第207回 平成28年(2016年)9月消費者物価指数速報/コアコアCPI下落の理由③など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継承する記事>
第206回 平成28年(2016年)9月消費者物価指数速報/コアコアCPI下落の理由②

前回の記事に引き続きまして、今回の記事では、10大費目別の内、「前年同月比が『悪化』している項目」について記事にします。

復習します。「10大費目別消費者物価指数」を「前年同月比」に着目して掲載しますと、以下の通りです。

食料
8月 0.6
9月 0.6

住居
8月 -0.1
9月 -0.1

水道・光熱
8月 -7.2
9月 -6.2

家具・家庭用品
8月 -1.2
9月 -1.5

被服及び履物
8月 2.4
9月 1.5

保健医療
8月 0.9
9月 1

交通・通信
8月 -2.3
9月 -2.1

教育
8月 1.6
9月 1.5

教養・娯楽
8月 0.4
9月 0.3

諸雑費
8月 0.6
9月 0.6


「悪化」している「費目」

「悪化している費目」としましては、以下の通りです。

家具・家庭用品
8月 -1.2
9月 -1.5

被服及び履物
8月 2.4
9月 1.5

教育
8月 1.6
9月 1.5

教養・娯楽
8月 0.4
9月 0.3

これらの項目に「エネルギー価格」は含まれていませんから、この全てが「コアコアCPI」の下落に影響していることになります。


「家具・家庭用品」の物価が下落している理由

住居

第182回の記事 をご覧になった方にはもうすでに想像がついているかもしれませんね。

この項目を「フィルタリング」してみます。


【家具・家庭用品をフィルタリング】

    家庭用耐久財 室内装備品 寝具類 家事雑貨 家事用消耗品 家事サービス
8月  -5.2        -4       1.2    5      -1.6        0.1
9月  -6.8        -4.6      1.8    5.1     -0.9       0.1

悪化しているのは、「家庭用耐久財」「室内装備品」の2つです。


【「家庭用耐久財」について】

8月同様、軒並み下落している分野ではあるのですが、下落幅の大きな品目として、

・電子レンジ -16.7
・電気炊飯器 -11.1
・ガステーブル -2.3
・電気冷蔵庫 -4.9
・電気掃除機 -20.3
・電気洗濯機(全自動洗濯機) -14.8
・電気洗濯機(洗濯乾燥機) -26.7
・ルームエアコン -0.6

となっています。
このうち「電子レンジ」は-17.7から-16.8に下落幅が縮小、ガステーブルは-4.7から-2.3に縮小、電気掃除機が-20.7から-20.3に縮小しているのですが、たはすべて下落幅を拡大させています。

理由は、きっとお察しがついていると思います。
今回も日本電機工業会 様よりデータを拝借いたします。出荷した企業から直接統計を取っていますので、これは「実績」データです。

日本電機工業会様資料によりますと、2016年9月分国内出荷実績としまして、

(単位:千台・百万円)数量 前年比 金額 前年比
電子レンジ       253  141.9  8,419  165.8 
電気炊飯器      502  100.8  11,785  95.0 
電気冷蔵庫      358  103.2  42,720 101.9 
電気掃除機      486  117.3  10,858 124.0 
電気洗濯機(全体) 383   111.7  29,295 111.6 
洗濯乾燥機      94   105.7  14,269 106.7 
ルームエアコン    469  104.3  39,274  108.3

いかがでしょうか。唯一「電気炊飯器」の「販売額」の「前年比」のみがマイナスを記録していますが、他は全て前年比プラス成長。
しかもコンマ数パーセントなどという値ではなく、5%から10%、電子レンジに至っては数量で40%、金額で70%近く前年を上回っています。

日本電機工業会のデータが合計値であって消費者物価指数は単価を示しているからでしょうか。
ですが、日本電機工業会様データは、ほとんどの項目が「数量」より「金額」の方がより大きく上昇しています。

昨対ベースで考えるのなら、それは「平均単価」そのものが前年を上回っている計算になりますね?
これほどの乖離が発生する理由はただ一つ、「消費者物価指数」が「消費」そのものの実態を正確に把握し切れていないからに他なりません。

家電の分野でどれか一つ、というのならまだしも、掲載されているほぼすべての項目が、全て現実とかけ離れているのですから。


【「室内装備品」について】

第183回 で、「照明器具」に関しては以下のようなグラフをお示しして、「照明器具の統計が測定され初めてから消費者物価が継続して下落し続けている」ことをお伝えしました。

照明器具消費者物価指数推移

これは今月も同様で、「照明器具」に関しては-16.8から-17.8に下落幅を拡大しています。
但し、今回はそれ以外にも「室内時計」が1.8%から1.5%に上昇幅を縮小、「カーテン」が2.9%から0.9%に上昇幅を縮小する、など他の要素もあります。

ただ、共にプラス圏内での動きですので、今後の動きに注目していきたいと思います。
ウェイトとしても室内時計が2、カーテンは7ですから、全体への影響もそれほど大きくはないものと思われます。


次回記事では、引き続き「被服及び履物」について調査を進めてみます。


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