第189回 内閣府 ビッグデータ活用の新たな経済指標開発へ①など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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この記事のカテゴリー >>政府データ(経済指標の見方)


第186回の記事 で少しお伝えしたのですが、タイトルにもございます通り、内閣府は「GDP=国内総生産や家計調査などの政府の統計」の見直しに入りました。

タイトルはNHKニュースより抜粋しました。NHKニュースですので、すぐに消えてしまいますから、本文も引用しておきます。

【NHKニュースより(10月7日 5時34分)】
内閣府 ビッグデータ活用の新たな経済指標開発へ

GDP=国内総生産や家計調査などの政府の統計が、景気の実態を捉えきれていないという指摘があるため、内閣府は、スーパーの販売情報などのいわゆるビッグデータを活用した、新たな経済指標を開発することになりました。

政府は、国の経済規模を表すGDPや、消費の動向を示す家計調査など、数多くの経済統計を取りまとめ、景気判断や経済運営に生かしています。しかし、ネット通販の普及などにより、消費などの実態が経済統計に十分に反映されていないのではないかという指摘が出ています。

このため内閣府は、スーパーマーケットなどで蓄積されるPOSデータと呼ばれる販売情報や、カーナビによる経路の検索情報など、いわゆるビッグデータを活用した新たな経済指標を開発することになりました。内閣府では、ビッグデータを活用することで、景気の変化を迅速に捉えられるようになるほか、より深く分析することも可能になるとしていて、早ければ来年度にも試験的に新たな経済指標の公表を始める方針です。

ただ、こうした新たなデータは、天候などの特殊な要因で変動しやすい可能性も指摘されており、こうした課題をどのようにして克服するかを含めて、検討を進めることにしています。

長い間「政府の統計指標は消費の実態を正確に反映できていない」と訴え続けてきた私としますと、これは「朗報」です。

「消費者物価指数」や「GDP」、「家計調査」など、現在政府が発表している指標は、「アンケート調査」を中心とした、実にアバウトな指標に頼って公表されています。

対象が「家庭」であったり「企業」であったりするわけですが、当然のこととして「家庭」を対象に行ったアンケート調査結果と「企業」を対象に行ったアンケート調査結果では、その結果に狂いが生じます。

政府は双方の整合性を取るために、計算式によって無理やり双方を統合しているのが現状ですし、その他計算式に使われる元データが5年前や10年前のデータを下に計算しているようなものが多く、大幅な狂いが発生しない様指数計算などを行って整合性を保とうとはしているのですが、特に消費動向や物価に急激な変化が出た場合には全く対応しきれていないのが現状です。

そこで、消費動向をより正確に把握するため、「ビッグデータ」を活用した新たな経済指標の開発を行うようになりました、というのが今回のニュースです。


「ビッグデータ」って何?

このところ、よく耳にするようにはなっているかもしれません、この「ビッグデータ」という言葉。
なんとなく知ってはいても、じゃあいざどんな情報なのか、って聞かれると、はっきり答えることが難しい人も多くいるのではないでしょうか。

実は内閣府のこの「ビッグデータ」を活用した取り組み、何も現在に始まったことではありません。
私、過去の記事で少しだけ触れたことがあります。

第86回 本当のアベノミクス
↑こちらの記事は、新藤元総務大臣が来松(松山に来るってことです)なされた際に私が参加した勉強会で、新藤さんからお伺いした内容を記事にしたものです。

伝聞したものを、きちんと咀嚼できないまま記事にしていますので、記事としては少し拙い仕上がりになっていますが、記事全体が、現在の安倍内閣がすでに取り組んできた「ビッグデータ」を活用した様々なプロジェクトの内容となっています。

で、この記事の中で、一番最後の章で「ちなみに・・・」から始まる文章。
私が新藤さんに直接質問させていただいた内容を掲載しています。

なぜこの質問をしたのかというと、とあるきっかけで、私が居住する松山の経済状況をよくするにはどのような方法を取ればよいのか、ということを調査する必要がうまれ、この時に調査した体験から、「このままでは諸々の経済対策が『後手』に回ってしまう」と感じたことが理由です。

どんな場合でもそうなのですが、本当に経済をよくしたいと考えるのなら、まずは「現状」を把握することが一番大切です。

愛媛県 地図

私の居住する愛媛県は、数にして20の市と町から形成されています。
上図では20の市町を5つのブロックに分けていますが、このブロックの内、「南予地方局」管轄エリアと「八幡浜支局」管轄エリアをとまとめて「南予(なんよ)」、「東予地方局」と「今治支局」の管轄エリアをまとめて「東予」といいます。

真ん中のピンク色のエリアが「中予」という地域で、中予の中の「松山市」が所謂県庁所在地になります。
中予地区全体で見ますと、アベノミクスの恩恵をきちんと受けている地域もあるのですが、「松山市」がその恩恵に預かれているのかというと、これは少し微妙なところです。

構造とすると松山の人が、その収益を松山市以外の地域で取得し、消費もまた松山市以外の場所で行っている、というような構造です。県庁所在地ですので、勿論人口は全市町中最も多いのですが、松山という地域にはその人口を受け入れられるキャパのある働き先がないのです。

で、このような情報を松山市に挙げて我が事として受け止めてもらおうにも、実は松山市に対して示せるデータが、現時点で言えば「2015年度」データしか存在しないのです。

2015年。増税が行われたまさにその年のデータです。ですが、既にそれから丸一年が経過し、今年度も早半年以上が過ぎているのです。「雇用」に関しても同様なのですが、「完全失業率」や「就労者数」を把握できるためのデータが、数年前のものしか存在しません。

これでは、例えばリーマンショックのような経済ショックが突然発生したとしても、現在の雇用状況がどうなっているのかすらわからないわけですから、はっきりって「手の打ちようがない」のです。経済対策を施したとしても、その結果が1年後にしかわからないというのでは話になりません。

「松山」という地域を「国」であると考えると、「松山国」の人が国外に働きに出て「松山国」の家族に仕送りし、その家族がまた国外で消費を起こしているような状況にあるわけですが、本来の松山市のあるべき姿は全く逆。

周辺の市や町から出稼ぎに来てもらい、松山で消費を起こしてもらうような体制を本来であれば取るべきなのです。
なんといっても「県庁所在地」なんですから。

ですが、松山市は、現時点で松山市の経済状況がどうなっているのか、把握するすべを保有していないのです。
雇用状況がどうなっているのか、把握できていないのです。


ただ私、たまたま松山市に居住していますので、今回は「松山市」の事例を示したのですが、実はこのような状況にあるのは「松山市」だけではありません。一部市区町村で独自にデータ集計を行っている自治体以外、まったく松山市と同じような状況にあります。

そこで私は新藤さんに対して、

「これでは『地域創生』といっても全てが後手に回ってしまうんじゃないでしょうか。
もっと短期間で経済状況や雇用状況が把握できる方法が必要なのではないでしょうか」

という質問を投げかけたのです。

これに対して新藤さんから返ってきた返答が『地域経済分析システム(RESAS(リーサス))』というシステムの存在に関する内容でした。


次回記事では、少しこの『地域経済分析システム(RESAS(リーサス))』というシステムについてご説明したいと思います。その後、改めて内閣府が開発しようとしている「新たな経済指標」に関して掲載できればと思います。


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