第343回 ロシア革命の財源はどこから?/ユダヤ陰謀論の正体など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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この記事のカテゴリー >>ロシア革命とソビエト連邦誕生に至る経緯


<継承する記事>
第342回 ソビエト連邦誕生までの経緯を復習する

さて。今回のシリーズに於きまして、前回の記事で私の関心のある4つのテーマを掲載しました。

 1.ボリシェヴィキの活動資金について。

 2.ウクライナについて。

 3.「ロシア内戦」の経過とソビエト連邦が成立するまでの経緯。

 4.「コミンテルン」発足に至る経緯。

この4つのテーマの内、今回は1つ目、「ボリシェヴィキ」の活動資金について、記事にしてみたいと思います。

シリーズ冒頭の記事 に於きまして、元ソ連外交官の講演 について記した記事を参考に、また続く第293回の記事 では「そもそもロシア帝国が崩壊し、共産化したのは『ロシア人とユダヤ人との対立』の結果である、という結論」を導き出すために作成するものである、ということにも言及しました。

ただ、現時点ではこの仮説を裏付けることの出来る明確な根拠のある情報には出会っていません。
しかし、今回の記事は少しこの「裏付け」ともなるかもしれない要素を含んでいます。


アメリカンインターナショナルコミュニケーション

そもそも私がなぜ「ボリシェヴィキの活動資金について」関心を持ったのか。

言われてみれば確かに疑問を持つべき部分ではあるのですが、「ロシア革命」と「ソ連の誕生」を調べていて、ロシア革命に於いて、レーニンとトロツキーが率いた「ボリシェヴィキ」に対して資金援助を行った投資会社があったらしい、という情報に出会いました。

この投資会社の名前がサブタイトルに記した「アメリカンインターナショナルコーポレーション」略して「AIC」という名前の会社です。

調べてみるのですが、どうもこのAICについては客観的に調査することの出来る情報に巡り合いません。

ただ、客観的な情報として、このAICの社長が「フランク・A・バンダーリップ」という人物であり、彼の名前で調べると、彼が創設した会社として「American International Corporation」とう名称が登場し、またWikiベースではありますが、AICが設立された年として1915年という年号も出てきますので、少なくともボリシェヴィキに資金援助が出来る時期に「アメリカンインターナショナルコーポレーション」という会社が存在していた、ということだけは裏付けることが出来るかと思います。

私が関心を持ったのは、飽くまでWikiベースではありますが、AICへの出資者として、「ジョン・モルガン」、「ロックフェラー」、「ジェームズ・スティルマン」という3人の名前が挙がっているところです。

とくに「モルガン」や「ロックフェラー」という名前は、シリーズ中では 第297回の記事 で若干触れていますが、日露戦争に於いて、資金を求めた高橋是清が融資を求めた相手としてご紹介した「ロスチャイルド」と共に、現在でもアメリカの中央銀行であるFRBに対して出資をしている、「国際金融機関」につながる名前です。

そして、所謂「ユダヤ陰謀論」を唱えたがる人たちの中では必ず登場する名前でもあります。

「AIC」とは、そんなモルガンやロックフェラーらが出資してアメリカのニューヨークに設立した投資会社なんですね。

これに関連して、冒頭に触れた 元ソ連外交官の講演 について触れたブログでは、以下のような記述がみられます。

この10月革命はユダヤ人による革命であった。これは疑いの余地がない。いうまでもなく、革命を指導した者のほとんどがユダヤ人だからである。10月革命の前に、トロツキーをリーダーとする70人のユダヤ人グループが、ニューヨークからやって来ていた。アメリカのユダヤ人資本家ヤコブ・シフは、このトロツキーのグループを支援していた。

そのときロシアは、ドイツとの戦争の真っ最中であった。第一次世界大戦である。ドイツの方面からも、レーニンのグループがロシアに入った。このグループもまた、ほとんどがユダヤ人だった。10月革命は、アメリカとドイツの金によってユダヤ人が実行した革命であった。

少し回りくどく記されていますね。

Wikiにてトロツキーの動向を見てみますと、トロツキーは 

ロシア第一革命 が勃発した後、ロシアに帰国し、「サンクトペテルブルク・ソビエト」の指導者となる
・12月、逮捕されてシベリアへ終身流刑にされるものの、護送中に脱走、ウィーンへと亡命
・第一次世界大戦勃発後、スイス、フランスへと居住地を移すものの、1915年、フランスを追放されスペイン経由でニューヨークに映る

とあります。つまり、この時トロツキーはモルガンやロックフェラー等の国際金融機関とのコネクションを作り、二月革命 の勃発を受けてロシアに舞い戻ってたわけです。

ちなみに元ソ連外交官の講演中に登場する「ヤコブ・シフ」とは、日露戦争勃発に於いて、ロスチャイルドが高橋是清に紹介したアメリカの銀行家でもあります。

元ソ連外交官である「アレキサンドル・イワノフ」氏やユダヤ陰謀論者の考え方では、トロツキーがユダヤ人であり、モルガンやロックフェラーらもまたユダヤ人であることから、「ユダヤ人であるトロツキーをAICが資金援助してロシア革命を成功させた」という印象を持たせている印象を受けます。

一方でこちらの記事 等ではこれをユダヤ人の復讐劇とはせず、「ウォール街の銀行からによるビジネス」であったとする主張もあります。

ただ、私の考え方としては、ロスチャイルドがヤコブ=シフを是清に紹介した理由の一つとして、ロシアにおけるユダヤ人の迫害=ポグロムが行われていたことがあったことを考えると、投資家たちの中に「ロシア人に対する復讐心」の様なものがあったのではないか、とする考え方もできなくはないかな、と思います。

ただ、レーニンやトロツキーが「ユダヤ人」としてのイデオロギーでロシア革命(10月革命)を実施した、という考え方はちょっと無理があるのではないか、と思いますね。


「シオンの議定書」

シオンの議定書

さて、このサブタイトル。実は「ボリシェヴィキの活動資金」というテーマとは直接関係はないのですが、本タイトルとしてあげました、もう一つのテーマ、「ユダヤ陰謀論の正体」。こちらにかかってくる情報になります。

「ユダヤ陰謀論」って何? って思う人もいるかもしれませんね。

簡単に言うと、ユダヤ人には「選民思想」という考え方があり、ユダヤ人こそが神に選ばれた民族で、世界の終末に於いて、ユダヤ人だけが救われる・・・といった考え方があることが基本ベースになっていて、ここから「ユダヤ人が裏社会を支配している」といった考え方にもつながっています。

で、今回ご紹介するこの「シオンの議定書」なのですが、どうもこの「シオンの議定書」こそがこの「ユダヤ陰謀論」の発端になっているのではないか・・・という考えに私自身がたどり着いたわけです。

Wikiベースではありますが、そもそもこの「シオンの議定書」は「1897年8月29日から31日にかけてスイスのバーゼルで開かれた第一回シオニスト会議の席上で発表された「シオン二十四人の長老」による決議文であるという体裁をとっている」と記されています。

そしてその決議分が「1902年にロシア人の反ユダヤ主義者により捏造された」ものであると記されています。

この「シオンの議定書」は、まだニコライ二世が健全で、「皇帝」として存在していた時代に、ニコライ二世に対して献上するために作成されたもので、「帝政ロシアに対する不満をユダヤ人に向けさせるために作成されたもの」なのだそうです。

内容としては『マキャベリとモンテスキューの地獄での対話』という書物があり、これがマキャベリ という政治思想家とナポレオン三世の「地獄対話」を収録したもの。

ナポレオン3世の「非民主的政策と世界征服への欲望」を揶揄する様な内容になっているのだそうですが、この書物で、「ナポレオン3世」と記されている部分を全て「ユダヤ人」と置き換えている文章を大幅に加筆されたもの、なのだそうです。

Wikiの内容から判断すると、この書物を改ざんした人物がオフラーナ在パリ部長のピョートル・ラチコフスキーという人物で、元となった書物が発見されたのが彼が家宅捜索を行ったエリ・ド・シオンといいう人物の家。

で、ラチコフスキーが改ざんした文書に「セルゲイ・ニルス」という人物が序文を付け加えたもの。これがニコライ二世に献上される予定だったのだそうです。

で、この書物をロシア第一革命当時に

『諸悪の根源——ヨーロッパ、とりわけロシアの社会の現在の無秩序の原因は奈辺にあるのか? フリーメーソン世界連合の新旧議定書よりの抜粋』

とのタイトルでその完全版を収録した冊子が発行されました。で、この文書がロシア革命当時、日本を含めた全世界に広まります。


ただ、元ネタが『マキャベリとモンテスキューの地獄での対話』であり、これと比較した内容をイギリスの新聞「タイムズ」が報道し、ねつ造されたものであることを暴露。

一気にその熱は冷めていくわけですが・・・ねぇ。日本の陰謀論者の皆さん。


タイムズが暴露するのが1921年の事なのですが、その数年前。日本が「シベリア出兵」をした折、多くの「白軍兵士」がこの書物を保有しており、日本人はこの書物に触れることになります。

陸軍のロシア語教官であった樋口艶之助という人物がこの書籍を翻訳し、日本で出版。
また、安江仙弘という人物もシベリア出兵からの帰国後、包荒子というペンネームで『世界革命之裏面』という書物を出版し、書物内で議定書を紹介します。

これ以外にも複数の日本人が議定書を翻訳し日本で出版するわけですが、先ほどご紹介した安江仙弘や同じく議定書を翻訳した経験のある犬塚惟重という人物は、逆に「日ユ同祖論」、つまり「日本とユダヤ人は実は祖先が同じであり、同朋である」という主張を展開し、ドイツ人の虐待からユダヤ人を救出。ユダヤ資本を満州に招き入れようとします。

「『マッソン結社の陰謀』および『シオン議定書』と題するパンフレット」が教育界にも配布されるなどし、これが日本国内における「陰謀論」の元祖となるわけですね。


非常にぶっちゃけた表現をすると、ユダヤ陰謀論の原型となった「シオンの議定書」とは、大川隆法が霊と対話する形式で発効した書籍の様なものを更に改ざんして作成されたもの・・・だったわけですね。

これを100%と信頼するとすれば、青木理や菅野完らが発行している「日本会議本」の様なもので、フィクション要素満載の情報であった・・・ということになりますね。ふ~む。。。

私も一時期この「ユダヤ陰謀論」に染まっていた時期もありましたし、この情報に出会うまで、「そういう話があっておおかしくはないよな」と、半ば信じていた部分もありましたが、まぁ、一気に目が覚めた気がします。


私がこの記事を作成しようと考えたことには、一つの理由があります。

現在、ネット上で「陰謀論」を唱える人を見かけませんか?
私が記した「ユダヤ陰謀論」だけではありません。散々野党連中が盛り立てている「加計・森友」問題にしても、「あれは安倍首相の陰謀だ!」という雰囲気を覚えませんか?

「日本会議秘密結社説」もまた同様です。

そして、この様な主張を唱える人たちの支持層を追いかけていくと、九分九厘たどり着くのが「小沢一郎」という人物です。

私、別に小沢一郎そのものがそんな陰謀論者であるだとかそういうことを言いたいわけではありません。ですが、小沢一郎の支持層にはそういった「陰謀論者」が多いことは間違いのない事実なんです。

「この人の主張、正しいかもしれないけど、なんだかおかしいな・・・」と感じたとき。試しに鎌をかけてみてください。「あなたの支持している政治家は誰ですか?」と。

恐らくかなりの確率で「小沢一郎」の名が出てきます。
あなたはマスコミによって世論誘導されていませんか?

↑こちらは私がかつて作成していたブログの1ページです。「根拠」となる情報となるかどうかは受け止める方次第だと思います。
作成したのは2012年9月の事ですから、5年近く昔の記事です。

日にちは随分と経過していますが、現在でもSNS等で討論したり情報を閲覧したりする中で、当時と同様な「違和感」を覚えることは、未だにあります。

「共産党」は非常にわかりやすいですから、警戒もしやすいと思います。ですが、「小沢一郎の影響」は一見すると正しくも見えてしまいます。例えば「加計問題」に於いて、愛媛県今治市で活動しているとある団体があります。

一見すると正しく見える情報ですが、よくよく確認すると違和感を覚える。そんな情報です。

彼らは「共産党」に影響を受けているわけではありません。小沢一郎なのです。

もしこの記事を読んでいただいている方で、お近くに「小沢一郎側の主張」を述べる人に出会ったら要注意です。

彼らは「他人の主張」を簡単に取り込んで、あたかも自分自身の主張であったかのようにして手のひらを返してくるケースも多々、あります。もしお知り合いの方が取り込まれそうになっているな・・・と気づかれたときはきちんとした情報を相手の方に与え、取り込まれてしまわない様、未然に対処されることを私はお勧めします。


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