第215回 TPP問題とRCEP・FTAAP/「自由と繁栄の弧」の真価①など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継承する記事>
第214回 TPPと自由と繁栄の弧(回廊)構想/麻生太郎副総理の外交理念

このところ、どうも「GDPデフレーター」の内容を調べることを目的とした検索ワードがよく見られます。
また、本日は2016年度第2四半期(7月~9月)の四半期GDPも公表されていますので、後程別記事にてこれらの内容についても掲載できればと思います。

今回の記事は、前回に引き続き「TPP」に関連した記事作成を作成したいと思います。

前回の記事では、現副総理であり、第一次安倍内閣時代の外務大臣、そして第92代内閣総理大臣を務めた麻生太郎さんが外務大臣時代に提唱した「自由と繁栄の弧(回廊)」構想について記事にしました。

麻生太郎

既に掲載した通り、「TPP」をはじめとする自由貿易協定とは元々自国内に大きな市場を持たない国々にとっては、アメリカ、EU、中国、ロシアなどの巨大な「市場」の獲得を目的とした交渉となるわけですが、同時にこれらの巨大経済圏に対して、自国市場をも差し出すこととなるわけです。

「小国」は元々自国に大きな市場を有していませんから、例えばTPPであればアメリカに対して、対等な経済関係を築こうとすれば、より大きなリスクを取る必要が出てきます。つまり、交渉の内容として、アメリカに対してより有利となるような条件をのまざるを得なくなるのです。

ところが、ここに「日本」というもう一つ大きな経済国が参入することによって、今度はアメリカの交渉相手がASEANやオセアニア、南米といった経済規模の小さな国から、「日本」という米国に対しても経済的に大きな影響力を持つ「大国」に代わりますから、これまで以上にアメリカが譲歩しなければならない要素が増えることになります。

そして、アメリカが日本に対して行った「譲歩」内容は当然日本だけでなく他の「小国」からも要求されることとなりますから、ASEAN、オセアニア、南米諸国もアメリカに対してより有利な交渉が進められるようになるのです。

「自由と繁栄の弧」とは、このような大きな交渉事がスタートする前から日本が朝鮮半島やASEAN、南・西・中央アジア、そして「北欧」「オセアニア」「環太平洋地域」との間で「技術の伝達」や「経済支援」、「教育」などといった方法を通じて国だけでなく、民間団体まで含めて協力関係を築き、これらの国々から日本に対する「信頼」を高めることを目的としています。

例えば「中国」という国は、日本と同じようなことをしている様に見えますが、基本的に現地に自国企業を送り込んで、地域経済を完全に中国が支配してしまうような方法を取ります。

ところが、日本の場合はこれらの地域に確かに「自国企業」を派遣しますが、現地法人や民間人に対して「経済支援」「技術伝達」そして「教育」を行い、やがて日本人が現地を引き払っても現地企業および現地人だけで技術の運用が行えるレベルにまで育成します。

ODAって一言にいいますが、日本はお金を出すだけでなく、「技術」と「人」も含めて支援を行っているのです。

この様なことを行いますから、これらの国々は日本のことを信頼するようになります。
特に宗教観から言っても、日本はキリスト教でもユダヤ教でもイスラム教でも、「共産主義」でもありませんから、敵を作りにくいのです。

日本が、日本人にしかできないことを、着実に実行していく。「自由と繁栄の弧」とはすなわちそのような考え方です。


「TPP後」の国際社会


バラク=オバマ現米国大統領が任期中のTPP米国議会承認を断念し、トランプが米国のTPP離脱を公言している現在において、米国のTPP離脱は決定的だ・・・とする論調も各ニュース記事では翌見かけるようになりました。

実際、「TPPの発行条件」としてTPP協定文の中には以下のように掲載されており、

【TPP協定分より抜粋(TPP発行条件)】
この協定は、この協定の署名の日から二年の期間内に全ての原署名国がそれぞれの関係する国内法上の手続を完了した旨を書面により寄託者に通報しなかった場合において、少なくとも六の原署名国であって、これらの二千十三年における国内総生産の合計が原署名国の二千十三年における国内総生産の合計八十五パーセント以上を占めるものが当該期間内にそれぞれの関係する国内法上の手続を完了した旨を書面により寄託者に通報したときは、当該機関の満了の後六十日で効力を生ずる。

米国は一国で2013年における国内総生産の65%を占めていますから、米国が抜けただけで発行は事実上不可能になる・・・という考え方も一理あるかもしれません。

ですが、既に述べています通り、元々「TPP協定のガン」となるのはアメリカだったはずです。

私もまた、「民主党政権下におけるTPP交渉への参加」には反対していた人間の一人です。
ですが、TPP参加そのものへの反対をしていたわけではありません。

「日本が主導して、日本中心にルール作りを行うこと」を日本のTPP参加への条件としていました。

甘利さんを中心として、米国との間でTPP交渉が行われるようになって以降のTPPのルール作りはほぼ日米が交渉の中心となって行ったといっても過言ではありません。

そして、その中から「アメリカが離脱」するわけです。
これこそ「渡りに船」であると私は思います。。

【TPP、米国抜きの発効検討も=メキシコ経済相(2016年 11月 11日 13:11)】
[メキシコシティ 10日 ロイター] - メキシコのグアハルド経済相は10日、ロイターとのインタビューに応じ、米議会が環太平洋経済連携協定(TPP)を批准しない場合、米国抜きの発効を検討する可能性があるとの認識を示した。

ドナルド・トランプ次期米大統領が北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を公約していることについては、交渉に応じる姿勢を示した。

同相は、米議会がTPPを批准しない場合、残りの参加国で発効できないか検討する必要があると発言。「米国の承認手続きが完了するまで待たなければならないという規定を変更することについて、他の参加国との協議が必要になる」と述べた。

TPP交渉

現行のルールで発行が無理なのならば、アメリカ抜きで発効できるようルール改正すればよいだけの話です。

また、このTPPというフレームは現在アジアに於いて交渉が進められています、「RCEP」そして「FTAAP」への基盤ともなりえます。

元々RCEPやFTAAPの為の記事を書こうと思っていたのですが、文章が長くなりましたので、記事を分けて掲載します。

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