第204回 年収別給与所得者数/「中間層」の給与所得者数を把握⑤など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継承する記事>第203回 年収別給与所得者数/「中間層」の給与所得者数を把握④
第202回の記事、および第203回の記事 の記事と、続けて「中間層」の捉え方に関する記事を挟みましたが、第201回の記事 に引き続きまして、今回の記事では年収700万円以上の所得者数の推移について記事を作成していきたいと思います。


年間給与所得平均700万円~800万の給与所得者数の推移

給与所得者数推移(700万円~800万円)

比較しやすいように、一つ下の年収層である600万円~700万円の所得層、およびもう一つ下の500万円~600万円の所得層についてのグラフも掲載してみます。

【年収600万円~700万円の給与所得者数の推移】
給与所得者数推移(600万円~700万円)

【年収500万円~600万円の給与所得者数の推移】
給与所得者数推移(500万円~600万円)

第203回の記事に於いて行いました「定義づけ」に従いますと、「年収500万円以上」の世帯が所謂「高所得者」ということになります。

飽くまで「概算」となりますが、下25%を「低所得者」、上25%を「高所得者」と考え、中間の50%を「高所得者」と考えた場合の定義づけです。

厳密には2015年度ベースで考えますと、「低所得者層」が全体の23.6%、「中間層」が全体の47.9%、「高所得者層」が全体の28.5%を占めています。

グラフを見ていただければわかると思いますが、「年収500万円~600万円」「600万円~700万円」「700万円~800万円」と、全ての階層で安倍内閣以降、その人数が上昇しています。

勿論民主党内閣時代も上昇はしているのですが、特に2012年から2013年にかけて。安倍内閣初年度の上昇幅が大きいことがご理解いただけると思います。

これまでのデータを復習しますと、安倍内閣初年度では「年収100万円以下」の給与所得者の数がまずは上昇し、続いて翌2014年には年収「100万円~200万円」の層、および「200万円~300万円」、「300万円~400万円」、「400万円~500万円」とすべての層で給与所得者数が上昇しました。

2014年に唯一下落したのは「年収100万円以下」の給与所得者数のみです。

更に、2015年では、「年収100万円以下」「年収100万円~200万円」「200万円~300万円」の年収層の人数が減少し、年収300万円以上の年収層の数はこれまでに掲載したすべての項目で上昇しています。

ちなみに

【無職者数の推移】
無職者数

こちらは「無職者数」の推移。過去の記事で作成したグラフです。
ここについての「評価」はさておき、特に「現役世代」の無職者数は、民主党政権下、2012年から継続して減少し続けています。

勿論「高齢退職者」も増えていますので、「無職者数の減少」のみで経済全体を判断することは適切ではありませんが、既に掲載しています通り、

「無職者が減少する中で、1年目は年収100万円以下の低所得者が上昇し、2年目は年収100万円以上の給与所得者の数が上昇、3年目には年収300万円以上の給与所得者の数が上昇した」

というのが安倍内閣における「経済政策=アベノミクス」の結果です。
日本国経済を構成している給与所得者の層が上昇している、というのが「アベノミクス」の結果なんです。


年間給与所得平均800万円~900万の給与所得者数の推移

給与所得者数推移(800万円~900万円)

同じ「高所得者層」でも、「500万円~800万円」までの「高所得者層」は、安倍内閣だけでなく、民主党政権下でも上昇していました。ですが、この「800万円~900万円」の年収層は違いますね。

民主党政権下では減少していますが、安倍内閣に入ってから急上昇しています。最も、「急上昇」といっても、上昇している部分を拡大して掲載しているのでそう見えるだけで、実際に上昇した人数は8万人。
  
500万円~が19.7万人、600万円~が12.9万人、700万円~が6.8万人ですから、そこまで目立って急上昇した、というわけではありません。


年間給与所得平均900万円~1000万の給与所得者数の推移

給与所得者数推移(900万円~1000万円)

この辺りになってくると、所謂「中間層」からすれば現実離れしすぎていて、まるで別世界の出来事のように思えてきます。
この年収層の人数は、実は安倍内閣初年度では減少しています。逆に2011年~2012年にかけて、民主党内閣では上昇(4.6万人)しています。

ただ、2014年以降は他の「高所得者層」同様に上昇しています。


年収1000万超の給与所得者数の推移


ここからは、あえて分けて解説するのも何なんで、一気に掲載します。
階層の幅もこれまでの100万円刻みから500万円刻みに拡大しています。

【年収1000万円~1500万円の給与所得者数の推移】
給与所得者数推移(1000万円~1500万円)

【年収1500万円~2000万円の給与所得者数の推移】
給与所得者数推移(1500万円~2000万円)

【年収2000万円~2500万円の給与所得者数の推移】
給与所得者数推移(2000万円~2500万円)

【年収2500万円超の給与所得者数の推移】
給与所得者数推移(2500万円超)

個々のグラフについてあえてコメントはしません。
ただ、全体としてみると、安倍内閣に入ってから上昇している、という様子は見て取れるのではないでしょうか。

この層の人数が増えていると、あたかも「格差が拡大している」様に見えるかもしれません。
ですが、例えば2014年~2015年にかけての動向を見てみますと、

年収2500万円超の増加人数が6千人。
年収2000万円~2500万円が6万人。
年収1500万円~2000万円が2.9万人
年収1000万円~1500万円が5.6万人

増加しているのに対し、

年収100万円以下の減少人数が6.2万人
年収100万円~200万円 2.2万人
年収200万円~300万円 22.7万人

とそれぞれ減少しています。
何より、これまで年収が0であった「非労働力人口」が、高齢化社会であるにも関わらず17万人減少し、「完全失業者」の数も14万人減少しています。

合計すると、2014年まで年収300万円以下であった人の内、合計で62.1万人の人が、年収300万円以上稼ぐようになった、ということなのです。


【「重複しているんじゃないか」という人もいるかもしれません】

並べてみますと、

2014年
非労働力人口    4489万人
完全失業者数    236万人 222万人
年収100万円以下 417.8万人 411.6万人

と、2014年の低所得者はこのような構成になっています。
2015年は、「非労働力人口」が4473万人に減少しますから、その差人数17万人が「無職者」に加算されます。
2015年の「完全失業者数」は2014年の236万人に17万人を加えた253万人から222万人になります。

その差人数31万人は「年収100万円以下」の層へと移動します。
2015年の「年収100万円以下」の層は417.8万人に31万人を加えた448.8万人から411.6万人となります。
その差人数37.2万人は年収100万~200万円の層へと移ります。

同じ理屈で、差人数は加算され、2015年は合計62.1万人の人が300万円超の所得を新しく獲得するようになっていると、こういう考え方です。

勿論、2015年時点で、411万6千人の人の年収は100万円以下であり、719万2千人の人は年間に100万円~200万円しか稼げていません。合計で1130.8万人の人が年収200万円以下しか稼げておらず、共産党基準での「ワーキングプア」状態にあることは事実です。

ですが、この中には、例えば学生であったり、兼業主婦(主夫)で例えば103万円以上年収を取れば控除を受けられなくなるため、あえてこの年収を保っている人もいるはずです。

例えば、これまでは夫の収入だけに頼っていた家庭が、奥さんもパート労働ができるようになり、家計所得は上昇している家庭だってあるでしょうし、定年退職をして、年金収入だけでは不安だから、又は生きがいを手にするためにシルバー人材で働いているお年寄りもいるはずなんです。

これを一括して、共産党の様に「3年間連続で1年間働いていながら年収200万円以下しか稼げない労働者が1100万人を超えた。アベノミクスは失敗である」っていうのは、はっきり言って、あえて汚い言い回しを用いるとすれば、「バカじゃないか」と思います。

安倍内閣がスタートする前。2012年の時点で、「非労働力人口」「完全失業者」の数も合わせた「年収300万円以下人口」は6694.6万人でした。同じ情報を2015年ベースで計算すると、6606万人となり、実は合計で88万6千人減少しています。

この様な状況をどのように考えれば「格差が開いた」だの、「アベノミクスは失敗だった」だのという理論が成り立つのでしょうか。
私には不思議でなりません。

状況は全く逆ですね。「中間層」の水準も上昇していますし、「低所得者」の人口も減少しています。「格差」はむしろ縮まっている、と考えることができるのではないでしょうか。

「格差」って、その捉え方によるのですが、例えば日本という国で最もお金を稼ぐ人の所得が20兆円から21兆円に上昇したとすると、最低所得者は当然給与所得0円ですから、あたかも「格差が開いた」様に見えます。

ですが、それはごく一部の「特別な経済現象」であり、日本の経済全体を表している経済現象ではありませんね?
記事を5回に分けましたが、今回のシリーズを見ていただければ、そのような判断の仕方がいかに的を射ていない捉え方なのかということをご理解いただけると思います。

この様な側面から見ても、「アベノミクスの成果」は十分に上がっていると考えることができるのではないでしょうか。

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