第206回 平成28年(2016年)9月消費者物価指数速報/コアコアCPI下落の理由②など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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第205回 平成28年(2016年)9月消費者物価指数速報/コアコアCPI下落の理由①

前回の記事の復習です。2016年9月度の消費者物価指数を見てみますと、「前年同月比」ベースで、

総合
8月分 -0.5%
9月分 -0.5%

生鮮食品を除く総合
8月分 -0.5 %
9月分 -0.5 %

食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合
8月分 0.2%
9月分 0%

と、このように全体的に「消費者物価は下落している」という指標が公表されており、特に今回は「エネルギー価格」が含まれない「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合(コアコアCPI)」がついに0%成長となっていますので、この理由をについて調査してみたいと思います。


「10大費目別消費者物価指数」の比較

こちらも8月度同様、まずは「10大費目別」の「前年同月比」を比較するところからスタートします。(単位%)

食料
8月 0.6
9月 0.6

住居
8月 -0.1
9月 -0.1

水道・光熱
8月 -7.2
9月 -6.2

家具・家庭用品
8月 -1.2
9月 -1.5

被服及び履物
8月 2.4
9月 1.5

保健医療
8月 0.9
9月 1

交通・通信
8月 -2.3
9月 -2.1

教育
8月 1.6
9月 1.5

教養・娯楽
8月 0.4
9月 0.3

諸雑費
8月 0.6
9月 0.6

と、このようになっています。

このうち、改善しているのが

水道・光熱
8月 -7.2
9月 -6.2

保健医療
8月 0.9
9月 1

交通・通信
8月 -2.3
9月 -2.1

の3項目。とはいえ、このうち「水道・光熱」および「交通・通信」に関してはあくまでもこれは「前年同月比のマイナス幅が縮小した」というだけであって、指標として「下落し続けている」という事実に変化はありません。

つまり、本当の意味で改善しているのは「保健医療」の分野だけということです。

ただ、「水道・光熱」も「交通・通信」もともに「エネルギー価格」を含む分野ですから、ここから「エネルギー価格」に該当する部分をフィルタリングしていきます。


【「水道・光熱」のフィルタリング】

    電気代 ガス代 他の光熱 上下水道料
8月  -7.6   -9.4   -24.3    0.4
9月  -6.5   -8.2   -21.6    0.4

このうち、「電気代」「ガス代」「他の光熱」は全て「エネルギー価格」ですから、今回の対象としては除外します。
唯一「上下水道」だけが「コアコアCPI」に含まれますが、ここは「前年同月比」としては「横ばい」ですね。

実数としては0.4%の成長です。ランニングコストなので、余り上昇してほしくない分野ではあります。


【「交通・通信」のフィルタリング】

自動車

     交通 自動車等関係費  通信
8月  -0.5     -3.2         -1.3
9月  -0.2     -2.3         -2.7

このうち、「自動車関係費」に「ガソリン代」が含まれますので、「交通」および「通信」は「コアコアCPI」に関連してくる部分です。
第179回の記事 を参照しますと、「交通」の分野がマイナスとなっている理由として、「航空運賃」のマイナス幅による影響が大きいことが挙げられます。

これは9月度も変わりがありませんが、そのマイナス幅が-5.7から-3.8へと縮小しています。
「交通」の品目の下落幅が縮小しているのはこの「航空運賃の下落幅の縮小」が原因となっています。

「通信」の中で下落幅が大きいのは「通信料(携帯電話)」と「携帯電話機」の2項目なのですが、「通信料(携帯電話)」は8月も9月も-2.8%で、「前年同月比の推移」としては横ばいです。大きいのは「携帯電話機」の影響で、-0.8%から-8.3%へと一気に下落幅が拡大しています。

「ウェイト」としては「77(/10000)」と決して大きくはありませんが、「コアコアCPI」が下落する一つの要因となっています。
考え方としては、「携帯電話機」の値段は高いほうがいいのか、ということでしょうか。私個人としては、携帯電話は電話機の金額より、アプリの性能の方がこのところは重要度を増してきている様に感じます。


【「自動車等関係費」のフィルタリング】
先ほどもお伝えしました通り、「自動車等関係費」には「ガソリン価格」が含まれるますので、フィルタリングしておきたいと思います。

とはいえ、この分野は品目が多いですから、このうちで重要だと考えられる部分を特にピックアップしていきます。

ちなみに、「ガソリン価格」につきましては

8月 -12.5
9月 -9.2

と、相変わらず下落幅は大きいものの、8月と比較すると9月の下落幅は縮小しています。
このことが、「自動車関係費」の物価下落幅縮小に影響しているものと思われます。

代わりに、この分野では、「カーナビゲーション」が-5.9から-7.3へと下落幅を拡大させており、「コアコアCPI」の下落へと影響しています。ただし、第179回 の記事でもお伝えしています通り、この分野はすでにスマートフォンが代役を果たすようになってきており、物価下落にも納得できる部分があるのではないでしょうか。

この他、この項目では「自動車」が-0.1から0%へと前年同月比を回復させており、

国産の普通自動車が0.4%から0.5%へと改善、海外メーカーのものが-0.11から-0.1へと改善しています。
また、「自転車」が全体で4.2%から4.4%へと上昇し、「タイヤ」「バッテリー」がそれぞれ好転しています。

値段を下げているものとしてはこの他「レンタカー代」が4.2%から0%へと下落しています。
「自動車」の項目が好転していることから考えると、マイカー保有者が増えているのかもしれませんね。


次回記事では、今度は「コアコアCPIの下落」に影響を与えている分野について検証していきます。


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