第317回 2016(平成28)年度3月分所得・法人・消費税収が発表されましたなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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この記事のカテゴリー >>日本の税収の見方


カテゴリー名を長らく 消費増税問題 としていたのですが、カテゴリー名としては対象を限定してしまうので、「日本の税収の見方」へとカテゴリー名を修正しました。

改めて、2016年度3月分所得税・法人税・消費税に関する記事を掲載したいと思います。


税収に関しては、2016年9月までほぼ毎月記事にしていたのですが、税収を毎月記事にすることそのものに、余り意味がないことに気づいてしまったため、10月以降はこれを記事にすることを中断していました。

その最大の理由は「消費税」の納税方法にあります。

消費税は、前年度の納税額に応じて「毎月納税」「二カ月ごとに納税」「半年に一度納税」「年に一度納税」という4つのパターンがあります。

前年度の納税額が大きければ大きいほど納税回数が多くなるのですが、その納税額は「1年間の納税額を均等割りした金額」となります。

ですが、1年間で納税しなければならない納税額が一体いくらになるのか。これはその年度が終了しなければわかりません。
解らない以上、均等割りして納税することは不可能ですので、そこでその納税額は「前年度の納税額を参考に」納税してかまわないということになっています。

つまり、前年度1年間の納税額を均等割りし、最終付きに不足する分はまとめて納税したので構わない、というやり方です。
逆に多く納税しすぎていた場合は最終月の納税額が少なくなるわけです。

ということは、毎月収められている「消費納税額」は、今年度の収益に基づくものではなく、前年度の納税額に基づくもの。
つまり、まったく参考にならない額である・・・ということに私は気づかされてしまいました。

以来私は税収について記事にすることを中断したわけです。
ところが、ついにその「年度」の納税額が一体いくらになるのか・・・ということがわかる時が来ました。

それが今月です。もちろん既にお伝えしました様に、消費税の納税は2か月遅れても構わないことになっていますから、年度の納税額がはっきりしたからと言って、全社きちんとした額を納めるわけではありませんが、3月に納税された金額を参考にすれば、通年で納税される金額が一体どの程度になるのか、その予測がつくことになるのです。

また、これ以外にも

【所得税の申告期限】
源泉徴収分 毎月翌10日

 納期の特例を受けている場合(平成28年度の場合)
 1月~6月分・・・7月11日 7月~12月分・・・1月20日

確定申告分 3月15日

 予定納税 第1期・・・8月1日 第2期・・・11月30日

【法人税の申告期限】
事業年度終了の日の翌月から2か月以内

等となっており、毎月現状を把握できるのは源泉徴収分のみで、法人に関して言えば所得税は政府会計年度、法人税は事業会計年度が終了しなければ全体の納税額は解らない為、特に事業会計年度が集中すると考えられる3月末まで待つことで、年度通年の「税収」の見込みが立つこととなるわけですね。

要は、税金は基本的に年に1回納められるものであり、その期限が集中するのが3月であるため、3月にならなければその年度の「税収」は見込みがつかない、ということです。


で、その2016年度3月のデータがようやく出て来ました。

2016年度3月税収

一覧で書き出してみます。

【2016年度3月分税収】
所得税合計
3月分 718,068 前年同月比 117.2 ←105.9
累計 14,881,737 前年同月比 98.5 ←97.7

 源泉徴収分
 3月分 354,835 前年同月比 123.8 ←107.8
 累計 13,332,636 前年同月比 97.7 ←97.1

 確定申告分
 3月分 363,233 前年同月比 111.5 ←94.9
 累計 1,549,101 前年同月比 106.5 ←105.0

法人税 
3月分 218,714 前年同月比 110.6 ←105.0
累計 5,593,693 前年同月比 94.3 ←93.7

消費税
3月分 827,703 前年同月比 100.4 ←98.7
累計 12,455,894 前年同月比 95.8 ←95.5

一般会計税収総額
3月分 2,791,756 前年同月比 105.1 ←101.5
累計 42,072,523 前年同月比 97.7 ←97.1

さて。私としてはこの「税収予測」に関して、前回思いっきり外してしまった経験があるのでこの様な形で予測を行う事には戦々恐々なのですが・・・

ご覧の通り、3月の数字は全て2月分より改善していますから、当然累計でも改善されています。
私がなぜこの「税収」にこだわるのか。

これはカテゴリー名が以前は「消費増税問題」としていたことからもご推察いただけるかもしれませんが、私がチェックしているのは、安倍内閣に於いて「消費増税」が行われた結果、日本の「消費」は減退するのかどうかということです。

特に「消費税」というのは、日本国民が起こした「消費」にかけられる税金ですから、消費税収から逆算することで日本国全体で起きた「消費」総額をを求めることが出来ます。

例えば私がずっとこだわって記事にしている「消費者物価指数」や、その他統計局が発表している「家計消費」などのデータで日本国内で起きている「消費」を知ることができる・・・と一般的には思われているわけですが、実際にはこれらのデータは大元となっている情報が「アンケート結果」ですから、その信憑性ははっきり言うと「参考程度」にしかならない数字です。

ですが、「消費税収」に関してはこのあたりとても正直です。
勿論「消費」を起こすのは家計だけではありません。当然「企業」や「政府」も起こすわけですが、GDPデータ等から見てもその大半を「家計」が起こしていることは想像に難くありません。

つまり、「消費税収」が年間を通じて増えているのか、減っているのかということを調べることで、一年間の消費が増えたのか、それとも減ったのかということを知ることができるのです。

時間的イレギュラーや、必ずしも申告者が正確に申告するわけではないことなど、正確にならない要素もありはしますが、特に1年間待ち続けることで、少なくとも「時間的イレギュラー」は解消できますし、アンケート結果に頼った消費者物価や家計消費などに比べれば、よほどその信憑性は高い、と私は考えています。


一般会計税収全体としては、2016年11月まで2015年度比で政府は102.3%の予算を組んでいたわけですが、法人税収の伸び悩みなどから、途中でその目標を99.2%に下方修正しました。

このことで野党やその野党を指示している面々からは「アベノミクスの失敗だ」とか、また元々安倍内閣を支持していながら、消費増税に伴って手のひらを返した面々からは、「消費増税のせいだ」といった批判を受けたわけですが、既にお伝えした様に月ごとに正確な税収が反映されていたのは「源泉徴収分」のみ。

それ以外の数字は3月のデータが全てで揃うまで(2か月のタイムラグを合わせて5月のデータが出てくるまで)、信憑性のある税収の評価はできません。

ですので、個人的には目標を下げる必要などなったのではないか・・・とも思っているわけですが、これもまた5月が到来するまでは何とも言えませんね。

ただ、少なくとも3月のデータで見る限り、主要三税、「所得」「法人」「消費税」そして「一般会計税収総合」は全て前年度の数字を上回っています。

私にとって特に「消費税収」と「一般会計税収総合」はアベノミクスの成否を判断する上での試金石。
三月のデータを見る限りでは、4月、5月と一気に納税が行われるのではないか・・・と考えています。

両月の結果をハラハラしながら見守りたいとおもいます。


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