第283回 それでも上昇しない消費者物価指数/2017年(H29)1月CPIよりなど、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継続する記事>
第282回 マスコミが3年4か月間付き続けてきた嘘/2017年(H29)1月CPIより

さて。2017年1月消費者物価指数記事の続きです。

賢明な方はもうお気づきですね。
「それでも上昇しない消費者物価指数」。つまり「家電製品」のことです。

「住居」を「持家に帰属する家賃を除く住居」に置き換えると、「10大費目別消費者物価指数」の内、前年度割れを記録しているのは既に「水道・光熱」及び「家具・家事用品」の2つだけ。

「水道・光熱」に関しては既に情報を掲載していますので、残る「家具・家庭用品」及び「教養・娯楽」中「教養娯楽用耐久財」について記事にしたいと思います。


「家具・家庭用品」の消費者物価指数

洗濯機
【「家具・家事用品」の前年同月比】※〔 〕内はウェイト、( )内は12月の前年同月比です。
家具・家事用品〔348〕
 -0.1(-1.0)

 家庭用耐久財〔111〕
 -1.3(-3.8)

 室内装備品〔25〕
 -4.0(-3.7)

 寝具類〔27〕
 1.1(0.1)

 家事雑貨〔72〕
 3.7(4.0)

 家事用消耗品〔86〕
 -1.1(-1.7)

 家事サービス〔27〕
 0.0(0.6)

今回対象としたいのは、この内「家庭用耐久財」についてですが、他の項目に関しても概要だけ記載しておきます。

下落している項目は「室内装備品」及び「家事用消耗品」の二つ。
「室内装備品」は「室内時計」「照明器具」「カーペット」「カーテン」の4つ。

この内、「前年同月比」でマイナス幅が大きいのは「照明器具(-14.9%)」なんですが、この項目は平成10年4月より、永続的に前年度割れを継続していますので、安倍政策とは関連性のない理由によるものと考えられます。

其の他「室内時計」「カーペット」も前年度割れを記録していますが、ウェイトが共に一桁で、全体への影響は小さいと考えられますから、この場では割愛いたします。

また、「家事用消耗品」はそのほぼ全てが紙類や洗剤、防虫剤関係でその原料として「原油」が用いられています。
ガソリンや灯油で見れば物価は前年度を上回りましたが、原油から生成される加工品ではまだその影響が残っている、ということでしょうか。

それでは本命の「家庭用耐久財」へと話題を進めます。


「家庭用耐久財」の消費者物価指数

【「家庭用耐久財」の前年同月比】※〔 〕内はウェイト、( )内は12月の前年同月比です。
家庭用耐久財〔111〕
 -1.3(-3.8)

 家事用耐久財〔57〕
 -4.8(-8.3)

 一般家具〔18〕
 2.6(0.6)

「一般家具」に関しては、2016年7月~10月にかけて前年度割れを記録していましたが、11月より回復し、1月にはついに2%越え(政府目標物価上昇率の達成)を果たしていますね。

さて。ではもう一つ、「家事用耐久財」について。

【「家庭用耐久財」の前年同月比】※〔 〕内はウェイト、( )内は12月の前年同月比です。
家事用耐久財〔57〕
 -4.8(-8.3)

 電子レンジ〔4〕
 -28.7(-28.5) 

 電気炊飯器〔11〕
 0.3(-1.0)

 ガステーブル〔3〕
 4.8(3.2)

 電気冷蔵庫〔16〕
 -7.8(-12.1)

 電気掃除機〔9〕
 14.7(4.7)

 電気洗濯機(全自動洗濯機)〔7〕
 -20.3(-20.0)

 電気洗濯機(洗濯乾燥機)〔7〕
 0.7(-2.9)

 冷暖房用器具〔37〕
 2.7(1.8)

  ルームエアコン〔30〕
  3.0(2.7)

  温風ヒーター〔4〕
  0.0(-8.7)

  空気清浄機〔3〕
  4.1(10.6)

さて、いかがでしょうか。「エネルギー価格」に続く消費者物価下落の犯人の一つであったこの「家事用耐久財」。
ですが、少し変化が見られるようになって来ましたね。

「家電」ではありませんが、「ガステーブル」は5月より10月にかけての前年度割れから回復し、12月が3.2%、1月が4.8%と、政府目標を大幅に上回っています。

また、「電気掃除機」に至っては、2015年7月の-1.2%から、翌8月の-10.1%。依頼二けたを超えるマイナス幅を継続し、20%のマイナス幅を頻繁に刻み続ける中、ついに12月に4.7%と前年度をクリア。そして更に1月はなんと14.7%のプラス幅を達成しています。

「電気洗濯機(洗濯乾燥機)」も長らく前年度割れを継続し、9月には最大26.7%の前年度割れを記録していたのですが、2017年1月、ついに前年度をクリアし、0.7%のプラス成長を達成しました。

「ルームエアコン」~「空気洗浄機」までは全て「冷暖房用器具」に含まれますが、冷暖房器具全体では1月~7月まで前年度割れを記録していましたが、8月にプラスに転じ、9月に0%を記録するものの、それ以降は毎月プラス成長。1月は2.7%と、こちらも政府目標を達成してます。

残る品目は

 「電子レンジ」の-28.7%、「電気冷蔵庫」の-7.8%、「電気洗濯機(全自動洗濯機)」の-20.3%

この3つです。何れもマイナス幅が大きく、消費者物価指数全体に対しても重しとなっていますが、多くの品目で2%を超える物価上昇率を達成していることは明るいニュースだと思います。

この分野は生産者側の出荷額・出荷量と消費者側の支出額との間に乖離が大きく、ジャ〇ネットタ〇タさんを筆頭に、家電業界が安売り競争を繰り広げている事がそもそも「物価下落」の最大の原因だと考えられます。


「教育娯楽用耐久財」の消費者物価指数

テレビ

【「教育娯楽用耐久財」の前年同月比】※〔 〕内はウェイト、( )内は12月の前年同月比です。
教養娯楽用耐久財〔59〕
 -3.6(-4.9)

 テレビ〔15〕
 -3.4(-11.4)

 携帯型オーディオプレーヤー〔1〕
 -0.4(0.1)

 電子辞書〔1〕
 -2.0(0.8)

 ビデオレコーダー〔4〕
 0.6(-2.9)

 パソコン(デスクトップ型)〔8〕
 -7.0(-6.7)

 パソコン(ノート型)〔14〕
 -10.7(6.1)

 プリンタ〔2〕
 7.5(6.4)

 カメラ〔4〕
 4.7(5.1)

 ビデオカメラ〔2〕
 2.0(1.1)

 ピアノ〔5〕
 0.0(0.0)

 学習用机〔3〕
 1.6(0.8)

ここでネックとなるのはやはり「テレビ」と「パソコン」ですね。
パソコンに関しては昨年の8月以降にWindows10への無料アップデートが行われたことなども影響しているのでしょうか。

タイミング的に、パソコンが前年割れを始めたのが2016年9月以降ですから、丁度符号がマッチします。

テレビに関しては、確かにマイナス幅は前年比3.4%と決して小さくはありませんが、2016年7月以降、二けたを超える下落幅を継続していたことから考えると、漸く落ち着いてきたかな、という感じを受けます。

店頭での大安売りからテレビショッピング、ネット通販と移行してきた家電の値下げ合戦ですが、何時までも値段を下げ続けられるわけがありません。きちんと利益を確保しなければ企業の営業活動にも限界がありますからね。

値下げしたとしても、そのことで企業がきちんと利益を確保できていれば問題はないのですが、果たしてその辺り、どうなのでしょうね。

来月以降の消費者物価の動向にも着目していきたいと思います。


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