第182回 平成28年(2016年)8月分消費者物価指数速報/品目別CPI⑤など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継承する記事>第181回 平成28年(2016年)8月分消費者物価指数速報/品目別CPI④
さて。2016年8月度版消費者物価指数の解析も残り2項目となりました。

残る二つ、「家具・家庭用品(ウェイト:348/前年同月比-1.2%)」と「教育(ウェイト:316)前年同月比1.6)」についての記事になります。


「家具・家庭用品」の消費者物価指数

住居

「家具・家庭用品」の項目は、中分類では

「家庭用耐久財(ウェイト:111/前年同月比-5.2)」
「室内装備品(ウェイト:25/前年同月比-4.0)」
「寝具類(ウェイト:27/前年同月比 1.2)」
「家具雑貨(ウェイト:72/前年同月比 5.0)」
「家事用消耗品(ウェイト:86/前年同月比-1.6)」
「家事サービス(ウェイト:27/前年同月比 0.1)」

の6項目で構成されています。トータルでは-1.2%となっていますから、CPI全体を引き下げる要因として影響を与えている分野です。下落幅が大きいのは「家庭用耐久財」と「室内装備品」の二つで、また「家事用消耗品」という分野もマイナス要因となっています。

7月の消費者物価指数について解析した第158回の記事 でもこの話題についてお伝えしました。

この時は私、「冷暖房機器」の売り上げが原因なのではないかと考えていることをお伝えしました。
ですが、この時に参照にした資料は、1か月遅れ。7月の時点で、6月のデータを参照して記事を作成しましたので、その後7月、および最新の8月のデータまで含めて解析を行ってみます。


参照いたしますと、2015年4月に一度前年同月比でマイナスを記録しているものの、2013年12月~2016年5月までは継続してプラス成長を続けてきた分野です。

これが、2016年6月に昨対-0.1、7月-0.8、8月-1.2と6月以降、マイナス幅を拡大し続けていますね。
前述しました通り、「家庭用耐久財」「室内装備品」「家庭用消耗品」の3項目がマイナス要因となっています。

「家庭用耐久財」は更に

「家事用耐久財(ウェイト:111/昨対-10.1)」
「冷暖房機器(ウェイト:37/昨対0.1)」
「一般家具(ウェイト:18/昨対-0.1)」
「室内装備品(ウェイト:25/昨対-4)

に分けられます。
「冷暖房機器」に関しては、第158回の記事 で気象条件が影響しているのではないか、などとお伝えしました。
予測があっていたのかどうかはわかりませんが、8月度はプラス成長しています。2016年1月~2016年7月まで昨対はマイナスでしたが、6月の-4.6から7月は-0.8、そして今月は0.1と、回復を続けていることもわかります。

ですが、どうやら影響が大きかったのは「冷暖房機器」だけではなかった様です。

8月度で影響が大きいのは「家事用耐久財」と「室内装備品」の二つですね。「一般家具」もマイナスをつけています。
「家事用耐久財」を見てみますと、

「電子レンジ(ウェイト:4/昨対-17.7)」
「電気炊飯器(ウェイト:11/昨対-5」
「ガステーブル(ウェイト:3/昨対-4.7)」
「電気掃除機(ウェイト:9/昨対-20.7)」
「電気洗濯機(全自動洗濯機/ウェイト:7/昨対-9.8)」
「電気洗濯機(洗濯乾燥機/ウェイト:7/昨対-26.1)」

と、なっており、唯一「電気冷蔵庫」だけが「前年同月比0%」となっていますが、はっきり言ってこの分野は全滅です。

しかも下落率がひどいですね。7月の記事では、「電気洗濯機」に関しまして、「洗濯乾燥機」が下落しているものの、「全自動洗濯機」がプラス成長しているため、ニーズが変化してきているのではないかとお伝えしたのですが、どうも全自動洗濯機も7月が-8.5、8月が-9.8となっていますから、どうも予測は間違っていたようです。

となると、もう一つ考えられるのは、第180回の記事 でもお伝えした「サンプルバイアス」の問題です。

ということで、今回は「日本電機工業会」様データのお力を借りることにしてみました。

「出荷ベース」にはなりますが、「消費者物価指数」の様にサンプルデータを集めた「マクロ指標」ではなく、実際の出荷量、出荷額ベースでの「ミクロ指標」ですから、所謂「サンプルバイアス」は発生しにくいものと考えています。

ただ、最終消費支出者に対する「実売価格」ではありませんので、ここだけはご注意いただきたいと思います。


洗濯機

例えば、「洗濯機」に関してみてみますと、日本電機工業会様の8月度データとしますと、出荷数量して、「洗濯機」全体では前年同月比108.7%(36.3万台)、内「洗濯乾燥機」が7.2万台で前年同月比88.2%となっています。

出荷額としても、全体が251.7億円で前年同月比108.1%、うち洗濯乾燥機が97.3億円で前年比94.4%となっています。

ひょっとすると販売側が大赤字で販売したためにここまでの乖離が生れているのかもしれませんが、洗濯乾燥機で-26.1%、全自動洗濯機で-9.8%(昨対)という内容には、疑問を感じるところです。これはあくまで「国内出荷台数」であり、海外に向けて輸出されたものではありません。

また、前年同月比-17.1%と大きな数字を示している「電子レンジ」に関しましても、出荷台数で19.9万台(昨対101.9%)、出荷金額63.51億円(前年同月比112%)となっています。これがなぜ消費者物価前年同月比-17.1%となるのでしょうか。

出荷台数は横ばいからプラス成長し、出荷額は10%以上のプラスだということであれば、販売単価はプラスとなるのではないでしょうか?やはり考えらえるのは家電小売店レベルでの大安売り以外に考えられません。

もしくは消費者物価指数が指数として家電業界の動向を正確に把握しきれていないかのどちらかです。

電気掃除機に関しては昨対-20%となっていますが、日本電機工業会では前年同月比で出荷台数は83.5%、金額に関しては87.3%、炊飯ジャー(電子ジャー)に関しては出荷台数で87%、金額で91.3%となっていますので、この2項目に関しては比較的実情を反映したデータとなっているのではないかと思います。

続いて室内装備品等の解析へと移りますが、少し文章が長くなっていますので記事を分けたいと思います。


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