管していますので、もし仮に民進党から直接リンクをブロックされたとしても同じデータを掲載することができます。

私はこのPDF資料を最初iPhoneから閲覧していたのですが、画像をピンチアウトしてみていると、どうも違和感を覚えます。

例えば同資料②、「藤原内閣府審議官との打合せ概要(獣医学部新設)」という資料なのですが、全体像はこんな感じです。

【加計メール1】
加計メール1


さて。では、この文章のどこに私が違和感を覚えたのか。
それではピンチアウトして文章を拡大してみます。

【加計メール2】
加計メール2


お気づきになりますか?
位置的には三つ目の 〇 の文章です。

三つ目の 〇 には、以下のような文章が掲載されています。

クレジットは、内閣府と直接の規制省庁である文科省がマスト。関係省庁が入らないとできないわけでもなく、農水省・厚労省を入れたいのなら、文科省が入らないとできないわけでもなく、農水省・厚労省を入れたいのなら、文科省が動く必要あり。ドライに、両省が協力しないなら「彼らがやらなかった」と責任を負う形に持っていけばよい。いずれにしても第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要


では、改めて私がピンチアウトして拡大した文面を見てみますと、上記文章の内、

 「第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要」

の内、「方針原案を決め」の所が、縁取りされてもやがかかった様になっているのがわかるでしょうか。
画像をもう少し右にずらしてみます。

【加計メール3】
加計メール3


 「第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要」

という文章の内、

 「めるスピードでやる必要」

という部分が見えると思います。「め」は加計メール2の画像にも含まれています。2の画像から右側にスライドさせた部分です。

 「め」のあと、「る」と「ス」の文字には縁取りがされておらず、もやがかかった部分も見えませんが、ここから続く「ピードでやる必要。」までの部分には縁取りがされていて、文字がもやがかかった様になっています。

私が一体何を言いたいのかわかるでしょうか?
つまり、

 「第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要」

のうち、元々の原稿に記されていたのは

 「第2回分科会で          るス            」

という部分のみで、

 「方針原案をきめ」
 「ピードでやる必要。」

とう部分は、後から貼り付けられたものなのではないか、ということなのです。

もっと言えば、「加計メール2」画像のうち、「第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要」の真下に記されている

 「今治市構想について、」

の「治市構想につい」も同じような特徴がみられます。「い」については右側のパーツは元々の原稿に記されていたもので、左側のパーツは上から貼り付けられている様に見えます。

同じく「加計メール3」画像に於いて、加計メール2画像「今治市構想について、」に引き続く

 「獣医師会から文科省」

のうち、「獣医師会から文科」までの部分に就いても同じように加工された形跡が見られます。

【加計メール4】
加計メール4


こちらの画像は一つ目の「〇」の内、「これは、官邸の最高レベルが言っていること」という文章が書かれた部分の画像。

 「最高レベル」の「最」に加工された形跡が見られます。

民進党やマスコミ等が盛んに「官邸の最高レベルが言っていることとと書いている」とやけにクローズアップしていますが、実際に記されていた文字は「官邸の最高レベル」ではなかった可能性がある、ということです。

加計問題において民進やマスコミが安倍内閣を攻撃している肝となる部分ですね。


「藤原審議官との打合せ概要メール」を解析

同じような形跡は、①の藤原審議官との打合せ概要メールにも見られます。

【藤原審議官との打合せ概要メール全体像】
加計メール①-1


こちらのメール文は3枚ものになっています。「全体像」とは記していますが、これはその1枚目。

先ずは画像左上部分を拡大してみます。

加計メール①-2


着目していただきたい部分は2か所あります。以下の画像がまず一つ目。
加計メール①-2-1

ペイントで加工していますので、少し粗く見えると思います。

着目していただきたいのは

 「CC」

と書かれている部分です。左側の「C」の下側の部分。明らかに右側の「C」とは太さが違いますね。
そう。一直線に切り取られているんです。

元となる資料が斜めに傾いていますから、丁寧に切り取らないとこんな感じになります。そう。丁寧に切り取らないと・・・。

そう。ここで一つ疑問がわきますね。
この画像は1枚のメール文であるはずのものです。ですが、なぜか宛名部分の途中で切り取られているんですね。

しかも、「CC」の下に「件名」とありますから、普通「CC」と「件名」は同じ1枚の画像の中になければおかしい部分です。
にも関わらず、「CC」と「件名」の間で切り取られてるんですね。

そしてもう一か所、こちらの画像です。
加計メール①-2-2

いかがでしょう。

「件名」の後のコロン。「:」←この記号です。
ここまで拡大するとよくわかりますね。明らかにドット数が違います。上側の「CC」に付いているコロンとは明らかに違いますよね。

つまり、「差出人」「送信日時」「宛先」「CC」まではセットで切り取っているのですが、その後同じ画像から「件名」だけを別に切り取って配置し、その後右側の差出人名や日時、件名等を貼り付けたのですが、張り付けた後でコロンがないことに気づき、最後にワードアート等を用いてコロンを配置したのですが、大きさが小さかったので拡大した結果の画像です。

ん?

どいう言うことでしょうね。
更にいってみます。

加計メール②-1-2


この画像にはいびつな部分が二つあります。
加計メール②-1-3


同じ画像ですが、チェックポイントを赤丸で囲んでいます。
添付画像の部分と、送信者を区分する点線が、明らかに粗くなっていますね。

この二つも実際の画像から切り取って張り付けたものです。
っていうか、点線くらい普通に打ち込めばあれることはないのに、より現物であるように見せたかったのでしょうか。態々切り取って張り付けていますね。

・・・って・・・。

加計メール②-2-1
加計メール②-2-2

あれ?
同じ一つの画面に掲載されているはずのメール文に、なぜかページ番号が振られていますね。

つづいて、同じ「藤原審議官との打合せ概要メール」に掲載されている資料のタイトルを順に並べてみます。
【メール1】
メール確認①

【メール2】
メール確認②

【メール3】
メール確認③

【メール4】
メール確認④

わかりますか?

なぜか同じ一連の資料に掲載されている4つのメールですが、この4つのメールは、メール①の

 「【至急確認】(獣医学部関係)浅野課長の御用邸について」

というタイトルのメールに「Re」を付けて返信されている形態なのですが、メール1とメール2の

 「【至急確認】」 の 「確認」 は画像が後から張り付けられていますね。
縁取りがされていて、もやがかかったようになっているでしょう?

メール3とメール4の「確認」と明らかに違っていますね。

また、メール3の画像を見ますと、Ccで共有されているリストまでもが改ざんされていることが露骨にわかりますね。
これはあえて画像をピックアップせずともご理解いただけると思います。

そうなのです。民進党が「メール」だと主張しているこの資料は全て、一見すると「メール」に見える、ワード等を用いて作成された捏造資料だということがとてもよくわかります。

さて。民進党の皆さん。こんな捏造資料を根拠として国会を延々と長引かせているわけですが、この落としどころ、一体どこに持っていくつもりなんでしょうね。

ちなみに、「公務所又は公務員がその職務上作成した文書」の事を「公文書」と言います。

また更に、刑法155条3項によれば、

「公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書若しくは図画を変造した者は、3年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処される」

んですが、このメールもどきを作成した人っていったい誰なんでしょうね。
ちなみにこれらの資料は全て民進党の玉木議員の元に届いた資料なのだそうです。

玉木議員は、一体誰からこれらの資料を受け取ったのでしょうか?
民進党の人たちは自分たちが一体何をやっているのか分かってるんですかね。

そういう意味ではマスコミも同罪だと思うのですが、彼らはいったいどのようにしてこの「犯罪」の落とし前を付ける気なのでしょうか。



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この記事のカテゴリー >>今村復興大臣V.S.西中誠一郎


<継承する記事>
第301回 今村復興大臣V.S.西中誠一郎/激昂会見の責任で辞任すべき?

改めまして、西中誠一郎の質問を再掲します。(※長くなりますので、最初は飛ばして読んでください)

【西中誠一郎質問】
(問)今、お話があったように、31日に避難区域が解除され、そして、自主避難者の方の住宅の無償提供も打ち切られましたけれども、その週に、先週になるわけですが、避難者を中心にした全国の16の団体の方が安倍首相、それから松本内閣府防災担当大臣、それから今村復興大臣宛てに避難用住宅の提供打切り撤回と避難住宅の長期無償提供を求める署名というのを提出されました。

 2次署名分で約2万3,000筆、それから1次と合わせると8万7,000筆近くになる署名を提出されたんですけれども、大臣はこの署名について、申入れ内容について把握されていらっしゃるでしょうか。

(答)まだ確認はしていません。

(問)ああ、そうですか。その中で、やはり3月17日の前橋地裁の国とそれから東電の責任を認める判決が出たわけですけれども、国と東電は3月30日に控訴されました。

 ただし、同じような裁判が全国で集団訴訟が起こっておりますし、原発は国が推進して国策ということでやってきたことで、当然、国の責任はあると思うんですが、これら自主避難者と呼ばれている人たちに対して、国の責任というのをどういうふうに感じていらっしゃるのかということを、国にも責任がある、全部福島県に今後、今まで災害救助法に基づいてやってこられたわけですけれども、それを全て福島県と避難先自治体に住宅問題を任せるというのは、国の責任放棄ではないかという気がするんですけれども、それについてはどういうふうに考えていらっしゃるでしょうか、大臣は。

(答)このことについては、いろんな主張が出てくると思います。

今、国の支援と言われますが、我々も福島県が一番被災者の人に近いわけでありますから、そこに窓口をお願いしているわけです。国としても福島県のそういった対応についてはしっかりまた、我々もサポートしながらやっていくということになっておりますから、そういうことで御理解願いたいと思います。

(問)福島県の近隣、関東から関西方面ですとか、日本全国に避難されている方もいらっしゃると思うんですが、全て福島県を通すということ自体がもともと今の自主避難の実態に合わないんじゃないかなという気がするんですけど、やはり国が子ども・被災者支援法に基づいて、しっかり対策をもう一度立て直す必要があると思うんですが、それについてはどうお考えでしょうか。

(答)それは今、言いましたように、福島県がいろんな事情、現地の事情等、そういったことも詳しいわけですから、そこにお願いして、それを国がサポートするというこの図式はこのままいきたいというふうに思っております。

(問)福島県、福島県とおっしゃいますけれども、ただ、福島県に打切りの、これは仮設住宅も含めてですけれども、打切りを求めても、この間各地の借り上げ住宅とか回って、やっぱりその退去して福島に戻ってくるようにということが福島県の、やはり住宅設備を中心に動いていたと思うんですが、やはりさっきも言いましたように、福島県外、関東各地からも避難している方もいらっしゃるので、やはり国が率先して責任をとるという対応がなければ、福島県に押し付けるのは絶対に無理だと思うんですけれども、本当にこれから母子家庭なんかで路頭に迷うような家族が出てくると思うんですが、それに対してはどのように責任をとるおつもりでしょうか。

(答)いや、これは国がどうだこうだというよりも、基本的にはやはり御本人が判断をされることなんですよ。

 それについて、こういった期間についてのいろいろな条件付で環境づくりをしっかりやっていきましょうということで、そういった住宅の問題も含めて、やっぱり身近にいる福島県民の一番親元である福島県が中心になって寄り添ってやる方がいいだろうと。

 国の役人がね、そのよく福島県の事情も、その人たちの事情も分からない人たちが、国の役人がやったってしようがないでしょう。あるいは、ほかの自治体の人らが。だから、それは飽くまでやっぱり一番の肝心の福島県にやっていっていただくということが一番いいというふうに思っています。

 それをしっかり国としてもサポートするということで、この図式は当分これでいきたいというふうに思っています。

(問)それは大臣御自身が福島県の内実とか、なぜ帰れないのかという実情を、大臣自身が御存じないからじゃないでしょうか。それを人のせいにするのは、僕はそれは……。

(答)人のせいになんかしてないじゃないですか。誰がそんなことをしたんですか。御本人が要するにどうするんだということを言っています。

(問)でも、帰れないですよ、実際に。

(答)えっ。

(問)実際に帰れないから、避難生活をしているわけです。

(答)帰っている人もいるじゃないですか。

(問)帰っている人ももちろんいます。ただ、帰れない人もいらっしゃいます。

(答)それはね、帰っている人だっていろんな難しい問題を抱えながらも、やっぱり帰ってもらってるんですよ。

(問)福島県だけではありません。栃木からも群馬からも避難されています。

(答)だから、それ……

(問)千葉からも避難されています。

(答)いや、だから……

(問)それについては、どう考えていらっしゃるのか。

(答)それはそれぞれの人が、さっき言ったように判断でやれればいいわけであります。

(問)判断ができないんだから、帰れないから避難生活を続けなければいけない。それは国が責任をとるべきじゃないでしょうか。

(答)いや、だから、国はそういった方たちに、いろんな形で対応しているじゃないですか。現に帰っている人もいるじゃないですか、こうやっていろんな問題をね……。

(問)帰れない人はどうなんでしょう。

(答)えっ。

(問)帰れない人はどうするんでしょうか。

(答)どうするって、それは本人の責任でしょう。本人の判断でしょう。

(問)自己責任ですか。

(答)えっ。

(問)自己責任だと考え……。

(答)それは基本はそうだと思いますよ。

(問)そうですか。分かりました。国はそういう姿勢なわけですね。責任をとらないと。

(答)だって、そういう一応の線引きをして、そしてこういうルールでのっとって今まで進んできたわけだから、そこの経過は分かってもらわなきゃいけない。

 だから、それはさっきあなたが言われたように、裁判だ何だでもそこのところはやればいいじゃない。またやったじゃないですか。それなりに国の責任もありますねといった。しかし、現実に問題としては、補償の金額だって御存じのとおりの状況でしょう。

 だから、そこはある程度これらの大災害が起きた後の対応として、国としてはできるだけのことはやったつもりでありますし、まだまだ足りないということがあれば、今言ったように福島県なり一番身近に寄り添う人を中心にして、そして、国が支援をするという仕組みでこれはやっていきます。

(問)自主避難の人にはお金は出ていません。

(答)ちょっと待ってください。あなたはどういう意味でこういう、こうやってやるのか知らないけど、そういうふうにここは論争の場で
はありませんから、後で来てください。そんなことを言うんなら。

(問)責任を持った回答をしてください。

(答)責任持ってやってるじゃないですか。何ていう君は無礼なことを言うんだ。ここは公式の場なんだよ。

(問)そうです。

(答)だから、何だ、無責任だって言うんだよ。

(問)ですから、ちゃんと責任……

(答)撤回しなさい。

(問)撤回しません。

(答)しなさい。出ていきなさい。もう二度と来ないでください、あなたは。

前回の私の投稿ですと、

今村復興大臣

今村大臣のネクタイにスポットを当てたため、「こんな人が福島の事を思っていないわけがない」ということが私の主たる主張である様に感じさせてしまったかもしれませんが、実はそこではありません。

注目していただきたいのは、中西氏の質問の中にあります。

【西中氏質問①】
(問)福島県の近隣、関東から関西方面ですとか、日本全国に避難されている方もいらっしゃると思うんですが、全て福島県を通すということ自体がもともと今の自主避難の実態に合わないんじゃないかなという気がするんですけど、やはり国が子ども・被災者支援法に基づいて、しっかり対策をもう一度立て直す必要があると思うんですが、それについてはどうお考えでしょうか。

全然普通じゃない? と思われますか?

では、次の質問を見てみましょう。

【西中氏質問②】
(問)福島県、福島県とおっしゃいますけれども、ただ、福島県に打切りの、これは仮設住宅も含めてですけれども、打切りを求めても、この間各地の借り上げ住宅とか回って、やっぱりその退去して福島に戻ってくるようにということが福島県の、やはり住宅設備を中心に動いていたと思うんですが、

 『やはりさっきも言いましたように、福島県外、関東各地からも避難している方もいらっしゃるので、

やはり国が率先して責任をとるという対応がなければ、福島県に押し付けるのは絶対に無理だと思うんですけれども、本当にこれから母子家庭なんかで路頭に迷うような家族が出てくると思うんですが、それに対してはどのように責任をとるおつもりでしょうか。


あれ?
もう一度西中氏質問全文を見ていただきたいと思うのですが、先ほどの質問①では、

 「福島県の近隣、関東から関西方面ですとか、日本全国 『』 避難されている方もいらっしゃる」

と言っていたはずなのに、質問②では、

 「福島県外、関東各地 『からも』 避難している方もいらっしゃる」

という文言にすり替わっていますね。
確かに、福島から日本各地 『に』 非難している人もいるわけで、その人たちへの対応はしっかりしていかなければなりません。
その把握を福島県だけに押し付けるのはちょっと無理がある、という考え方も理解できないわけではありません。

ですが、ちょっとまって?

 「福島県外、関東各地 『から』 避難している」

自主避難者ってどういうこと?

福島県

こちらは福島県の地図です。「関東地方」まで含むエリアまで広げています。

関東地方というのは、「茨城県」、「栃木県」、「群馬県」、「埼玉県」、「千葉県」、「東京都」、「神奈川県」

の7つの都県を言います。
改めて地図を見てみますと、確かに茨木、栃木、群馬も福島と県境を接しており・・・っておい、と。

そう。西中が「国が責任を取れ」と言っているのは、福島県に住む住民だけでなく、関東地方から「自主避難」している人たちに対しても責任を取れ、と言っているのです。

しかも前回の記事 で掲載したニュースにも掲載されていた通り、今回話題となっているのは、

「東京電力福島第1原発事故による自主避難者への住宅の無償提供が3月末で打ち切られたこと」

に対する質問であるはずです。
では、住宅の無償提供が行われている「自主避難者」とは、一体どのような地域に住む人たちの事をいうのかと言いますと、当然「自主避難地域」に指定されたエリアです。

東電のホームページには、自主避難地域として、以下の様に掲載されています。

*1 避難等対象区域:「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」における「第3政府による避難等の指示等に係る損害について」に掲げる政府による避難等の指示等があった対象区域

*2 自主的避難等対象区域:中間指針追補における「第2 自主的避難等に係る損害について」に掲げる福島県内の市町村(福島市、二本松市、伊達市、本宮市、桑折町、国見町、川俣町、大玉村、郡山市、須賀川市、田村市、鏡石町、天栄村、石川町、玉川村、平田村、浅川町、古殿町、三春町、小野町、相馬市、新地町、いわき市)のうち避難等対象区域を除く区域

*3 自主的避難:政府による避難等の指示等に基づかずに行った避難

この掲載内容からすると、「自主的避難」の対象となるのは福島県内の市町村に限られており、関東地域など最初から自主避難地域には含まれていないわけです。

これに対して今村大臣は

 「いや、これは国がどうだこうだというよりも、基本的にはやはり御本人が判断をされることなんですよ」

と回答したのです。
はっきりいって、完全にいちゃもんですよね。

さらに、これに対して西中誠一郎はこの様に畳みかけます。

「それは大臣御自身が福島県の内実とか、なぜ帰れないのかという実情を、大臣自身が御存じないからじゃないでしょうか。それを人のせいにするのは、僕はそれは……」

「福島県外、関東各地からも避難している方もいらっしゃる」と言っておきながら、なぜか次の質問では「福島県の内実」という問題にすり替わっているのです。しかも内容は完全に今村大臣に対する誹謗中傷ですね。

ここで初めて今村大臣は声を荒げます。

「人のせいになんかしてないじゃないですか。誰がそんなことをしたんですか。
御本人が要するにどうするんだということを言っています。」

と。関東地方から自主避難している反原発信者のことなど知るか、と今村大臣は声を大にして言いたかったはずです。
これを抑えて、「御本人が要するにどうするんだということを言っています」と怒りを収めて答えています。

当たり前ですよね。福島の住民ならまだしも、原発事故から既に5年が経過し、福島原発周辺ですら避難地域指定が解除されていく中で、関東地方にから自主避難している頭の痛い連中の住宅を無償提供しろとか・・・

完全に頭がイカレテいるとしか考えられませんよ、はっきり言って。

更に、西中誠一郎は続けます。


 「でも、帰れないですよ、実際に」

 「実際に帰れないから、避難生活をしているわけです」

 「帰っている人ももちろんいます。ただ、帰れない人もいらっしゃいます」

 「福島県だけではありません。栃木からも群馬からも避難されています」

 「千葉からも避難されています」


えっと、千葉って・・・

福島県と千葉県


 何を言っているんだ、お前は・・・

 千葉に帰れないから避難生活をしているから住宅を無償で提供しろとか・・・・

で、これに対して今村大臣はこう答えます。

 「どうするって、それは本人の責任でしょう。本人の判断でしょう」

当たり前ですよね、そりゃ。
ところが、西中はこう答えます。

「自己責任ですか」

これに対して今村大臣は、こう答えます。

「それは基本はそうだと思いますよ」

ここからのやりとりを連続して再掲します。

西中
そうですか。分かりました。国はそういう姿勢なわけですね。責任をとらないと。

今村大臣
だって、そういう一応の線引きをして、そしてこういうルールでのっとって今まで進んできたわけだから、そこの経過は分かってもらわなきゃいけない。

西中
だから、それはさっきあなたが言われたように、裁判だ何だでもそこのところはやればいいじゃない。またやったじゃないですか。それなりに国の責任もありますねといった。しかし、現実に問題としては、補償の金額だって御存じのとおりの状況でしょう。

今村大臣
だから、そこはある程度これらの大災害が起きた後の対応として、国としてはできるだけのことはやったつもりでありますし、まだまだ足りないということがあれば、今言ったように福島県なり一番身近に寄り添う人を中心にして、そして、国が支援をするという仕組みでこれはやっていきます。

西中
自主避難の人にはお金は出ていません。

今村大臣
ちょっと待ってください。あなたはどういう意味でこういう、こうやってやるのか知らないけど、そういうふうにここは論争の場で
はありませんから、後で来てください。そんなことを言うんなら。

西中
責任を持った回答をしてください。

今村大臣
責任持ってやってるじゃないですか。何ていう君は無礼なことを言うんだ。ここは公式の場なんだよ。

西中
そうです。

今村大臣
だから、何だ、無責任だって言うんだよ。

西中
ですから、ちゃんと責任……

今村大臣
撤回しなさい。

西中
撤回しません。

今村大臣
しなさい。出ていきなさい。もう二度と来ないでください、あなたは

今村大臣が激怒するのももっともだと思うんですが。

皆さんはどう思われるでしょうか?
なんでこんな奴が記者会見に参加できるのでしょうか?

私にはまったく理解できません。

そしてマスコミは、今村さんの

 「どうするって、それは本人の責任でしょう。本人の判断でしょう」

という発言以降しか報道しません。
群馬や栃木、茨城、まして千葉県から避難している「自称自主避難者」たちがどうするのかなんて、そりゃ、本人の責任ですよね?

マスコミもいい加減こういう切り取り報道や印象操作、やめたらどうですかね?
マジで怒りしか覚えないんですけど?



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テーマにしたい話題はいろいろあるのですが、タイトルの通り、今村復興大臣の激昂会見をテーマとしたいと思います。

【産経ニュース(2017.4.4 19:49)】
「出て行きなさい!」今村雅弘復興相が記者にキレる 夕方には「ちょっと感情的になってしまった」と陳謝
今村雅弘復興相が4日午前の記者会見で、フリーランスの男性記者の質問に激高し、会見室から「出て行きなさい!」「もう二度と来ないでください!」と声を荒らげる場面があった。

 男性記者は、東京電力福島第1原発事故による自主避難者への住宅の無償提供が3月末で打ち切られたことに関して質問。福島県に帰るに帰れない人がいるとして「大臣は福島県の実情をご存じない」「国が責任を取るべきではないか」と追及した。

 これに対し、初めは落ち着いて対応していた今村氏だったが、「責任を持って回答してください」と重ねて質問されるとスイッチが入り、「責任を持ってやっている。君はなんて無礼なことを言うんだ。撤回しなさい!」と怒りを爆発させた。

 今村氏はその後冷静さを取り戻し、同日夕に復興庁で記者団に陳謝。「ちょっと感情的になってしまった。改めておわびを申し上げ、今後はこういうことがないよう冷静、適切に対応していきたい」と語った。


動画も一緒に掲載しておきます。

概要としては、復興大臣である、今村雅弘氏が、東京電力第一原発事故に伴う自主避難者への住宅の無償提供が、先月(2017年3月)末で打ち切られたことに対して、自称フリー記者である西中誠一郎という人物が「国が責任を取るべきではないか」という質問を投げかけ、最終的にこれに対し今村復興大臣が切れてしまった・・・というニュースです。


西中誠一郎という人物

西中誠一郎

さて。上記画像は、今回今村大臣に対して質問を行った自称フリー記者である中西誠一郎氏。
彼のツイッター上のプロフィール画面です。

プロフィール項目を抜粋します。

西中誠一郎 氏プロフィール】
入管難民、歴史認識、植民地問題、朝鮮学校、在日外国人コミュニティ、先住民族の権利、原発、監視管理社会化等を取材しているフリー記者、ビデオ制作してます。

学生時代はOBOE吹き。

ヘッダーの絵は敬愛する曺良奎(チョリャンギュ)「マンホールC」(1959年).今年は「敗戦70年」「日韓基本協定50年」。気合い入れ直します!

私のブログは読む人から見れば、どちらかというと「右寄り」だと見えるかと思います。

ですが、私自身にはそのような思想は全くありません。私が正しいと感じている考え方が、たまたま一般的に「右寄り」だと考えられている方の主張に近いだけだと私は思っています。

そして私自身、「右」だの「左」だのという印象に基づく脚色は極力しない様に記事を作成していますし、日常の主張の中でも極力そのような表現は用いない様に心がけています。

ですから、私はここで西中誠一郎という人物の思想について、右だの左だのと言った色付けをするつもりは全くありません。

ですが、今回の記者会見に関して唯一ポイントとなるのは彼のプロフィールの中に、「原発」との文言が掲載されていること。
他のプロフィール項目や彼自身のツイッターへの投稿内容から考えて、彼の記している「原発」とは、「反原発」という立場を示したものであることは疑いようがありません。

つまり彼が「反原発」の立場から今回の質問を行い、結果的に今村大臣を激昂させてしまったのだ・・・ということに着目していただきたいのです。


今村復興大臣記者会見全文

動画をわざわざ再生させるのもなんですので、今回は復興庁がホームページ上に掲載してある、今回の今村復興大臣の会見全文をまずはご覧いただきたいと思います。

非常に長文になりますので、まずは読まずに画面をスクロールさせ、枠の一番最後まで記事は飛ばしてください。

【今村復興大臣記者会見全文】
今村復興大臣閣議後記者会見録(平成29年4月4日(火)1000~1015 於)復興庁記者会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。それでは、早速ですが、私から1点申し上げさせていただきます。

 いよいよ新年度になりました。一言抱負を申し上げたいというふうに思います。

 地震、津波被災地域については、生活インフラの復旧はほぼ終了し、住まいの再建も来年春までには9割以上が完成する見通しであり、復興は着実に進展していると思っております。また、いろいろ復興道路等々の方も着実に進んでいるというふうに思っております。

 2020年度までに地震、津波の被災地域の復興をやり遂げるという強い意志を持って、引き続き復興を加速していきたいというふうに思います。

 それから、福島についてでありますが、川俣町、浪江町、飯舘村、それから富岡町では3月31日、そして4月1日で避難指示が解除され、これから本格的に復興再生に向けた動きが始まっていくことになります。是非戻りたい方がまた戻れるように、帰還に向けた医療、介護、教育等の生活環境の整備について、一層の推進を図っていきたいというふうに思っております。

 また、帰還困難区域についても、今後5年を目途に居住可能を目指す特定復興再生拠点を整備していくことになります。このため、本日から始まる福島復興再生特別措置法改正のための国会、今日、本会議で趣旨説明、それから質疑、その後、委員会で提案理由説明をやりますが、そういった審議の方をしっかり対応して早期成立に尽力して、できるだけ早くいろんな効果が出るように頑張っていきたいというふうに思っております。

 それから、復興・創生期間でいきますと、2年目に入るわけでありますが、インフラなどのハード面での復興を着実に進めていくとともに、コミュニティー形成や生き甲斐づくりなどの心の復興や産業、生業(なりわい)の再生など、ソフト面での復興にも喫緊に取り組んでいきたいということであります。

 平成29年度予算を十分に活用して、被災者の方々が置かれている様々な状況に応じた、切れ目のない被災者支援、そして2点目で、産業、生業の再生を図るための人材確保対策の支援や様々な企業立地支援策のアピール、これは全国的に力を入れてやっていきたいというふうに思っております。

 それから、福島への教育、旅行の強化、インバウンドの推進などによる観光の推進。
 それから、放射線に対するリスクコミュニケーションでありますが、これについては今、官民合同で広範に力強くアピールといいますか、広報をしっかりやって風評対策にまた努めていきたいというふうに思っております。

 今日、新聞で見たんですが、入社式といいますか、そういう中で富岡町に10人、それから浪江町に8人、川俣町に6人の職員が入られたということもありまして、大変私もうれしく思っております。こういう若い人たちが、ふるさとの再生のために頑張っていただけるというのは大変力強く思っておりますし、また改めてしっかり御支援をしていきたいというふうに思っております。

 私の方からは以上です。


2.質疑応答

(問)今、お話があったように、31日に避難区域が解除され、そして、自主避難者の方の住宅の無償提供も打ち切られましたけれども、その週に、先週になるわけですが、避難者を中心にした全国の16の団体の方が安倍首相、それから松本内閣府防災担当大臣、それから今村復興大臣宛てに避難用住宅の提供打切り撤回と避難住宅の長期無償提供を求める署名というのを提出されました。

 2次署名分で約2万3,000筆、それから1次と合わせると8万7,000筆近くになる署名を提出されたんですけれども、大臣はこの署名について、申入れ内容について把握されていらっしゃるでしょうか。

(答)まだ確認はしていません。

(問)ああ、そうですか。その中で、やはり3月17日の前橋地裁の国とそれから東電の責任を認める判決が出たわけですけれども、国と東電は3月30日に控訴されました。

 ただし、同じような裁判が全国で集団訴訟が起こっておりますし、原発は国が推進して国策ということでやってきたことで、当然、国の責任はあると思うんですが、これら自主避難者と呼ばれている人たちに対して、国の責任というのをどういうふうに感じていらっしゃるのかということを、国にも責任がある、全部福島県に今後、今まで災害救助法に基づいてやってこられたわけですけれども、それを全て福島県と避難先自治体に住宅問題を任せるというのは、国の責任放棄ではないかという気がするんですけれども、それについてはどういうふうに考えていらっしゃるでしょうか、大臣は。

(答)このことについては、いろんな主張が出てくると思います。

今、国の支援と言われますが、我々も福島県が一番被災者の人に近いわけでありますから、そこに窓口をお願いしているわけです。国としても福島県のそういった対応についてはしっかりまた、我々もサポートしながらやっていくということになっておりますから、そういうことで御理解願いたいと思います。

(問)福島県の近隣、関東から関西方面ですとか、日本全国に避難されている方もいらっしゃると思うんですが、全て福島県を通すということ自体がもともと今の自主避難の実態に合わないんじゃないかなという気がするんですけど、やはり国が子ども・被災者支援法に基づいて、しっかり対策をもう一度立て直す必要があると思うんですが、それについてはどうお考えでしょうか。

(答)それは今、言いましたように、福島県がいろんな事情、現地の事情等、そういったことも詳しいわけですから、そこにお願いして、それを国がサポートするというこの図式はこのままいきたいというふうに思っております。


(問)昨日、復興庁から被災者支援総合交付金第1回の配分が発表されたかと思うんですが、今回の配分について、どのような趣旨で行ったかというところの見解をお聞きしたいんですが。

(答)これは従来からもそうですけれども、できるだけさっき言った趣旨にのっとって、復興の加速化、特にソフト面、そういったところに力を入れてやっていくということで、具体的な項目等には皆さん、お手元に行っているかな。それで見てください。

(問)ソフト面の強化ということですか。

(答)特にそれを重点に置きたいと思います。

(問)今月で熊本地震から1年たちますけれども、東北の復興を手掛けている復興庁として、熊本地震の被災地に何か取り組まれるというか、お考えはありますでしょうか。

(答)熊本については、いろいろインフラの関係は国土交通省とか農林水産省が中心にやって、それで対応できていたと思います。

 それに加えて、いろいろ災害公営住宅の建設の仕方とか、いろんな寄り添いといいますか、そういったソフト面での対応については、復興庁が得た知見をそれぞれ熊本県なり何なりにも提供しながら、今までもやってきたつもりであります。

 ですから、もうちょっとで1年云々ということなんでしょうが、今のところ、何とかうまく行っているんじゃないかなというふうには思っていますけどね。いろいろとそのときによってまた新しい問題が出てきますから、そういうときには我々が提供できる、あるいは、指導できる面はもちろんやるつもりです。

(問)以前に、熊本地震のアーカイブみたいなものをつくりたいというふうにおっしゃっていたと思うんですけど、その辺りは分かりますか。

(答)ええ、これは熊本に限らず、東北の方でもそういう動きがあるわけですから、随時、更に加えてまた熊本の分も含めて、要するに、いざというときにどうしたらよかったのか、何がまずかったのか、そういったものを総括したものを、いろんな形でまた日本全国にアピールできるようなこともやらなきゃいけないかなというふうに思っておりまして、これはまた松本大臣ともよく相談して進めていきたいというふうに思います。

(問)それは内閣府が去年の12月に熊本地震の生活支援の在り方、また、ワーキンググループが報告書をまとめていますけれども、それとはまた別にということですか。

(答)それも参考にしながら、そして、またそれにもう一つ東北の分も加味しながらやっていった方がいいんじゃないかなと。

 いずれにしろ、これから先に日本列島が非常に、何て言いますか、動き出したと言ったら変ですけれども、そういった状況の中で危機管理というものを、そういった意識を強めて、また、体制もしっかりやらなければいけないなということを、私も最近つくづくそういうふうに感じていますから、またいろいろそういうことはより今後の参考になるようにというつもりでやっていきたいというふうに思っております。

 いざやっぱり大きな災害が起きると、非常に人命も損なわれるし、いろんな社会資本も大変傷みます。

 そうならないようにできるだけ防災、減災に力を入れるということが、結果的には、お金も掛からないという感じを私も強くしていますので、そういった言ってみれば強靱化といいますか、そういったことにも我々も復興庁の権限を生かしてまとめ上げていきたいというふうに思っているところです。

(問)福島県、福島県とおっしゃいますけれども、ただ、福島県に打切りの、これは仮設住宅も含めてですけれども、打切りを求めても、この間各地の借り上げ住宅とか回って、やっぱりその退去して福島に戻ってくるようにということが福島県の、やはり住宅設備を中心に動いていたと思うんですが、やはりさっきも言いましたように、福島県外、関東各地からも避難している方もいらっしゃるので、やはり国が率先して責任をとるという対応がなければ、福島県に押し付けるのは絶対に無理だと思うんですけれども、本当にこれから母子家庭なんかで路頭に迷うような家族が出てくると思うんですが、それに対してはどのように責任をとるおつもりでしょうか。

(答)いや、これは国がどうだこうだというよりも、基本的にはやはり御本人が判断をされることなんですよ。

 それについて、こういった期間についてのいろいろな条件付で環境づくりをしっかりやっていきましょうということで、そういった住宅の問題も含めて、やっぱり身近にいる福島県民の一番親元である福島県が中心になって寄り添ってやる方がいいだろうと。

 国の役人がね、そのよく福島県の事情も、その人たちの事情も分からない人たちが、国の役人がやったってしようがないでしょう。あるいは、ほかの自治体の人らが。だから、それは飽くまでやっぱり一番の肝心の福島県にやっていっていただくということが一番いいというふうに思っています。

 それをしっかり国としてもサポートするということで、この図式は当分これでいきたいというふうに思っています。

(問)それは大臣御自身が福島県の内実とか、なぜ帰れないのかという実情を、大臣自身が御存じないからじゃないでしょうか。それを人のせいにするのは、僕はそれは……。

(答)人のせいになんかしてないじゃないですか。誰がそんなことをしたんですか。御本人が要するにどうするんだということを言っています。

(問)でも、帰れないですよ、実際に。

(答)えっ。

(問)実際に帰れないから、避難生活をしているわけです。

(答)帰っている人もいるじゃないですか。

(問)帰っている人ももちろんいます。ただ、帰れない人もいらっしゃいます。

(答)それはね、帰っている人だっていろんな難しい問題を抱えながらも、やっぱり帰ってもらってるんですよ。

(問)福島県だけではありません。栃木からも群馬からも避難されています。

(答)だから、それ……

(問)千葉からも避難されています。

(答)いや、だから……

(問)それについては、どう考えていらっしゃるのか。

(答)それはそれぞれの人が、さっき言ったように判断でやれればいいわけであります。

(問)判断ができないんだから、帰れないから避難生活を続けなければいけない。それは国が責任をとるべきじゃないでしょうか。

(答)いや、だから、国はそういった方たちに、いろんな形で対応しているじゃないですか。現に帰っている人もいるじゃないですか、こうやっていろんな問題をね……。

(問)帰れない人はどうなんでしょう。

(答)えっ。

(問)帰れない人はどうするんでしょうか。

(答)どうするって、それは本人の責任でしょう。本人の判断でしょう。

(問)自己責任ですか。

(答)えっ。

(問)自己責任だと考え……。

(答)それは基本はそうだと思いますよ。

(問)そうですか。分かりました。国はそういう姿勢なわけですね。責任をとらないと。

(答)だって、そういう一応の線引きをして、そしてこういうルールでのっとって今まで進んできたわけだから、そこの経過は分かってもらわなきゃいけない。

 だから、それはさっきあなたが言われたように、裁判だ何だでもそこのところはやればいいじゃない。またやったじゃないですか。それなりに国の責任もありますねといった。しかし、現実に問題としては、補償の金額だって御存じのとおりの状況でしょう。

 だから、そこはある程度これらの大災害が起きた後の対応として、国としてはできるだけのことはやったつもりでありますし、まだまだ足りないということがあれば、今言ったように福島県なり一番身近に寄り添う人を中心にして、そして、国が支援をするという仕組みでこれはやっていきます。

(問)自主避難の人にはお金は出ていません。

(答)ちょっと待ってください。あなたはどういう意味でこういう、こうやってやるのか知らないけど、そういうふうにここは論争の場で
はありませんから、後で来てください。そんなことを言うんなら。

(問)責任を持った回答をしてください。

(答)責任持ってやってるじゃないですか。何ていう君は無礼なことを言うんだ。ここは公式の場なんだよ。

(問)そうです。

(答)だから、何だ、無責任だって言うんだよ。

(問)ですから、ちゃんと責任……

(答)撤回しなさい。

(問)撤回しません。

(答)しなさい。出ていきなさい。もう二度と来ないでください、あなたは。

いかがでしょう。
太文字にしてある部分が西中氏の質問です。

見ての通り、今回の質問の中で、途中一部福島に関する質問と熊本に関する質問が行われている以外は、全て彼の質問となっています。個人的に、それだけでも非常に常識が欠落していると思うんですが、私が記事にしたいのはその部分ではありません。

彼の質問と大臣の返答を更に抜粋してみます。

【西中誠一郎質問】
(問)今、お話があったように、31日に避難区域が解除され、そして、自主避難者の方の住宅の無償提供も打ち切られましたけれども、その週に、先週になるわけですが、避難者を中心にした全国の16の団体の方が安倍首相、それから松本内閣府防災担当大臣、それから今村復興大臣宛てに避難用住宅の提供打切り撤回と避難住宅の長期無償提供を求める署名というのを提出されました。

 2次署名分で約2万3,000筆、それから1次と合わせると8万7,000筆近くになる署名を提出されたんですけれども、大臣はこの署名について、申入れ内容について把握されていらっしゃるでしょうか。

(答)まだ確認はしていません。

(問)ああ、そうですか。その中で、やはり3月17日の前橋地裁の国とそれから東電の責任を認める判決が出たわけですけれども、国と東電は3月30日に控訴されました。

 ただし、同じような裁判が全国で集団訴訟が起こっておりますし、原発は国が推進して国策ということでやってきたことで、当然、国の責任はあると思うんですが、これら自主避難者と呼ばれている人たちに対して、国の責任というのをどういうふうに感じていらっしゃるのかということを、国にも責任がある、全部福島県に今後、今まで災害救助法に基づいてやってこられたわけですけれども、それを全て福島県と避難先自治体に住宅問題を任せるというのは、国の責任放棄ではないかという気がするんですけれども、それについてはどういうふうに考えていらっしゃるでしょうか、大臣は。

(答)このことについては、いろんな主張が出てくると思います。

今、国の支援と言われますが、我々も福島県が一番被災者の人に近いわけでありますから、そこに窓口をお願いしているわけです。国としても福島県のそういった対応についてはしっかりまた、我々もサポートしながらやっていくということになっておりますから、そういうことで御理解願いたいと思います。

(問)福島県の近隣、関東から関西方面ですとか、日本全国に避難されている方もいらっしゃると思うんですが、全て福島県を通すということ自体がもともと今の自主避難の実態に合わないんじゃないかなという気がするんですけど、やはり国が子ども・被災者支援法に基づいて、しっかり対策をもう一度立て直す必要があると思うんですが、それについてはどうお考えでしょうか。

(答)それは今、言いましたように、福島県がいろんな事情、現地の事情等、そういったことも詳しいわけですから、そこにお願いして、それを国がサポートするというこの図式はこのままいきたいというふうに思っております。

(問)福島県、福島県とおっしゃいますけれども、ただ、福島県に打切りの、これは仮設住宅も含めてですけれども、打切りを求めても、この間各地の借り上げ住宅とか回って、やっぱりその退去して福島に戻ってくるようにということが福島県の、やはり住宅設備を中心に動いていたと思うんですが、やはりさっきも言いましたように、福島県外、関東各地からも避難している方もいらっしゃるので、やはり国が率先して責任をとるという対応がなければ、福島県に押し付けるのは絶対に無理だと思うんですけれども、本当にこれから母子家庭なんかで路頭に迷うような家族が出てくると思うんですが、それに対してはどのように責任をとるおつもりでしょうか。

(答)いや、これは国がどうだこうだというよりも、基本的にはやはり御本人が判断をされることなんですよ。

 それについて、こういった期間についてのいろいろな条件付で環境づくりをしっかりやっていきましょうということで、そういった住宅の問題も含めて、やっぱり身近にいる福島県民の一番親元である福島県が中心になって寄り添ってやる方がいいだろうと。

 国の役人がね、そのよく福島県の事情も、その人たちの事情も分からない人たちが、国の役人がやったってしようがないでしょう。あるいは、ほかの自治体の人らが。だから、それは飽くまでやっぱり一番の肝心の福島県にやっていっていただくということが一番いいというふうに思っています。

 それをしっかり国としてもサポートするということで、この図式は当分これでいきたいというふうに思っています。

(問)それは大臣御自身が福島県の内実とか、なぜ帰れないのかという実情を、大臣自身が御存じないからじゃないでしょうか。それを人のせいにするのは、僕はそれは……。

(答)人のせいになんかしてないじゃないですか。誰がそんなことをしたんですか。御本人が要するにどうするんだということを言っています。

(問)でも、帰れないですよ、実際に。

(答)えっ。

(問)実際に帰れないから、避難生活をしているわけです。

(答)帰っている人もいるじゃないですか。

(問)帰っている人ももちろんいます。ただ、帰れない人もいらっしゃいます。

(答)それはね、帰っている人だっていろんな難しい問題を抱えながらも、やっぱり帰ってもらってるんですよ。

(問)福島県だけではありません。栃木からも群馬からも避難されています。

(答)だから、それ……

(問)千葉からも避難されています。

(答)いや、だから……

(問)それについては、どう考えていらっしゃるのか。

(答)それはそれぞれの人が、さっき言ったように判断でやれればいいわけであります。

(問)判断ができないんだから、帰れないから避難生活を続けなければいけない。それは国が責任をとるべきじゃないでしょうか。

(答)いや、だから、国はそういった方たちに、いろんな形で対応しているじゃないですか。現に帰っている人もいるじゃないですか、こうやっていろんな問題をね……。

(問)帰れない人はどうなんでしょう。

(答)えっ。

(問)帰れない人はどうするんでしょうか。

(答)どうするって、それは本人の責任でしょう。本人の判断でしょう。

(問)自己責任ですか。

(答)えっ。

(問)自己責任だと考え……。

(答)それは基本はそうだと思いますよ。

(問)そうですか。分かりました。国はそういう姿勢なわけですね。責任をとらないと。

(答)だって、そういう一応の線引きをして、そしてこういうルールでのっとって今まで進んできたわけだから、そこの経過は分かってもらわなきゃいけない。

 だから、それはさっきあなたが言われたように、裁判だ何だでもそこのところはやればいいじゃない。またやったじゃないですか。それなりに国の責任もありますねといった。しかし、現実に問題としては、補償の金額だって御存じのとおりの状況でしょう。

 だから、そこはある程度これらの大災害が起きた後の対応として、国としてはできるだけのことはやったつもりでありますし、まだまだ足りないということがあれば、今言ったように福島県なり一番身近に寄り添う人を中心にして、そして、国が支援をするという仕組みでこれはやっていきます。

(問)自主避難の人にはお金は出ていません。

(答)ちょっと待ってください。あなたはどういう意味でこういう、こうやってやるのか知らないけど、そういうふうにここは論争の場で
はありませんから、後で来てください。そんなことを言うんなら。

(問)責任を持った回答をしてください。

(答)責任持ってやってるじゃないですか。何ていう君は無礼なことを言うんだ。ここは公式の場なんだよ。

(問)そうです。

(答)だから、何だ、無責任だって言うんだよ。

(問)ですから、ちゃんと責任……

(答)撤回しなさい。

(問)撤回しません。

(答)しなさい。出ていきなさい。もう二度と来ないでください、あなたは。

では、改めて冒頭でご紹介したニュース記事を振り返ってみます。

記事では、今回話題となっている無償援助打ち切りについて、この様に記しています。
男性記者は、東京電力福島第1原発事故による自主避難者への住宅の無償提供が3月末で打ち切られたことに関して質問。福島県に帰るに帰れない人がいるとして「大臣は福島県の実情をご存じない」「国が責任を取るべきではないか」と追及した。

 これに対し、初めは落ち着いて対応していた今村氏だったが、「責任を持って回答してください」と重ねて質問されるとスイッチが入り、「責任を持ってやっている。君はなんて無礼なことを言うんだ。撤回しなさい!」と怒りを爆発させた。

着目していただきたいのは、以下の文言。

 「東京電力福島第1原発事故による自主避難者への住宅の無償提供が3月末で打ち切られた」

先ずはゆっくり考えてみてください。
今回打ち切られたのは、

 「東京電力福島第1原発事故による自主避難者への住宅の無償提供」

です。
そう。打ち切られたのは「『自主』避難者への住宅の『無償』提供」であって、「強制避難者への無償提供」まで打ち切られた、とはどこにも書いていませんね?

また更に、「無償」提供は打ち切られていますが、「有償」提供まで打ち切られているわけではありません。
そして今村大臣は、これらのケースに対し、福島県が窓口となり、これを国がサポートしていく形で、

「福島県がいろんな事情、現地の事情等、そういったことも詳しいわけですから、そこにお願いして、それを国がサポートするというこの図式は『このまま』いきたい」

としています。
そう。つまり、現時点においても政府は、原発事故の被害を受けた地域に対して、現地の事情を一番よく理解している福島県を窓口とし、これをサポートする体制をずっと取り続けてきたんですね。

今村復興大臣

さて。こちら、西中氏に対して激昂する今村大臣のまさにそのシーンなのですが、ネクタイをよく見てください。
今村大臣の年齢は70歳なんですが、ネクタイの柄はなんとエヴァンゲリオン・・・。

アスカとレイの絵が描かれていますね。

年甲斐もなく・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこのネクタイ、福島県三春町にある、「福島ガイナックス」から今村大臣にプレゼントされたものなのだそうです。

実際に見ていませんが、どこかの報道局ではそんな事情も知らずに今村大臣のネクタイの柄を批判する報道を行っていたのだそうです。

これだけ考えても、今村大臣の復興に対する思いって伝わってきますよね?
少し記事が長くなりましたので、今回の記事はここでいったん終了とし、次回記事にて、「今村大臣が切れた理由」について記事にしたいと思います。




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