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この記事のカテゴリー >>加計学園問題


先日、週刊文春より、下村博文元文科大臣が加計学園より200万円の献金を受け取っており、これが政治資金報告書に掲載されていない、との旨が記事にされました。



この動画はこれを受けて下村さんが弁明会見を行った動画です。下村先生は私が尊敬する議員さんの一人ですから、今回の報道は私としても我慢ならない部分があります。

内容として、報道された200万円は、加計学園の事務長が、加計学園以外の個人、企業合計11名の20万円以下のパーティ券を取り集めて持参した際のものなのだそうです。(20万円以下の献金に関しては政治資金報告書に記載する義務はありません)
この情報を文春に流したのは下村さんの元秘書であり、現在東京都議選に於いて、都民ファーストから立候補している平慶翔氏である可能性が非常に高くなっています。

動画の中には私が居住する愛媛県出身である塩崎恭久先生、山本順三先生の名前も登場します。

加計問題をめぐるこのところの報道には私、いい加減腹が立っています。

例えば、前川元文科省事務次官よりダダ漏れになっている資料は全て今治市が2015年12月15日、獣医学部新設国家戦略特区として認定されることが決定した後、文部科学省と内閣府との間でやり取りをした内容ばかりです。
第332回 加計学園問題の真相2/アベノミクスと国家戦略特区

加計学園は今治市国家戦略特区の提案主体でありますから、今治市が国家戦略特区に認定された時点で、「加計ありき」となるのは当然の事。今治市が国家戦略特区に認定された後で加計学園の選定に関して事後的に安倍首相や下村さんがその選定に関して事後的に「忖度」することは物理的に不可能です。

つまり、前川氏が流出させた資料は今治市が国家戦略特区選定に関して安倍首相の「忖度」があった証拠にはなりえないということです。

私は愛媛県に居住する人間ですから、東京都議選の結果にはそれほど関心を持っていません。ですが、下村さんは東京都議連の会長であり、今回情報を流出させたと思われる平慶翔氏は、都議会議員選挙で自民党の直接のライバルとなる都民ファーストに所属する人物です。

報道の中立性と言った視点から考えても、今回の週刊文春のやり方には非常に怒りを覚えています。

今回の記事は速報的なもので、同じ内容をFacebookの方にも掲載いたしました。
Facebookよりコピペしていますので、内容が短文となり、申し訳ありません。


この記事のカテゴリー >>ロシア革命とソビエト連邦誕生に至る経緯


<継承する記事>
第324回 10月革命の経緯と10月革命後のロシア

前回の記事では、「ロシア革命」に於いて、レーニン率いる「ボリシェビキ」が中心となった「軍事革命委員会」、同じ社会主義政党であるメンシェビキや社会革命党が中心となった臨時政府に対するクーデターを起こし、遂にロシア政府(冬宮殿)を制圧する様子(10月革命)を記事にしました。

記してみた印象としては、私の印象として、「ロシア革命」はもっと凄惨で、血で血を洗うような革命であったのではないか、というイメージを持っていたのですが、実際には当時の国際社会から考えても、非常に穏やかに、平和裏に「革命」が行われたのだということに、少々拍子抜けする思いがしました。

フランス革命や等を見ていると、「支配される側」よりも「支配される側」の方が革命においては過激で、確かに怠惰ではありますが、支配する側が暴力的な手段に訴えることはそうなかった様に思います。

ですが、ロシア革命においては、むしろこの「支配する側」の方が暴力的であり、支配される側は非暴力的であるように映りますね。意外でした。

レーニンにしても、7月事件までは暴力そのものに反対し、暴力に依らない「社会主義革命」を訴えていた彼が、突然その方針を転換し、「一転して暴力によるブルジョワの廃絶を訴えるようになった」と私は記しましたが、その手段こそ「革命」という暴力的な手段であったものの、その結果は非常に平和的であったわけです。


さて。このような結果をもたらした理由として、これもまた意外だったのですが、10月革命に向けてボリシェヴィキに合流した、「社会民主労働党の過激な反戦派であるメジライオンツィ」。ここに所属していたレフ=トロツキーの存在です。

トロツキー


今回の記事は、10月革命と同時に開催された「第2回ソビエト大会」。ここに於いて行われたトロツキーの演説内容からスタートしたいと思います。


第二回ソビエト大会に於けるトロツキーの演説


内容は以下のサイトから引用します。
第2回全露ソヴィエト大会での演説

サイトそのものをどのような紹介の仕方をすればよいかが分かりませんので、たちまちリンクを貼り付けておきます。

【トロツキーの演説】
1、メンシェヴィキとエスエルの退去について

(10月25日)

 同志トロツキーは次のように述べた。人民大衆の蜂起は弁明を必要としない。生起したことは陰謀ではなく、蜂起である。われわれはペトログラードの労働者と兵士たちの革命的エネルギーを鍛錬してきた。われわれは大衆の意志を陰謀へではなく、蜂起へと、公然と鍛え上げてきたのだ、と。

 演説の結びに、同志トロツキーはボリシェヴィキ会派の名において、次のような決議を提案した。

 

 第2回全ロシア・ソヴィエト大会は次のように確認する。

 メンシェヴィキおよびエスエル代議員の大会からの退去は、武器を手にした労働者、兵士大衆の前衛が反革命の攻撃から大会と革命とを防衛しているこの瞬間において、労働者、兵士大衆が全ロシアの全権を代表するのを阻もうという、無力で犯罪的な試みである。

 協調主義者諸党は、その旧来の政策によって革命の事業に甚大な損害を与え、労働者、農民、兵士たちの間で完全に面目を失墜した。

 協調主義者たちは、軍隊とわが国とを滅亡の淵へと追いやった6月18日の破滅的な攻撃を準備し、それに賛成した。

 協調主義者たちは、死刑を復活させた政府、人民を裏切る政府を支持してきた。協調主義者は7ヵ月間というもの、土地問題で農民を絶えず欺く政策を支持してきた。

 協調主義者たちは革命的諸組織の破壊、労働者たちの武装解除、軍隊へのコルニーロフ的規律の導入、血まみれの戦争の無意味な引き延ばしを支持してきた。

 協調主義者たちは、幾百万の勤労大衆を飢餓に追いやりつつあるわが国の経済的崩壊を、彼らの同盟者であるブルジョアジーがいっそう深刻にするのを実際には手助けしてきた。

 この政策の結果、大衆の信用を失ってしまったにもかかわらず、協調主義者たちは、ソヴィエトおよび軍事組織の長期にわたって改選されていない上層部における自分たちの地位に、作為的にかつ不誠実にもしがみついてきた。

 以上の事情のゆえに、全ロシア中央執行委員会(ツィック)は協調主義的な軍委員会と政府当局による直接の支持を拠り所としつつ、あらゆる手段をもってソヴィエト大会を妨害しようとしてきた。

 大会開催を妨害し革命的階級の世論を偽造しようとするこの政策が惨めな失敗をこうむったとき、協調主義者たちによって創られた臨時政府が、ペトログラードの労働者と兵士たちの圧力の下に崩壊したとき、全ロシア・ソヴィエト大会が革命的社会主義の党(ボリシェヴィキ)の明白な優勢を示し、ブルジョアジーとその下僕によって裏切られ苦しめられてきた革命的大衆にとって、蜂起が唯一の出口であることが明らかになったとき、協調主義者たちは、ソヴィエトの力を掘りくずそうと無駄な努力をしたあげく、それと絶縁したことによって、自らの最後の結論を引き出したのである。

 協調主義者たちの退去は、ソヴィエトを弱めるどころか、それを強化するものである。なぜならば、労働者と農民の革命の中から反革命的混ぜ物を一掃するからだ。

 エスエルとメンシェヴィキの声明を聞いたのち、第2回全ロシア大会は自らの事業を続行する。そして、その任務は勤労人民の意志と10月24日、25日の彼らの蜂起とによって定められている。

 去れ協調主義者どもよ! 去れブルジョアジーの下僕どもよ!

 兵士、労働者、農民による蜂起の勝利万歳!

上記文章は、ロシア語版『トロツキー著作集』に収録されているものですが、冒頭の文言は、この資料の作成者の言葉だと思われます。

内容はもっぱら「協調主義者」たちへの批判です。同資料のタイトルに「1、メンシェヴィキとエスエルの退去について」と記されていますね。

メンシェヴィキと「エスエル」。エスエルとは、即ちケレンスキーが所属した社会革命党の事です。
トロツキーの演説を引用する形で記されていますが、その内容はレーニンの主張をそのまま地でいくような内容となっています。

要約すれば、

メンシェビキも社会革命党も、一見すると革命政党のように見えるが、結果的にはブルジョワたちとの協調を図り、この事が革命そのものを形骸化させ、兵士や農民たちに甚大な被害を与えた。

「協調主義者」たちを政治の舞台から一掃することが、本当の「革命」である

と、そういった内容になっています。
リンク先からの受け売りになってしまいますが、現時点としてはこのロシア革命を判断する上での明確な情報を持ち合わせていませんので、このリンク先の内容を参考としながら記事を進めていきます。

リンク先資料によれば、この「第二回ソビエト大会」を開催するに当たって、レーニンは

「大会を開催するべきではない」=「大会を開催することはクーデターを失敗させる決定的な要因になる」

と考えていたのですが、一方のトロツキーは、

「大会を開催する前にクーデターを起こすことは、双方に不要な流血を起こす結果になる。クーデターと大会を連携させて行うことが必要だ」

と考えていました。トロツキーは、軍事革命委員会を設置する際、その演説の中で、

 「われわれは、権力奪取のための司令部を準備している、と言われている。われわれはこのことを隠しはしない」

と宣言しており、要は堂々と「クーデターを起こすための組織を作るぞ!」と言いながら軍事革命委員会を作っていたわけです。
ですが、そもそも軍事革命委員会を作ることを提案したのはメンシェヴィキの面々でしたし、特に「コルニーロフの反乱」に於いて中心的な役割を果たしたボリシェヴィキに強く出ることは出来なかった・・・ということでしょうか。

第二回ソビエト大会を開催する直前に、エストニア自治政府に於いて、ボリシェヴィキの指導者の一人が左派勢力を率いてクーデターを起こします。

これを受けてケレンスキー内閣はボリシェヴィキ機関紙の印刷所を占拠し、「武力による言論弾圧」を行います。
トロツキーは、この様なケレンスキー政府の行動を、「第二回ソビエト大会を妨害する行為である」とし、「ソビエト防衛」の名の下、軍事革命委員会はケレンスキー内閣を「鎮圧」する形で見事クーデターを成功させてしまうわけです。

この時点でペトログラード内のロシア人兵士たちはほぼボリシェヴィキ側についていましたから、結果的にほとんど血を流すことなくクーデターを成功させることができたわけです。


トロツキーは、また同じ演説の中で、以下の様にも述べています。

平和のための闘争には2つの道がある。

第1の道は、同盟諸国の政府と敵国の諸政府に対して、革命の道徳的および物質的力を対置することである。

第2の道、これはスコベレフとのブロックであり、そのことはテレシチェンコとのブロックを意味している。すなわち、帝国主義への完全な屈服を意味している。

「平和に関する布告」の中でわれわれが各国の政府と人民とに同時に呼びかけていると指摘する者がいる。しかし、これは形式的なものにすぎない。われわれは当然のことながら、自分たちのアピールで帝国主義政府に影響を与えようなどとは思っていない。しかし、これらの政府が存在する間は、われわれはそれを無視するわけにはいかないのだ。

われわれはすべての希望を、われわれの革命がヨーロッパ革命に道を開くということに賭けている。

もし、蜂起したヨーロッパ人民が帝国主義を押しつぶさないならば、われわれが押しつぶされるだろう。このことは疑いない。ロシア革命が西欧における闘争の旋風を引き起こすか、あるいはすべての国々の資本家どもがわが革命を締め殺すかのどちらかだ。

改めて確認しておきますと、ボリシェヴィキの指導者はレーニンです。ですが、彼は今回記事にした「第二回ソビエト大会」において、これを開催するか、しないかでトロツキーと意見が分かれ、結果的にトロツキーの選択(戦略)が正しかったことが証明されてしまいました。

トロツキーの戦略により、ほとんど流血することなく革命を成功させることができたのです。これ以来、レーニンはトロツキーの事をとても信頼するようになります。

そして、トロツキーは上記演説の中で、

「われわれはすべての希望を、われわれの革命がヨーロッパ革命に道を開くということに賭けている。」

と述べています。
つまり、ロシアが行った革命のモデルを、ロシアだけでなくヨーロッパ全土にまで広げることを提案しているわけですね。

ここまで来ると、私の過去の記事を読んだことがある人の中には、とある言葉が思い浮かぶのではないかと思います。

第三インターナショナル。そう、「コミンテルン」の事です。

トロツキーが演説した内容は、そっくり「コミンテルン」の在り方と同じことを言っています。

現時点ではまだ私自身の「予測」にすぎませんが、次回記事では、この「コミンテルン」結成に向けた経緯に主眼を置いて記事を進めてみたいと思います。


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第332回 加計学園問題の真相2/アベノミクスと国家戦略特区

もう一本、加計問題でいきます。

これまでの復習として、

1.今治市は2015年(平成26年)12月15日に国家戦略特区としての認定を受けている。

2.文科省よりダダ漏れになっている資料は全て今治市が国家戦略特区に認定された後のやり取りを示す資料である。

3.京都府や京都産業大学が特区申請を行ったのは今治市が特区に認定された後である。

4.前川文科相前事務次官は「特区選定過程で行政が歪められた」と主張しているが、前川氏は今治市が特区に選定された後で、京都産業大学が特区に認定すらされていない地域への獣医学部新設を却下されたことをその根拠としている。

という流れがあります。これだけでも前川側、あるいは民進・自由・共産・社民の主張を根底から破壊する十分な効果のある「ファクト」だと思うのですが、今回、これらの情報を更に強化する情報にたどり着きましたので、これを今回の記事としたいと思います。

と言っても、別に新しい情報を示すわけではなく、既に出回っている情報として、

 「獣医学部新設を1校に限定したのは政府の意向ではなく、獣医師会からの要請に応じたものである」

という情報。これはもう既に多くの方が見ていますよね?

ただ、私としてもこの情報を裏付ける資料にまだ出会っていませんでした。調べる時間がなかった、というのも正直ありますが、之を裏付ける情報を 第327回の記事 作成する際に参考にさせていただいたツイッターネーム空也さんがシェアなされていた情報 でこれをきれいに裏付ける情報が掲載されていましたので、私としてはこの情報「拡散」する形で記事にさせていただきます。


獣医師会会報(メールマガジン)に掲載されている真実


会長短信「春夏秋冬(29)」 「驚きのニュース」
獣医師会メーリングリスト1


こちらがその資料。資料そのものは全部で5つありますが、全て「公益社団法人日本獣医師会」の会長が記したコラムで、同ホームページに掲載されているものです。タイトルをクリックいただきますと、記事に移ることができます。

上記資料の中から、ポイントになると思われる場所をピックアップしてみます。

12月15日(火)の昼、耳を疑うような驚きのニュースが飛び込んできました。

 午前中に開催された国家戦略特区諮問会議において、国家戦略特区3次指定が決定されました。

 全国16の獣医学系大学、日本獣医学会、日本獣医師政治連盟、本会等が揃って長年にわたり設置に反対してきた獣医師養成系大学・学部の新設案件です。


 本件については、本年6月30日に閣議決定された「「日本再興戦略」改訂2015」において、「⑭獣医師養成系大学・学部の新設に関する検討」として特区指定の候補とされました。しかし、検討に当たっては次の4条件が明記されていました。

①現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化
②ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになること
③既存の大学・学部では対応が困難な場合
④近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討

 このように大きな壁が4つもあるため、実質的に獣医学系大学の新設は困難であると考えていました。しかし、今回は、このような条件について検証することなく、特区指定が決定されました。


 今後は、提案主体である学校法人等が、内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていくことになります。その協議過程においては、上記の4条件や大学・学部の設置基準等への適合状況等について審査が行われるものと見込まれます。

獣医学系大学、政連等における獣医学部新設反対の活動は、これからが本格的な山場に入ったとも考えられます。


 そして更に注意を要することは、本件を契機として次々と設置申請が認可されることは、何としても阻止しなければなりません。今回の特区指定は、文部科学省、獣医学系大学等多くの関係者による30年以上にも及ぶ獣医学教育の世界水準達成に向けた努力と教育改革に、全く逆行するものです。

言うまでもありませんが、これは2015年12月15日、国家戦略特区諮問会議に於いて、今治市が獣医学部新設特区として認定されたことに関する記事です。

あくまでも客観性を大切にしたいですから、私たちの様に獣医学部新設を肯定する側ではなく、反対する側、つまり獣医学部側の視点から考えますと、彼らは獣医学部の新設が、獣医の水準を低下させる要素となる、と考えており、獣医学部の新設に反対することが「日本国民全体の利益になる」と考えている様子が見受けられます。

私としてはこれを否定するための十分な情報を有してませんから、この獣医師会側の考え方について何か意見を述べるつもりはありません。あくまでも「客観的な情報」としてこの文面を見ていきたいと思います。

先ず、②の①~④にあるのは、これは報道でもよく話題になっている「石破4条件」の事です。
ですが、この石破4条件に関して、獣医師会側からは以下のような意見が掲載されています。

 「このように大きな壁が4つもあるため、実質的に獣医学系大学の新設は困難であると考えていました。」

同じ獣医師会ホームページに掲載されている「平成 27 年度 全国獣医師会事務・事業推進会議の開催」 という資料を見ますと、実際に獣医師会が「ハードルになる」と考えていたのは①~③までの内容なのですが、同資料によりますと、

「石破担当大臣と相談をした結果,最終的に,『既存の大学・学部で対応が困難な場合』という文言を入れていただきました」

と記されており、①~③のうち、③については獣医師会側から当時の石破担当大臣に依頼して加えてもらった、という様子が見えてきます。

逆に言えば、既存の大学・学部で対応が困難であるかは既存の大学・学部の人間にしかわかりませんし、若し対応が困難であったとしても「対応できます」と断言してしまえば対応は困難だと判断されることになります。

もし獣医学部側が安倍内閣の特区政策に協力的であり、地域経済の発展や人材の拡充の為積極的に協力しよう、とする姿勢があるのならばこの条件は意味のあるものとなるのかもしれませんが、資料からは獣医学部の全く逆の姿勢が見えてきます。

この「石破4条件」。どうも「獣医学部新設特区を不可能にさせるための条件」であるようです。
獣医学部側の意見とすれば、「獣医学部新設特区ができない様にするために4条件を決めたのに、なんで設立が可能になるんだ!」というところでしょうか。

ここはひとつ、ポイントとなる部分だと思います。


「提案主体」としての加計学園

今回の獣医学部新設に関して、「加計ありき」という言葉を耳にしますね?

この、「加計ありき」という言葉は、「加計学園以外に、『今治市に対して』獣医学部を設置する大学を検討するべきだ」という発想がなければ生まれない言葉です。

ですが、会長短信の③の部分を見てみますと、以下の様に記されています。

「今後は、提案主体である学校法人等が、内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていくことになります」

と。

もし仮に今治市を国家戦略特区として認定する過程に問題があったとしても、行政側で今治市を獣医学部新設特区として認定した以上は、国家戦略特区として今治市が機能する様、官民が連携し、一体となって取り組む必要があることは誰にでも理解できることだと思います。

そして仮に今治市が単独で獣医学部新設特区の申請を行い、特区に認定された後で大学の募集を行ったのなら「加計ありきだったのではないか」という主張が登場することもまだ理解できます。

ですが、③の文章からわかりますように、加計学園はそもそも今回の今治市獣医学部新設特区構想に於ける「提案主体」であり、加計学園が今後「内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていく」事は既にこの時点で決まっていました。

続く文章として、

 「獣医学系大学、政連等における獣医学部新設反対の活動は、これからが本格的な山場に入ったとも考えられます」

と記されており、この時点で獣医師会としてのフェイズが「いかにして加計学園の認可を阻止するのか」という段階に入ったことが分かりますね。


「京都産業大学」の特区申請に於ける経緯

④の文章では、「更に注意を要することは、本件を契機として次々と設置申請が認可されることは、何としても阻止しなければなりません」と記されています。ところが・・・

会長短信「春夏秋冬(35)」 「外圧に屈せず一枚岩の団結で」
獣医師会メーリングリスト2


こちらは翌年、平成28年6月24日に記された会報です。

こちらの会報では、冒頭に以下のような文章が記されています。

昨年12月の「春夏秋冬(29)」でお知らせしましたが、6月になって再び国家戦略特区による新たな獣医師養成系大学・学部の新設案件の情報が入りました。

 本件は、学部新設を希望している大学が地元の地方自治体と連携して、しかも同地区内の府県知事との連名で関係府省に要請活動を行ったというものです。

とは京都産業大学のこと。そして、同地区内の府県知事とは京都府知事の事です。

京都産業大学と京都府知事が連名で特区申請を行ってきたんですね。
獣医師会としては、今治市の時と同様猛烈に反発しています。

今治市の時の事例がありますから、京都産業大学としては今治市の時以上により具体的な提案を政府に対して行っています。

この後、しばらくの間会報に獣医学部新設に関連した話題は登場しません。次に開放として獣医学部新設の話題が登場するのは平成28年11月22日の事。


広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り
獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正



【会長短信「春夏秋冬(40)」 「“One Health”国際会議の成功を歓び、禍根を残す無責任な特区決定に憤りを」】
獣医師会メーリングリスト3


該当する部分を赤枠で囲っています。
引用します。

< しかし、このような大成功の陰で、厳しい事態が進展していました。

 それは、かねてから本会及び日本獣医師政治連盟が最重要課題に掲げて取り組んできた国家戦略特区による獣医学部の新設案件です。

 11月9日、国家戦略特区諮問会議が開催され、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正を、直ちに行う。」ことが決定されました。

 そして、早くも18日には、国家戦略特区による内閣総理大臣の認定を受けた獣医学部の設置については、文部科学省告示による大学設置認可基準の適用外とする内閣府のパブリックコメント募集が開始されました。

 コメント募集期間は12月17日までの1カ月間とされています。

これは、獣医学部新設の基準に、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」という文言が加えられた時の内容です。

報道や民進党側からの批判内容としては、「このことで京都産業大学が対象から外れてしまった」ことを問題にしていましたが、どうも獣医師会は別の事を問題にしている様子が見受けられますね。

もし本当にこのことで京都産業大学が対象から外れることになったのだとしたら、獣医師会の反応はもう少し変わっていたのではないでしょうか? 獣医司会としては、それが加計学園であろうが京都産業大学であろうが、そもそも獣医学部新設そのものに反対していました。

そんな中で「京都産業大学」は少なくとも対象から外れることとなるわけですから、ね。

ただ、実は「京都産業大学」が対象から外れた理由として、この部分に関しては民進党側からの批判も強ち間違っているわけではない様には感じます。この時の大臣の記者会見内容を読みますと、以下のような内容が見られます。


山本内閣府特命担当大臣 (地方創生、規制改革) 記者会見要旨
記者: 獣医学部の設置についてお伺いします。
今治市など複数の特区が提案を出していると思うのですけれども、どこを一番有力視してやっていかれるのでしょうか。

大臣: 本件は、これから制度を作るのですけれども、限定された、獣医学部が基本的に広域的に存在しないというようなところを念頭に置くことになりますが、まず制度を変えて、それから具体的に申請等が出てくることになりますので、現時点ではどこだという話は今のところはできません。

記者: 地域の選定のスケジュール感というのはどのようにお考えですか。

大臣: 近々に制度自体は作るようにしますので、その後、区域からの申請を受けて、それからの話になると思います。早ければ、年内にも申請という話になってくるのではないかと思います。

記者: 基本的には、今ある特区の中で選定していくというイメージで構いませんでしょうか。

大臣: 特区の制度ですから、特区の中から申請を受けて検討します。

記者: 新たに特区を指定することを念頭においては。

大臣: 今は、そこまでは考えておりません。

この会見の中で、山本大臣は

「 特区の制度ですから、特区の中から申請を受けて検討します」
「(新たに特区を指定することを念頭においては)今は、そこまでは考えておりません」

と答えています。記者は「 今治市など複数の特区が提案を出している」と問いかけていますが、この時点で特区に選定されているのは今治市のみ。京都府は獣医学部新設特区としてはまだ認定されていません。

そして、この段階で山本大臣は「今はまだ、新たに特区を指定することまでは考えていない」と答えていますから、この時点で事実上京都産業大学は選に洩れている、と考えることもできます。

ただ、山本大臣としては「今はまだ」と答えているわけですから、この時点で京都産業大学にもチャンスがなかったわけでもない様には感じます。

もしこの時政府側が「忖度」した相手がいたとしたら、それは安倍首相ではなく「獣医師会」だったのではないか、という想像は容易に成り立ちますね。


「獣医学部新設」を1校のみとする様懇願したのは「獣医師会」である!!

長々と記してまいりましたが、実は最大のポイントとなるのはここです。

会長短信「春夏秋冬(42)」
「獣医学部新設の検証なき矛盾だらけの決定に怒り
」】

獣医師会メーリングリスト4


はっきりと書いていますね。
語弊を恐れずに言えば、獣医師会新設認定校を1校のみとするよう官邸側に圧力をかけたのは獣医師会であり、獣医師会の要請に応じて官邸側は認定校を1校のみとした、と。

勿論獣医師会側から圧力がかからずとも、政府側の獣医師会に対する忖度により、結果的に対象大学は1校のみになっていたのではないかと思われます。この時点での法整備では。


一連の流れを見ますと、「獣医師会」と「文部科学省」、そして「民進・自由・共産・社民」はお互いに連携していたことは間違いないと思われます。

そして、「獣医師会」側の要請に応じて対象校を1校に絞ったにも関わらず、1校に限定したことを獣医師会と連携する立場にある文科相元事務次官である前川、そして「民進・自由・共産・社民」の4党から批判されたことを逆手に取って、安倍首相は獣医学部新設を1校に限定しないことを宣言しました。

獣医師会を新設することが本当に獣医師の質を上げることになるのか、それとも獣医師会が言っている様に下げることになるのか、それは私には分かりません。

ですが、元来の規制の枠を取り外して、新しい考え方を獣医師会に招き入れることは、決してマイナスとはならない様に思うのですが、皆さまはいかがでしょうか?


この記事のカテゴリー >>加計学園問題


<継承する記事>
第331回 加計学園問題の真実/報道されない今治市国家戦略特区認定日

しつこい様ですが、もう少しお付き合いください。

というのも、昨日開かれた前川前文科省事務次官の記者会見が昨日開かれましたので、ここについて言及しておきたいと思ったからです。


記者会見部分等を視聴していると、一見あたかも正当なことを彼が言っている様に感じてしまい、問題の本質部分を理解できていない人が聞くと簡単に騙されてしまいそうな内容になっています。

大枠の感想として、彼の会見内容はあたかも彼が民進党や自由党、共産党、社民党に人間であるかのような内容となっており、本来「加計学園問題」についての会見であるはずの内容が、まるで前期した野党4党の「代弁者」でもあるかのような、そのような内容となっていました。

共謀罪も、森友問題も、まして元TBS記者である山口敬之氏の問題など、まったく加計学園問題、もっと言えば獣医学部新設問題には関係のない話です。

山口氏の話題は、彼がマスコミ批判を行うための題材として挙げていたのですが、マスコミがあたかも政権よりになっているかのような、前川氏の個人的な感想(というより思想)を正当化する為の例として話題にしています。恐らく後日産経等で文字起こししたものが出てくるのではないか、と期待していますので、今回は私自身で文字起こしをするような作業は行いません。

非常に、酷い。

また彼は従来通り、この会見の中でも「特区の選定過程で『行政が歪められた』」というくくりの中で内閣府批判を行っていますが、彼が「証拠」として示している内容は全て特区の選定過程においてやり取りされた内容ではなく、今治市の特区選定後、大学設置認可に於ける内閣府と文科省のやり取りばかりです

「今治市が特区に認定された後のやり取り」が、どうして「特区選定過程で行政が歪められた」証拠となり得るのでしょうか?

そして、本来であれば既に今治市が特区に認定されているわけですから、「どこの大学が今治市に大学を新設するのか」ということをテーマにするべきはずなのに、なぜか今治市ではなく、特区に認定すらされていない「京都市」への新設が却下された京都産業大学と比較して、「京都産業大学ではなく加計学園が選ばれたのは行政がゆがめられた証拠である」と彼は主張しているのです。

以上記した様に、彼はなぜか加計問題について述べるべき会見の場で、冒頭からまるで「民進・自由・共産・社民」の代弁者であるかのように加計問題には全く関係のない政治的な主張を行い、「特区の選定過程」で行政がゆがめられたはずなのに、なぜか「今治市特区選定後」に獣医学部新設の意思を示した京都産業大学が却下されたことで「行政がゆがめられた」と主張しています。

内容としてはっきり言って矛盾だらけ。彼は政治的主張を行う前に先ずこの矛盾点についてきちんと説明すべきだと思います。


アベノミクスと国家戦略特区

さて。前置きが長くなりましたが、今回話題にしたいのは実は前述した内容ではありません。

前川氏の会見を耳にしていて感じた、「加計学園問題」の「本質」が今回のテーマとなっています。

前提として考えていただきたいのですが、皆さんは「アベノミクス」という言葉を覚えているでしょうか?

いや、覚えてるし・・・という言葉が多く聞こえてきそうですが、では現在この「アベノミクス」という言葉を意識している人はどのくらいいるでしょう? 実際、「あ、そういえばあったね、そんな言葉・・・」と感じた人も多いのではないでしょうか。

ですが、これは当然の事ですが、現在もまだ首相は安倍首相であり、安倍さんの経済政策の象徴ともいえる「アベノミクス」は現在も継続中です。具体的な動きが見えてきませんから、「本当にやっているの?」と思う人も多くいるかもしれませんが、確実に継続されています。


アベノミクス「三本の矢」

「アベノミクス」と言えば、「三本の矢」。皆さんご記憶の通りです。

勿論、途中から「新三本の矢」なるものが登場しましたから、現在はそちらがメインとはなっているわけですが、だからと言って従来の「三本の矢」が中止されたわけではありません。

改めて復習しますと、「アベノミクス三本の矢」とは、以下の通りです。

アベノミクス3本の矢
1.大胆な金融政策

2.機動的な財政政策

3.民間投資を喚起する成長戦略

よく話題になるのですが、

 A.「第一の矢が放たれたことは分かるが、第二の矢は何時放たれたのか分からない」

 B.「本当に必要なのは第二の矢であって、第三の矢は必要ない」

Aについては私も感じていましたし、実際アベノミクスに於ける「第二の矢」は非常にわかりにくいと思います。
ですが、Bについては、私は違う考えを持っています。

そもそも「機動的な財政出動」とは言いますが、では一体その「財政出動」は何のためにおこなわれるの、という問いに、第二の矢だけでは明確に答えることができていないからです。


本当に必要なのは第二の矢ではなく「第三の矢」である

安倍首相は、安倍内閣が設立された当初は、この「三本の矢」について、安倍さん自身でもきちんと理解できていなかったのではないかと私は思っています。特に、当初の彼のブレインの中には高橋洋一を筆頭とした「マネタリスト」が取り巻いていましたから、「第一の矢」と「第二の矢」の解釈すらマネタリストよりの、非常に歪んだ考え方となっていました。

「マネタリスト」は、元々「財政出動など必要がない、日銀が市場に資金を供給しさえすれば物価は上昇するんだ」という考え方をしていますし、今回でいえば第二の矢についても、「日銀が量的緩和を行うためには市場に国債が必要だ。国債が不足しては第一の矢が放てなくなるから政府は第二の矢を放ち続ける必要がある」という主張を行います。

ですが、本来の「第一の矢」と「第二の矢」の役割は全く逆で、「第二の矢」に関しては、「もし財源が不足するのなら、国債を発行してでもやる」必要があるもので、必ずしも「国債を発行する必要がある」わけではありません。

また、仮に「国債を発行する必要がある」と考える場合は、

 「金融市場に資金が滞留しており、金融市場から実体経済に資金が流動しない状態」

つまり

 「流動性の罠」

の状態に陥っている場合に

「政府が国債を発注し、銀行に国債を買わせることで、金融市場から現金を引き上げ、民間企業への『発注』という形で民間企業に現金通貨を流動させる」

為に行われる、と考えます。ですから、

「国債を発行する必要がある」と考える場合は、「金融市場が『流動性の罠』に陥っている」ことが前提

ですから、本来であれば「第一の矢」こそ放つ必要はない(放たずとも既に金融市場には現金通貨が有り余っている)、ということになります。

アベノミクスに於いて「第一の矢」が放たれたその最大の役割は、

 「思い切った経済政策を大胆に実行することで、『経済が動くのではないか』という期待感を市場に醸造すること」

つまり、

 「期待インフレ率を高めること」

にありました。ですが、この目的は既に達成されており、これが継続されている理由は唯一「期待インフレ率を維持する」ためだけにあります。

アベノミクスに於ける「第一の矢」の役割は本当はもう終わっているんです。
肝心な事は、実はこれに続く「第二の矢」、そして「第二の矢」に託されています。


「第二の矢」の役割、「第三の矢」の役割

ここからが本題です。
私がなぜ今回の「加計学園」の問題に、わざわざこの「アベノミクス」を持ってきたのか。

「第二の矢」とは、「機動的な財政出動」の事。「第三の矢」とは、「民間投資を喚起する成長戦略」の事。

賢明な方はもうお分かりかもしれませんね。実はこの「第二の矢」と「第三の矢」は同時に放たれる必要があるものです。

「第三の矢」とは、「機動的な財政出動」の事ですが、たとえ政府に潤沢に資金があり、「機動的な財政出動」が出来る状態にあったとしても、その潤沢な資金を一体何のために利用するのか。そのガイドラインがなければ第二の矢は放つことができません。

そして、その「ガイドライン=戦略」こそ「第三の矢」なのです。

「加計学園問題」において改めて日が当たることとなった「国家戦略特区」。実はこれこそが安倍内閣が放った「第三の矢」の一つ。

第86回の記事 に於きまして、私が参加した地元の勉強会で講師を務められた元総務大臣、新藤義孝さんの講義内容を記事にしました。

日本国全体で考えた場合、同じ「経済成長」と言っても、例えば東京や関東圏、大阪などの大都市でこの「経済成長」を実感できていたとしても、これを地方で実感することが出来なければ、本当の意味での「経済成長」ができたことにはなりません。

経済を成長させ、国民全体が「豊かさ」を実感できるようになるには、大都市部に於ける経済成長より、地方、特に過疎地域に於ける経済成長の方が大切です。そして、中央政府の考え方で地方経済を成長させようとしても、それは「押しつけ」にしかなりません。

だからこそ安倍内閣では、

「地元のことは地元が一番よくわかっている」と考え、中央政府が押し付けるのではなく、地方が自ら政策を考え、ぜひ中央政府に提案してほしい。政策を考えるためのお手伝いは政府がいくらでもやる。

経済を成長させるため、有効であると感じた場合は、その資金の一部を『地方銀行が融資できる範囲内』に於いて政府が負担する。だから良いアイデアがあれば地方からどんどん出してほしい」

との意向を地方に対して示していました。これこそが「地方創生プロジェクト」なのです。新藤さんは「せっかくこの様なプロジェクトがあるのに、地方は中々提案してこない」ともおっしゃっていました。

今治市は手を挙げたわけです。今治市の「国際水準の獣医学教育特区」構想とは、そんな政府のプロジェクトに賛同し、きちんと手を挙げて自ら意見をまとめて政府側に提案しました。だからこそこのプロジェクトは「政府と一緒にぜひやっていこう」と、賛同されたわけです。

【国家戦略特区一覧】
関西圏 医療等イノベーション拠点、チャレンジ人材支援
(大阪府,兵庫県,京都府)

養父市 中山間地農業の改革拠点

福岡市・北九州市 創業のための雇用改革拠点

沖縄県 国際観光拠点

新潟市 大規模農業の改革拠点

広島県・今治市 観光・教育・創業などの国際交流・ビックデータ活用特区
(・獣医学部の新設に係る認可の基準の特例が含まれています)

愛知県 「産業の担い手育成」のための教育・雇用・農業等の総合改革拠点

仙北市 「農林・医療の交流」のための改革拠点

仙台市 「女性活躍・社会起業」のための改革拠点

東京圏 国際ビジネス、イノベーションの拠点
(東京都,神奈川県,千葉県千葉市,成田市)

安倍内閣では、これだけの「国家戦略特区」が認定されています。声を上げたのは「地方」です。

もちろんこれは「国家戦略特区」の一覧であり、国家戦略特区以外にも同様の事例があります。

日本国経済を成長させ、中央と同様に地方を豊かにするため、政府が資金を負担し、支援するための事業がこの「国家戦略特区」です。ですから、本来は内閣府が今治市を特区として認定する前の段階で文科省は今治市と接触し、今治市に獣医学部新設に向けたハードルを取り除くためのレクチャを行い、一体となって事業計画立案の為に協力を行う必要があったはずです。

ですが、もろもろの課題が今治市が特区に認定された後で出てきているということは、今治市よりこの特区構想が提出された段階から文科省は今治市に対して非協力的であったことが予測されます。大学の設立が本当に平成30年4月30日の段階で難しいのであれば、その理由を特区として認定されるまでに洗い出し、今治市に対して提示する必要があったはずです。

今治市、内閣府、文科省の間で共通の認識があったのであればこんなことにはなっていないはずです。問題があるのなら、なぜ文科省はその課題を今治市が特区として認定される前におこなわなかったのでしょうか?

今治市が2007年から継続して加計学園と協力してこの獣医学部新設構想に着手していたことは文科省だってわかっていたはずです。今治市が獣医学部新設特区に申請した段階で、対象となる大学が加計学園となることも解っていたはずです。

であれば、特区認定後、加計学園がつつがなく今治市特区内に大学を設立できるよう協力するのが文科省の役割だったのではないでしょうか?


私は「経済」の視点から政治を見る癖がありますから、その視点から考えれば、これは「財政出動派」と「緊縮財政派」の間の争いです。

安倍内閣が「財政出動派」であることは言うまでもありません。歴代内閣でもこの財政出動政策を行った内閣は数えるほどしかありません。直近でいえば麻生内閣です。

麻生内閣や安倍内閣が「財政出動派」である以上、これらの内閣を潰したいと考える陣営は、当然「緊縮財政派」とならずるを得ません。また、麻生内閣時代に麻生さんの経済政策を批判しておきながら、民主党内閣なると突然財政出動政策を主張し始めた連中こそ「マネタリスト」たちです。

現安倍内閣は財政支出によって地方経済を発展させようとしていますから、安倍内閣を倒閣を狙う連中はこれを否定しようとします。今回の加計学園問題では、加計学園の認定過程にのみスポットが当たりましたから、一見するとその「公平性」が阻害されたことに問題がある様に演出されていますが、そうではありません。

安倍内閣は「熱意のある者」に財政が割かれる仕組みになっています。経済を発展させるために有益な提案を行った地域や企業、団体が優遇される仕組みになっているんです。

百歩譲って、努力もしようとしない人にまで分配しようとする政策が「公平」であると考えるのならまだ通用する理屈かもしれません。ですが、今回の加計学園問題に於ける文科省のやり方は、「熱意のある地域・団体が前向きにチャレンジすることを阻害する」やり方です。

熱意のある地域や団体が事業に取り組んだとしても、最初は課題も出てくるでしょうし、問題点も発生するかもしれません。ですが、やって見なければ課題も出なければ問題点も出てきません。

課題や問題点が出て来たのなら、その時に検証し、改善するのが本来の「国家戦略特区」の在り方なのではないでしょうか?

自らのプライドを大切にし、人が成長することを阻害しようとする組織が文部科学省なのであれば、いっそのこと文部科学省など解体し、別の組織に作り替えた方がよほど日本に取っては有益なのではないでしょうか?


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<継承する記事>
第330回 文部省より新文書/真犯人は萩生田副長官なのか?

私、この様なニュース関連記事は極力記さない様にしているのですが、どうもこの加計問題には危機感を覚えますので、引き続き記事にしてみたいと思います。

クローズアップ現代に於いて所謂萩生田文書が堂々と報道されて 前回の記事 を作成している中で気づいたことですが、前回の記事では問題点がよくわかりにくかったのではないかと思いましたので、再度問題点をまとめ直してみます。

先ずは、こちらの画像をご覧ください。

【クローズアップ現代 萩生田副長官文書年表】
クローズアップ現代萩生田問題

この画像は、先日クローズアップ現代において、報道された、所謂「萩生田文書」に於いて、萩生田副長官と文科省の高等教育局長が面談したとされる日程(平成28年10月21日)と、獣医学部設立業者として事業主が決定したとされる日程(平成29年1月20日)が記されています。

そして、萩生田文書に書かれていた内容が以下の通り。
加計新文書

「10/21萩生田副長官ご発言概要」

○(11月にも国家戦略特区諮問会議で獣医学部新設を含む規制改革事項の決定がなされる可能性をお伝えし、)そう聞いている。

○内閣府や和泉総理補佐官と話した。(和泉補佐官が)農水省とも話し、以下3点で、畜産やペットの獣医師養成とは差別化できると判断した。

1.ライフサイエンスの観点で、ハイレベルな伝染病実験ができる研究施設を備えること。また、国際機関(国際獣疫事務局(OIE)?)が四国に設置することを評価している、と聞いたので、その評価していることを示すものを出してもらおうと思っている。

2.既存大学を上回る教授数(72名)とカリキュラムの中身を増やすこと。また、愛媛大学の応用生物化学と連携するとのこと。

3.四国は水産業が盛んであるので、魚病に特化した研究を行うとのこと。

○一方で、愛媛県は、ハイレベルな獣医師を養成されてもうれしくない、既存の獣医師も育成してほしい、と言っているので、2層構造にする。

○和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖じ気づいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている。

○総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった。

○そうなると平成29年3月に設置申請をする必要がある。「ハイレベルな教授陣」とはどういう人がいるのか、普通の獣医師しか育成できませんでした、となると問題。特区でやるべきと納得されるような光るものでないと。できなかったではすまない。ただ、そこは自信ありそうだった。

○何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる。

○農水省が獣医師会押さえないとね。
内容についての詳細は前回の記事で記していますので割愛しますが、そもそもこの文書はタイトルこそ「10/21萩生田副長官ご発言概要」となっているものの、「実際には当日の会議で話し合われた内容」を、会議に参加していなかった文科省の課長補佐が伝聞でまとめたものであり、全てが萩生田副長官の発言ではありません。

ですが、この様なタイトルがついていますと、あたかもすべてが萩生田副長官の発言であるかの様に見えてしまう為、例えばここに、

 「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった」

という文章や、

 「何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」

という文章が記されていますと、こういった発言が萩生田副長官の口から出た言葉であるかのように錯覚され、「加計ありきだったのではないか」とか、「総理のご意向があったという証拠ではないか」という素晴らしき妄想の餌となるのです。ですが、先ほどの画像に、少し手を加えてみます。

【クローズアップ現代 萩生田副長官文書年表】
クローズアップ現代萩生田問題加工版

加工がうまくないので、少し文字が粗くなり、申し訳ありません。

双方を並べてみます。

クローズアップ現代萩生田問題
クローズアップ現代萩生田問題加工版


前回の記事でもお伝えした通りなのですが、内閣よりの「獣医学部新設」の募集に応じて今治市が 「国際水準の獣医学教育特区」 に認定されたのが平成27年12月15日の事です。
「国際水準の獣医学教育特区」提案書(PDF)

今治市は「獣医学部新設特区」として内閣府から国家戦略特区の認定を受けたわけですから、認定を受けた以上は今治市が速やかに獣医学部新設を行えるための法整備を政府側が行う必要があるのは当然の事です。

寧ろ、「獣医学部新設特区」として募集がかけられた以上は、募集がかけられた段階で大学設置に向けた法整備は整っていなければおかしいとも言えるくらいです。

前回の記事 を改めてまとめますと、

1.2015年(平成27年)12月15日に今治市が国家戦略特区に指定される

2.大学の新設時期に対する文科省よりの問い合わせに対し、内閣府より「今治市の特区指定時より最短期間を前提としている」との回答があり、これは総理のご意向である、との返答がある。最短の期間とは平成30年4月である。

3.同じ問い合わせに対し、「大学設置審査は文科省が担当する部分である」と重ねて念を押される。

4.文科省は及び腰であり、中々法整備に踏み切れない様子を見て更に内閣府より「国家戦略諮問会議決定」という形にすれば総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか、との提案がある。そのためには11月上旬には本件を諮問会議にかけなければ平成30年4月開学には間に合わない、指摘される。

5.また同時に開学に向けて農水省、厚労省の協力を受ける必要もあるが、その調整は文科省の仕事である、とも指摘される。
一方、方法として厚労省、農林省を萩生田副長官の所に呼び、萩生田副長官からの指示、という形にすれば協力は得られやすいのではないか、とのアドバイスも受ける。

6.内閣府からのアドバイスに従って、萩生田副長官に文科省より相談を持ち掛ける。

これが、所謂「加計学園問題」の真相です。

そして、文科省からの相談に応じて萩生田副長官と文科省高等教育局長とがやり取りした内容をまとめたのが所謂「萩生田文書」。

この流れを頭に於いて「萩生田文書」に目を通せば、それほどおかしな文書には見えないはずです。
「捏造」だとの話題も上っていますが、ねつ造だと考えなくても、充分に筋の通った内容になっています。

例えば、「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」という部分がやけに話題に上っていますが、これを仮に萩生田副長官が言ったのだとしても、そんなこと萩生田副長官に云われずとも十分文科省側でわかっていた話のはずです。

「何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」

の部分についても、これが 「加計ありきになっていた」 ことの証拠の様にも言われていますが、そもそもこの時点で今治市は国家戦略特区の認定を受けており、今治市は2007年より招致するための大学として加計学園を指定しており、今治に獣医学部を設立することが決められている以上、それが「加計学園」となることはわざわざ安倍首相が口利きをしたりせずとも当然そうなることは誰にでも想像できるはずです。

前回と同じ内容にはなってしまいますが、百歩譲って今治市が国家戦略特区に認定された後、加計学園以外に今治市に獣医学部を設立することを申し出ている大学があるのに、その大学が設立申請を行うことができないような条件を作って加計学園に決定したのだとしたら、それは問題です。

ですが、野党が比較対象としているのは既に国家戦略特区に認定されている今治市ではなく、申請したばかり、その獣医学部構想についても2016年(平成28年)6月に出されたばかりの京都市、及び京都産業大学です。

獣医学部よりの圧力で「せめて一校に絞るように」との申し出に応じたのであれば、京都産業大学ではなく加計学園が選ばれるのは当然の話です。国家戦略特区として既に今治市が認定されているのに、認定すらされていない京都市と京都産業大学が選ばれたりしたら、それこそ大問題ですよ。はっきり言って。

また、2007年以来、今治市と加計学園との間でしっかりしとした信頼関係が築けているわけですから、私としてはこれが随意契約であったとしても何等問題はないと思います。

今回の問題は、はっきりと言えば「文部科学省の組織ぐるみの職務怠慢」が最大の問題点です。

本来マスコミが責めるべきは、安倍内閣ではなく、何時まで経っても獣医学部新設のための手続きを行おうとしなかった文部科学省だと思うのですが、なぜそうしないのでしょうか?

私には、NHKまで含めたマスコミが、民進・自由・共産・社民に「忖度」している様にしか見えませんね。


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第327回の記事 に於きまして、民進党が公開した加計メールが捏造なのではないか、という疑惑について、イラストレーターを使用しない解明にチャレンジしてみたところ、短期間に単独の記事に対するアクセス数としては全記事の中でも最高のアクセスがありました。

皆さん関心のあるテーマだったということなのでしょう。

さて、この問題、民進側による捏造、ということで早々に決着がつくのかと思いきや、今度は文部省側から出て来た資料にこの民進側が出してきた資料と一致する部分がみられる、ということで俄かに安倍内閣側にも対応が迫られる必要性が生れることとなりました。

また更に、先日NHKクローズアップ現代にてタイトルにもある「新文書」が登場し、この文書のタイトルが「10/21萩生田副長官ご発言概要」とされており、また更にここに「総理は『平成30年(2018年)4月開学』とおしりを切っていた」などと掲載されていることから、一連の家計疑惑の中心となったのが萩生田官房副長官なのではないか・・・という疑惑がにわかに巻き起こってきたわけです。

以下にその「萩生田副長官ご発言概要」の全文を掲載します。
加計新文書

「10/21萩生田副長官ご発言概要」

○(11月にも国家戦略特区諮問会議で獣医学部新設を含む規制改革事項の決定がなされる可能性をお伝えし、)そう聞いている。

○内閣府や和泉総理補佐官と話した。(和泉補佐官が)農水省とも話し、以下3点で、畜産やペットの獣医師養成とは差別化できると判断した。

1.ライフサイエンスの観点で、ハイレベルな伝染病実験ができる研究施設を備えること。また、国際機関(国際獣疫事務局(OIE)?)が四国に設置することを評価している、と聞いたので、その評価していることを示すものを出してもらおうと思っている。

2.既存大学を上回る教授数(72名)とカリキュラムの中身を増やすこと。また、愛媛大学の応用生物化学と連携するとのこと。

3.四国は水産業が盛んであるので、魚病に特化した研究を行うとのこと。

○一方で、愛媛県は、ハイレベルな獣医師を養成されてもうれしくない、既存の獣医師も育成してほしい、と言っているので、2層構造にする。

○和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖じ気づいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている。

○総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった。

○そうなると平成29年3月に設置申請をする必要がある。「ハイレベルな教授陣」とはどういう人がいるのか、普通の獣医師しか育成できませんでした、となると問題。特区でやるべきと納得されるような光るものでないと。できなかったではすまない。ただ、そこは自信ありそうだった。

○何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる。

○農水省が獣医師会押さえないとね。

特に、最後から二番目では、「その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」と記されていることや、上記文面で、萩生田長官の発言があったとされる日が獣医学部新設の事業者に選定される3カ月前であったことから、今回の計画が「加計ありき」であったのではないか、として注目を集めています。

松野文科大臣によると、上記資料は、

「10月21日に、高等教育局長が萩生田官房副長官に対し、国家戦略特区における獣医学部の新設問題の課題や調整状況について説明し、相談をしていた」

ことを示す資料なのだそうです。
そして、このことを踏まえた上で松野門下大臣は、以下の様に説明しています。
確認された文書は、専門教育課の担当官が、高等教育局長から説明を受けて萩生田副長官の発言や高等教育局長が行った説明内容に、関係者から聴取した周辺情報等を補足して取りまとめた。

高等教育局長の確認を受けておらず、萩生田副長官の発言ではないことも含まれているとの報告を受けている

と。

そう。ここには、萩生田副長官の発言だけでなく、高等教育局長が行った説明内容も含まれており、また更に『関係者から聴取した周辺情報等』までが含まれているのです。

つまり、ここに記してある文言は、一体どの文言が萩生田副長官のセリフで、どの文言が高等教育局長が行った説明内容なのか、またどの文言が『関係者から聴取した周辺情報等』なのかすらわからない、既に各所で云われているとおり、「メモ」に過ぎないわけです。

そして、これに対して萩生田副長官は、以下の様な文書で回答を寄せています。
平成29年6月20日

 1.今回の文書については、文科省の一担当者が内閣府など関係省庁や省内の様々な人から聞いた伝聞など不確かな情報を混在させて作った個人メモであり、直属の上司である高等教育局長のチェックを受けていないなど、著しく正確性を欠いたものであるとの説明とお詫びが文部科学省から私に対してありました。このような不正確なものが作成され、加えて、意図的に外部に流されたことについて非常に理解に苦しむとともに、強い憤りを感じております。

 2.いわゆる加計学園に関連して、私は総理からいかなる指示も受けたことはありません。

 3.開学時期については、内閣府から「『国家戦略特区(全般)についてスピード感をもって実施すべき』という内閣全体の方針を踏まえ、速やかに実施したい」、という説明を受けていましたが、具体的に総理から開学時期及び工期などについて指示があったとは聞いていませんし、私の方からも文科省に対して指示をしていません。

4.官房副長官という立場上、当然のことながら、この時期に開催されていた国家戦略特区諮問会議の関連で文科省を含む各省から様々な説明を受け、その都度、気づきの点をコメントすることはありますが、私は基本的に報告を受ける立場であり、私の方から具体的な指示や調整を行うことはありません。いずれにせよ、私は、政府全体の見地から、職務に当たっており、加計学園の便宜を図るために和泉補佐官や関係省庁と具体的な調整を行うとか、指示を出すことはあり得ません。

 また、私は、愛媛県の関係者と会ったこともなければ、このような県の意向を聞いたこともなく文科省に伝えた事実もありません。

 5.千葉科学大学とは年に数回、私の秘書との間で、学校行事の案内等、事務的な連絡を取り合うことはありますが、私も秘書も渡邊事務局長という方と本件や他の件でもやり取りしたことはございませんし、お名前も存じ上げておりません。従って、私から文科省へ行かせると発言した事実はありません。

 6.いったい誰が何のために作った文章なのか? 本当に必要な内容ならば、なぜ文科省内で大臣や副大臣に伝える作業がなかったのか? まったく心当たりのない発言を、私の発言とする文書やメールが、文科省の職員により作成されている意図は分かりませんが、仮に、私の承知していないところで、私の名前が、難しい政策課題について、省内の調整を進めるために使われているとすれば、極めて遺憾です。

 
内閣官房副長官 萩生田光一

例えばこの文面の中で萩生田副長官は

「愛媛県の関係者と会ったこともなければ、このような県の意向を聞いたこともなく文科省に伝えた事実もありません」

と記していますね?
で、これを「ご発言概要」と比較しますと、これが

「一方で、愛媛県は、ハイレベルな獣医師を養成されてもうれしくない、既存の獣医師も育成してほしい、と言っているので、2層構造にする。」

という部分に相当することが分かります。
萩生田副長官は、「愛媛県の関係者と会ったこともなければ、このような県の意向を聞いたこともなく文科省に伝えた事実もありません」と言っていますから、上記の言葉は萩生田副長官以外の人物の発言ではないか、という推測が成り立ちます。

また、

「千葉科学大学とは年に数回、私の秘書との間で、学校行事の案内等、事務的な連絡を取り合うことはありますが、私も秘書も渡邊事務局長という方と本件や他の件でもやり取りしたことはございませんし、お名前も存じ上げておりません。従って、私から文科省へ行かせると発言した事実はありません」

とも発言しています。「千葉科学大学」とは、加計学園によって設立された大学なのだそうです。
つまり、ここで記されている「渡邊事務局長」とは、

「何が問題なのか、書き出して欲しい。その上で、渡邊加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる」

というフレーズに記されている「渡邊加計学園事務局長」の事であることが分かります。
つまり、このフレーズもまた萩生田副長官によって行われた発言ではなく、萩生田副長官以外の誰かが行った発言だということになります。

これらのフレーズの中で特に問題となるのは、

「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた。工期は24ヶ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった」
という部分でしょうか。ですが、次の資料をご覧ください。

総理のご意向

同じ資料は既にネット上で多く出回っていますので、アンダーラインを引いている部分まで含めて同じ資料を使用させていただきます。

これは、所謂「総理のご意向」文書。
ここに、

「国家戦略特区諮問会議決定」という形にすれば総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか。平成30年4月開学に向け、11月中旬には本件を諮問会議にかける必要あり」

とされています。この文言から、「国家戦略特区諮問会議」にかけようとしたのは「総理の支持に見せる為」であり、同時に「平成30年4月開学」という目標は別に総理から指示されたわけではない、ということもわかります。

また更に、その次の項目には

「農水省、厚労省への会議案内等は内閣府で事務的にやるが、前面に立つのは不可能。二省を土俵に上げるのは文部科学省がやるべき。副長官の所に、文部科学省、厚生労働省、農林水産省を読んで指示を出してもらえばよいのではないか

と記されていますね。

ここに、松野文科大臣の

「10月21日に、高等教育局長が萩生田官房副長官に対し、国家戦略特区における獣医学部の新設問題の課題や調整状況について説明し、相談をしていた」

という言葉を重ね合わせると、文部科学省の職員が厚生労働省、農林水産省を動かすため、萩生田副長官に相談をしていたのではないか、という状況が見えてきます。

そもそもこの「総理のご意向文書」事態が、文部科学省の職員が獣医学部の設置時期についての問合せを内閣府に対して行い、その回答として、「今治特区指定時より最短距離での規制改革が前提である」といった趣旨の回答が返ってきたのではないでしょうか?

その期日が平成30年4月であり、大学の開設に関して間に合わない可能性が出て来た。この焦り方から考えると、どうも文部科学省はもっと早い段階で「獣医学部設立」に関する結論を出す必要性があったのではないか、という推測が成り立ちます。


なぜ「今治市」なのか?

さて。ここで疑問がわいてきますね?

なんで「今治市」なのでしょうか?
もっと言えば、なんで今治市に対する相談や問い合わせがここで行われているのでしょうか?

出てくる資料は軒並み今治市に対する問い合わせであり、話題になっている京都産業大学に対する問い合わせは一切行われていません。ひょっとして、やっぱり「加計ありき」だったんじゃ・・・

そう思いません?

ですが、もう少しよく見てください。文科省から内閣府に対する相談や萩生田副長官に対する相談は全て「今治市」に対して行われており、「加計学園」については行われていませんね?

「京都産業大学」という名前は耳にしますが、ではこの「京都産業大学」が設立する予定であった「獣医学部」はいったいどこに設立される予定だったのでしょうか?


国家戦略特区の指定を受けていた今治市と申請段階であった京都市

漸く糸が繋がった感じですね。

実は、「今治市」が国家戦略特区に申請したのは平成27年(2015年)6月。認定されたのは平成27年(2015年)12月15日の事。

一方、京都産業大学が特区申請を行ったのは翌年、平成28年3月末の事。

大臣確認事項の内閣府回答に於いて、

「規制緩和措置と大学設置審査は独立の手続きであり、内閣府は規制緩和部分は担当しているが、大学設置審査は文部科学省」

と記されていますね?
つまり、内閣は2015年末の段階で今治市に対して国家戦略特区の認定を行っていたにも関わらず、文科省はずっと大学設置審査の手続きを怠っていた、ということになります。

設置するためには農林水産省と厚生労働省の協力が必要になるわけですが、文科省は及び腰になっていて、その交渉に踏み切ろうとしない。そこで内閣府が「文科省と同じ場所に農林水産省と厚生労働省を呼び、萩生田副長官に文科省に対して協力する要指示をしてもらえばよいのではないか」と提案するわけです。

ですから、「加計ありき」なのかと問われれば、むしろその前提で今治市は国家戦略特区の認定を受けているわけですから、加計でなければ困るのです。

その上で、百歩譲って仮に、今治市への獣医師設立を横槍を入れる形で京都産業大学が申し入れてきていたのだとすれば現在前川や民進党などの野党が主張している理屈も通るかもしれません。

ですが、京都産業大学が新しく獣医学部を設立しようとしていたのは国家戦略特区の認定を受けている今治市ではなく、未だ国家戦略特区の認定すら受けていない京都市。更に京都市にはわざわざ国家戦略特区の認定を受けずとも獣医学部を設立するための設備は整っていた様です。

その上で獣医師会からどちらか1校絞るよう要請されれば、それは当然「加計学園」ということになりますね。至極最もな話。

当然、「証人喚問」なぞする必要はありません。逆に言うと、この程度のことで前川を証人喚問にかけることなど、「税金の無駄遣い」以外の何者でもありませんね。

ここまで調べてみてわかりましたが、私もはっきり言って民進党の連中に騙されてましたね。
ひどすぎる。どう落とし前つける気ですか、民進党の皆さん。


この記事のカテゴリー >>テロ等準備罪(所謂共謀罪)


さて。本日は2017年6月15日です。
タイトルにもございます通り、本日早朝、無事「テロ等準備罪関連法」が成立いたしました。

安倍首相

ただ、今回の成立、例えば同様の事例として、「特定秘密保護法」や「平和安全保障関連法」などの法律があり、これらの法律が成立した時には、例えば

「祝!特定秘密保護法成立」

 や、

「祝!平和安全保障関連法成立」

と言った名目でタイトルを銘打ったとしても、ここに何の違和感を感じることはないのですが、今回のテロ等準備罪に関しては、

「祝!テロ等準備罪関連法成立!」

とするには、若干違和感を覚えています。

というのも、第305回の記事 でもお伝えしました様に、今回成立したテロ等準備罪関連法=組織的犯罪処罰法改正法は、そもそもこの法律そのものを成立させることに目的があるのではなく、この法律成立させる事によって、「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約(略称国際組織犯罪防止条約/TOC条約/パレルモ条約)」へ加入することを目的とした法改正であるからです。

ちなみに、同改正案は以下リンク先より、
組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案

同じく同条約を以下リンクより
国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約

ご覧いただく事が出来ます。


法改正の目的

つまり、同法改正が行われただけでは、今回の目的としては片手落ち。同条約に加盟してこそ初めてこの法改正を成立させた目的が達成されることになります。

改正案の冒頭に、

第一条 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)の一部を次のように改正する。

  第一条中「かんがみ」を「鑑み、並びに国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を実施するため」に改める。

とあります。

今回の法改正の目的が、「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を実施するため」におこなわれることが、条文でも明記されています。

日本以外の海外では、例え先進国であったとしても、日本とは異なり、実際に「テロ」の脅威に晒されていますから、今回の改正案よりもより明確であり、例えば日本の改正案では「内心の自由」にまで踏み込むことはしていませんが、海外ではこの「内心の自由」にまで踏み込んで取り決められている国もあるのだそうです。

これは先日参加した勉強会で教えてもらった事ではあるのですが、正直びっくりしました。
具体的に考えれば、ヨーロッパ等で、「ISに参加したい」と思っている人がいたとしたら、実際に加入する前の段階で摘発される、という様な趣旨ですね。

今回改正された日本の法律ではここまで厳格な法制度とはなっていません。


法改正の対象
また、今回改正された法制度の対象となる犯罪なのですが、これは以下の様に掲載されています。

イ 死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪

(ロに掲げる罪及び国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年法律第九十四号。以下「麻薬特例法」という。)第二条第二項各号に掲げる罪を除く。)
(  )内は理解しにくく感じるかもしれませんが、そうではない部分、即ち

 死刑又は無期若しくは長期四年以上の懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪

という部分は分かりやすいですね。つまり、死刑、または4年~無期の懲役・禁固刑に相当する罪が軒並み今回の処罰の対象となる罪に該当します。

では、これらの罪をどうすれば罰せられることになるのかというと、
第六条の二

次の各号に掲げる罪に当たる行為で、

テロリズム集団その他の組織的犯罪集団(団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるものをいう。次項において同じ。)の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を二人以上で計画した者

は、

その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたとき

は、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。

2 前項各号に掲げる罪に当たる行為で、

テロリズム集団その他の組織的犯罪集団に不正権益を得させ、

又はテロリズム集団その他の組織的犯罪集団の不正権益を維持し、

若しくは拡大する目的で行われるものの遂行を二人以上で計画した者

も、

その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、

関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、

同項と同様とする。

とされてます。

第305回の記事 ではパレルモ条約側から記事を記しましたが、実際の法改正の内容はパレルモ条約よりはより具体的になっていますね。

まあ、「その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為」と記されていますので、具体的とは言いつつも、具体的事例に含まれていない部分がここに包括されている様には思えますが。


テロ等準備罪関連法への反対意見の矛盾点

さて。ここからが記事の本題です。

例えば、このテロ等準備罪関連法に反対する側の意見として、「この法律ではテロを防ぐことは出来ない」という意見を見たり聞いたりすることがあります。

ですが、そういう主張をする人に限って、「内心の自由が脅かされる」、または「通信が傍受される」といった主張を同時に行っています。

法改正の目的としては、パレルモ条約に加盟し、海外からテロ情報を手に入れることを目的としていますので、海外のテロ等準備罪関連法の内容に比較すると非常に緩いものとなっています。

この3つの条件を表記した時、一つの大きな矛盾点が浮かび上がってきます。

日本の法改正では、上記にあるような内心の自由が脅かされることはありませんし、警察からの令状なしで通信を傍受する様な事は先ずありえません。

ただ、私がここにこのように記したところで、「いや、そんなことわからないじゃないか、実際には・・・」という主張をする人はいるかもしれません。

ですが、反対派で、この様な主張をするということは、その人は今回の法改正によって「内心の自由が脅かされたり、通信が傍受されたりする恐れがある」と考えているわけです。心の中で「テロ組織に参加したい」と考えただけで逮捕されたり、SNS上でやり取りをするメッセージが監視されたり。

若しくは一般人で、犯罪には何の関係もないのに調査の対象とされ、逮捕されたり取り調べを受けたり、尾行されたりすることが発生する可能性がある、と考えているのです。

ですが、実際にこの法制度を運用し、本当にテロを未然に防ごうと思えば、実際の法律を更に厳しくし、反対派の面々が言っているようなことが本当にできる様にしてしまわなければ、本当にテロを未然に防ぐための法律とはなりえないと私も思います。

わかるでしょうか?
反対派は、この法律で実際に内心の自由が脅かされたり、一般人の通信を傍受することがこの法律によって可能になったりすることがないにも関わらず、これが可能になる、と主張しているわけです。

そして、同時に「こんな法律ではテロを防ぐことなどできない」とも主張しているのです。

非常に矛盾していますね?

彼らは「テロ等準備罪関連法など成立させてはいけない」と言っているのでしょうか?
それとも、「テロ等準備罪関連法をもっと厳しくするべきだ」と言っているのでしょうか?

ですが、もし本当に「テロ等準備罪関連法」を今より厳しくするのであれば、反対派の妄想の中にある

「内心の自由が脅かされたり、一般人の通信を傍受することがこの法律によって可能になる」

上に、更に法制度を厳しくする必要がある、という主張を彼らはしていることになるわけです。
意味が分かりませんね。


既に述べていますように、今回の法改正が行われた最大の理由は、日本がパレルモ条約に加盟することにあります。

加盟するための条件として

 「長期四年以上の自由を剥はく 奪する刑又はこれより重い刑を科することができる犯罪を構成する行為」



 「組織的に実行する為」



 「組織を作ったり、その実行を指示したり、手助けをしたり、誰かがその犯罪を実行するようにけしかけたり、援助したり、相談したりする」

ことを

 「犯罪とする」

ことが条約から求められているわけです。
ですので、これらの行為を犯罪とするための法改正が今回行われました。

条文にはこのようなことが記されているわけです。

そして、「別表」として「長期四年以上の自由を剥はく 奪する刑又はこれより重い刑を科することができる犯罪を構成する行為」に該当する犯罪には一体どのようなものがあるのか、ということを列挙しているのが今回の法改正に記されている内容になります。

野党が本来行うべき役割はこのような改正内容の構成を議会質問を通じて詳らかにし、国民にもわかりやすくすることにあるのではないでしょうか。その上で不足する部分やそれでもなお修正すべき箇所を指摘し、もしくは「日本がパレルモ条約に加盟すべきではない理由」を明確にし、反対するのであれば反対するのが本来の役割だと思います。

これを唯一行えていたのが日本維新の会のみであったことは本当に情けない話です。

また、同じ役割は野党だけでなく、マスコミにも求められていると思います。

ところが、今回の法改正において日本維新の会以外の野党やマスコミは、日本がパレルモ条約に加盟すべきではない理由を明確にすることもなく、ただ「長期四年以上の自由を剥はく 奪する刑又はこれより重い刑を科することができる犯罪を構成する行為に該当する犯罪」を列挙しているに過ぎない別表を闇雲に抽出し、あたかも

 「この法律が懲役4年以上の犯罪に含まれていることはおかしい!」

とでも主張した以下のような答弁を繰り返し、内容としては非常に単純でわかりやすい改正案を、あたかも複雑で理解しにくいものであるかのように誤ったイメージを国民に植え付け続けたのが今回の一連の顛末です。

それどころか、森友問題や加計問題などの、本来であれば何の違法性もない、問題をことさらに取り上げ、無駄に予算委員会質疑時間を費やし、議論することそのものを行おうとせず、条文を国民にとってわかりにくくするために邁進していたのが「民進」「共産」「自由」「社民」の野党4党です。

そして、そんな彼らの給料を支払うために私たちの貴重な時間が用いられ、あれほど企業の違法な残業を「ブラック」と叩きまくっている野党が、立て続けに不信任や問責決議案を提出し続け、職員たちに異常なほどのブラックな状態を敷いていたのが昨晩の顛末。

この様な政党が存在する価値など、本当にあるのでしょうか?
私には疑問でなりません。


この記事のカテゴリー >>「物価」の見方


<継承する記事>
第326回 2017年度(平成29年度)4月分消費者物価指数が発表されました。

第326回の記事では、2017年度(平成29年度)4月分CPI(消費者物価指数)を全体から俯瞰(ふかん)した上で、「消費者物価指数(総合)」の内、「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」が横ばいであること、そしてここから更に「持ち家の帰属家賃」の影響を除外して尚上昇していないことを理由に、今が「アベノミクスの正念場」であることをお伝えしました。

ただ、一般紙のニュースでは生鮮食品を除く総合(コアCPI)が前年比で上昇していることを理由に、

 「4月の全国消費者物価、0.3%上昇 4カ月連続プラス 」

というタイトルでの記事がほぼすべてでした。ですが、ここには「エネルギー物価の上昇」が含まれており、エネルギー物価の上昇は日本国経済に対してデメリットしか与えませんから、本来「エネルギー物価」を取り除いた数字で比較することが大切です。

その数字こそが「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」なのですが、このことをタイトルに上げ、記事の中心にしている一般紙はありません。取り上げていない、というわけではないのですが、余り着目されていない、ということです。

もし私が新聞記者であり、安倍内閣を叩きたいのであれば、今がまさにそのポイントで、タイトルとして全面的に取り上げていると思うのですが、そこは所詮マスコミ、というところでしょうか。


ただ、その理由として前回の記事では全体が伸び悩んではいるものの、特に「家具・家事用品」と「被服及び履物」が前年度割れしており、影響が大きいこと、そしてこれまで「物価の優等生」であった「被服及び履物」の物価下落はこれまで見られない状況であったため、特にこの「被服及び履物」の消費者物価について大きく取り上げました。

今回の記事では、もう一つ物価を伸び悩ませている理由、「家具・家事用品」について記事として取り上げてみたいと思います。


「家具・家庭用品」の消費者物価指数

【消費者物価指数(家具・家庭用品)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
家具・家事用品(ウェイト:348)
-0.9(-0.8)

 家庭用耐久財(ウェイト:111)
 -2.2(-1.6)▲0.6

 室内装備品(ウェイト:25)
 -3.8(-3.4)▲0.4

 寝具類(ウェイト:27)
 1.3(2.2)

 家事雑貨(ウェイト:72)
 1.4(1.4)

 家事用消耗品(ウェイト:86)
 -1.4(-2.3)

 家事サービス(27)
 0.1(0.1)

今回のタイトルにある、「2017年度(平成29年度)4月分CPIが伸び悩む理由」としては、前回記事にした「被服及び履物」の大幅な下落が最大の理由で、それ以外の項目に関しては今回記事にする「家具・家事用品」の物価下落よりも、その他の項目の「上昇幅の縮小」の方が理由としては大きいのですが、それでもこの「家具・家事用品」が下げ止まりさえすれば物価が持ち為す事も事実です。

今月の「家具・家事用品」の傾向としては、全体で-0.9から-0.8に前年同月比マイナス幅が縮小している形にはなります。
「家具・家事用品」を構成する6つの中分類品目の内、前年度割れを記録しているのは「家庭用耐久財」・「室内装備品」・「家事用消耗品」の3つ。

この内「室内装備品」に関しましては、消費増税が行われた増税年度を省き、平成6年以来継続して前年度割れを記録していますので、これは今月に起きている特色ではない、と考えますので、今回の対象からは省きます。ちなみに「室内装備品」の物価を大きく下落させている最大の理由は「照明器具」の-15.9%、カーペットの-0.5%です。

「家事用消耗品」に関してはトイレットペーパーやティッシュペーパー、洗剤類など、石油精製品の影響が大きく見られます。

ということで、毎度おなじみの様になりましたが、「家事用耐久財」の消費者物価指数です。

エアコン

【消費者物価指数(家事用耐久財)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
家庭用耐久財(ウェイト:111)
-2.2(-1.6)▲0.6

 家事用耐久財(ウェイト:57)
 -3.7(-3.8)

  電子レンジ(ウェイト:4)
  -14.9(-26.0)

  電気炊飯器(ウェイト:11)
  4.7(2.0)

  ガステーブル(ウェイト:3)
  4.2(3.0)

  電気冷蔵庫(ウェイト:16)
  -8.4(-5.5)▲2.9

  電気掃除機(ウェイト:9)
  12.6(12.0)

  電気洗濯機(全自動洗濯機)(ウェイト:7)
  -19.7(-18.4)▲1.3

  電気洗濯機(洗濯乾燥機)(ウェイト:7)
  -5.1(-2.1)▲3.0

  冷暖房用器具(ウェイト:37)
  -2.3(-0.4)▲1.9

   ルームエアコン(ウェイト:30)
   -3.1(-0.7)▲2.4

   温風ヒーター(4)
   -1.1(1.0)▲1.9

   空気清浄機(3)
   4.7(0.1)

  一般家具(18)
  2.7(2.9)

   整理だんす(5)
   2.3(3.2)

   食堂セット(9)
   3.5(3.3)

   食器戸棚(4)
   1.6(1.6)


全体を見てマイナス幅を拡大させているのは電気冷蔵庫、電気洗濯機(全自動洗濯機)、電気洗濯機(洗濯乾燥機)、冷暖房用器具の4項目。「ウェイト(=重要度)」を見ますと、冷蔵庫が16、全自動洗濯機が7、洗濯乾燥機が7、そして冷暖房用器具が37となっています。

特に「冷暖房用器具」の内、「ルームエアコン」は30。

こうしてみますと、2017年度4月の消費者物価指数を下落させたのは「ルームエアコン」そして「衣類」だということが分かりますね。

「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」から更に「持ち家の帰属家賃」の影響を除外して考えますと、3月の「生鮮食品及びエネルギー及び持ち家の帰属家賃を除く総合」が0.1%から4月は0.0%に、0.1%成長から横ばいへと縮小しているのではないか、と私は考えています。

で、その0.1%の伸び率を縮小させた最大の理由が「衣類」と「ルームエアコン」。共に「季節もの」を代表するような品目です。

勿論4月度の「家事用耐久財」全体の前年同月比が「-2.2」と大幅に下落しており、消費者物価全体に対してネガティブな要素となっていますから、ここが改善することで初めてアベノミクスの求める「物価上昇」は漸く現実味を帯びてくることとなります。

ただ、4月度の伸び悩みは、どうやら「季節もの品目」の買い渋り、もしくはクリアランスセール等の影響ではないかと推測されます。

それにしても「加計問題」で大騒ぎしていますがあれ、本当日本国にとってデメリットしかないと思います。
もっと大切な問題はたくさんあります。CPIを上昇させるためにもう一段階アクセルをふかすような「財政政策」もそろそろ必要になるのではないでしょうか。

エネルギー物価が上昇に転じている今、まさに絶好のタイミングだと思います。

そういった前向きな議論がまったくできない。もしくは「させない」ためにわざとやっているのかどうかは知りませんが、それにしても民進党の面々はいい加減にしてほしいですね。


この記事のカテゴリー >>加計学園問題


このところ、ツイッター上で民進党が公表した加計メールが、どうも捏造なのではないか、という疑惑が話題になっています。

イラストレーターを使って分析すると、どうもこの加計メールがツギハギだらけなんではないか、という話題です。
私はイラストレーターを持っていないので同じような分析の仕方をすることは出来ないので、分析結果についてはツイッターより、空也さんのツイートをご紹介いたします。

空也さんのツイート


で、これをこのまま転載する形で記事にしたのでは私のブログらしくない・・・ということで、実は私なりの分析にチャレンジしてみました。

ちなみに原本は以下のリンク先から直接取得することができます。

民進党ホームページ(内閣府からの圧力文書を共有したメールの存否を追及 加計学園疑惑調査チーム)より

内容は全てPDFで公開されていて、
藤原審議官との打合せ概要メール(ダウンロードすると、「文部科学省内メール①という名称に変わります)
藤原内閣府審議官との打合せ概要(獣医学部新設)
加計学園への伝達事項添付メール

という3つのリンク先になります。民進党のホームページに直接リンクを貼っています。
私自身は既にダウンロードして保管していますので、もし仮に民進党から直接リンクをブロックされたとしても同じデータを掲載することができます。

私はこのPDF資料を最初iPhoneから閲覧していたのですが、画像をピンチアウトしてみていると、どうも違和感を覚えます。

例えば同資料②、「藤原内閣府審議官との打合せ概要(獣医学部新設)」という資料なのですが、全体像はこんな感じです。

【加計メール1】
加計メール1


さて。では、この文章のどこに私が違和感を覚えたのか。
それではピンチアウトして文章を拡大してみます。

【加計メール2】
加計メール2


お気づきになりますか?
位置的には三つ目の 〇 の文章です。

三つ目の 〇 には、以下のような文章が掲載されています。

クレジットは、内閣府と直接の規制省庁である文科省がマスト。関係省庁が入らないとできないわけでもなく、農水省・厚労省を入れたいのなら、文科省が入らないとできないわけでもなく、農水省・厚労省を入れたいのなら、文科省が動く必要あり。ドライに、両省が協力しないなら「彼らがやらなかった」と責任を負う形に持っていけばよい。いずれにしても第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要


では、改めて私がピンチアウトして拡大した文面を見てみますと、上記文章の内、

 「第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要」

の内、「方針原案を決め」の所が、縁取りされてもやがかかった様になっているのがわかるでしょうか。
画像をもう少し右にずらしてみます。

【加計メール3】
加計メール3


 「第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要」

という文章の内、

 「めるスピードでやる必要」

という部分が見えると思います。「め」は加計メール2の画像にも含まれています。2の画像から右側にスライドさせた部分です。

 「め」のあと、「る」と「ス」の文字には縁取りがされておらず、もやがかかった部分も見えませんが、ここから続く「ピードでやる必要。」までの部分には縁取りがされていて、文字がもやがかかった様になっています。

私が一体何を言いたいのかわかるでしょうか?
つまり、

 「第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要」

のうち、元々の原稿に記されていたのは

 「第2回分科会で          るス            」

という部分のみで、

 「方針原案をきめ」
 「ピードでやる必要。」

とう部分は、後から貼り付けられたものなのではないか、ということなのです。

もっと言えば、「加計メール2」画像のうち、「第2回分科会で方針原案を決めるスピードでやる必要」の真下に記されている

 「今治市構想について、」

の「治市構想につい」も同じような特徴がみられます。「い」については右側のパーツは元々の原稿に記されていたもので、左側のパーツは上から貼り付けられている様に見えます。

同じく「加計メール3」画像に於いて、加計メール2画像「今治市構想について、」に引き続く

 「獣医師会から文科省」

のうち、「獣医師会から文科」までの部分に就いても同じように加工された形跡が見られます。

【加計メール4】
加計メール4


こちらの画像は一つ目の「〇」の内、「これは、官邸の最高レベルが言っていること」という文章が書かれた部分の画像。

 「最高レベル」の「最」に加工された形跡が見られます。

民進党やマスコミ等が盛んに「官邸の最高レベルが言っていることとと書いている」とやけにクローズアップしていますが、実際に記されていた文字は「官邸の最高レベル」ではなかった可能性がある、ということです。

加計問題において民進やマスコミが安倍内閣を攻撃している肝となる部分ですね。


「藤原審議官との打合せ概要メール」を解析

同じような形跡は、①の藤原審議官との打合せ概要メールにも見られます。

【藤原審議官との打合せ概要メール全体像】
加計メール①-1


こちらのメール文は3枚ものになっています。「全体像」とは記していますが、これはその1枚目。

先ずは画像左上部分を拡大してみます。

加計メール①-2


着目していただきたい部分は2か所あります。以下の画像がまず一つ目。
加計メール①-2-1

ペイントで加工していますので、少し粗く見えると思います。

着目していただきたいのは

 「CC」

と書かれている部分です。左側の「C」の下側の部分。明らかに右側の「C」とは太さが違いますね。
そう。一直線に切り取られているんです。

元となる資料が斜めに傾いていますから、丁寧に切り取らないとこんな感じになります。そう。丁寧に切り取らないと・・・。

そう。ここで一つ疑問がわきますね。
この画像は1枚のメール文であるはずのものです。ですが、なぜか宛名部分の途中で切り取られているんですね。

しかも、「CC」の下に「件名」とありますから、普通「CC」と「件名」は同じ1枚の画像の中になければおかしい部分です。
にも関わらず、「CC」と「件名」の間で切り取られてるんですね。

そしてもう一か所、こちらの画像です。
加計メール①-2-2

いかがでしょう。

「件名」の後のコロン。「:」←この記号です。
ここまで拡大するとよくわかりますね。明らかにドット数が違います。上側の「CC」に付いているコロンとは明らかに違いますよね。

つまり、「差出人」「送信日時」「宛先」「CC」まではセットで切り取っているのですが、その後同じ画像から「件名」だけを別に切り取って配置し、その後右側の差出人名や日時、件名等を貼り付けたのですが、張り付けた後でコロンがないことに気づき、最後にワードアート等を用いてコロンを配置したのですが、大きさが小さかったので拡大した結果の画像です。

ん?

どいう言うことでしょうね。
更にいってみます。

加計メール②-1-2


この画像にはいびつな部分が二つあります。
加計メール②-1-3


同じ画像ですが、チェックポイントを赤丸で囲んでいます。
添付画像の部分と、送信者を区分する点線が、明らかに粗くなっていますね。

この二つも実際の画像から切り取って張り付けたものです。
っていうか、点線くらい普通に打ち込めばあれることはないのに、より現物であるように見せたかったのでしょうか。態々切り取って張り付けていますね。

・・・って・・・。

加計メール②-2-1
加計メール②-2-2

あれ?
同じ一つの画面に掲載されているはずのメール文に、なぜかページ番号が振られていますね。

つづいて、同じ「藤原審議官との打合せ概要メール」に掲載されている資料のタイトルを順に並べてみます。
【メール1】
メール確認①

【メール2】
メール確認②

【メール3】
メール確認③

【メール4】
メール確認④

わかりますか?

なぜか同じ一連の資料に掲載されている4つのメールですが、この4つのメールは、メール①の

 「【至急確認】(獣医学部関係)浅野課長の御用邸について」

というタイトルのメールに「Re」を付けて返信されている形態なのですが、メール1とメール2の

 「【至急確認】」 の 「確認」 は画像が後から張り付けられていますね。
縁取りがされていて、もやがかかったようになっているでしょう?

メール3とメール4の「確認」と明らかに違っていますね。

また、メール3の画像を見ますと、Ccで共有されているリストまでもが改ざんされていることが露骨にわかりますね。
これはあえて画像をピックアップせずともご理解いただけると思います。

そうなのです。民進党が「メール」だと主張しているこの資料は全て、一見すると「メール」に見える、ワード等を用いて作成された捏造資料だということがとてもよくわかります。

さて。民進党の皆さん。こんな捏造資料を根拠として国会を延々と長引かせているわけですが、この落としどころ、一体どこに持っていくつもりなんでしょうね。

ちなみに、「公務所又は公務員がその職務上作成した文書」の事を「公文書」と言います。

また更に、刑法155条3項によれば、

「公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書若しくは図画を変造した者は、3年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処される」

んですが、このメールもどきを作成した人っていったい誰なんでしょうね。
ちなみにこれらの資料は全て民進党の玉木議員の元に届いた資料なのだそうです。

玉木議員は、一体誰からこれらの資料を受け取ったのでしょうか?
民進党の人たちは自分たちが一体何をやっているのか分かってるんですかね。

そういう意味ではマスコミも同罪だと思うのですが、彼らはいったいどのようにしてこの「犯罪」の落とし前を付ける気なのでしょうか。


この記事のカテゴリー >>「物価」の見方


さて、いよいよ統計データも2016年度から2017年度へと年度替わりをいたしました。
本日は2017年6月5日なのですが、消費者物価指数が公表されたのは5月31日。5日遅れの記事になります。

消費者物価指数をみる際のおさらいですが、

1.消費者物価指数「総合」を見る際は、「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」を見ること。
2.消費者物価指数「総合」を見る際は、「持家の帰属家賃及びエネルギーを除く総合」を合わせて参照すること。
3.「食料」は「生鮮食品を除く食料」の動向を見ること。
4.「住居」を見る際は「持家の帰属家を除く住居」を見ること。
5.「エネルギー価格」が含まれる項目(特に交通・通信)はエネルギー価格以外の物価にも着目すること。

この5原則を守ってデータを見る事が大切です。理由は 「物価」の見方 の過去記事をご参照ください。

それでは先ず「2017年度(平成29年度)4月分消費者物価指数」を「総合」と「十代費目別」でそれぞれ見てみます。


2017年度(平成29年度)4月分消費者物価指数
【消費者物価指数(総合)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
総合(ウェイト:10000)
0.2(0.3)

生鮮食品を除く総合(ウェイト:9586)
0.4 (0.2)

持家の帰属家賃を除く総合(ウェイト:8501)
0.5(0.3)

持家の帰属家賃及び生鮮食品を除く総合(ウェイト:8087)
0.4(0.4)

生鮮食品及びエネルギーを除く総合(ウェイト:8802)
0.0 (-0.1)

こちらは、「総合」を構成する項目です。既にお伝えした様に、この中で私が一番大切にしたい指数は「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」です。

残念ながら前年同月比 0% と横ばいになっています。ただ、原則の2番目にありますように、この数字には「持家の帰属家賃」が含まれていますから、この「持家の帰属家賃」が含まれていない指数、即ち「持家の帰属家賃及び生鮮食品を除く総合」も参考にします。

そうしますと、その数値は0.4%とプラス成長していることが分かります。ただ、ここには今度は「エネルギー」が含まれていますので、できればエネルギーを除いたものも見てみたい・・・と私は常に思っています。

ちなみに、このイレギュラー項目である「持家の帰属家賃」と「エネルギー」は以下の通りです。

持ち家の帰属家賃(ウェイト:1499)
-0.3(-0.4)

エネルギー(ウェイト:784)
4.5(3.9)

改めてご説明いたしますと、「ウェイト」とは各項目の「重要度」の事。最大が「総合」の10000で、各項目がこの10000の内一体どの程度の重要度を占めているのか、という数字です。

持ち家の帰属家賃とエネルギーを比較しますと、エネルギーの方がウェイトは低いのですが、前年同月比で1.6%も増加しています。

一方持家の帰属家賃は4月も3月も前年度比でマイナスを記録していますが、4月は3月より0.1ポイント改善しています。

「総合」で見ますと、「生鮮食品を除く総合」が0.2%から0.4%と0.2ポイント改善していますが、ここからエネルギーを除いた値は-0.1から0.0%と、0.1ポイントの改善となっています。同じく「持家の帰属家賃」を除いた値は0.4%から0.4%と横ばい。

「生鮮食品を除く総合」の3月の前年同月比が0.2%、更にエネルギーを除いた値が-0.1ですから、3月の「総合」の内約0.3%がエネルギーによって占められていることになります。

一方4月を見てみますと、「生鮮食品を除く総合」の4月の前年同月比が0.4%、更にエネルギーを除いた値が0.0ですから、4月の「総合」の内約0.4%がエネルギーによって占められていることになります。

「生鮮食品を除く総合」から更に「持家に帰属する家賃」を除いた前年同月比が3月、4月とも0.4%ですから、ここからエネルギーによって占められていると考えられる割合を差し引くと「生鮮食品、エネルギー、及び持家に帰属する家賃を除く総合」は前年同月比0.1%から0.0%に下落しているのではないか・・・と推測することができます。

あくまでも非常にざっくりとした概算ですが。

安倍内閣、及び日銀が取り組んできた「アベノミクス」ですが、いよいよ正念場を迎えたのではないか、というのが私がこの月の消費者物価指数を見た現時点での印象です。

【消費者物価指数(10大費目別)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
食料 ウェイト:2623
0.9(0.5)

 生鮮食品 ウェイト:414
 1.8(-0.4)
 生鮮食品を除く食料 ウェイト:2209
  0.8(0.7)

住居 ウェイト:2087
-0.2(-0.2)

 持家の帰属家賃を除く住居 ウェイト:589
  0.1(0.2)

光熱・水道 ウェイト:745
0.9 (-0.8)

家具・家事用品 ウェイト:348
-0.9(-0.8)

被服及び履物 ウェイト:412
-0.1(0.6)

保健医療 ウェイト:430
0.2(0.5)

交通・通信 ウェイト:
0.3(0.2)

教育 ウェイト:316
0.7(1.0)

教養娯楽 ウェイト:989
0.6(0.7)

諸雑費 ウェイト:574
0.2(0.4)

軒並み、先月の前年同月比を下回っていますね。
勿論、実際に前年の実績を下回っているのは「家具・家庭用品」及び「被服及び履物」の2項目だけですから、実績として悪化している、とは言えないと思います。

これまで「物価の優等生」であり続けた「被服及び履物」がマイナスへと転じていることは一番大きな部分かもしれませんね。
では、この「被服及び履物」の項目を少し深堀してみます。

ファッション


被服及び履物の消費者物価指数

【消費者物価指数(被服及び履物)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
被服及び履物(ウェイト:412)
-0.1(0.6)

 衣料(ウェイト:174)
 -0.2(0.2)▲0.4

  和服(ウェイト:6)
  0.2(0.0)
  洋服(ウェイト:167)
  -0.2(0.2)▲0.4

 シャツ・セーター・下着類(ウェイト:123)
 -0.7(1.0)▲1.7

  シャツ・セーター類(ウェイト:87)
  -1.2(0.9)▲2.1 
  下着類(ウェイト:36)
  0.5(1.1)

 履物類(ウェイト:58)
 0.5(1.1)

 他の被服(ウェイト:34)
 -0.2(-0.1)

 被服関連サービス(ウェイト:24)
 0.8(0.9)

見てみますと、被服及び履物の物価を大きく引き下げているのが「洋服」そして「シャツ・セーター類」の2項目であることが解ります。では、この項目をもう少し深堀してみましょう。

【消費者物価指数(洋服)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
洋服(ウェイト:167)
-0.2(0.2)▲0.4

 男子用洋服(ウェイト:51)
 0.3(0.1)

  背広服(春夏物,中級品)(ウェイト:6)
  1.2(2.4)
  背広服(春夏物,普通品)(ウェイト:4)
  2.3(0.5)
  背広服(秋冬物,中級品)(ウェイト:6)
  -3.8(-3.8)
  背広服(秋冬物,普通品)(ウェイト:4)
  1.0(1.0)

  男子用上着(ウェイト:7)
  1.0(1.0)

  男子用ズボン(春夏物)(ウェイト:7)
  0.4(-1.6)
  男子用ズボン(秋冬物)(ウェイト:6)
  1.4(1.4)
  男子用ズボン(ジーンズ)(ウェイト:2)
  1.2(1.4) 

  男子用コート(ウェイト:5)
  -1.6(-1.6)
  男子用学校制服(ウェイト:5)
  1.0(1.2)

 婦人用洋服(ウェイト:95)
 0.6(1.2)

  婦人用スーツ(春夏物,中級品)(ウェイト:6)
  -3.2(-3.6)
  婦人用スーツ(春夏物,普通品)(ウェイト:3)
  -0.2(0.4)
  婦人用スーツ(秋冬物,中級品)(ウェイト:4)
  0.9(0.9)
  婦人用スーツ(秋冬物,普通品)(ウェイト:3)
  4.0(4.0)

  ワンピース(春夏物)(ウェイト:7)
  -3.8(-0.4)▲3.4 
  ワンピース(秋冬物)(ウェイト:6)
  -0.6(-0.6)

  婦人用上着(ウェイト:11)
  6.7(10.1) 

  スカート(春夏物)(ウェイト:4)
  0.4(-1.5)
  スカート(秋冬物)(ウェイト:4)
  2.4(2.4)

  婦人用スラックス(秋冬物)(ウェイト:12)
  6.6(6.6)
  婦人用スラックス(ジーンズ)(ウェイト:16)
  -4.4(-4.6)

  婦人用コート(ウェイト:14)
  -0.3(0.3)

  女子用学校制服(ウェイト:5)
  2.1(2.3)

 子供用洋服(ウェイト:21)
 -5.4(-4.2)▲1.2 

 男児用ズボン(ウェイト:7)
 -5.5(-6.1)

 女児用スカート(ウェイト:11)
 -6.6(-4.3)▲2.3

 乳児服(ウェイト:3)
 -0.1(1.0)▲0.9

マイナス幅の大きな品目もありますが、3月のマイナス幅と比較する上で傾向として大きいのは、子ども向け洋服の物価が全体的に大きく値を下げているイメージがありますね。

私自身は子供服を買う機会がありませんので実感がありませんが、全体的に値段が下がる傾向があるのでしょうか?
別途調査が必要な分野なのかもしれません。この傾向は2年近く続いている様です。

「被服及び履物は物価の優等生」という印象が強かったですから、私のチェックしていなかった分野ですね。

【消費者物価指数(シャツ・セーター・下着類)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
シャツ・セーター・下着類(ウェイト:123)
 -0.7(1.0)▲1.7

 シャツ・セーター類(ウェイト:87)
 -1.2(0.9)▲1.3

  男子用シャツ・セーター類(ウェイト:26)
  0.7(1.9)

  婦人用シャツ・セーター類(ウェイト:54)
  -2.1(0.6)▲1.5

  ブラウス(長袖)(ウェイト:4)
  0.5(-0.5)▲1.5
  ブラウス(半袖)(ウェイト:7)
  -2.2(0.7)▲1.5
  婦人用Tシャツ(長袖)(ウェイト:10)
  -2.3(-0.8)▲1.5
  婦人用Tシャツ(半袖)(ウェイト:14)
  -2.2(0.6)▲2.8
  婦人用セーター(長袖)(ウェイト:15)
  -2.1(1.2)▲3.3
  婦人用セーター(半袖)(ウェイト:4)
  -3.5(2.7)▲6.2

 子供用シャツ・セーター類(ウェイト:7)
 -1.5(-0.1)▲-1.4

  子供用Tシャツ(長袖)(ウェイト:3)
  -1.8(-3.2)
  子供用Tシャツ(半袖)(ウェイト:3)
  -1.2(2.9)▲4.1

 下着類(ウェイト:123)(ウェイト:36)
 0.5(1.1)

  男子用下着類(ウェイト:123)
  1.3(2.2)
  婦人用下着類(ウェイト:123)
  -0.2(0.2)▲-0.4
  子供用下着類(ウェイト:123)
  1.8(2.2)

この項目を見ますと、特に女性用のシャツ・セーター類のマイナス幅が大きいですね。
季節の変わり目で、買い控えが起きている様にも見えますね。

季節特有の現象である可能性もありますので、5月、6月と引き続き動向を追いかけてみる必要はありそうです。
10大費目別の物価で、エネルギー関連を除けば軒並み上昇幅が減少している中ではありますが、特に4月の特徴としてこの「被服及び履物」の分野がもたらしている影響は大きいですから。

次回記事では、もう一つ物価を下落させているポイントである、「家具・家事用品」について調査してみたいと思います。
何となく結果は見えてますけどね。


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