第325回 2016(平成28)年度4月分所得・法人・消費税収が発表されましたなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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さて。本日は2017年6月4日ですが、6月の月初に、2016年度4月分税収が公表されています。

第317回の記事 でお伝えしましたが、2016年度9月まで、ほぼ毎月記事にしていた税収の話題なのですが、消費税の納税方法の観点から、毎月記事を更新することそのものに意味がないことに気づかされてしまったため、それ以降は税収に関連した記事を中断していました。

理由は 第317回の記事 をご参照いただければと思います。

ただ、いよいよ先月、2016年度3月より、2016年度の実績に伴った消費納税が本格的に行われ始めたのではないか、と推測されるため、先月より再び記事を作成しています。

政府会計年度に於ける2016年度は実際には3月で終了するのですが、税収に関しては特に法人税、及び消費税の申告期限が、「事業年度終了の日の翌日から2か月以内」となっていますので、税収の会計年度は5月迄継続します。

他の税収に関しましても、遅れて納税されるケースもありますので、他の税収に関しても5月迄納税額は増加しています。

さて、それでは2016年度4月税収を見てみましょう。

【2016年度4月分税収】
2016年度4月分税収


私がこの「税収」にこだわるのは、私がこのブログで年間を通じて掲載している「GDP」や「消費者物価」、「賃金」などの統計に比べて、この「税収」という項目は、正確な「実数」であるから。

GDPや消費者物価、賃金等あくまでも「アンケート結果」に基づいて計測し、統計的手法を用いて算出した「概数」でしかありません。その数字が本当にあっているのかどうかを知る方法など、政府機関も含めて誰も持ち合わせていないのです。

ところが、この「税収」だけは違います。
実際に企業が営業活動に応じて手にした売り上げや利益の中から、実際に納税した金額を集計して計測した「実数」なのです。

もちろん納税する側が正確に申告し、納税しているのかという問題はありますが、その部分を除けば「税収」ほどその年度内の経済状況を正確に反映しているものはありません。私が統計指標として「税収」を大切にしている最大の理由はこれです。

また、同時に既に述べていますように、「税収」はその項目によって集計方法や納税するためのルールが異なりますから、最終月、5月の時点で大どんでん返しがあることもありますので、税収からその年度の景気を予測する私としましては、本当にこのデータを示すのは、「戦々恐々」です。

では、4月度の税収の内、3大税収である「所得税」「法人税」「消費税」をピックアップしてみましょう。

【2016年度3月分税収】
所得税合計
4月分 2,654,259 前年同月比 100.9←117.2
累計 17,535,996 前年同月比  98.9←98.5
予算前年度比 99.5% 進捗 99.0% 前年度 99.6%

 源泉徴収分
 4月分 1,142,385 前年同月比 102.6←123.8
 累計 14,475,021 前年同月比  98.1←97.7
 予算前年度比 99.2% 進捗 98.8% 前年度 98.1%

 確定申告分
 4月分 363,233 前年同月比 99.6←111.5
 累計 1,511,874 前年同月比 103.0←106.5
 予算前年度比 100.7% 進捗 100.2% 前年度 98.0%

法人税 
4月分 411,243 前年同月比 91.6←110.6
累計 5,593,693 前年同月比 94.1←94.3
予算前年度比 102.9% 進捗 53.9% 前年度 58.9%
消費税
4月分 1,795,323 前年同月比 101.9←100.4
累計 14,250,596 前年同月比 96.6←95.8
予算前年度比 96.4% 進捗 84.8% 前年度 84.7%

一般会計税収総額
4月分 5,510,848 前年同月比  100.2←101.5
累計 47,580,778 前年同月比  97.9←97.7
予算前年度比 99.2% 進捗 85.2% 前年度 86.3%

さて。中々微妙な数字ですね・・・。
「所得税」に関しましては、年間を通じて最も大きな数字が出てくる月が4月、つまり今回の統計結果となっています。
前年度比として0.4%足りていませんが、5月度でどこまでこの数字をカバーできるかが肝ですね。

「所得税」の中でも確定申告分は累計で前年度比103%を達成しており、所得税の予算前年度比が100.7%、この数字に対する進捗割合が100.2%となっていますので、既に前年度をオーバーしていることが確定しています。

「法人税」と「消費税」の税収が年間で最も大きくなるのは次月である5月。

一般会計税収総額は前年度比97.9%。その額は約1兆円です。
法人税が▲3746億円、消費税▲5090億円。

所得税源泉徴収分差額が▲2871億円所得税申告分が+882億円。所得税全体としては▲1988億円。
所得税5月分は毎年全体で700億円~800億円ですから、どう頑張っても所得税全体でのマイナス分を取り返すことは難しいと思われます。

つまり、所得税収は前年度割れ。この理由として、私が居住する四国の所得税状況として、事業主が納める申告分所得税は増えたものの、投資から生まれる所得税が減少したため、前年度割れをした、との報道がありました。つまり、実体経済によらない、金融頼みで収益を得ていた人たちの所得が減収したということです。

これを見ても、私がさんざんお伝えしている通り、「金融頼み」ではなく、「労働の対価」として支払われる「給与」や「経営」によって所得を得ることが大切であることがよくわかります。

話が少しそれましたが、所得税で落とすことがほぼ確定している税収分を果たして法人税及び消費税で賄うことが出来るのか。この差額を5月一月で解消できるのか、という部分が見所ですね。

ちなみに、2015年度5月のデータによりますと、法人税収は4兆5889億円。消費税収は4兆1253億円。共に4兆円を上回る税収です。この2税で、4月分で前年度割れしている1兆円分を補てんすることが出来るのか。

本当にドキドキものです。


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