第353回 2017(平成29)年度7月分所得・法人・消費税収が発表されましたなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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税収に関しましては、実は毎月発表されていまして、今年度に入ってからも既に4月分、5月分、6月分と公表されています。

項目は複数あるわけですが、私の記事ではこの中でも特に「所得税」「法人税」「消費税」の3つの税収を追いかけています。

これらの税金にはそれぞれ申告期限に関するルールがありまして、
【所得税の申告期限】
源泉徴収分 毎月翌10日

 納期の特例を受けている場合(平成28年度の場合)
 1月~6月分・・・7月11日 7月~12月分・・・1月20日

確定申告分 3月15日

 予定納税 第1期・・・8月1日 第2期・・・11月30日


【法人税の申告期限】
事業年度終了の日の翌月から2か月以内


【消費税の申告期限】
前年度の申告額が

①・48万円以下・・・確定申告1回
②・~400万円・・・中間申告1回、確定申告1回
③・~4800万円・・・中間申告3回、確定申告1回
④・4800万円超・・・中間申告11回、確定申告1回

※申告日の翌月からの2カ月以内

となっています。

「消費税」の「中間申告」は、これを行うことが義務付けられているわけですが、例えば②の場合、1年間の納税額を2回に分けて納税してください、というものです。

ですが、実際に1年間の納税額がいくらになるか、など分かりませんから、「昨年度の納税額を参考」することになってます。
つまり、昨年度のトータルでの納税額を2分割、4部活、12分割して納税するわけです。

嘗ての記事で私はこの理屈を知らないまま記事を作成していたので、年間の消費納税予想額を大幅に外してしまい、結果的に誤った情報をばらまいてしまった・・・という苦い思い出があります。

また、消費税や法人税は、前年度余分に納税した納税額が「還付」という形で納税者に返還されますので、消費税と法人税は-~スタートします。

以上の内容を踏まえると、先ず「所得税」の内、「確定申告分」は年1回、予定納税を合わせても3回しか納税される機会がありません。

「法人税」もまた各事業所ごとの申告月1回分しか納税される機会がありませんし、消費税に至っては昨年度の実績が反映されることになりますので、はっきりと言えば各年度3月~5月を迎えるまでの納税額は正確性を欠くことになります。

ただ、それでも特に「消費税」に関して考えますと、ここに「昨年度の税収」が反映されるわけですから、一昨年と昨年を比較して、実際の納税額がどうであったのか・・・ということを参考にすることが可能になります。

正確ではないかもしれませんが、一昨年の「消費」と昨年の「消費」を比較する一つの指標になるのではないか、と私は考えています。今年度の経済指標としては弱いかもしれませんが、私の「娯楽」にぜひお付き合いください。


2017(平成29)年度7月分税収

2017年7月度税収
PDFダウンロードはこちら

昨年度まではWeb画面上+PDFデータで掲載されていたのですが、今年度からはPDFデータ+エクセルデータに変更されていますので、こんな白黒画面となっています。

【2017(平成29)年度7月分税収】※(  )内は前年同月比です。
所得税全体 7月分 3.7兆(102.8%) 累計 5.6兆(104.9%)

 源泉分 7月分 3.22兆(103.1%) 累計 5.15兆(105.5%)
 申告分 7月分 0.48兆(100.9%) 累計 0.46兆(98.9%)

法人税 7月分 △0.013兆(-%) 累計 △0.013兆(-%)

消費税 7月分 1,75兆(105.2%) 累計 1,39兆(95.7%)

一般会計全体 7月分 6.169兆(103.4%) 累計 9,.057兆(104.0%)


【法人税評】

法人税収はまだマイナスをつけていますが、それでもマイナス幅は前年度を下回っていますので、トータルに対する影響は前年度よりも少なくなります。


【所得税評】

また、「所得税」「法人税」「消費税」の中で唯一今年度の「現状」を表している数字が「所得税『源泉分』」です。

勿論ここも「納期の特例を受けている場合」という例外こそあるものの、基本的には今年度の給与所得者全体に対して、実際に支払われた「給与」にかけられた税金ですから、「現状」を表しているという状況に変わりはありません。

そして、その「所得税『源泉分』」の「前年同月比」が7月分で103.1%、累計で105.5%となっています。絶好調ですね。

ちなみにこの「所得税『源泉分』」ですが、昨年度は通年で前年同月比-98.1%と振るわなかった部分でもあります。
日本国民全体に支払われた給与総額が前年割れしたことを示す数字になります。

この部分が4月~7月までの累計で前年同月比105.5%でしたよ、ということです。ちなみに昨年は一昨年と比較すると96.9%。
では一昨年はどうであったのか、と申しますと、累計で4.37兆円。今年度は一昨年と比較して1.02%増加しています。

昨年が振るわなかった分、一昨年の数字をも上回って今年度が実績を上げていることは、やっぱりうれしいですね。


【消費税評】

さて。これが本命ともいえる「消費税」の評価です。
すでにお伝えしています通り、この数字は「昨年度の納税額」を参照して行われている納税額です。

つまり、この数字を見ると、一昨年と昨年の「消費」をリアルに比較することができます。

6月まではこの額がマイナスであり、つまり「納税額」を「還付額」が上回る状態にあったわけですが、7月からはようやくプラスに転じています。

そして、その「7月単月」での消費納税額が前年同月比105.2%だったわけです。この数字が何を表しているのかと申しますと、飽くまで参考値ではあるものの、「一昨年の納税額を昨年の納税額が上回っている」ことを意味します。

勿論7月納税ですから、冒頭にお示しした一覧表で考えますと、昨年の納税額が4800万円を超えていた事業者に限られるわけではありますが。

ちなみに6月分までがマイナスでしたから、消費納税額の7月単月分を7月までの累計が下回るという逆現現象が起きています。
累計では95.7%ですが、これは前年度納税額に対する還付分の影響が大きいと思いますので、現時点ではこの値を深めて考えることに意味はありません。


【一般会計税収評】
さて。それでは最後に一般会計税収全体に対する評価を行ってみたいと思います。

7月分が全体として調子が良かったものですから、一般会計税収トータルでも7月単月での前年同月比はなんと106.1%増となっています。累計でも103.4%増。

ちなみにこの数字、前年度決算ベースで見てみますと、前年同月比98.5%、0.816兆円の前年度割れとなっています。
これを前年度7月の数字で見てみますと、7月単月が5.819兆円、7月迄累計が8.767兆円。

今年度は7月分が6.169兆、一昨年比106.01% 累計 9,.057兆、一昨年比103.3%となっています。

今年度の特徴は、やはり「所得税『源泉分』」が累計ベースで前年度を105.5%と大幅に、更に一昨年も102.1%と上回っている部分にあるのではないでしょうか。

消費税率が5%から8%に引き上げられたのが2014年度(平成26年度)の事。

昨年度(2016年度)の消費税収や所得税収が一昨年度(2015年度)を下回ったことから、「消費増税の影響」を指摘する声もありましたが、今年度の実績を見るとどうもそうではなさそうだ、という様子が見えてきます。

今年度の実績も既に4か月目。「所得税『源泉分』」ですが、実は6月分は単月で前年同月比112.3%、5月分が111.0%となっており、この現象がどうも今月単独の現象ではないらしいということことが分かります。

昨年度の実績が反映されている「消費税収」等、今年度の実績とは呼べない部分も含まれたデータではありますが、「2017(平成29)年度7月分税収」。

中々幸先の良い出足ではないでしょうか?


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