第222回 平成28年(2016年)10月消費者物価指数速報①/歪なマスコミ報道など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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毎月恒例となってきました、消費者物価指数速報。10月分が発表されたのは2016年11月24日になります。

今回の消費者物価指数に関しての報道はこんな感じです。

【NHK報道(1月25日 8時40分)】
消費者物価指数 8か月連続で下落
先月、10月の全国の消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除いた指数が去年の同じ月を0.4%下回り、8か月連続でマイナスとなりました。

総務省の発表によりますと、モノやサービスの値動きを示す先月の全国の消費者物価指数は、天候による変動の大きい生鮮食品を除いて、去年・平成27年を100とした指数で、99.8となり、去年の同じ月を0.4%下回りました。消費者物価指数がマイナスとなるのは、8か月連続です。これは、原油価格の下落によって電気代やガソリン価格が下がっているほか、洗濯機や炊飯器などの家電製品も値下がりしていることなどによるものです。
一方、酒類以外の食料とエネルギーを除いた指数は、100.6と、去年の同じ月を0.2%上回り2か月ぶりにプラスとなりました。

また、全国の先行指標とされる今月(11月)の東京都区部の消費者物価指数の速報値は、生鮮食品を除いた指数が99.7となり、去年の同じ月を0.4%下回って9か月連続でマイナスとなりました。

総務省は「原油価格の下落の幅は縮小してきているが、家電は新製品でも値引きされるなど価格が下がる傾向は続いており今後の動向を注視したい」と話しています。

同じ報道を他の報道機関でもタイトルで見てみます。

10月の消費者物価指数、8か月連続で下落 読売新聞-2016/11/24
消費者物価指数、8カ月ぶりマイナス幅縮小 野菜高騰で総合指数プラス ロイター-2016/11/24
日銀版消費者物価、10月0.3%上昇 8カ月ぶり上げ幅拡大  日本経済新聞-15 時間前
消費者物価0.4%下落=8カ月連続マイナス-10月 詳細-時事通信-2016/11/24

唯一日経の報道だけが書き方が違いまね。
名誉を守るために言っておきますと、朝日新聞も日経と同様の報道を行っています。

日銀版コアコアCPI、10月は+0.3% 9カ月ぶりプラス幅拡大‎ 朝日新聞 - ‎20 時間前

報道スタンスは2方向に分かれていて、

 1.消費者物価指数は前年同月比で0.4%下落した
 2.日銀版消費者物価指数は前年同月比で0.3%プラスで上昇幅が拡大した

とする二つの見方をしています。
検索結果一覧には出ていなかったので、先ほどのタイトル一覧には掲載しませんでしたが、私が一番最初に見た報道は産経新聞の報道でした。

スタンスは1番。前年同月比で0.4%消費者物価指数が下落した、という報道です。
私は事前に総務省発表を見ていましたから、一瞬頭をかしげました。

確か、消費者物価指数は上昇していたはず・・・だったからです。


消費者物価指数(総合)

ということで、まずは消費者物価指数を「総合(CPI)」「生鮮食品を除く総合(コアCPI)」「食料およびエネルギー価格および生鮮食品を除く総合(コアコアCPI)」を見てみます。

【2016年度10月消費者物価指数】
 CPI 0.1%
 コアCPI -0.4%
 コアコアCPI 0.2%

と、このようになっています。
ただ私、これまで報道内容を深読みせず、報道機関が発表しているのは「消費者物価指数(総合)」をメインにしていると思っていたのですが、よくよく見てみると、どの月も「消費者物価指数(生鮮食品を除く)」で報道していたようですね。

これは私のチェックミスです。思い込みですね。
これまで、特に私が消費者物価指数に特化した記事を作成し始めてから、「消費者物価指数(総合)」と「消費者物価指数(生鮮食品を除く)」が乖離することがなかったため、気づいていませんでした。

今回はコアが-0.4、総合は+0.1と、実に7か月ぶりに総合はプラスに転じました。

日銀が目指している「物価上昇率」が「コアCPI」であることから報道機関はコアCPIを報道に用いていたのでしょうか。
ただ今回は日経と朝日が、「コアCPI」ではなく、「日銀版コアコアCPI」を持ち出してきたのは結構意外です。

特に政府を責める記事を記す傾向がある朝日がこのような報道をしてきたのは私としては非常に意外でした。

日銀版コアコアCPIについては私がちょうど前回の記事で記したばかりのホットな話題です。
221回 GDPデフレーターと消費者物価指数の違い/どちらを見るべきか?③

表も掲載してみます。

【日銀版コアコアCPI(生鮮食品&エネルギーを除く総合】
CPI(生鮮食料・エネルギー除く)

この表では、9月の日銀版CPIが+0.1%となっています。ここから10月は+0.3%となっていますので、日経と朝日では「日銀版CPIの上げ幅が拡大しましたよ」と報道しているのです。

報道内容としては Goodjob ですね。


次回記事より、いつも通り「10大費目別」に消費者物価指数を見てみます。
この見方にもだいぶ慣れてきましたので、少しスマートに見えてくるかな、と思っています。


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