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第285回 森友学園問題報道と瑕疵担保責任免責/西田昌司議員質疑よりなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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この記事のカテゴリー >>森友学園問題



私としましては、記事にする内容として、できれば将来に亘って、私のブログを訪れた方にとって、未来に於いても価値のある記事を作成することをモットーとしています。

ただ、やはりこの問題。非常に話題とされていますし、個人的にこの問題はもう一つ、大切な問題を抱えていると思いますので、あえて私のブログでも取り上げてみたいと思います。

しかし私のブログとしては、例えば大東亜戦争に至るシリーズ の中でも重要視していましたように、私が記した記事が、後程間違いであったことが分かったとか、そういう事が起きることは極力避けたいと考えています。

何時か記事にしたいと思いつつも、中々本当のところが見えてきませんでしたので、ブログとしてこの話題に触れることはしてきませんでした。

ですが、今回引用しています、自民党西田昌司議員の質疑内容は非常にわかりやすく、なるほどな、と思える部分も非常に多くありましたのでこの動画をベースとして今回の記事は作成したいと思います。


「森友学園問題」とは何か?

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画像は森友学園が運営し、開校予定の「瑞穂の國記念小學院」ホームページ より拝借しました。

単純に言えば、『学校法人である「森友学園」』が、大阪府豊中市の国有地を取得し、大阪市の認可を受けた上で取得した元国有地に「瑞穂の國小學院」を建立し、ここで教育機関としての「小学校」を運営することを予定していた、という話。

そして、この用地取得金額として、元々の鑑定額である9億5000万円から、なんと8億円も値引きして森友学園側に売却されており、この値引き金額が問題である、ということがマスコミ等で広く喧伝されました。

そう。「喧伝」されたのです。

その後、森友学園に於ける教育姿勢等が報道され、日本国民に対して森友学園に対するネガティブな印象を刷り込んだ上で、更にここに安倍首相や明恵夫人が絡んであることを報道し、森友学園の用地取得に関連して、「何等かの政治的圧力があったのではないか」と、この様に報道したのです。

報道しましたし、民進・共産を初めとする、一部を除く野党は国会・予算委員会に於いてこのことを激しく追及しましたし、現在も激しく追及しています。

ですが、西田議員の説明とそれに対する財務省・航空局側の答弁を見ていますと、どうも事情がまったく違うらしい、という部分が見えてきました。

西田議員の説明の中で、「瑕疵担保責任」という言葉が頻繁に登場しますので、まずはこの用語解説を先に行います。


瑕疵担保責任と8億円の値引きが行われた本当の理由

西田議員が解説している「瑕疵担保責任」。「不動産用語辞典によりますと、以下の様に記されています。

【瑕疵担保責任】
売買の対象物に隠れた瑕疵(=外部から容易に発見できない欠陥)がある場合、売主が買主に対してその責任を負うことを「瑕疵担保責任」といいます。

隠れた瑕疵があった場合、買主は、売主に対して契約解除や損害賠償の請求を主張することができます。

なお、契約解除や損害賠償の請求ができるのは、買主が契約の際に瑕疵の存在を知らなかった場合で、かつ、知らなかったことについて買主に落ち度がない場合となります。一般的に、構造部分の欠陥や建物の雨漏りなどが隠れた瑕疵に該当します。

この場合は「不動産」が対象となりますが、今回のケースでいえば、政府より森友学園が取得した国有地の中に、「欠陥」があった場合、森友学園が政府側に契約解除や損害賠償の請求を行う事が出来る、ということになります。

元々政府側は森友学園との間で対象となる土地に対して貸し付け契約を結んでおり、貸し付けた土地に対して森友学園は小学校の建設工事を進めていました。

土地は元々沼地であり、貸し付け契約を結んだ時点で表層部分には埋設物(つまりはゴミ)があることが解っていて、貸付契約を結んだ時点でその撤去費用は見積もられていました。

後日売買契約が結ばれることも事前に決められていましたので、売買時に実際の土地評価額より表層部分のごみを撤去する際にかかった実費を差し引いて売買契約が結ばれることも事前に決められていました。

この時に実際にかかった表層部分の撤去費用が1億3千万円です。
ところが、貸付契約を結んだ後、撤去作用を行う中で、その更に深い部分にも別途ゴミが発見されます。

ここで登場するのが「瑕疵担保責任」。

つまり、埋設物撤去作業を行う中で新たに発見された埋設物を撤去するためにかかる費用と、仮にこの埋設物を撤去するために時間が必要となり、既に児童の募集も開始し、建設作業も進められ、開校に向けた準備も進められる中で開校が遅れる様な事になれば、民法に規定された瑕疵担保責任により、損害賠償に応じなければならなくなる可能性が出て来たわけです。

そこで、財務局より森友学園側に提案されたのが「瑕疵担保責任『免責』契約」。
埋設物撤去作業は森友学園側の責任で行ってもらうこととし、この後更にまだ見つかっていない埋設物が発見されたとしても、今回発見された埋設物撤去作業により開校が遅れたとしても、政府側は一切の責任を負担しませんよ、という契約です。


森友学園の得た「利益」とは?

さて。では、9億5300万円の土地を1億5000万円で手にしたことで、森友学園側は何か特別な利益を得たのでしょうか。


多分、それなりの見識のある皆さんなら、きっと口に含んだコーヒーを吹き出したくなる思いがすると思います。

と同時に、この程度の理解力しかない人間が、野党第一党の党首を務めているのか・・・と。
私たち素人でも理解できる内容です。

森友学園は、9億5300万円の土地を1億5000万円で取得したことで、何か得をするのでしょうか?

仮に森友学園がこのゴミを撤去した場合、森友学園はその撤去にかかる金額を実際に負担する必要があります。
そして、仮にこの土地からゴミが撤去されたとしても撤去しただけでは土地の価格は9億円にまで回復することはありません。

撤去した上で埋め戻し、子どもたちが安全に利用できる水準にまで回復して初めて土地評価額は9億にまで回復するのです。
いえ、それでも9億になるかどうかは分かりません。

仮に政府がこの土地を買い戻す場合、9億で買い戻したとしても、元々政府が売り渡した価格である1億5千万円と9億円との差額は森友学園が既に負担しているのです。もし仮にこの工事が原因で森友学園の開校が遅延した場合、その遅延にかかる損害も森友学園自身が被ることになります。

さて。この西田議員の質疑と蓮舫議員の質疑とを比較して、皆さんはいったいどの様に感じられるでしょうか。
そして、こんな質疑の為に私たちの生活にとって本当に大切な法案の審議がどんどん先送りされていくのです。

彼女らの目的は安倍首相と明恵夫人をやり玉にあげることで、安倍内閣の信用を失墜させることにあります

そしてこんなくだらない質疑がさかんにマスコミ報道されることで、もっと大切な、もっと私たち国民が知るべき質疑内容を私たちは全く知ることができません。

こんな質疑によって私たちの「知る権利」が脅かされる状況を、私はとても残念に思います。



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このエントリーにお寄せ頂いたコメント

単純に考えたら、土地を更地のまんまで放置してるより、
安くででも売って経済活動してもらったほうが良いっていうことですよね。
ゴミとか埋まってるならなおさらですね。

正直、朝鮮総連や朝鮮学校の存在の方が問題ですね。

何か他にも「ここが問題だ!」的な要素が出てきてわけが分からなくなってきてます。
どこまで本当なのかも分かんないですし。
ポンジュース at 2017/03/08(水) 18:54 | URL

>ポンジュースさん

森友学園そのものの問題と、今回の政府の森友学園との契約の問題は全く別問題ですよ。

議員が口利きしたわけでもなんでもありません。

この問題と森友学園自身との問題を混同させるのが野党及びマスコミの狙いだとおもます。
nonkinonki at 2017/03/10(金) 22:40 | URL

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