第170回 2045年シンギュラリティ問題とベーシックインカムの考え方②など、政治・経済を中心とした日常的な情報を、独自な視点で解析します。

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<継承する記事>第169回 2045年シンギュラリティ問題とベーシックインカムの考え方①

「シンギュラリティ」とは?

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、私、単に「シンギュラリティ問題」とは掲載せず、必ずセットで「2045年」シンギュラリティ問題と頭にセットで「2045年」を付けて「2045年シンギュラリティ問題」と掲載しています。

第169回の記事 でもお伝えしましたように、「2045年シンギュラリティ問題」とは日本語では「技術的特異点問題」と表記されます。つまり、「シンギュラリティ」とは「特異点」のこと。

「2045年シンギュラリティ問題」という言葉そのものについてご理解いただくまでに、まずはこの「シンギュラリティ=特異点」についてご説明したいと思います。


「特異点」とは何か?

「特異点」とは、経済学や政治学ではなく、「物理学」で用いられる用語です。

アインシュタインが考えた「相対性理論」の世界では、「物体は光速に近づけば近づくほど時間の流れが遅くなってしまいます。と同時に物体は光速に近づけば近づくほど質量が大きくなり、質量=動きにくさの影響を受けるため、質量のある物質は光の速さを超えることができない、とされています。

「動きにくさ」を決めている粒子のことを「ヒッグス粒子」と言います。質量のある物体が動こうとすると、常にこの「ヒッグス粒子」の影響を受けるんですね。ということは、この世の中で最も早く動けるのは移動する際にヒッグス粒子の影響を受けない物質ということになります。

ヒッグス粒子の影響を受けない=質量を持たない物質ということになります。
これがつまるところ「光子(フォトン)」=光だというわけです。

光は質量を持っていませんから、後ろから背中を押して加速することもできません。ヒッグス粒子にも邪魔されず、加速することもできない物質。これがすなわち「光」なのです。

質量のある物質は必ずヒッグス粒子に邪魔されますから、光の速さを超えることは不可能です。光速に近づけば近づくほどその影響は大きくなるのです。


【物質は本当に光より早く動くことはできないのか?】


ですが、この「物質が移動する速度が光速を超えることができない」という考え方は、あくまでも「光」を中心とした考え方です。
考え方の中心を「光」から光が移動する「空間」に移してやると、実は物質は光より早く動くことができます。

銀河

2011年、米カリフォルニア大学バークリー校のサウル・パールムッター教授、オーストラリア国立大学のブライアン・シュミット教授、米ジョン・ホプキンス大学のアダム・リース教授の3人の教授が、宇宙が「加速しながら膨張している」ことを証明したことでノーベル賞を受賞しました。

宇宙は中心から遠くなればなるほど光よりも速いスピードで加速しながら広がり続けているのです。
物質は光より早く移動できないのになぜ、と思われるかもしれませんが、例えば光がA地点よりB地点に移動することを考えた場合。光の速さは一定ですから、必ず秒速約30万キロで移動します。

ところが、光がA地点からB地点に移動するまでの間に、光が移動する空間そのものが引き延ばされてしまったとするとどうでしょう。見かけ上光は30万キロ以上の空間を1秒で移動してしまったように見えてしまいます。

ちなみにこちらの方は、物理学者である佐藤勝彦さんの著書です。
「物理学」っていうと少し難しく感じるかもしれませんが、佐藤さんはそんなわかりにくい物理学を、とてもわかりやすく説明してくださっています。

この様な、「空間の距離」をコントロールしているのが「重力」です。

重力はその「重さ」によって空間そのものをゆがめてしまいますので、例えば恒星Aの真後ろに存在するはずの星を本来地球上から観測することはできませんが、「重力」によって空間がゆがめられてしまいますと、光の通り道そのものがゆがめられてしまうため、地球上から巨大な天体の真後ろに存在する星の存在を確認できる場合があります(重力レンズ)

歪められた空間を通ってくるため、光がA地点からB地点まで到達する距離は見かけ上長くなってしまったように見えるのですが、A地点からB地点にまで到達する時間は一緒です。

この様に、空間を押し広げる力のことを「斥力」といいます。重力のせいで、光の通り道から天体までの距離は見かけ上縮められた様に見えますが、縮められた空間がある、ということは同時に広がった空間も存在します。空間が広がったため、光の速度が速くなったように見えるのです。

例えば光の速さの1/2の速さで移動する物質があったとします。この物質の移動する空間が2倍以上に広がると、見かけ上この物質の移動速度は光速と同等か、これを上回ったように見えます。


【「重力」のいたずら】
では、逆に考えてみましょう。「斥力」は空間を押し広げる力です。この空間を光が通過すると光の速さが光速を超えたように見えます。

では逆に、光が通過する空間が縮められてしまったとするとどうでしょう。
例えば、見かけ上1kmしかない空間に、30万キロの空間が圧縮されていたとすると、光はたった1kmの空間を通過するのに1秒の時間を必要とすることになります。

では、物体の質量が大きくなりすぎて、30万キロメートルの空間が見かけ上0kmにまで圧縮されてしまったとするとどうでしょう。
そう。光はこの空間を脱出することができなくなってしまいます。

本来物理学上このような空間が発生することはありえないのですが、このような物理学の常識がまったく通用しない空間が宇宙空間には存在します。これが「ブラックホールの中心」です。この様に、物理学の常識がまったく通用しなくなってしまった空間のことを「特異点(シンギュラリティ)」といいます。

転じて「シンギュラリティ」とは「ある分野における常識がまったく通用しなくなってしまった世界」のことを言います。
「2045年シンギュラリティ(技術的特異点)問題」とはいったい何なのか。次回記事では改めて「2045年シンギュラリティ問題」について記事にしたいと思います。


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