第179回 平成28年(2016年)8月分消費者物価指数速報/品目別CPI②など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継承する記事>第178回 平成28年(2016年)8月分消費者物価指数速報/品目別CPI①

それでは、前回の記事に引き続きまして、2016年8月度「消費者物価指数」を、今度は「10代費目別」に見てみます。

「食料」の消費者物価指数
食料

「食料」は「コアコアCPI」には含まれていませんが、「コアCPI」には「生鮮食料品を除いた食料」が反映されています。

「食料」の項目は、中分類として、

「穀類」「魚介類」「肉類」「乳卵類」「野菜・海藻」「果物」「油脂・調味料」「菓子類」「調理食品」「飲料」「酒類」「外食」

に分けられています。
このうち、「魚介」「野菜・海藻」「果物」にそれぞれ含まれるのが「生鮮魚介」「生鮮野菜」「生鮮果物」が含まれており、これらが所謂「生鮮食品」となります。

中分類として下落要因として働いているのは「乳卵類」「野菜・海藻」「酒類」の3項目。
この中で、特に「野菜・海藻」が-3.0%と大きく足を引っ張っています。更に詳細を見ると「野菜・海藻」の内「生鮮野菜」が-5.1%と大きく下落しています。「野菜・海藻」のグループでは、「生鮮野菜」以外の項目は軒並みプラス成長しています。

下落幅が特に大きいのが

「キャベツ -28.3%」「ほうれん草-11.6%」「白菜-32%」「レタス -34.6%」「枝豆 -12.1%」「さやいんげん -10.5%」「きゅうり -7%」「なす -7.2%」「ピーマン -7.5%」「にがうり-7.7%」

などとなっています。


「住居」の消費者物価指数

住居

「住居」を構成する中分類は「持家の帰属家賃を除く住居」「家賃」「持家の帰属家賃を除く家賃」「設備修繕・維持」の4項目です。

過去の記事でもお伝えしましたが、「持家の帰属家賃」とは、「もし自分の家が借家だったと仮定したら、一体毎月いくら家賃を支払っていることになるか」といういわば架空の数字です。なぜこんな数字が出てくるのか、というと、日本の住居費を国際的に比較するときに、海外では借家に暮らしている人が多いから、同じ水準で比較することができないため・・・というわけのわからない理由。

しかも、この「持家の帰属家賃」という項目。小分類品目別の中にもきちんと掲載されていて、そのウェイトはなんと1499。「住居」全体が2087ですが、「持ち家の帰属家賃」という謎のフィクションの数字が「住宅」という項目の1/2以上を占めています。

消費者物価指数全体のウェイトが1万ですから、「持家の帰属家賃」という謎のフィクションの数字が消費者物価指数全体の1/10以上のウェイトを占めていることになるのです。しかもその「持家の帰属家賃」は前年同月比で-0.4%。物価全体を押し下げる要因として働いているのです。

「民営家賃」そのものが-0.4%ですから、これに批准させているものと考えられます。この他、「設備修繕・維持」という項目があり、このウェイトは全体の305。前年同月比が1.1です。

「システムバス」「温水洗浄便座」「給湯機」「システムキッチン」「カーポート」「修繕材料」「畳替え代」「水道工事費」「塀工事費」「外壁塗装費」「植木職手間代」「ふすま張替費」「大工手間代」「駐車場工事費」「壁紙張替費」「火災・地震保険料」などがここには含まれ、以外に身近な項目も含まれています。

伸び率が大きいのは「システムバス 6.4%」「給湯器2%」「システムキッチン 2.2%」「カーポート 2.3%」「修繕材料
 4.2%」、などとなっています。逆に下落率が大きいのは「温水洗浄便座」で-10.4%。これは今月だけの話ではなく、過去に遡って2001年1月から継続して下落し続けています。


「交通・通信」の消費者物価指数

自動車

「交通・通信」といえば、言わずもがな。あの「ガソリン代」が含まれている分野です。
この分野には、このほか「鉄道」や「バス」・「タクシー」、「航空」などの運賃、高速道路などの「有料道路」、そして「自動車」や「自転車」、タイヤやバッテリー、修理費なども含まれます。この他「車庫」や「駐車料金」、「レンタカー代」「洗車代」など。

この他「通信」としてははがきや封書、固定電話通信料、携帯電話通信料、電話機などが含まれています。

この項目で見ると、「鉄道」・「バス」・「タクシー代」などは軒並みプラス成長しているのですが、「航空運賃」だけは-5.7%と下落しています。2015年11月から継続していますので、これは原油価格の影響によるものと考えるのが妥当かと思われます。

この他下落しているのは「自動車」の項目。ガソリン代が-12.5%と下落しているのが最たるものなのですが、自動車関係ですと「小型乗用車A(ウェイト55)」が-0.1%、「小型乗用車B(ウェイト5)」が-9.7、「普通乗用車B(ウェイト20)」が-1.1%となっています。

同じ乗用車でも、軽乗用車は0.5(ウェイト40)、普通乗用車Aは0.4(ウェイト80)となって増加しています。

ですがこの項目、結構謎です。

「自動車」を形成する項目は「軽乗用車」「小型乗用車A」「小型乗用車B」「小型乗用車(輸入車)」「普通乗用車A」「普通乗用車(輸入車)」という項目のはずで、小型乗用車Bの6月時点での前年同月比は+1.0のはずですので、こうもこの資料に書かれている「こがた乗用車B」とは、「小型乗用車(輸入車)」のことを差しているのではないかと思われます。

また、「普通乗用車B」なる項目も存在しないはずですから、これもおそらくは「普通乗用車(輸入車)」のことではないかと思われます。区分が変えられたのでしょうか?

つまり、乗用車のニーズとして「普通乗用車」と「軽自動車」が選ばれるようになり、会社は選ばれなくなった・・・と考えるのがこの指標の見方です。もしくはそれこそ原油価格の下落等によるコスト減で実際に輸入車の価格そのものが下落したのかもしれません。

自動車全体としてもは-0.1と下落していますが、下落している最大の理由は海外メーカー輸入車の販売不振が一番大きく影響している様です。

この他、カーナビ(ウェイト21)の5.9%の下落が下落幅の大きな下落です。このところスマートフォンの機能も充実してきていますから、カーナビそのもののニーズが減っていることが考えられます。

また、この他携帯電話の通信費が2.8%下落していますが、これは2014年8月から継続して続いています。携帯電話の通信料の見直しが盛んになされていたことは記憶に新しいと思います。

あと、携帯電話機が6月までは+4.7%以上の大幅な上昇率だったのですが、7月、8月と0.8%下落していますね。
私、この分野には詳しくないのですが、何か特別な事情があったのでしょうか。格安スマホ等も普及していますが、これは何も今年7月に始まったことではありませんよね。

「交通通信」全体としては2.3%の下落ですが、ここからガソリン代12.3%を除いた指標もぜひ示してもらいたいものです。

【次回テーマ】
次回は引き続き、このほかの「10代費目別消費者物価指数」について、小分類品目別にまで絞って調査をしてみます。


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