第336回 平成29年(2017年)度5月の消費者物価指数の見方など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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この記事のカテゴリー >>「物価」の見方


毎度おなじみとなりました、月末の消費者物価指数に関する記事です。

原油価格が消費者物価指数を引き下げる起因となる時代は終わり、物価を見る際の不必要な「勘違い」もされなくなりましたので、記事の重要度としてはランクが下がったとは思っているのですが、それでも私たち日本国民の生活水準を正確に理解する上では必要な一つの「指標」である消費者物価指数。

2017年度5月の統計データが発表されましたので、改めて記事にしたいと思います。

私が消費者物価指数を見る際に大切にしている基本情報を冒頭に記しておきます。

・海外需要の影響を受けやすい「エネルギー」の物価は除外する必要がある

・天候によって、「需要」とは関係のない指標が出る「生鮮食品」の物価は除外する必要がある

・海外の水準と比較するために設定された、実際には存在しない数字である「持家の帰属家賃」は除外する必要がある。

これが私の大切にしている物価水準の基本情報です。

同じカテゴリー 「物価」の見方 の中で何度も記していますように、2017年(2016年度)1月の消費者物価指数 より、これまで「食料及びエネルギーを除く総合」として掲載されていた「コアコアCPI」が、「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」に変わりました。

これによってこれまでのコアコアCPIよりもより私たちの経済状況を反映した結果を「消費者物価」としてみることができる様になりました。ただ、それでも「持家の帰属家賃」というノイズが入っていますから、注意してみる必要があります。


平成29年(2017年)度5月の消費者物価指数

【消費者物価指数(総合)の前年同月比】※( )内は2017年4月の前年同月比です。
総合(ウェイト:10000)
0.2(0.3)

生鮮食品を除く総合(ウェイト:9586)
0.4 (0.3)

持家の帰属家賃を除く総合(ウェイト:8501)
0.5(0.5)

持家の帰属家賃及び生鮮食品を除く総合(ウェイト:8087)
0.6(0.4)

生鮮食品及びエネルギーを除く総合(ウェイト:8802)
0.0 (0.0)

5月度の課題は4月度と一緒ですね。「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」が横ばいです。
横ばいというのは4月と比較してもそうなのですが、「前年同月比」で0.0%ですから、前年度と比較しても横ばい。つまり、「消費者物価指数」で見る限り、「物価」が成長できていないということです。

4月度の消費者物価指数 の記事でも同様な内容を述べたとは思うのですが、この「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」。

今年の2月までは辛うじてプラス成長を続けていたのですが、3月に至ってついに前年度割れ。4月、5月とマイナス成長こそ避けられているものの、0.0%の横ばい。

実は「物価」ベースで見る限り、アベノミクスは「深刻」とまでもは言わないまでも、「次の一手」を打ちつ必要がある状況にまでは来ているのです。「金融緩和」による期待インフレ率の維持にも限界がありますからね。

ちょっと愚痴みたいになりますが、ほんとに今は森友だ加計だとお騒ぎしている暇など本当はないんです。このままアベノミクスによる経済成長を失速させてしまわない様、本当に国会予算委員会で話し合わなければならない課題はここにあります。

念のために申し上げておきますと、3月のマイナス成長は「持家の帰属家賃」を除けばプラス成長しています。

4月はエネルギー価格と持家に帰属する家賃、生鮮食品のノイズを全て除くとおそらくマイナス成長していますが、その理由は「衣類」の内の季節もの、そして家電の内「エアコン」などの季節ものの影響が大きかったですから、物価が下落しているにはしているなりのきちんとした理由があります。

ただ、それでもかつてのような勢いがなくなっていることは確かです。だからこそ「次の一手」が必要なんですけどね。


【消費者物価指数(10大費目別)の前年同月比】※( )内は2017年4月の前年同月比です。
食料 ウェイト:2623
0.8(0.9)

 生鮮食品 ウェイト:414
 0.4(1.8)
 生鮮食品を除く食料 ウェイト:2209
  0.8(0.8)

住居 ウェイト:2087
-0.2(-0.2)

 持家の帰属家賃を除く住居 ウェイト:589
  0.1(0.1)

光熱・水道 ウェイト:745
2.2 (0.9)

家具・家事用品 ウェイト:348
-1.1(-0.9)

被服及び履物 ウェイト:412
0.1(-0.1)

保健医療 ウェイト:430
0.3(0.2)

交通・通信 ウェイト:
0.3(0.3)

教育 ウェイト:316
0.6(0.7)

教養娯楽 ウェイト:989
0.6(0.6)

諸雑費 ウェイト:574
0.1(0.2)

4月度に昨対マイナスを付けた「被服及び履物」ですが、今月は無事プラスに回復。とはいえ未だ前年同月比0.1%と勢いに陰りが見えることは事実です。

【消費者物価指数(被服及び履物)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。

ファッション

被服及び履物(ウェイト:412)
0.1(-0.1)

 衣料(ウェイト:174)
 0.2(-0.2)

  和服(ウェイト:6)
  0.2(0.2)
  洋服(ウェイト:167)
  0.2(-0.2)

 シャツ・セーター・下着類(ウェイト:123)
 -0.6(-0.7)

  シャツ・セーター類(ウェイト:87)
  -1.1(-1.2) 
  下着類(ウェイト:36)
  0.6(0.5)

 履物類(ウェイト:58)
 0.8(1.3)

 他の被服(ウェイト:34)
 -0.3(-0.2)

 被服関連サービス(ウェイト:24)
 0.8(0.8)

被服及び履物全体で見ますと、「衣料」の内、主力である「洋服」が-0.2から0.2に回復しており、これが被服及び履物全体をひきあげる主要因となっています。

一方、「シャツ・セーター類」が衣類物価を下落させる要因となっていますが、ここには季節ものである「セーター」が含まれていますので、大きく気に掛ける必要はないように思います。

「洋服」の回復が待たれるところですね。

【消費者物価指数(家事用耐久財)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
エアコン

家庭用耐久財(ウェイト:111)
-2.2(-2.2)

 家事用耐久財(ウェイト:57)
 -4.0(-3.7)

  電子レンジ(ウェイト:4)
  -10.3(-14.9)

  電気炊飯器(ウェイト:11)
  2.2(4.7)

  ガステーブル(ウェイト:3)
  5.0(4.2)

  電気冷蔵庫(ウェイト:16)
  -7.7(-8.4)

  電気掃除機(ウェイト:9)
  6.6(12.0)

  電気洗濯機(全自動洗濯機)(ウェイト:7)
  -18.6(-19.7)

  電気洗濯機(洗濯乾燥機)(ウェイト:7)
  -3.3(-5.1)

  冷暖房用器具(ウェイト:37)
  -1.7(-2.3)

   ルームエアコン(ウェイト:30)
   -2.6(-3.1)

   温風ヒーター(4)
   -1.1(-1.1)

   空気清浄機(3)
   7.7(4.7)

  一般家具(18)
  2.0(2.7)

   整理だんす(5)
   1.7(2.3)

   食堂セット(9)
   2.9(3.5)

   食器戸棚(4)
   0.2(1.6)

物価の足を引っ張る主要因となっている「家具・家事用品」の内、「家事用耐久財」。
ですが、4月度に物価マイナス成長を記録していた家電製品も、5月は軒並みそのマイナス幅を縮小させています。

「家事用耐久財」が0.3%悪化した理由としては、物価が下落する品目よりも、物価が上昇している品目の上昇幅が縮小しているところに原因があるようです。ただ、それでも殆どの品目が1%を超える物価上昇を記録していますから、物価が上昇している品目の事を気にする必要はないかと思います。

やはりネックとなるのは「家電製品」たちですね。


この他、「住居」がマイナスを記録していますが、「持家に帰属する家賃」を除けば0.1%のプラス成長を記録しており、今回の「10大費目」に於いてマイナスを記録したのは「家具・家事用品」のみ。

ただ、それでも全体として「伸び悩んでいる」のは明らかで、安倍内閣らしい「新たなる一手」を本当に心待ちにしています。

国民の生活の基盤は、「森友」や「加計」の「忖度」を問題視するのではなく、その「忖度」こそがまさに「地方創生」としての役割をになっており、私たち日本国民の生活水準を引き上げる為の大きな役割を果たしていることを認めることにこそあります。

「野党」の役割は国会をひっちゃかめっちゃかにかき乱すことにあるのではなく、政府の政策を私たち一般国民が理解できるように質疑を行い、本当に問題なのは何なのかということをわかりやすくするためにあります。

「党利党略」しか頭にない三流野党には、さっさと「国会」という舞台から消え去ってほしいですね。


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