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この記事のカテゴリー >>ロシア革命とソビエト連邦誕生に至る経緯


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第334回 ロシア革命後の経緯

私がこのシリーズを作成する理由

このブログでは、特にPC版ではあえて私が記事を作成した日にちを掲載していません。
これは、私自身が作成した記事が「時代の変化」によって意味合いが変わるような内容にはしたくないと考えていることにその最大の理由があります。

シリーズとしては 「ロシア革命とソビエト連邦誕生に至る経緯」 という名称で、親シリーズとしては 「なぜ日本は第二次世界大戦(大東亜戦争)を起こしたのか」 という名称のシリーズの下に配置しています。

ブログ全体を見てくださっている方にはもうご存知とは思いますが、ブログそのものは現在の安倍内閣の政策内容を中心に「政治」そのものと「経済」を中心に記事を作成しています。

同じ親カテゴリーの配下に掲載している「十五年戦争(日中戦争)の原因と結果」 というシリーズの延長線上に 「ロシア革命とソビエト連邦誕生に至る経緯」 という名称のカテゴリーを作成しているわけですが、実はこれらのシリーズを作成する決断に至った理由は、私が既に作成している「政治」や「経済」に関連した記事。これに説得力を持たせるためには日本の歴史を私自身が理解する必要がある、と考えたからです。

国債の問題 にしても 年金の問題 にしても、実は多くの人が「理解したつもり」になっている情報とその本当の姿の間に大きなギャップが存在し、私が時々呼ばれて開催する勉強会等でもこれらの話をするとほとんどの方の中の「価値観」が音を立てて崩壊してしまいます。

今現在自分が持っている「常識」が実は大きな偏見によって作り上げられた大きな「非常識」の塊であることをまずは理解することからすべてはスタートします。

ではなぜこのような誤った情報ばかりが流布され、正しい情報を知る機会に私たちは恵まれないのか。その情報を発信する中心にいるのが「マスコミ」です。「マスコミ」という媒体を利用して誤った情報を流布させ、日本人に、「ひょっとすると日本はこのままでは崩壊してしまうのではないか。日本はもう終わりなのではないか」という本当は何の根拠のない、誤った危機感を抱かせてしまう。

これは、そうすることで何等かの利益を手にすることができる人が確かに存在するからです。では、そういった「利益」を手にしようとしている存在はいったい何者なのか。

実は、この様な誤った情報とセットで流出されている情報に目を向けると、なんとなくその正体が見えてきます。
その情報とは、所謂「自虐史観」というものです。

「自虐史観」と「日本という社会構造への危機感」をセットにして情報を流出させることで日本人の精神的構造やその支柱を弱体化させてしまう存在。

彼らは言います。

  「嘗ての日本は悪であった」と。

だから私たちはその迷惑をかけた相手に対して謝罪し、その謝罪する相手に対してある一定の利益を享受させなければならない。

そう主張する人たちは、実は日本人の利益ではなく、日本人以外の人たちの利益を優先させようとする人たちです。

ですがそうではなく、日本の将来を楽観し、現在の日本の経済状況を正確に把握しようと努める人たちの多くは逆の主張を行います。

 「あの時代の日本人は素晴らしかった」

と。

シリーズ 十五年戦争(日中戦争)の原因と結果 を作成し始めたころの私には、日本は本当に「悪かった」のか、それともそうではなかったのか。これに対して明確な裏付けを以て主張する知識を有していませんでしたから、この様な知識を有する人たちとの間では、議論に参加することすらできませんでした。

ですが、ここを明確にしなければ日本の将来が恰も絶望的であるかのように情報を流布する人たちを説得することは不可能だと私は直感しました。だからこそシリーズ 十五年戦争(日中戦争)の原因と結果 を作成し、現在は ロシア革命とソビエト連邦誕生に至る経緯 というシリーズを作成しているのです。

ロシア革命とソビエト連邦誕生に至る経緯 というシリーズに関しては、ひとまずソビエト連邦が誕生する経緯までは把握することができたわけですが、そもそもの目的は、であればなぜ赤化した「ソビエト」という国や、そこから影響を受けて誕生した中国共産党がなぜあそこまで残虐な集団へと変質したのか。

ここを探ることにその目的はありますから、シリーズとしてはもうしばらく記事を続けていこうと思います。


「コミンテルン」誕生に至る経緯

前回の記事 では、レフ=トロツキーが中心となって結成した「軍事革命委員会」が、同じ「左派」であったはずのケレンスキー率いる臨時政府内閣に対して、引き起こした「10月革命=ロシア革命」。これが一体どのような形態の中、どのような考え方に基づいて行われたのか、これをまさに革命が引き起こされる真っ只中で行われた第二回ソビエト大会に於けるトロツキーの演説と、第二回ソビエト大会の開催やクーデターの実行をめぐって行われたトロツキーとレーニンとの間でのやり取りを中心に記事にしました。

これは非常に意外な事ではありましたが、その結果としてクーデターはほとんど血を流す事なく、非常に平和裏に実行されました。
これは私の予想を大きく裏切る結果・・・ではあったわけですが、事実は事実として受け止めたいと思います。

となると、どこに問題があったのかと考えた場合ロシア革命が見事成功し、ボリシェヴィキ=ソビエトが政権を握ることとなった、その後の歴史の流れの中でこれが見いだせるのではないか、ということです。

前回の記事では、そのポイントとしてトロツキーの発言内容に着目し、その発言内容がまさしく「コミンテルン」を彷彿させるものであったことから、次はその「コミンテルン」発足に至る経緯を追求することとしました。

「コミンテルン」そのものに関しては私、 第63回の記事 で少しその過程を掲載しています。

ただ、当時の私は今回ほどはロシア革命の経緯に関しての知識がありませんでしたから、今回はもう少し深く記事を作成することができるような感じはしています。

冒頭にすこしテーマからそれる内容を掲載しましたので、記事を分けまして改めて次回記事に於いて「ソビエト連邦の誕生からコミンテルン発足に至る経緯」についての記事を作成したいと思います。


この記事のカテゴリー >>加計学園問題


<継承する記事>
第339回 青山さん質疑-加戸守行前愛媛県知事と前川氏/国会閉会中審査

前回記事を記してより大分時間が経過してしまいましたので、少しタイムリーな話題ではなくなってしまいましたが、改めて2017年7月10日に行われた閉会中審査で行われました、青山繁晴さんの質疑を通じまして、加戸前愛媛県知事の証言を踏まえて前川氏の発言の矛盾すする部分について記事にできればと思います。

また、同テーマに於いて先日この加計問題に関して私と反対の立場の意見を持つ方とSNS上で、とはいえ議論を行うことができましたので、その内容も踏まえて記事にしたいと思います。

今治城
今治城


加計学園に決まった経緯は強引であったのか?

私と議論した方は、きちんと私と反対側の立場から私と同じように、主にネットを通じて情報を集めていらっしゃった様ですから、逆に言えば「加計学園誘致に於いて問題があった」とする立場の方のご意見としてはとても参考になったと感じています。

議論は先ず、先方の「加計学園に決まった経緯が強引であった」とする記述に対して私が意見したところからスタートしました。

この件に関しまして、これは青山さんに対する証言ではなく、公明党の里見隆治参院議に対する証言で、加戸前愛媛県知事は以下のようなご発言をなされています。

後程ピックアップして掲載しますが、まずは里見議員の質問に対する加戸前愛媛県知事の最初の証言の部分を全文掲載したいと思います。
「獣医学部誘致に至ります間に、いくつかのことがございました。まず1つは、私が知事に着任しましたときに、今治市は新都市開発構想がありましたけれども、神棚に上がったままで動いていませんでした。私の最初の仕事として、今治市とタイアップして、新都市整備事業に取り組みまして。2つの地区がございまして、1つは商業産業地域、1つの地区は学園都市構想地域。今治に若者の街で学園都市ができないかということがありました。そして、これは地元大学の誘致などもございまして、話も進みかけましたが、話がポシャりまして、結局土地だけがあって、学園都市構想が宙に浮いた状態でありました。

 もう一つは私が知事に着任早々、鳥インフルエンザの問題、あるいはアメリカでの狂牛病の問題、(知事の)終わりの時期には口蹄疫の問題等々で、愛媛県で公務員獣医師、産業担当獣医師の数の少なさ、確保の困難さ、そして獣医大学部の偏在等々の状況。そしてアメリカの適切な対応などを見ながら、日本も遅れているなと思っていたときに、ちょうどたまたま加計学園が今治の新都市への進出という構想を持ってこられたので、渡りに船と、この獣医学部構想で取り組んでいただいて。単に獣医学部ということでなくて、アメリカに見習って、先端サイエンスなり、あるいは感染症対策なり全てが国際水準に負けないような新たな分野に取り組む獣医学部として、国際的にも恥ずかしくない拠点にもしたい。

 そして、国際的に通用する獣医師をということで、今申し上げましたとおり、新都市開発と若者の街、そして今治が国際的な獣医師の育成ということで飛躍できるのではないか。そして、愛媛の問題も含め、あらゆる一石二鳥、一石三鳥の思いでチャレンジをしようと決心をしたわけでありますけども。

 それが、堅い堅い岩盤規制に阻まれながらいろいろ勉強しつつ、あそこもだめか、これもだめかといいながら、しかし、日本の少なくとも私が見る限り、獣医学部は10年以前と今日まで変化しておりません。

 アメリカに、あるいはイギリス、ヨーロッパに10年遅れていると私は思います。10年の後れを取り戻す大切な時期だと、そんな思いできょう、参上させていただいたわけでありまして、そのことがらはそんな意味での地方再生、東京一極集中ではなくて、地方も頑張るんで地方も国際的拠点になり得るんだよと。そういうもののモデルケースとして、愛媛県の、今治の夢を託している事業であって、『加計ありき』と言いますけど、12年前から声をかけてくれたのは加計学園だけであります。

 私の方からも東京の有力な私学に声をかけました。来ていただけませんかと。けんもほろろでした。結局、愛媛県にとっては12年間加計ありきでまいりました。いまさら、1、2年の間で加計ありきではないのです。それは愛媛県の思いがこの加計学園の獣医学部に詰まっているからでもあります」

ピックアップしますと、加戸知事は「加計学園に決まった経緯」について、以下の様に掲載しています。

そういうもののモデルケースとして、愛媛県の、今治の夢を託している事業であって、『加計ありき』と言いますけど、12年前から声をかけてくれたのは加計学園だけであります。

 私の方からも東京の有力な私学に声をかけました。来ていただけませんかと。けんもほろろでした。結局、愛媛県にとっては12年間加計ありきでまいりました。いまさら、1、2年の間で加計ありきではないのです。

獣医学部新設校として、今治市が加計学園に決めたのは実に12年前の事であり、加戸愛媛県前知事の呼びかけに答えたのは唯一「加計学園だけであった」と証言しています。

この事を受け、私は「加計学園に決まった経緯が強引だ」とするには無理があるのではないか、と問いかけました。

これに対し、

今治の都市学園構想自体は昔からあり、今治市の経済発展のために高等教育施設をつくる、というところから始まったもので、最初から獣医学部が必要でずっと探していたのではない。

何か大学をつくるのに何がいいかというところで加計学園側から獣医学部を新設する提案があり、当時今治の県議会議員が加戸前知事に「獣医学部が良いのでは?」と話を持ちかけた様だ。

加戸前知事が12年間獣医学部を切望していたという証言に違和感を覚える

という趣旨のお答えをいただきました。

このお答えに対しては私としては2点の疑問があって、まずはその情報を一体どこから手に入れたのかということ。
もう一つはたとえそうであったとしても、今治市が誘致する大学を加計学園に決めた、という経緯は12年前に行われたものであり、だから「加計学園に決まった経緯は強引であった」ことにはならないのではないか、という疑問です。

最初のこの情報を一体どこから手に入れたのか、という内容に関しては、産経ニュースに掲載されている以下の愛媛県前知事インタビューを示していただきました。

愛媛県前知事インタビュー(産経ニュース)
 平成11年に知事に就任したとき、愛媛県今治市は都市再開発の構想が十何年も眠っていたままだった。知事に就任してすぐに旧建設省と住宅・都市整備公団(現・都市再生機構)に要請し、12年から事業が始まった。

 今治市の構想は2地区あった。そのうち1地区は都市学園構想で高等教育機関を引っ張ってきて学生の街にしようというものだった。地元の松山大学が手を挙げて進めたが、経営学部の設置構想もできた段階で学内の左翼グループ教官の猛反対にあい、潰されてしまった。

 構想が宙に浮いたところで、今治市選出の本宮勇県議が「加計学園が大学を進出してもいいというが、今の天下の状況をみていたら獣医学なんかはどうでしょうか」という話を持ってきたから、飛びついたんだ。

 少子高齢化に悩む今治市にとってみれば、若者が来て、街が活性化すればよかった。ただ、愛媛県は学園都市よりも獣医学部が欲しかった。獣医師が欲しい、感染症対策をやってもらいたい、という思いだった。

 私の知事時代には鳥インフルエンザが発生し、米国では狂牛病が発生した。22年には口蹄(こうてい)疫が発生したが、獣医師が足りず大わらわだった。

 調べると、県庁への志望者が不足しているゆえに公務員獣医師を採用できない。そのため、鳥インフルエンザや狂牛病やらで獣医師が手いっぱいなのに人手が足りないのだ。

 しかも、愛媛県だけでなく、四国4県すべてがそうだった。定年の人にも定年延長して残ってもらって、悲鳴をあげている状態だ。農家が牛や豚が病気になったら頼りにする家畜衛生試験所の技師も獣医師だが、そこも人が埋まらない。

 調べてみたらなんてことはない。獣医学部の入学定員は、神奈川県以東が8割、岐阜県以西が2割となっている。私立大学のほとんどは東京にあり、圧倒的なシェアを持っている。

 だから、こっちで獣医学部を作るものなら、学生を奪われることになるから、「俺たちの縄張りを荒らされる」と反発するわけだ。

 国立大学はかなり充実した教育をしているが、1つの大学でも30人程度しか養成していない。獣医師不足を解消するには、獣医師をもって来る、しかも私立大をもって来るしかないとなった。

 加計学園の話が来て、四国4県の知事が連名で「四国に獣医学部を作ってくれ」「認可してくれ」と動いたわけだ。

文章が長くなりますので、前半部分のみを掲載します。

この記述の内、

今治市の構想は2地区あった。そのうち1地区は都市学園構想で高等教育機関を引っ張ってきて学生の街にしようというものだった。地元の松山大学が手を挙げて進めたが、経営学部の設置構想もできた段階で学内の左翼グループ教官の猛反対にあい、潰されてしまった。

構想が宙に浮いたところで、今治市選出の本宮勇県議が「加計学園が大学を進出してもいいというが、今の天下の状況をみていたら獣医学なんかはどうでしょうか」という話を持ってきたから、飛びついたんだ。

という部分を取り出して、「この話は加計学園側から持ち込まれたものであり、『加戸前知事が12年間獣医学部を切望していたという証言に違和感を覚える』とおっしゃっているわけです。

ですが、先ほど掲載した産経ニュースの内容では、以下の様に記事が続いています。
 少子高齢化に悩む今治市にとってみれば、若者が来て、街が活性化すればよかった。ただ、愛媛県は学園都市よりも獣医学部が欲しかった。獣医師が欲しい、感染症対策をやってもらいたい、という思いだった。

 私の知事時代には鳥インフルエンザが発生し、米国では狂牛病が発生した。22年には口蹄(こうてい)疫が発生したが、獣医師が足りず大わらわだった。

 調べると、県庁への志望者が不足しているゆえに公務員獣医師を採用できない。そのため、鳥インフルエンザや狂牛病やらで獣医師が手いっぱいなのに人手が足りないのだ。

 しかも、愛媛県だけでなく、四国4県すべてがそうだった。定年の人にも定年延長して残ってもらって、悲鳴をあげている状態だ。農家が牛や豚が病気になったら頼りにする家畜衛生試験所の技師も獣医師だが、そこも人が埋まらない。

確かに話を持ち込んだ「提案主体」は加計学園であったのかもしれませんが、現実問題として愛媛県をはじめとする四国4県では公務員獣医師が足りず、人手不足に陥っているという現状があった、ということを加戸さんはおっしゃっているわけです。

高齢化が進む「今治市」としては大学を市に誘致する目的として、「獣医学部かどうか」ということではなく、「大学が出来ることによって若者が今治市にやってきて、街が活性化すること」が目的であったわけですが、愛媛県としては今治市に大学ができて今治市が活性化するかどうかということよりも「獣医学部が新設されて『公務員獣医師』が充足されること」の方を求めていたわけです。

今治市のニーズと愛媛県のニーズが一致し、指導したのが「加計学園誘致」というプロジェクトでした。

この経緯だけ考えても今治市が国家戦略特区に認定され、その後加計学園が今治市に獣医学部を新設する事業者として決定するまでの経緯が「強引である」とする主張が「プロジェクト全体を見ず、一側面だけを見た意見」であるのかということが分かります。


「岩盤規制に穴をあけた」とされていることは
加計問題を正当化するための印象操作なのか?


上記内容について、私は、「獣医学部の新設・定員増を認めない」という文部科学省ないのルール(告示)に問題がある、ということをお示しした上で 第333回の記事 で掲載した獣医学部ホームページに掲載されてある内容を中心に

・「石破4条件」の内3つ目の条件が獣医学部によって無理やり加えられたものであり、そもそも「石破4条件」は獣医学部側にとってみれば、「今治市を国家戦略特区に認定させないための条件」であったこと。
・「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域 に限り」という内閣府側の条件に対して、獣医学部はむしろ「今治市が特区として認定されるためのハードルが引き下げられたと感じており、加計に引き続いて京都産業大学までもが認定されるのではないか、という危機感を覚えていたということ。
・「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域 に限り」という条件が付けられたことを受けて獣医学部は焦って「認定校は最低でも1校にすること」を内閣府に認めさせたということ。

をお示ししました。ところが、これに対して相手からは

「文部科学省や日本獣医師会が獣医学部の新設に反対していたのを国家戦略特区で穴を開けたとされていることに正論のような印象を与えていることに疑問がもたれている」

という回答が返ってきます。これに対して私は

「獣医学会の反対や文部科学省の規制により、昭和年41年以来約51年間にわたり、1校たりとも獣医学部の新設が認められてこなかった現状が正常である、と考えてるのか」

と問いかけます。


前川発言の最大の矛盾点

実は、私が相手の方に問いかけた質問とほぼ同じ内容の質問を青山さんは前川氏に対して投げかけています。
以下、引用します。

【青山氏質疑】
 文科省は、先ほど前川参考人がおっしゃった告示、これを西暦2003年に最初に、この件について出しております。

 で、この告示というのが、実は今日の部屋にいらっしゃる方はご存知であっても、一般国民は非常になじみが薄いものであって、法律でも政令でも省令でもなくて、いわば役所が出す、一種の、ま、命令というのは言いすぎかもしれませんけれども、相当な力を持ってるものを、役所が実は出すことができると。

 そういうものが存在してること自体、実はマスメディア、僕は元記者なので、えー、この告示のチェックまで正直やったことないです。ということは国民の方々がこの告示の実態に触れるのは、関係者になった時だけですね。

 で、したがって、この告示にまず注目せざるをえないんですけれども、その告示によって、これまさしく前川参考人がおっしゃったとおり、獣医師などの大学新設を事実上差し止める、告示が、2003年に出されました。

 えー、これは公平のために言っておくと、獣医師だけではなくて、お医者さま、歯医者さま、獣医師の方々、そして船員の方々、この4種についてですけれども、そういう差し止めが行われたわけです。で、この、ごめんなさい、2003年の告示の前からこういう姿勢だったですけれども、告示で改めて確認したということですから、そのために獣医師の大学、学部は、半世紀の間、実に新設されていないわけです。

 これに対して、いま加戸参考人がおっしゃった通り、愛媛県と今治市が共同で獣医学部を誘致し、加計学園だけがこれに応じたのが、告示の3年後の2007年です。ですからさっき加戸参考人は、10年の苦闘と。苦闘というお言葉ではありませんでしたけどもそういう趣旨でおっしゃったのは非常に正確な、時系列をおっしゃってます。

 その後8年間にわたって、加計学園だけではなくて、ここにいらっしゃるまさしく加戸さん、当時の愛媛県知事ら自治体の働きかけがあって、では、新しい需要があることなど、4つの条件を満たせば、国家戦略特区の中に獣医師の学校をつくって良しと、いう閣議決定がなされた。これが、一昨年の、2015年の6月30日です。

 で、この前年には、この国家戦略特区の基本方針がやはり閣議決定されていて、だから、どんな方も読むことができます。その中に、こういう趣旨があります。えー、これは先ほど、山本大臣(地方創生担当大臣)がおっしゃったことでもあると思いますけれども、あ、答弁は必要ないですが、えー、ある省庁が規制の緩和を困難とする場合には、その正当な理由を説明するのを義務とすると。

 これを、ま、難しい言葉だと、挙証責任と言ってるわけですけれども、そういう趣旨が盛り込まれました。そのために先ほど申しました4条件に基づいて文科省は、新しい需要が獣医師にあるのかないのか、2015年度末、えー、つまり、去年の3月31日までに説明する責任が実質的に生まれました。

 ところが文科省は、年度末までにそれができなかった。で、それを見てなのか、そこで新たに京都産業大学が名乗りを上げました。つまりちょうどその頃、2016年の3月です。

 しかし政府、この場合は安倍政権は、これをもって文科省のいわば敗北とはせずに、半年延ばして、2016年9月16日に、国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングを行いました。この席で、文科省の課長補佐の方は、こうおっしゃった。

『新しい需要があるかないかという挙証責任は、大学、(これ言葉補ってますけど)、大学や学部を新設したいという側にある』と。

 これちょっと言葉を補いましたけども、要するに文科省にないってことをおっしゃったわけです。

 えー、ところがワーキンググループ側に、今日たとえば衆議院で、参考人でいらっしゃった原(英史)さんなどが、

『いや、文科省にある』と。

原さんの言葉、正確に言うと、逆さまになってると。

 むしろ挙証責任があるのは文科省の方なのに、逆さまに言ってるってことをおっしゃって(議場ざわ)、この、議事録を、どなたでも読めますから議事録を見ていただくと、このあとに文科省の反論は一切ないんです。ね。で、したがって、議論はそこで決着してしまっている。

 で、なぜ挙証責任が文科省にあるかといえば、これは大学や学部新設の許認可はすべて文科省が握っているからです。文科省も、それが分かっているから反論しなくて、いわばそれで決着してるわけです。もう一回申します。これ僕の推測とか、勝手な組み立てで申してるんじゃなくて、こういうものを、メディアも読み込んでいけば、本当は分かることです。

ちょっとごちゃごちゃしてわかりにくいかもしれませんが、記している内容は、前回の記事 で山本幸三地方創生担当大臣の発言を受けて、私がご説明した様な内容です。

例えば、「石破4条件」の3つ目、

「既存の大学・学部では対応が困難な場合」

という内容について、これまでは

 「既存の大学・学部では対応が困難」であることを申請する側が立証

する必要があったわけですが、「国家戦略特区」という仕組みの中では、

 「既存の大学・学部で対応することが可能」であることを、申請される側、今回であれば文部科学省が行わなければならない

ことを青山さんは説明しているわけです。これ以外にもたくさんの事を青山さんは前川氏に対して問いかけているわけですが、その内容も含めて青山さんは前川氏に対して、

 この経緯について、前川参考人にお尋ねします。ちょっと失礼な、物言いになることは許して下さい。そもそもこういった経緯について、現職の時に、こうやって国会にお出でになるような時の前に、詳細にご存知だったでしょうか

と問いかけます。これ(挙証責任に関する部分のみピックアップします)に対して、前川氏は以下の様に回答します。

【前川証言】
 日本再興戦略改訂2015でですね、えー、平成27年の6月に閣議決定された4条件てのがございます。

 これはやはり閣議決定でございますから、閣議決定である以上、政府部内にあるものは、何省であれ、何府であれですね、あるいは、特区諮問会議であれですね、これは内閣の一員として守らなければならないものだと思っています。で、この閣議決定の中でですね、4つの条件があるわけでありまして、文部科学省としてはこの4つの条件をやはり満たす必要があるということをずっと、ま、こだわったわけでありまして。

 えー、その第一は、現在の提案主体による、既存の獣医師養成でない構想が具体化すること。で、これは今治市からそういう構想が出てくるということを想定していたわけであります。で、今治市から確かに何らかの物は出てまいりました。これに対して文部科学省側は何と言ったか。

 あの、ワーキンググループの、おー、議事録をお読みいただければ分かりますけれども、文部科学省はそのひとつひとつにつきましてですね、えー、これは、既存の大学でできている、すでに取り組まれていることであると、ということを言っとります。で、それに対して、何ら反応はなかったわけであります。

 ですから、この、文部科学省としてはですね、この4条件に照らして、えー、この、今治市から出てきた提案は、この条件を満たすものではないと、いうことを主張はしておるわけでありますけれども、そこから先の議論になっていないわけであります。

 そこからあとは、もう、とにかく、決めると。4条件は満たしたと。誰かが決めてしまったと。ま、そういうことでありましてですね。文部科学省として、その、ワーキンググループで、満たしていないという主張はしていることは、お読みになれば分かります。

 で、これをもって、その、挙証責任うんぬんと言われるのはおかしい話でございますが、あの、まず、その政府内での議論のなかで、どちらが先に、その必要性を述べるかと。

 これは確かに、議論の順番として挙証責任をまずどちらに負わせるかということあるかもしれませんが、その結果としてですね、内閣府が勝った、文科省が負けた、だから国民に対しては、これをやるんだと説明すると。これでは国民に対する説明にはなりません。

 この挙証責任の在処(ありか)ということと、国民に対する説明責任とはまったく別物でありまして、国民に対する説明責任はやはり、政府一体として負わなければならないわけでありまして、えー、挙証責任があって、その議論に負けたから、文部科学省が説明するんだと、こういう議論にはならないはずであります

わかりますでしょうか?
「前川証言」の最大の矛盾点は、実はここにあるのです。

矛盾点というより、前川氏が「国家戦略特区」という仕組みそのものをまったく理解できていない、もしくは理解できていて完全に理解できていない振りをしているわけです。

冒頭で前川氏は、
「日本再興戦略改訂2015でですね、えー、平成27年の6月に閣議決定された4条件てのがございます」

と発言しています。これは、即ち「石破4条件」の事です。

この「石破4条件」について、前川氏は以下の様に発言しています。
これはやはり閣議決定でございますから、閣議決定である以上、政府部内にあるものは、何省であれ、何府であれですね、あるいは、特区諮問会議であれですね、これは内閣の一員として守らなければならないものだと思っています。

で、この閣議決定の中でですね、4つの条件があるわけでありまして、文部科学省としてはこの4つの条件をやはり満たす必要があるということをずっと、ま、こだわったわけでありまして。

賢明な方はもうお分かりですよね?

前川氏はこの「石破4条件」について、

「閣議決定である以上、政府部内にあるものは、何省であれ、何府であれですね、あるいは、特区諮問会議であれですね、これは内閣の一員として守らなければならない」

と発言しています。ですが、違いますね?
今回の「国家戦略特区」という仕組みにおいて、閣議決定された「石破4条件」とは、「内閣の一員として守らなければならないもの」ではなく、「担当する省庁が『その条件に適合しないことを証明しなければならない条件』」です。

第三条件である「既存の大学・学部では対応が困難な場合」という条件であれば、文科省側が「既存の大学・学部では対応が困難ではない」ということを証明する必要があるわけです。

いくら文科省側が「違う」と言い張ろうが、青山さんが述べている通り、その事実は既に「閣議決定」されており、議事録にも残されています。そして、図らずも前川氏が述べているとおり、そのことは閣議決定されたわけですから、「政府部内にあるものは、何省であれ、何府であれ」「内閣の一員として守らなければならない」のです。

前川さん、自分自身でおっしゃっていますね?
ものすごく矛盾した発言を自分自身で行っていることを前川氏は気づいていないわけです。もしくは気づいていてあえて気づいていないふりをしているのか。

この事を念頭に置いて「前川証言」をご一読いただくと、前川氏がいかにめちゃくちゃな事を言っているのかということをとてもよくご理解いただけると思います。

加計学園問題が、本来は全く問題がないはずなのに「問題であることにしたい」皆様方からは、この前提条件がごっそり欠落しています。私が議論した相手の方も然り。もちろん「マスコミ」も含めてです。

本当に議論しなければならないのは、この「国家戦略特区」における「挙証責任」という認定方法を前川氏の言う通り「行政がゆがめられた」と考えるのか、それとも加戸前愛媛県知事の言う通り「歪められた行政が正された」と考えるのか。すべてはこの一点に集約されるのです。

また、この発言の前に前川氏は以下の様にも発言しています。
私が、まあ、現職で文部科学省で仕事をしてるなかでもですね、見えない部分がたくさんございました。

どうして30年4月開学が、大前提なのかですね。ここについては、合理的な説明はどこにもございませんでして、結局は官邸の最高レベルが言っていること、あるいは総理のご意向であるというような説明しかなかったと、いうようなことがございまして、これはあの、内閣府の方で、ご説明いただかなければならない部分だろうと思いますけれども、文部科学省からはあずかり知らない部分はたくさんございますので、私が承知していないことは多々ございます。

曲がりなりにも前川氏は文部科学省の「事務次官」であった男です。

「事務次官」とは、ではどのような役職なのか。「朝日新聞掲載キーワード」によりますと、その役職は

 「1府11省の官僚(事務方)の最高ポスト」

とされています。つまり前川は「文部科学省」という省庁の官僚における頂点に位置していた人物なのです。
その、文部科学官僚のトップにいるはずの前川が、「私が承知していないことは多々ございます」ではあまりに情けなさすぎるのではないでしょうか?

「官邸の最高レベルが言っていること、あるいは総理のご意向である」という文言は、所謂「前川文書」に登場する文言ですが、既に私が 第331回の記事 でも述べていますように、これは全て文部科学省が「挙証責任」を期日までに果たせなかったことから今治市が国家戦略特区として認定された後の話。

総理のご意向はただ1点。

「今治市が国家戦略特区に認定された時点から最短の期間で今治市に国家戦略特区としての機能を持たせてほしい」

という、ただその1点のみです。


この後、相手の方の話題は「国家戦略特区を担う大学として加計学園が本当にふさわしいのか、今治市の未来を託す相手として本当に加計学園でいいのか」と言った話題へとシフトしていきます。

ここで考えなければならないのは、今治市に「獣医学部」としての機能を持たせたいのは今治市ではなく愛媛県であるということ。
今治市が加計学園に求めているのは国家戦略特区としての加計学園ではなく、今治市に若者を呼び寄せ、今治市に活気を取り戻させるための役割だということです。

加計学園が誘致される先は「イオン今治新都市」と呼ばれる、今年オープンしたばかりの大型の商業施設に隣接する地域です。
私としては、仮にイオンに隣接する地域に加計学園を誘致することに成功したとしても、それだけで今治市を活性化させることができると考えるのであれば、それはあまりに虫が良すぎる話だと思います。

せっかく加計学園を誘致するわけですから、その効果を今治市全体に波及させるのは加計学園ではなく、今治市や今治市に居住する今治市民の役割なのではないでしょうか?

安倍内閣の経済政策は、「頑張った人が報われる」ことを前提としています。今治市も、加戸前愛媛県知事も、「頑張った」んです。
だからこそこれに政府として最大限報いようとしたのが今回の「加計騒動」の正体です。

文句を言うことは簡単です。ですが、文句を言うだけでは何も建設的な結果は生まれません。
それよりも相手の事を受け入れ、受け入れた上で相手の考え方をもっとよくする提案を行う。

特に地方を発展させるために求められているのはそんな国民の在り方なのではないでしょうか?


しかし考えてみれば、「地方創生担当大臣」を務めていたはずの石破氏が、実は自分自身が担当するはずの「国家戦略特区」の考え方を全く理解できていないという・・・

これは前川氏以上に情けない話だと思いますね。

この記事のカテゴリー >>加計学園問題


先日、2017年7月10日、本カテゴリー名である「加計学園問題」をめぐり、与野党間の協議が成立し、「国会閉会中審査」が行われました。

さてこの問題ですが、そもそも一体何が「問題」なのでしょうか?

答えとしては実に簡単で、要は予算委員会中、安倍首相がこの加計問題に関して「もし私が関わっていれば責任を取りますよ」と発言したことが問題なんです。

賛同できない方もいらっしゃるかもしれませんが、この一言に尽きます。そして、首相がこの発言をしてしまったが為になんとしても安倍内閣を倒閣させたい野党陣、「民進」「共産」「自由」「社民」の4党と大手マスメディアは何とかして安倍首相が加計問題に関わっていたことにしようと、一部捏造まで含めて必死になっているのが現状です。

加えて閉会中審査が行われた7月2日に行われた東京都議選に於いて、自民党が都民ファーストに対して「大敗」したことから、ここぞとばかりに大手マスメディアがこれまでと態度を急変させ、明らかに「放送法第4条」に違反する報道を繰り返し、爪の先程の出来事でしかないことを、まるでこの世の終わりでもあるかのようにして報道し、私たちの様に普段ネットに触れる機会のない高齢者や主婦層を中心に必死に洗脳しようとしているのが現在のマスメディアです。


都議選に対する総括

タイトルとは少し話題がそれますが、冒頭に私なりの都議選に対する「総括」を述べておきます。
ポイントは3点。各政党の立候補者数と当選者数、そして「得票率」の3点です。

【東京都議選総括(候補者数→当選者数→得票率】
自民 60→23→22.53%
公明 23→23→13.13%
共産 37→19→13.83%
民進 23→5→6.90%
都民 50→49→33.68%
ネット 4→1→0.97%
維新 4→1→1.25%

無所属は省いています。今回に関しては、都民ファが強いことは事前に予測されていましたし、今回の33.68%という結果は想定内と言えるかもしれません。

ただ、問題にするべきなのは自民、公明、共産の3党を比較した内容です。
自民は確かに都民ファには10ポイント近く票差をあけられてしまいましたが、それでも公明・共産と比較すると9~10ポイント上回る得票率を獲得しています。

例えば公明党と共産党を比較した場合もそうなんですが、共産党は公明党よりも多く得票率を獲得していますが、当選者数は公明党を下回っています。

自民党にしても、公明党を9ポイント以上上回る得票率を稼ぎながら結果当選した人の数は公明党と同数なのです。

理由は簡単で、例えば公明や共産が一人しか候補者を立てていない選挙区で自民は二人立てていた為、得票数が分散し、結果として公明や共産に敗北した様な地域が多くあります。

東京都議連に関しては自民党そのものにも多く問題がありましたし、都民ファに大負けしたことそのものを反省することは必要ですが、結果論としてそれ以上に都議連そのものの戦略ミスの部分が大きかったのではないかと私は思っています。

ただ、これは「政治」ではなく完全に「政局」の問題ですから、本来ここを問題にすることもまた間違っている様に思います。
「都民ファ」というノイズが発生したことは仕方ありません。自民党と議連としては、今後に向けてまたじっくりと一から「信頼」を取り戻すよう地道な活動が求められるということなのでしょう。


報道されない加戸守行前愛媛県知事答弁

加戸さん

さて。問題はここからですね。
特に私は愛媛県出身者であり、現在も愛媛県に住んでいますから、加戸前知事への思い入れもおそらく他の都道府県の方に比べれば深いものがあると思っています。

奥さんと共に、母の職場等にもちょくちょく顔を見せていらっしゃった様ですし、愛媛マラソンのボランティアとして参加させていただいたときも、同じエリアを担当させていただき、本当にフランクな場でお話させていただいた経験もあります。

例えば現在の厚労大臣である塩崎さんも愛媛県松山の代表者ではありますが、「親近感」という意味でいえば加戸さんの方がより親近感を覚える存在です。加戸さん自身のフランクなお人柄もあるのだと思います。


さて。そんな加戸前愛媛県知事ですが、今回「加計学園問題」に関連した閉会中審査に於きまして、自由民主党参議院議員である青山繁晴さんに「参考人」として招致され、閉会中審査に於いて答弁を行いました。


私個人的には加戸前知事のスピーチがとても素晴らしいので、ここを中心に見ていただきたいとは思っているのですが、ですが、同じ情報を見るのであれば、加戸さんの発言のみを切り取ることはせず、青山さんのパートを一貫して、青山さん、加戸さん、そして前川氏の発言を比較する形で、一貫してご覧頂きたいと思いますので、私の考え方に沿った編集が行われている動画を掲載しています。

また、同じパートを文字起こししてくださっているサイトもありましたので、このサイトもご紹介します。

ぼやきくっくり時事ネタぼやきと番組書き起こし


動画だけ見ると、あたかも前川氏が非常に理路線然と青山さんの質疑に答えている様に聞こえる方もいらっしゃるかもしれませんが、彼の発言の中には明らかな矛盾が幾つも登場します。例えば以下の部分です。

青山繁晴委員

「えー、前川参考人にお尋ねします。えー、あなた様におかれては、日本に獣医師の不足がないから、愛媛県今治市に加計学園が、新たに獣医師学部をつくることは、行政をゆがめることであるという趣旨で発言されていると思いますが、この、いま申し上げた実態はご存知なのでしょうか(議場ざわ)」

前川喜平参考人(前文科事務次官)

「えー、違います。あのー、えー、獣医学部の新設について、一律に申請を受け付けないという、ま、これは告示があるわけでございますが、その告示に対して特例を設けるかどうか、あるいは告示の撤廃を考えるかどうか、獣医学部の入学定員について、えー、定員管理をするというポリシーを捨てるか捨てないか、これは政策論議をすべき問題でありまして、それは、ま、国家戦略特区を舞台にして議論することもできるでしょうし、あるいは一般論として議論することもできます。で、この規制緩和をすべきかどうかという問題と、その規制緩和の結果として、加計学園に獣医学部の新設を認めるかどうかという問題とは、これは次元の違うことでございまして、私がゆがめられたと、いうふうに思っております部分というのは、規制緩和の結果として、加計学園だけに獣医学部の新設が認められるに至ったプロセスであります。その部分が問題であるし、不公平な部分があるんじゃないか、また不透明な部分があるんじゃないか、そこの解明が必要だというふうに考えてるところでございます」

上記部分で青山さんが言っている「この、いま申し上げた実態」とは、

【日本の家畜環境をめぐる現状】
・現在の日本では、鳥インフルエンザ、口蹄疫、そしてBSE、狂牛病という深刻な新しい危機が生まれている。

【議員となる前の青山さんの立場】
・加計学園をめぐる問題が、取り沙汰されるずっと以前から、民間の専門家のはしくれとして、自治体や政府と連携すべきは連携しつつ、動物ウイルスを扱う獣医師の不足に、私も直面してきた。

【獣医師をめぐる日本の現状】
・農水省によれば、全国3万9000人の獣医師のうち、ペット関連の医師の方々が39%と最も多くて、家畜の防疫や改良などを担う公務員獣医師はわずか9%。

・産業動物獣医師については、十分に確保できていない地域があることから、獣医学生に対して、地元に就職することを条件に、学資を貸与しており、このような地域は、産業動物獣医師の確保が困難である。

・こうした学資の貸与は、愛媛県では、9件あります。全国で3番目に多くなっている。(東京ではこうした貸与は一切ない)

青山さんは、この様な家畜・獣医師環境をめぐる日本の現状を知っているのか、と前川氏に問いかけました。

ところが、前川氏はこれに返答せず、この様に答えています。

 「違います」

と。彼は、青山さんの問いかけにおける前提条件が違う、と答えたのです。

その前提条件とは即ち、
あなた様におかれては、日本に獣医師の不足がないから、愛媛県今治市に加計学園が、新たに獣医師学部をつくることは、行政をゆがめることであるという趣旨で発言されていると思います

という前提条件です。

これがどう違うのかというと、前川氏はこのように答えます。
規制緩和をすべきかどうかという問題と、その規制緩和の結果として、加計学園に獣医学部の新設を認めるかどうかという問題とは、これは次元の違うことでございまして、私がゆがめられたと、いうふうに思っております部分というのは、規制緩和の結果として、加計学園だけに獣医学部の新設が認められるに至ったプロセスであります。

そして、青山さんが質問した部分に関しては以下の様に答えています。

獣医学部の新設について、一律に申請を受け付けないという、ま、これは告示があるわけでございますが、その告示に対して特例を設けるかどうか、あるいは告示の撤廃を考えるかどうか、獣医学部の入学定員について、えー、定員管理をするというポリシーを捨てるか捨てないか、これは政策論議をすべき問題でありまして、それは、ま、国家戦略特区を舞台にして議論することもできるでしょうし、あるいは一般論として議論することもできます。

ここで前川氏は「告示」という言葉を使っていますが、この「告示」とは、前川氏自身が述べている様に、「獣医学部の新設について、一律に申請を受け付けない」という、「法律」には記されていない、文部科学省独自の「ルール」の事です。

この「告示」は平成16年、文部科学省が独自に決めたもので、内容を見てみると単に学部の新設だけでなく、「定員増」すらも認めないとされている様です。

実は、今回安倍首相ら内閣府側が散々口にしている獣医学部の「岩盤規制」とは、即ちこの「告示」の事であり、この告示を打ち破ることにこそその目的はあったわけです。

告示が明確化されたのは平成15年ですが、これが「内規」として定められたのが昭和59年、最後に獣医学部が新設されたのは昭和41年の事です。


「国家戦略特区」と「地域創生」と「アベノミクス」

アベノミクスには「第一の矢」「第二の矢」「第三の矢」が用意されています。
「第一の矢さえあればよい」というマネタリストと「第三の矢はいらない」というケイジアンがいますが、私は「第三の矢」がなければアベノミクスが前に向いて進むことはない、と考えています。

実は、今回の獣医学部新設に関わる「国家戦略特区」とは、そもそもが「地域創生構想」の一環であり、これこそがまさにアベノミクスが想定している「第三の矢」の1種なのです。

私、自民党愛媛県連が主催する勉強会等にも参加してよくわかったのですが、改めて今回の閉会中審査を受けて、山本幸三地方創生担当大臣の説明などを聞いていて、より今回の「国家戦略特区」がイメージしているものを非常によく理解することができました。

国家戦略特区を含め、安倍内閣における「地方創生」の考え方は、

 「地方の事は地方が一番よくわかっている」

という考え方をしています。ですから、同じ「地方創生」でもそのやり方を上から政府が押し付けるのではなく、

 「地方から、積極的に提案して下さい」

という考え方をしています。地方から提案してもらって、これが良いものであれば、政府とすれば積極的に採用し、地方銀行が貸付を行える範囲の中で1/3助成金を出し、政府が支援する、という形を取っています。

今回の今治市獣医学部新設特区構想についても同じ考え方をしていて、地方が必要であるとする考え方を積極的に採用する為、納得のいくプランさえあれば、政府が「特例措置」として法改正を行い、その実現を可能とするわけです。

今治市獣医学部特区構想であれば、そのハードルとなっているのは文科省側の「告示」ですから、この告示「特例措置として」撤廃させるため、内閣府側から文科省側に、その「告示」を撤廃するべきではない、明確な立証を行う様求めました。

今治市特区として認められたのは、文科省側その明確な立証を行うことができなかった為、その「特例」が認められることとなった。これが今治市特区認定に至る一連の経緯です。

第333回の記事 でもお示ししました様に、これを阻止するため、獣医師会は当時地方創生担当大臣をになっていた石破茂氏に陳情し、

当時特区認定のための条件とされていた3条件に、獣医師会関わらなければ認定することができない(はずの)4条件目を強引にねじ込ませました。これが「石破4条件」なるものです。

【石破4条件】
①現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化
②ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになること
③既存の大学・学部では対応が困難な場合
④近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討

獣医師会側がねじ込ませた「4条件目」に該当するのは③の「既存の大学・学部では対応が困難な場合」という条件です。

この内容は、石破氏に要請し、実現させた経緯迄含めて 獣医師会のホームページ に記されています。

ですが、「国家戦略特区構想」としては、「既存の大学・学部で対応が可能である」という証明を文科省側が行う必要がありますから、担に「獣医師会が対応可能であると言っている」というだけでは通用しないわけです。

文科省側はこの証明を行うことができなかったんですね。その結果、今治市が獣医学部新設特区として認定され、今治市側に構想を提案した提案主体である「加計学園」を認定する経緯へと移ったわけです。


安倍内閣を後ろから狙撃した・・・と例えられる石破氏ですが、この様な経緯を考えると彼がなぜ獣医師会や野党、マスコミ側を擁護するような発言を繰り返すのか、理解できる気がします。

彼は地方創生大臣でありながら、そもそもの「国家戦略特区構想」を理解できていなかったわけです。
理解できていなかったか、もしくは反対であったか。

そして自分自身が獣医師会に説得されてねじ込んだ「条件」がまったく効果を発揮せず、今治市は特区として認定されてしまった、と。

青山さんと加戸さん、そして前川氏のやり取りをもう少し記事にする予定だったのですが、他の話題で記事が長くなってしまいましたので、本日記そうとしていた、特に「前川発言の矛盾」についての記事は次回に委ねたいと思います。


この記事のカテゴリー >>日本の税収の見方


情報としては遅ればせながら・・・という形にはなりますが、2016年度税収がついに決定しました。最終的には7月に決算額として正式なものが発表されるわけですが、2016年4月~2017年5月まで追いかけ続けてきた「2016年度税収」がついに決定しました。

内容としては、

【2016年度(平成28年度)税収】
一般会計総額 55.46兆円(前年比98.5%)

所得税 計 17.6兆円(前年比98.9%)
 内源泉分 14.48兆円(前年比99.3%)
 内申告分 3.1兆円(前年比104.7%)

法人税収 10.3兆円(前年比95.4%)

消費税収 17.2兆円(前年比98.9%)

とまあ、軒並み前年度割れをする惨憺たる結果となってしまいました。

勿論原因はきちんと検証する必要があるわけですが、今回の記事では私がこの「税収」に着目して統計を集めるきっかけとなった、「消費税収」に着目して分析をしてみたいと思います。


消費増税によって本当に消費は減ったのか?

「消費税収」とは、基本的に「消費されたもの」に対して課せられる税金です。
私はこの「税収」以外に「消費者物価」についても着目して記事を作成していますが、それもこれも安倍内閣に於ける「消費」が実際に増えたのか減ったのか、これを分析するためです。

というのも、1997年におこなわれた当時の橋本龍太郎内閣5%消費増税において、橋本増税が行われて以来、それこそ安倍内閣が誕生するまで橋本龍太郎内閣以前の一般会計税収を上回った年度は1年度たりともありませんでした。

理由として、「消費増税が行われたことにより消費が減退し、この事が企業の業績にも悪影響を与えた」という理由が一般的です。

そして2014年、安倍内閣において8%増税が行われた際、「増税は消費に悪影響を及ぼす」として橋本増税の悪影響が再び日本を押そうかの様な主張が日本全国で行われました。

この主張は今でも一般的に行われており、2016年度に消費税収も含めて一般会計税収全体が前年度割れを起こしたことを受けて、これを「2014年度消費増税の影響だ」という説がまことしやかに行われています。

特に強いのは、実は野党を中心とする安倍内閣否定派ではなく、内閣参与まで務めた一部元官僚を含め、現在の安倍内閣を支持ししている人の中での論調です。

ですが、2014年度に消費増税が行われたことにより、本当に2016年度の「消費」は減退したのでしょうか?


2016年度消費税収が前年度割れした理由

さて。既に記していますように、2016年度の消費税収は98.9%と前年度割れしています。

既に述べていますように、「消費税」とは、実際に起きた「消費」に対してかけられるもので、この理屈だけから考えると、消費税収が前年度割れしているということは、2016年度の消費が2015年度の消費を下回ったことを意味しています。

ですが、この理屈は本当に正しいのでしょうか?


【消費税が納税される仕組み】

中間申告の方法

こちらは過去の記事で何度かお示ししたことがあると思うのですが、消費税を納税する際の「中間申告」について示した図表です。

企業の前年度の納税額に応じて1年間の中間申告を含めた申告回数を

1回 2回 4回 12回

に分け、より多く納税した企業ほど中間申告を行える回数が多くなっています。

ですが、その企業が1年間にどれくらい収入を挙げられるかは分かりませんから、中間申告を行う際、企業は「前年度の収入を参考に」消費納税を行うことができます。

確定申告を含めた申告回数が12回であれば、前年度の納税額を12等分し、これを本年度に1か月分ずつ納税していくやり方です。

前年度の納税額が1億2000万円だったとすれば、今年度はこれを12等分し、1カ月に1000万円ずつ納税します。

最終的に確定申告を行う際、不足していれば不足する分を支払いますから当然申告月の納税額は前年を上回る(100%以上)ことになりますし、逆に多く納税しすぎていれば前年を下回る(100%以下)ことになります。


【2016年度消費納税額に感じていた違和感】


【2016年度月別消費納税額前年同月比】
4月 (前年、本年共マイナス)
5月 (前年、本年共マイナス)
6月 (前年プラス、本年マイナス)
7月 95.1%
8月 100.3%
9月 94.7%
10月 92.9%
11月 91.5%
12月 101.8%
1月 102.8%
2月 98.7%
3月 100.4%
4月 101.9%
5月 111.7%

上記図表は、月別の前年同月比です。4、5、6月の実数がマイナスになっているのは、前年度、海外に向けて販売を行った業者が消費納税額の「還付」を受けていることが原因です。

では、私が何に対して「違和感」を感じていたのかと申しますと、前述致しました通り、基本的に「中間申告」は前年度の実績を参考に納税されますから、通常であれば前年度と今年度の申告額は「同額」でなければおかしいはずなのです。

勿論、消費納税には2か月間の猶予がありますから、当月に納めたのか、1カ月後に納めたのか、2カ月後に納めたのかによって多少の誤差は生まれると思います。ですが、例えば特に10月や11月の様に10%近くも前年度割れすることには違和感を覚えます。

そして、消費税の納税方法として、
前年度の納税額に応じて中間申告を行う。
中間申告を行う際、本年度の納税額は本年度が終了するまでわからないため、前年度の納税額を参考にして納税を行う。

という方法がとられます。そして、

確定申告時、中間申告時の納税額が不足していれば不足する分を余分に納める為、確定申告時の納税額は前年度の納税額を上回る

為、中間申告時の納税額を本年度が昨年度を上回れば、年度最終付きの納税額は前年同月比で100%を上回ることになります。

企業によって決算月が異なりますが、最も多くの企業が決算月を迎えるのが政府会計年度末である3月。
そして、消費税納税は2カ月の遅延が認められていることから、年度で最も多くの企業が納税する月は3月より2カ月後、5月になります。

と、ここまでお伝えすれば察しの良い方はもうお気づきかもしれませんね。
2016年度最終付きである5月の消費税納税額は前年同月比111.7%。4月が101.9%、3月が100.4%となっていますね。

これは即ち、2016年度の消費税納税額が2015年度を上回っていることを示しています。

では、なぜ消費税納税額はトータルで前年度を下回っているのでしょうか?


消費税還付金の罠


【2016年度4月~6月の消費納税額】※( )内は2015年度の納税額です
4月 -360億円(-197億円)
5月 -344億円(-318億円)
6月 -1343億円(+222億円)

いかがでしょう。4月~6月までの間で、納税もされていないうちからマイナスされている金額。これは前年度の「還付金」であると考えられます。

例えば、増税年度の2014年から経年で消費税納税額の推移を見てみます。

【2014年度~2016年度の消費税納税額】
2014年 16.03兆円
2015年 17.42兆円
2016年 17.22兆円

ですが、4月~6月にマイナスされている額は、本来それぞれの年度に加えるべきではない数字ですから、2015年度の数字に515億円、2016年度の数字に2060億円をそれぞれ加えます。

2015年 17.47
2016年 17.43

また、2016年4月~6月にマイナスされていた2060億円という数字は本来2015年度分からマイナスされるべき数字ですから、17.47兆円から2060億円をマイナスします。

2015年 17.27兆円
2016年 17.43兆円

という数字が出てきます。ただ、2016年度もまた2017年度分からマイナスされることになりますので、この計算式はまだ途中経過だということになります。

勿論、ここに見えていない還付額もまだあるはずですから、この数字が正しいと言い切ることは出来ませんが、2016年度分の消費納税額が本当に2015年度分と比較して減っているのかということはまだ定かではありません。

また、2014年度の消費税納税総額が16.03兆円ですから、これと比較すれば仮に2015年の納税額を仮に下回っていたとしても、増税年度に比較すれば1兆円を上回る納税額を記録していることが分かります。


さて。ただ、とはいえ「2%の物価上昇」を目指す政府としては、やはり「消費の伸び」は欠かせない部分があります。「横ばい」ではだめです。

物価の記事 でもお示ししましたが、そろそろ「アベノミクスマジック」にも限界が見え始めていることは確かです。

だからこそ、本来の「安倍内閣」の魅力である「経済」についての効果を国民が感じられるよう、切れ目のない政策を打つことがとても大切です。ほんと、森友だ、加計だと大騒ぎしている暇なんてないんですけどね・・・。

今が「正念場」ですよ、安倍さん。


この記事のカテゴリー >>アベノミクスを問う


このところ、安倍自民党を支持する私たちとしては本当に心が重たくなるニュースが続いていますが、そんな中で久しぶりに胸がスッとするニュースが届きました。それが、タイトルにもある「至公会」の誕生です。

記事は産経新聞より、全文を転載いたします。当然長文になりますから、枠内は読み飛ばしていただいても大丈夫です。

【産経ニュース 2017.7.3 17:39】
麻生太郎会長「安倍政権を力強く支えていく」
新派閥「志公会」設立記者会見詳報


至公会
新派閥「志公会」の設立記者発表で発言する副総理兼財務相の麻生太郎会長=3日午後、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京(酒巻俊介撮影)

 自民党の麻生派や山東派などが合流した新派閥「志公会」が3日、正式に発足し、都内のホテルで記者会見を開いた。会長に就任した麻生太郎副総理兼財務相は「安倍(晋三)政権を力強く支えていく」と述べ、派閥として安倍政権支持の姿勢を強く打ち出した。記者会見の詳報は次の通り。



 麻生太郎会長「本日、新しい政策集団として『志公会』を立ち上げる。名称については真言宗高野山、東山大僧正からお話をいただき、志を高く持たねばならないという話もあった。

 国会議員として議員になるのはただの手段であって、自分の立てた志を果たすために議員になっているわけなので、志を高く持たねばならない。志の在り方としては、基本的にどの方向に志を持つのかは個々人の話だが、公というものをきちんと腹に収めてやってもらいたいという思いもあったので志公会という名前にした次第だ。

 新たな政策集団を立ち上げる趣旨については、過日の5月15日の合意文書に書いているし、あのときも話したので重ねて申し上げるつもりはない。とにかく数を拡張する、数合わせ等々に興味があるのではないということも過日説明した通りだ。

 われわれは今、安倍政権を力強く支えていくことが国益につながっていくと、そう思っている。ここにいるほとんどの者は今から約5年前、自民党の総裁選にあたって、マスコミでは3番目といわれた安倍晋三を抱えて1番にした。あのときの主力メンバーが今ここにいるメンバーでもある。

 高村(正彦)先生、甘利(明)先生等々、多くのメンバーが当時から一緒にやってきた仲間だ。新しく政策集団として立ち上げたが、今の安倍政権をど真ん中で支えていくということには一点の乱れもない。

 今、都議選等々いろいろな話が昨日の選挙の結果としていわれているが、私どもは少なくとも国政の中において引き続き安倍政権をきっちり支えていく。その真ん中で頑張っていく。その決意を新たにしている」

 山東昭子会長代行「いよいよ新しい政策集団が誕生したわけだが、今国民が政治家に求めているものは何だろうか。一番はやはり信頼であると思っている。

 4月の時点で1億2693万人といわれている日本の人口。その中で国会議員は選ばれた722人。であるからこそ、やはり国会議員としての一挙手一投足が本当に重要になってくる。

 ときには、せっかく多くの皆さん方の協力によって築き上げた自民党政権を揺るがせるようなことにもつながりかねない。

 たった一人の政治家の重みは、一人一人がきちんと考え、行動するということ。これが一番大切ではないかと思っている。そんなことで新たな政策集団、あらためて国民のために、国益を考えながら政策立案に全力を尽くしていきたい」

 佐藤勉会長代理「私ども昨年来、麻生先生、そしていろいろ紆余曲折あったが谷垣(禎一)先生のもとでのいろいろな情報等々を鑑みて合流にこぎつけた。

 私は当然、吸収合併という思いをしていたら、麻生会長が、派閥をつくった上で合流をするというご意思だった。少ない私どもを一つの派閥として認め、合流というのはこの政界長くあっても今回が初めてだという思いに非常に共感をする。二大政党制がなかなかうまくいかなくなった中で、私どもの派閥がどういう役割を果たすかが非常に重要ではないか。

 いろいろな場面で、間違いなくこの集団が力を発揮するという思いの中で麻生会長、山東先生を中心とするこの会でしっかりと私ども、頑張っていかなければいけないとこの集団に参加した。

 若輩の私を集団に組み入れていただいた皆さま方に心から感謝を申し上げ、その恩に報いるためにも、この集団をきらりと光る集団にしたい」

 --都議選の結果、自民は厳しい状況にある。今だからこそ志公会が取って代わって自民党を引っ張っていくという考えは

 麻生氏「取って代わっての定義は?」

 --今後、内閣改造・党役員人事を見据えて政権の中枢として引っ張っていこうと

 麻生氏「今でも政権の中枢にあるのが、ここにいるメンバーのほとんどだという自覚はある。5年前に初めて安倍内閣ができるというのを予想したときは、おたくの新聞(朝日新聞)では確か安倍は3着だったよな? 君が書いたのではないかもしれないが、そう書いてあったろ? 結果的には1着になった。その1着を支えたのはここにいる60人が支えてきたと。俺たちはそう思っている。

 だから今でもど真ん中。これからもど真ん中。新しい派閥ができたから変わるというわけではない」

 --都議選の結果をどう受け止めているか

 麻生氏「国会議員の発言が地方選挙に大きな影響を与えたことは間違いない事実であって、それは謙虚に反省せにゃいかんし、受け止めなければいけないということははっきりしているのでは。

 明らかに国会議員の影響で都議会議員が被害ということにもなろうかと思う。それは事実だから、端的に自分で反省すべきところは反省すべきであって。気の緩みとかいろいろな表現もあると思うが、やっぱり5年前、当時野党で安倍総裁を生んだあの時代と比べ、5年近くたっているが気分的な緩みがあるのではないか等々、真摯に受け止めるということはみんなよく使う。真摯という言葉がどういう意味で使っているのかよく分からんところがないわけではないが、私どもはそういった点は率直に認めた上できちんとした今後の対応をしていかなければいけない」

 山東氏「安倍首相はやはり高い支持率に守られてきた。答弁不足、答弁に納得ができないという世論の、いわゆる森をちょっとよく見なかったのではないか。その結果がこの選挙に表れているという気がする。本当に原点に返って、しっかりと自民党が立ち直っていかなければいけない」

 佐藤氏「結果は謙虚に受け止めなければいけないと思う。少なくとも国対で長く仕事をしてきた者としては、こういう会を通じて後輩の指導育成をしっかりとやっていくということをやらなければ、なかなかああいう発言等々収まっていかないのでは。

 言論を封じるということではなくて礼儀をしっかりと持っていただく。そして国会議員としての矜持をしっかりと持っていただくという教育の場を、私どもがしっかりと担っていくということではないかと思っている」

 --大宏池会構想という話もあって、岸田派との連携や合流は

 麻生氏「大宏池会の定義って? 大宏池会って、宏池会知らないだろ、基本的に? その若さだと。よほど勉強していない限り知っているはずないから。大宏池会の定義は?」

 --昔分かれた河野グループや谷垣グループなど、そういう勢力がもう一度結集するという…。今回ちょっと枠組みは違うかもしれないが、岸田派との合流はどう考えているか

 麻生氏「大宏池会というのではなくて、この派閥と岸田派が合併するかしないかと聞いた方がわかりやすいやね。大宏池会という誰かが使っているようなことをいい加減に使わない方がいいよ。知らないんだからね。知らないことは知らないと謙虚に反省してだな。

 岸田(文雄)さんのところがどうされるかについては、私どもとして今、岸田さんがどう考えているかはよく分からないので何ともお答えのしようがない。ただ現在、岸田さんと直接合併の話をしているということはない」

 --昨晩、安倍首相と菅(義偉)官房長官、麻生氏、甘利氏で会食したようだが、新派閥について総理と長官から何か言葉はあったか。安倍政権を支えていくというが、具体的にどういう政策で支えていくのか

 麻生氏「派閥立ち上げにあたっては『期待しているからね』と励ましてもらった。それ以外にはない。

 2つ目は、ど真ん中で支えるというのは政権が安定したが故にわれわれはこれまでの経済政策をこれだけうまくやれた。これは世界が認めている。(質問者の)産経新聞はどうか知らないけど。資産デフレーションによる不況からの脱却にわれわれは主眼を置いてやってきて、それがこれだけうまく成功できたのは経済政策に継続性が持たせられた(からだ)。

 すなわち経済政策を安定して続けることができたということは政権が安定したから。それに尽きる。政権の安定以上に経済政策に貢献した政策はなかったといってもいいくらいだ。

 基本として今、政権の真ん中にあってきちんとした経済政策を引き続き継続させていくことで国民生活のより安定、より繁栄というものをやっていくということだと理解してもらえればいい」

どこを切り取ってもこの記事の価値をさげてしまいそうなので、あえて全文を掲載しました。
記事の中で、私の中で特に熱く思ったのは、以下の部分です。

--昨晩、安倍首相と菅(義偉)官房長官、麻生氏、甘利氏で会食したようだが、新派閥について総理と長官から何か言葉はあったか。安倍政権を支えていくというが、具体的にどういう政策で支えていくのか

 麻生氏「派閥立ち上げにあたっては『期待しているからね』と励ましてもらった。それ以外にはない。

 2つ目は、ど真ん中で支えるというのは政権が安定したが故にわれわれはこれまでの経済政策をこれだけうまくやれた。これは世界が認めている。(質問者の)産経新聞はどうか知らないけど。資産デフレーションによる不況からの脱却にわれわれは主眼を置いてやってきて、それがこれだけうまく成功できたのは経済政策に継続性が持たせられた(からだ)。

 すなわち経済政策を安定して続けることができたということは政権が安定したから。それに尽きる。政権の安定以上に経済政策に貢献した政策はなかったといってもいいくらいだ。

 基本として今、政権の真ん中にあってきちんとした経済政策を引き続き継続させていくことで国民生活のより安定、より繁栄というものをやっていくということだと理解してもらえればいい」

文章としては一番最後のパーツですね。

以外に思われるかもしれませんが、このパーツの中で、まず最初にピンと来たのは産経記者の質問で、

 昨晩、安倍首相と菅(義偉)官房長官、麻生氏、甘利氏で会食したようだが、
 新派閥について総理と長官から何か言葉はあったか。


この部分、多くの方は以下のようなニュースでご覧になっているのではないでしょうか?

惨敗・自民 安倍首相が麻生、菅両氏らと仏料理店で会談 内閣改造・自民党役員人事へ
(サンケイビジネスより)

敢えてタイトルのみ引用しましたが、TVのニュースでも、

 「東京都議選に於ける惨敗を受けて、安倍さんが麻生副総理、菅官房長官らとフランス料理店で会談」

といった趣旨で報道されていたように思います。


第二次安倍内閣の原点

多くの方は忘れていらっしゃるかもしれません。
私の記憶からも薄れつつあったくらいですし。

第二次安倍内閣は、「安倍・麻生・菅」そして、「甘利」。この4人から始まったんです。

第54回 甘利特命担当大臣、本当にお疲れさまでした m(_ _)m

TPP交渉に於いて、正(まさ)しく「死ぬような思い」をして日本の為に邁進した甘利 明さんの存在です。
記者質問を読んだとき、私は本当にうれしい思いがしました。ああ、あの場に甘利さんがいたんだ・・・と。

そして、彼のその「功績」に泥を塗ったのもまた「マスコミ」でした。

今回の都議選までに至るマスコミと野党の「党利党略」のみを優先させた陰湿な嫌がらせを見ていると、麻生内閣が崩壊したあの過程を見ている様で、本当に怒りを覚えます。

麻生さんもきっとあの時に自分自身が味わった屈辱を彷彿しているのではないでしょうか。だからこそ、第二次安倍内閣に同じ思いをさせない様、本当に一生懸命なんだと思います。


オレたちは麻生派!

また、ピックアップした部分に、

 2つ目は、ど真ん中で支えるというのは政権が安定したが故にわれわれはこれまでの経済政策をこれだけうまくやれた。

 これは世界が認めている。(質問者の)産経新聞はどうか知らないけど。

 資産デフレーションによる不況からの脱却にわれわれは主眼を置いてやってきて、それがこれだけうまく成功できたのは経済政策に継続性が持たせられた(からだ)。


とあります。

私の中にある「政治」の原点は、何時だって麻生さんです。
所謂「保守層」の方たちに対して、あえて誤解を恐れずに述べるとしたら、「憲法」や「防衛」の問題も確かに確かに大切かもしれません。ですが、それよりも何よりも、やっぱり安倍内閣の最大の魅力は「経済」にあると思うのです。

勿論「憲法」や「防衛」の問題も蔑ろにしてよいとは思っていませんし、特に「憲法」に関しては安倍内閣でなければ実現できないことも沢山あると思います。

ですが、それよりも何よりも「経済」の安定。そしてその「繁栄」を私たち国民が本当の意味で「実感」出来ることこそ、本当に安倍内閣が求められているものなのではないでしょうか?

そしてその中心に、ついに麻生さんが着座しました。

だれが何と言おうが、私たちは「麻生派」です。
そして今回の記事に快哉を叫んだのは、そんな「麻生派」を「勝手に」自認している皆さんなのではないでしょうか?

もう一度あの「麻生内閣」を再現してほしい。それを心から願っているのは私だけではないはずです。
そして、現在の安倍内閣はこれを実現することができるはずです。

安倍内閣「第三の矢」は、構造改革ではありません。あくまでも「民間投資を喚起する成長戦略」なのです。

国民の目から見て「面白い!」とワクワクすることができるような新たなる経済政策をぜひ、麻生さんを中心に私たち国民に披露してもらいたいと、そう心から願っています!!

あの時の夢をもう一度!! 期待してますよ、麻生さん(*^^)v


この記事のカテゴリー >>「物価」の見方


毎度おなじみとなりました、月末の消費者物価指数に関する記事です。

原油価格が消費者物価指数を引き下げる起因となる時代は終わり、物価を見る際の不必要な「勘違い」もされなくなりましたので、記事の重要度としてはランクが下がったとは思っているのですが、それでも私たち日本国民の生活水準を正確に理解する上では必要な一つの「指標」である消費者物価指数。

2017年度5月の統計データが発表されましたので、改めて記事にしたいと思います。

私が消費者物価指数を見る際に大切にしている基本情報を冒頭に記しておきます。

・海外需要の影響を受けやすい「エネルギー」の物価は除外する必要がある

・天候によって、「需要」とは関係のない指標が出る「生鮮食品」の物価は除外する必要がある

・海外の水準と比較するために設定された、実際には存在しない数字である「持家の帰属家賃」は除外する必要がある。

これが私の大切にしている物価水準の基本情報です。

同じカテゴリー 「物価」の見方 の中で何度も記していますように、2017年(2016年度)1月の消費者物価指数 より、これまで「食料及びエネルギーを除く総合」として掲載されていた「コアコアCPI」が、「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」に変わりました。

これによってこれまでのコアコアCPIよりもより私たちの経済状況を反映した結果を「消費者物価」としてみることができる様になりました。ただ、それでも「持家の帰属家賃」というノイズが入っていますから、注意してみる必要があります。


平成29年(2017年)度5月の消費者物価指数

【消費者物価指数(総合)の前年同月比】※( )内は2017年4月の前年同月比です。
総合(ウェイト:10000)
0.2(0.3)

生鮮食品を除く総合(ウェイト:9586)
0.4 (0.3)

持家の帰属家賃を除く総合(ウェイト:8501)
0.5(0.5)

持家の帰属家賃及び生鮮食品を除く総合(ウェイト:8087)
0.6(0.4)

生鮮食品及びエネルギーを除く総合(ウェイト:8802)
0.0 (0.0)

5月度の課題は4月度と一緒ですね。「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」が横ばいです。
横ばいというのは4月と比較してもそうなのですが、「前年同月比」で0.0%ですから、前年度と比較しても横ばい。つまり、「消費者物価指数」で見る限り、「物価」が成長できていないということです。

4月度の消費者物価指数 の記事でも同様な内容を述べたとは思うのですが、この「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」。

今年の2月までは辛うじてプラス成長を続けていたのですが、3月に至ってついに前年度割れ。4月、5月とマイナス成長こそ避けられているものの、0.0%の横ばい。

実は「物価」ベースで見る限り、アベノミクスは「深刻」とまでもは言わないまでも、「次の一手」を打ちつ必要がある状況にまでは来ているのです。「金融緩和」による期待インフレ率の維持にも限界がありますからね。

ちょっと愚痴みたいになりますが、ほんとに今は森友だ加計だとお騒ぎしている暇など本当はないんです。このままアベノミクスによる経済成長を失速させてしまわない様、本当に国会予算委員会で話し合わなければならない課題はここにあります。

念のために申し上げておきますと、3月のマイナス成長は「持家の帰属家賃」を除けばプラス成長しています。

4月はエネルギー価格と持家に帰属する家賃、生鮮食品のノイズを全て除くとおそらくマイナス成長していますが、その理由は「衣類」の内の季節もの、そして家電の内「エアコン」などの季節ものの影響が大きかったですから、物価が下落しているにはしているなりのきちんとした理由があります。

ただ、それでもかつてのような勢いがなくなっていることは確かです。だからこそ「次の一手」が必要なんですけどね。


【消費者物価指数(10大費目別)の前年同月比】※( )内は2017年4月の前年同月比です。
食料 ウェイト:2623
0.8(0.9)

 生鮮食品 ウェイト:414
 0.4(1.8)
 生鮮食品を除く食料 ウェイト:2209
  0.8(0.8)

住居 ウェイト:2087
-0.2(-0.2)

 持家の帰属家賃を除く住居 ウェイト:589
  0.1(0.1)

光熱・水道 ウェイト:745
2.2 (0.9)

家具・家事用品 ウェイト:348
-1.1(-0.9)

被服及び履物 ウェイト:412
0.1(-0.1)

保健医療 ウェイト:430
0.3(0.2)

交通・通信 ウェイト:
0.3(0.3)

教育 ウェイト:316
0.6(0.7)

教養娯楽 ウェイト:989
0.6(0.6)

諸雑費 ウェイト:574
0.1(0.2)

4月度に昨対マイナスを付けた「被服及び履物」ですが、今月は無事プラスに回復。とはいえ未だ前年同月比0.1%と勢いに陰りが見えることは事実です。

【消費者物価指数(被服及び履物)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。

ファッション

被服及び履物(ウェイト:412)
0.1(-0.1)

 衣料(ウェイト:174)
 0.2(-0.2)

  和服(ウェイト:6)
  0.2(0.2)
  洋服(ウェイト:167)
  0.2(-0.2)

 シャツ・セーター・下着類(ウェイト:123)
 -0.6(-0.7)

  シャツ・セーター類(ウェイト:87)
  -1.1(-1.2) 
  下着類(ウェイト:36)
  0.6(0.5)

 履物類(ウェイト:58)
 0.8(1.3)

 他の被服(ウェイト:34)
 -0.3(-0.2)

 被服関連サービス(ウェイト:24)
 0.8(0.8)

被服及び履物全体で見ますと、「衣料」の内、主力である「洋服」が-0.2から0.2に回復しており、これが被服及び履物全体をひきあげる主要因となっています。

一方、「シャツ・セーター類」が衣類物価を下落させる要因となっていますが、ここには季節ものである「セーター」が含まれていますので、大きく気に掛ける必要はないように思います。

「洋服」の回復が待たれるところですね。

【消費者物価指数(家事用耐久財)の前年同月比】※( )内は2017年3月の前年同月比です。
エアコン

家庭用耐久財(ウェイト:111)
-2.2(-2.2)

 家事用耐久財(ウェイト:57)
 -4.0(-3.7)

  電子レンジ(ウェイト:4)
  -10.3(-14.9)

  電気炊飯器(ウェイト:11)
  2.2(4.7)

  ガステーブル(ウェイト:3)
  5.0(4.2)

  電気冷蔵庫(ウェイト:16)
  -7.7(-8.4)

  電気掃除機(ウェイト:9)
  6.6(12.0)

  電気洗濯機(全自動洗濯機)(ウェイト:7)
  -18.6(-19.7)

  電気洗濯機(洗濯乾燥機)(ウェイト:7)
  -3.3(-5.1)

  冷暖房用器具(ウェイト:37)
  -1.7(-2.3)

   ルームエアコン(ウェイト:30)
   -2.6(-3.1)

   温風ヒーター(4)
   -1.1(-1.1)

   空気清浄機(3)
   7.7(4.7)

  一般家具(18)
  2.0(2.7)

   整理だんす(5)
   1.7(2.3)

   食堂セット(9)
   2.9(3.5)

   食器戸棚(4)
   0.2(1.6)

物価の足を引っ張る主要因となっている「家具・家事用品」の内、「家事用耐久財」。
ですが、4月度に物価マイナス成長を記録していた家電製品も、5月は軒並みそのマイナス幅を縮小させています。

「家事用耐久財」が0.3%悪化した理由としては、物価が下落する品目よりも、物価が上昇している品目の上昇幅が縮小しているところに原因があるようです。ただ、それでも殆どの品目が1%を超える物価上昇を記録していますから、物価が上昇している品目の事を気にする必要はないかと思います。

やはりネックとなるのは「家電製品」たちですね。


この他、「住居」がマイナスを記録していますが、「持家に帰属する家賃」を除けば0.1%のプラス成長を記録しており、今回の「10大費目」に於いてマイナスを記録したのは「家具・家事用品」のみ。

ただ、それでも全体として「伸び悩んでいる」のは明らかで、安倍内閣らしい「新たなる一手」を本当に心待ちにしています。

国民の生活の基盤は、「森友」や「加計」の「忖度」を問題視するのではなく、その「忖度」こそがまさに「地方創生」としての役割をになっており、私たち日本国民の生活水準を引き上げる為の大きな役割を果たしていることを認めることにこそあります。

「野党」の役割は国会をひっちゃかめっちゃかにかき乱すことにあるのではなく、政府の政策を私たち一般国民が理解できるように質疑を行い、本当に問題なのは何なのかということをわかりやすくするためにあります。

「党利党略」しか頭にない三流野党には、さっさと「国会」という舞台から消え去ってほしいですね。


この記事のカテゴリー >>加計学園問題


先日、週刊文春より、下村博文元文科大臣が加計学園より200万円の献金を受け取っており、これが政治資金報告書に掲載されていない、との旨が記事にされました。



この動画はこれを受けて下村さんが弁明会見を行った動画です。下村先生は私が尊敬する議員さんの一人ですから、今回の報道は私としても我慢ならない部分があります。

内容として、報道された200万円は、加計学園の事務長が、加計学園以外の個人、企業合計11名の20万円以下のパーティ券を取り集めて持参した際のものなのだそうです。(20万円以下の献金に関しては政治資金報告書に記載する義務はありません)
この情報を文春に流したのは下村さんの元秘書であり、現在東京都議選に於いて、都民ファーストから立候補している平慶翔氏である可能性が非常に高くなっています。

動画の中には私が居住する愛媛県出身である塩崎恭久先生、山本順三先生の名前も登場します。

加計問題をめぐるこのところの報道には私、いい加減腹が立っています。

例えば、前川元文科省事務次官よりダダ漏れになっている資料は全て今治市が2015年12月15日、獣医学部新設国家戦略特区として認定されることが決定した後、文部科学省と内閣府との間でやり取りをした内容ばかりです。
第332回 加計学園問題の真相2/アベノミクスと国家戦略特区

加計学園は今治市国家戦略特区の提案主体でありますから、今治市が国家戦略特区に認定された時点で、「加計ありき」となるのは当然の事。今治市が国家戦略特区に認定された後で加計学園の選定に関して事後的に安倍首相や下村さんがその選定に関して事後的に「忖度」することは物理的に不可能です。

つまり、前川氏が流出させた資料は今治市が国家戦略特区選定に関して安倍首相の「忖度」があった証拠にはなりえないということです。

私は愛媛県に居住する人間ですから、東京都議選の結果にはそれほど関心を持っていません。ですが、下村さんは東京都議連の会長であり、今回情報を流出させたと思われる平慶翔氏は、都議会議員選挙で自民党の直接のライバルとなる都民ファーストに所属する人物です。

報道の中立性と言った視点から考えても、今回の週刊文春のやり方には非常に怒りを覚えています。

今回の記事は速報的なもので、同じ内容をFacebookの方にも掲載いたしました。
Facebookよりコピペしていますので、内容が短文となり、申し訳ありません。


この記事のカテゴリー >>ロシア革命とソビエト連邦誕生に至る経緯


<継承する記事>
第324回 10月革命の経緯と10月革命後のロシア

前回の記事では、「ロシア革命」に於いて、レーニン率いる「ボリシェビキ」が中心となった「軍事革命委員会」、同じ社会主義政党であるメンシェビキや社会革命党が中心となった臨時政府に対するクーデターを起こし、遂にロシア政府(冬宮殿)を制圧する様子(10月革命)を記事にしました。

記してみた印象としては、私の印象として、「ロシア革命」はもっと凄惨で、血で血を洗うような革命であったのではないか、というイメージを持っていたのですが、実際には当時の国際社会から考えても、非常に穏やかに、平和裏に「革命」が行われたのだということに、少々拍子抜けする思いがしました。

フランス革命や等を見ていると、「支配される側」よりも「支配される側」の方が革命においては過激で、確かに怠惰ではありますが、支配する側が暴力的な手段に訴えることはそうなかった様に思います。

ですが、ロシア革命においては、むしろこの「支配する側」の方が暴力的であり、支配される側は非暴力的であるように映りますね。意外でした。

レーニンにしても、7月事件までは暴力そのものに反対し、暴力に依らない「社会主義革命」を訴えていた彼が、突然その方針を転換し、「一転して暴力によるブルジョワの廃絶を訴えるようになった」と私は記しましたが、その手段こそ「革命」という暴力的な手段であったものの、その結果は非常に平和的であったわけです。


さて。このような結果をもたらした理由として、これもまた意外だったのですが、10月革命に向けてボリシェヴィキに合流した、「社会民主労働党の過激な反戦派であるメジライオンツィ」。ここに所属していたレフ=トロツキーの存在です。

トロツキー


今回の記事は、10月革命と同時に開催された「第2回ソビエト大会」。ここに於いて行われたトロツキーの演説内容からスタートしたいと思います。


第二回ソビエト大会に於けるトロツキーの演説


内容は以下のサイトから引用します。
第2回全露ソヴィエト大会での演説

サイトそのものをどのような紹介の仕方をすればよいかが分かりませんので、たちまちリンクを貼り付けておきます。

【トロツキーの演説】
1、メンシェヴィキとエスエルの退去について

(10月25日)

 同志トロツキーは次のように述べた。人民大衆の蜂起は弁明を必要としない。生起したことは陰謀ではなく、蜂起である。われわれはペトログラードの労働者と兵士たちの革命的エネルギーを鍛錬してきた。われわれは大衆の意志を陰謀へではなく、蜂起へと、公然と鍛え上げてきたのだ、と。

 演説の結びに、同志トロツキーはボリシェヴィキ会派の名において、次のような決議を提案した。

 

 第2回全ロシア・ソヴィエト大会は次のように確認する。

 メンシェヴィキおよびエスエル代議員の大会からの退去は、武器を手にした労働者、兵士大衆の前衛が反革命の攻撃から大会と革命とを防衛しているこの瞬間において、労働者、兵士大衆が全ロシアの全権を代表するのを阻もうという、無力で犯罪的な試みである。

 協調主義者諸党は、その旧来の政策によって革命の事業に甚大な損害を与え、労働者、農民、兵士たちの間で完全に面目を失墜した。

 協調主義者たちは、軍隊とわが国とを滅亡の淵へと追いやった6月18日の破滅的な攻撃を準備し、それに賛成した。

 協調主義者たちは、死刑を復活させた政府、人民を裏切る政府を支持してきた。協調主義者は7ヵ月間というもの、土地問題で農民を絶えず欺く政策を支持してきた。

 協調主義者たちは革命的諸組織の破壊、労働者たちの武装解除、軍隊へのコルニーロフ的規律の導入、血まみれの戦争の無意味な引き延ばしを支持してきた。

 協調主義者たちは、幾百万の勤労大衆を飢餓に追いやりつつあるわが国の経済的崩壊を、彼らの同盟者であるブルジョアジーがいっそう深刻にするのを実際には手助けしてきた。

 この政策の結果、大衆の信用を失ってしまったにもかかわらず、協調主義者たちは、ソヴィエトおよび軍事組織の長期にわたって改選されていない上層部における自分たちの地位に、作為的にかつ不誠実にもしがみついてきた。

 以上の事情のゆえに、全ロシア中央執行委員会(ツィック)は協調主義的な軍委員会と政府当局による直接の支持を拠り所としつつ、あらゆる手段をもってソヴィエト大会を妨害しようとしてきた。

 大会開催を妨害し革命的階級の世論を偽造しようとするこの政策が惨めな失敗をこうむったとき、協調主義者たちによって創られた臨時政府が、ペトログラードの労働者と兵士たちの圧力の下に崩壊したとき、全ロシア・ソヴィエト大会が革命的社会主義の党(ボリシェヴィキ)の明白な優勢を示し、ブルジョアジーとその下僕によって裏切られ苦しめられてきた革命的大衆にとって、蜂起が唯一の出口であることが明らかになったとき、協調主義者たちは、ソヴィエトの力を掘りくずそうと無駄な努力をしたあげく、それと絶縁したことによって、自らの最後の結論を引き出したのである。

 協調主義者たちの退去は、ソヴィエトを弱めるどころか、それを強化するものである。なぜならば、労働者と農民の革命の中から反革命的混ぜ物を一掃するからだ。

 エスエルとメンシェヴィキの声明を聞いたのち、第2回全ロシア大会は自らの事業を続行する。そして、その任務は勤労人民の意志と10月24日、25日の彼らの蜂起とによって定められている。

 去れ協調主義者どもよ! 去れブルジョアジーの下僕どもよ!

 兵士、労働者、農民による蜂起の勝利万歳!

上記文章は、ロシア語版『トロツキー著作集』に収録されているものですが、冒頭の文言は、この資料の作成者の言葉だと思われます。

内容はもっぱら「協調主義者」たちへの批判です。同資料のタイトルに「1、メンシェヴィキとエスエルの退去について」と記されていますね。

メンシェヴィキと「エスエル」。エスエルとは、即ちケレンスキーが所属した社会革命党の事です。
トロツキーの演説を引用する形で記されていますが、その内容はレーニンの主張をそのまま地でいくような内容となっています。

要約すれば、

メンシェビキも社会革命党も、一見すると革命政党のように見えるが、結果的にはブルジョワたちとの協調を図り、この事が革命そのものを形骸化させ、兵士や農民たちに甚大な被害を与えた。

「協調主義者」たちを政治の舞台から一掃することが、本当の「革命」である

と、そういった内容になっています。
リンク先からの受け売りになってしまいますが、現時点としてはこのロシア革命を判断する上での明確な情報を持ち合わせていませんので、このリンク先の内容を参考としながら記事を進めていきます。

リンク先資料によれば、この「第二回ソビエト大会」を開催するに当たって、レーニンは

「大会を開催するべきではない」=「大会を開催することはクーデターを失敗させる決定的な要因になる」

と考えていたのですが、一方のトロツキーは、

「大会を開催する前にクーデターを起こすことは、双方に不要な流血を起こす結果になる。クーデターと大会を連携させて行うことが必要だ」

と考えていました。トロツキーは、軍事革命委員会を設置する際、その演説の中で、

 「われわれは、権力奪取のための司令部を準備している、と言われている。われわれはこのことを隠しはしない」

と宣言しており、要は堂々と「クーデターを起こすための組織を作るぞ!」と言いながら軍事革命委員会を作っていたわけです。
ですが、そもそも軍事革命委員会を作ることを提案したのはメンシェヴィキの面々でしたし、特に「コルニーロフの反乱」に於いて中心的な役割を果たしたボリシェヴィキに強く出ることは出来なかった・・・ということでしょうか。

第二回ソビエト大会を開催する直前に、エストニア自治政府に於いて、ボリシェヴィキの指導者の一人が左派勢力を率いてクーデターを起こします。

これを受けてケレンスキー内閣はボリシェヴィキ機関紙の印刷所を占拠し、「武力による言論弾圧」を行います。
トロツキーは、この様なケレンスキー政府の行動を、「第二回ソビエト大会を妨害する行為である」とし、「ソビエト防衛」の名の下、軍事革命委員会はケレンスキー内閣を「鎮圧」する形で見事クーデターを成功させてしまうわけです。

この時点でペトログラード内のロシア人兵士たちはほぼボリシェヴィキ側についていましたから、結果的にほとんど血を流すことなくクーデターを成功させることができたわけです。


トロツキーは、また同じ演説の中で、以下の様にも述べています。

平和のための闘争には2つの道がある。

第1の道は、同盟諸国の政府と敵国の諸政府に対して、革命の道徳的および物質的力を対置することである。

第2の道、これはスコベレフとのブロックであり、そのことはテレシチェンコとのブロックを意味している。すなわち、帝国主義への完全な屈服を意味している。

「平和に関する布告」の中でわれわれが各国の政府と人民とに同時に呼びかけていると指摘する者がいる。しかし、これは形式的なものにすぎない。われわれは当然のことながら、自分たちのアピールで帝国主義政府に影響を与えようなどとは思っていない。しかし、これらの政府が存在する間は、われわれはそれを無視するわけにはいかないのだ。

われわれはすべての希望を、われわれの革命がヨーロッパ革命に道を開くということに賭けている。

もし、蜂起したヨーロッパ人民が帝国主義を押しつぶさないならば、われわれが押しつぶされるだろう。このことは疑いない。ロシア革命が西欧における闘争の旋風を引き起こすか、あるいはすべての国々の資本家どもがわが革命を締め殺すかのどちらかだ。

改めて確認しておきますと、ボリシェヴィキの指導者はレーニンです。ですが、彼は今回記事にした「第二回ソビエト大会」において、これを開催するか、しないかでトロツキーと意見が分かれ、結果的にトロツキーの選択(戦略)が正しかったことが証明されてしまいました。

トロツキーの戦略により、ほとんど流血することなく革命を成功させることができたのです。これ以来、レーニンはトロツキーの事をとても信頼するようになります。

そして、トロツキーは上記演説の中で、

「われわれはすべての希望を、われわれの革命がヨーロッパ革命に道を開くということに賭けている。」

と述べています。
つまり、ロシアが行った革命のモデルを、ロシアだけでなくヨーロッパ全土にまで広げることを提案しているわけですね。

ここまで来ると、私の過去の記事を読んだことがある人の中には、とある言葉が思い浮かぶのではないかと思います。

第三インターナショナル。そう、「コミンテルン」の事です。

トロツキーが演説した内容は、そっくり「コミンテルン」の在り方と同じことを言っています。

現時点ではまだ私自身の「予測」にすぎませんが、次回記事では、この「コミンテルン」結成に向けた経緯に主眼を置いて記事を進めてみたいと思います。


この記事のカテゴリー >>加計学園問題


<継承する記事>
第332回 加計学園問題の真相2/アベノミクスと国家戦略特区

もう一本、加計問題でいきます。

これまでの復習として、

1.今治市は2015年(平成26年)12月15日に国家戦略特区としての認定を受けている。

2.文科省よりダダ漏れになっている資料は全て今治市が国家戦略特区に認定された後のやり取りを示す資料である。

3.京都府や京都産業大学が特区申請を行ったのは今治市が特区に認定された後である。

4.前川文科相前事務次官は「特区選定過程で行政が歪められた」と主張しているが、前川氏は今治市が特区に選定された後で、京都産業大学が特区に認定すらされていない地域への獣医学部新設を却下されたことをその根拠としている。

という流れがあります。これだけでも前川側、あるいは民進・自由・共産・社民の主張を根底から破壊する十分な効果のある「ファクト」だと思うのですが、今回、これらの情報を更に強化する情報にたどり着きましたので、これを今回の記事としたいと思います。

と言っても、別に新しい情報を示すわけではなく、既に出回っている情報として、

 「獣医学部新設を1校に限定したのは政府の意向ではなく、獣医師会からの要請に応じたものである」

という情報。これはもう既に多くの方が見ていますよね?

ただ、私としてもこの情報を裏付ける資料にまだ出会っていませんでした。調べる時間がなかった、というのも正直ありますが、之を裏付ける情報を 第327回の記事 作成する際に参考にさせていただいたツイッターネーム空也さんがシェアなされていた情報 でこれをきれいに裏付ける情報が掲載されていましたので、私としてはこの情報「拡散」する形で記事にさせていただきます。


獣医師会会報(メールマガジン)に掲載されている真実


会長短信「春夏秋冬(29)」 「驚きのニュース」
獣医師会メーリングリスト1


こちらがその資料。資料そのものは全部で5つありますが、全て「公益社団法人日本獣医師会」の会長が記したコラムで、同ホームページに掲載されているものです。タイトルをクリックいただきますと、記事に移ることができます。

上記資料の中から、ポイントになると思われる場所をピックアップしてみます。

12月15日(火)の昼、耳を疑うような驚きのニュースが飛び込んできました。

 午前中に開催された国家戦略特区諮問会議において、国家戦略特区3次指定が決定されました。

 全国16の獣医学系大学、日本獣医学会、日本獣医師政治連盟、本会等が揃って長年にわたり設置に反対してきた獣医師養成系大学・学部の新設案件です。


 本件については、本年6月30日に閣議決定された「「日本再興戦略」改訂2015」において、「⑭獣医師養成系大学・学部の新設に関する検討」として特区指定の候補とされました。しかし、検討に当たっては次の4条件が明記されていました。

①現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化
②ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになること
③既存の大学・学部では対応が困難な場合
④近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討

 このように大きな壁が4つもあるため、実質的に獣医学系大学の新設は困難であると考えていました。しかし、今回は、このような条件について検証することなく、特区指定が決定されました。


 今後は、提案主体である学校法人等が、内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていくことになります。その協議過程においては、上記の4条件や大学・学部の設置基準等への適合状況等について審査が行われるものと見込まれます。

獣医学系大学、政連等における獣医学部新設反対の活動は、これからが本格的な山場に入ったとも考えられます。


 そして更に注意を要することは、本件を契機として次々と設置申請が認可されることは、何としても阻止しなければなりません。今回の特区指定は、文部科学省、獣医学系大学等多くの関係者による30年以上にも及ぶ獣医学教育の世界水準達成に向けた努力と教育改革に、全く逆行するものです。

言うまでもありませんが、これは2015年12月15日、国家戦略特区諮問会議に於いて、今治市が獣医学部新設特区として認定されたことに関する記事です。

あくまでも客観性を大切にしたいですから、私たちの様に獣医学部新設を肯定する側ではなく、反対する側、つまり獣医学部側の視点から考えますと、彼らは獣医学部の新設が、獣医の水準を低下させる要素となる、と考えており、獣医学部の新設に反対することが「日本国民全体の利益になる」と考えている様子が見受けられます。

私としてはこれを否定するための十分な情報を有してませんから、この獣医師会側の考え方について何か意見を述べるつもりはありません。あくまでも「客観的な情報」としてこの文面を見ていきたいと思います。

先ず、②の①~④にあるのは、これは報道でもよく話題になっている「石破4条件」の事です。
ですが、この石破4条件に関して、獣医師会側からは以下のような意見が掲載されています。

 「このように大きな壁が4つもあるため、実質的に獣医学系大学の新設は困難であると考えていました。」

同じ獣医師会ホームページに掲載されている「平成 27 年度 全国獣医師会事務・事業推進会議の開催」 という資料を見ますと、実際に獣医師会が「ハードルになる」と考えていたのは①~③までの内容なのですが、同資料によりますと、

「石破担当大臣と相談をした結果,最終的に,『既存の大学・学部で対応が困難な場合』という文言を入れていただきました」

と記されており、①~③のうち、③については獣医師会側から当時の石破担当大臣に依頼して加えてもらった、という様子が見えてきます。

逆に言えば、既存の大学・学部で対応が困難であるかは既存の大学・学部の人間にしかわかりませんし、若し対応が困難であったとしても「対応できます」と断言してしまえば対応は困難だと判断されることになります。

もし獣医学部側が安倍内閣の特区政策に協力的であり、地域経済の発展や人材の拡充の為積極的に協力しよう、とする姿勢があるのならばこの条件は意味のあるものとなるのかもしれませんが、資料からは獣医学部の全く逆の姿勢が見えてきます。

この「石破4条件」。どうも「獣医学部新設特区を不可能にさせるための条件」であるようです。
獣医学部側の意見とすれば、「獣医学部新設特区ができない様にするために4条件を決めたのに、なんで設立が可能になるんだ!」というところでしょうか。

ここはひとつ、ポイントとなる部分だと思います。


「提案主体」としての加計学園

今回の獣医学部新設に関して、「加計ありき」という言葉を耳にしますね?

この、「加計ありき」という言葉は、「加計学園以外に、『今治市に対して』獣医学部を設置する大学を検討するべきだ」という発想がなければ生まれない言葉です。

ですが、会長短信の③の部分を見てみますと、以下の様に記されています。

「今後は、提案主体である学校法人等が、内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていくことになります」

と。

もし仮に今治市を国家戦略特区として認定する過程に問題があったとしても、行政側で今治市を獣医学部新設特区として認定した以上は、国家戦略特区として今治市が機能する様、官民が連携し、一体となって取り組む必要があることは誰にでも理解できることだと思います。

そして仮に今治市が単独で獣医学部新設特区の申請を行い、特区に認定された後で大学の募集を行ったのなら「加計ありきだったのではないか」という主張が登場することもまだ理解できます。

ですが、③の文章からわかりますように、加計学園はそもそも今回の今治市獣医学部新設特区構想に於ける「提案主体」であり、加計学園が今後「内閣府、文部科学省等と具体的な区域計画等について協議を進めていく」事は既にこの時点で決まっていました。

続く文章として、

 「獣医学系大学、政連等における獣医学部新設反対の活動は、これからが本格的な山場に入ったとも考えられます」

と記されており、この時点で獣医師会としてのフェイズが「いかにして加計学園の認可を阻止するのか」という段階に入ったことが分かりますね。


「京都産業大学」の特区申請に於ける経緯

④の文章では、「更に注意を要することは、本件を契機として次々と設置申請が認可されることは、何としても阻止しなければなりません」と記されています。ところが・・・

会長短信「春夏秋冬(35)」 「外圧に屈せず一枚岩の団結で」
獣医師会メーリングリスト2


こちらは翌年、平成28年6月24日に記された会報です。

こちらの会報では、冒頭に以下のような文章が記されています。

昨年12月の「春夏秋冬(29)」でお知らせしましたが、6月になって再び国家戦略特区による新たな獣医師養成系大学・学部の新設案件の情報が入りました。

 本件は、学部新設を希望している大学が地元の地方自治体と連携して、しかも同地区内の府県知事との連名で関係府省に要請活動を行ったというものです。

とは京都産業大学のこと。そして、同地区内の府県知事とは京都府知事の事です。

京都産業大学と京都府知事が連名で特区申請を行ってきたんですね。
獣医師会としては、今治市の時と同様猛烈に反発しています。

今治市の時の事例がありますから、京都産業大学としては今治市の時以上により具体的な提案を政府に対して行っています。

この後、しばらくの間会報に獣医学部新設に関連した話題は登場しません。次に開放として獣医学部新設の話題が登場するのは平成28年11月22日の事。


広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り
獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正



【会長短信「春夏秋冬(40)」 「“One Health”国際会議の成功を歓び、禍根を残す無責任な特区決定に憤りを」】
獣医師会メーリングリスト3


該当する部分を赤枠で囲っています。
引用します。

< しかし、このような大成功の陰で、厳しい事態が進展していました。

 それは、かねてから本会及び日本獣医師政治連盟が最重要課題に掲げて取り組んできた国家戦略特区による獣医学部の新設案件です。

 11月9日、国家戦略特区諮問会議が開催され、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正を、直ちに行う。」ことが決定されました。

 そして、早くも18日には、国家戦略特区による内閣総理大臣の認定を受けた獣医学部の設置については、文部科学省告示による大学設置認可基準の適用外とする内閣府のパブリックコメント募集が開始されました。

 コメント募集期間は12月17日までの1カ月間とされています。

これは、獣医学部新設の基準に、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」という文言が加えられた時の内容です。

報道や民進党側からの批判内容としては、「このことで京都産業大学が対象から外れてしまった」ことを問題にしていましたが、どうも獣医師会は別の事を問題にしている様子が見受けられますね。

もし本当にこのことで京都産業大学が対象から外れることになったのだとしたら、獣医師会の反応はもう少し変わっていたのではないでしょうか? 獣医司会としては、それが加計学園であろうが京都産業大学であろうが、そもそも獣医学部新設そのものに反対していました。

そんな中で「京都産業大学」は少なくとも対象から外れることとなるわけですから、ね。

ただ、実は「京都産業大学」が対象から外れた理由として、この部分に関しては民進党側からの批判も強ち間違っているわけではない様には感じます。この時の大臣の記者会見内容を読みますと、以下のような内容が見られます。


山本内閣府特命担当大臣 (地方創生、規制改革) 記者会見要旨
記者: 獣医学部の設置についてお伺いします。
今治市など複数の特区が提案を出していると思うのですけれども、どこを一番有力視してやっていかれるのでしょうか。

大臣: 本件は、これから制度を作るのですけれども、限定された、獣医学部が基本的に広域的に存在しないというようなところを念頭に置くことになりますが、まず制度を変えて、それから具体的に申請等が出てくることになりますので、現時点ではどこだという話は今のところはできません。

記者: 地域の選定のスケジュール感というのはどのようにお考えですか。

大臣: 近々に制度自体は作るようにしますので、その後、区域からの申請を受けて、それからの話になると思います。早ければ、年内にも申請という話になってくるのではないかと思います。

記者: 基本的には、今ある特区の中で選定していくというイメージで構いませんでしょうか。

大臣: 特区の制度ですから、特区の中から申請を受けて検討します。

記者: 新たに特区を指定することを念頭においては。

大臣: 今は、そこまでは考えておりません。

この会見の中で、山本大臣は

「 特区の制度ですから、特区の中から申請を受けて検討します」
「(新たに特区を指定することを念頭においては)今は、そこまでは考えておりません」

と答えています。記者は「 今治市など複数の特区が提案を出している」と問いかけていますが、この時点で特区に選定されているのは今治市のみ。京都府は獣医学部新設特区としてはまだ認定されていません。

そして、この段階で山本大臣は「今はまだ、新たに特区を指定することまでは考えていない」と答えていますから、この時点で事実上京都産業大学は選に洩れている、と考えることもできます。

ただ、山本大臣としては「今はまだ」と答えているわけですから、この時点で京都産業大学にもチャンスがなかったわけでもない様には感じます。

もしこの時政府側が「忖度」した相手がいたとしたら、それは安倍首相ではなく「獣医師会」だったのではないか、という想像は容易に成り立ちますね。


「獣医学部新設」を1校のみとする様懇願したのは「獣医師会」である!!

長々と記してまいりましたが、実は最大のポイントとなるのはここです。

会長短信「春夏秋冬(42)」
「獣医学部新設の検証なき矛盾だらけの決定に怒り
」】

獣医師会メーリングリスト4


はっきりと書いていますね。
語弊を恐れずに言えば、獣医師会新設認定校を1校のみとするよう官邸側に圧力をかけたのは獣医師会であり、獣医師会の要請に応じて官邸側は認定校を1校のみとした、と。

勿論獣医師会側から圧力がかからずとも、政府側の獣医師会に対する忖度により、結果的に対象大学は1校のみになっていたのではないかと思われます。この時点での法整備では。


一連の流れを見ますと、「獣医師会」と「文部科学省」、そして「民進・自由・共産・社民」はお互いに連携していたことは間違いないと思われます。

そして、「獣医師会」側の要請に応じて対象校を1校に絞ったにも関わらず、1校に限定したことを獣医師会と連携する立場にある文科相元事務次官である前川、そして「民進・自由・共産・社民」の4党から批判されたことを逆手に取って、安倍首相は獣医学部新設を1校に限定しないことを宣言しました。

獣医師会を新設することが本当に獣医師の質を上げることになるのか、それとも獣医師会が言っている様に下げることになるのか、それは私には分かりません。

ですが、元来の規制の枠を取り外して、新しい考え方を獣医師会に招き入れることは、決してマイナスとはならない様に思うのですが、皆さまはいかがでしょうか?


この記事のカテゴリー >>加計学園問題


<継承する記事>
第331回 加計学園問題の真実/報道されない今治市国家戦略特区認定日

しつこい様ですが、もう少しお付き合いください。

というのも、昨日開かれた前川前文科省事務次官の記者会見が昨日開かれましたので、ここについて言及しておきたいと思ったからです。


記者会見部分等を視聴していると、一見あたかも正当なことを彼が言っている様に感じてしまい、問題の本質部分を理解できていない人が聞くと簡単に騙されてしまいそうな内容になっています。

大枠の感想として、彼の会見内容はあたかも彼が民進党や自由党、共産党、社民党に人間であるかのような内容となっており、本来「加計学園問題」についての会見であるはずの内容が、まるで前期した野党4党の「代弁者」でもあるかのような、そのような内容となっていました。

共謀罪も、森友問題も、まして元TBS記者である山口敬之氏の問題など、まったく加計学園問題、もっと言えば獣医学部新設問題には関係のない話です。

山口氏の話題は、彼がマスコミ批判を行うための題材として挙げていたのですが、マスコミがあたかも政権よりになっているかのような、前川氏の個人的な感想(というより思想)を正当化する為の例として話題にしています。恐らく後日産経等で文字起こししたものが出てくるのではないか、と期待していますので、今回は私自身で文字起こしをするような作業は行いません。

非常に、酷い。

また彼は従来通り、この会見の中でも「特区の選定過程で『行政が歪められた』」というくくりの中で内閣府批判を行っていますが、彼が「証拠」として示している内容は全て特区の選定過程においてやり取りされた内容ではなく、今治市の特区選定後、大学設置認可に於ける内閣府と文科省のやり取りばかりです

「今治市が特区に認定された後のやり取り」が、どうして「特区選定過程で行政が歪められた」証拠となり得るのでしょうか?

そして、本来であれば既に今治市が特区に認定されているわけですから、「どこの大学が今治市に大学を新設するのか」ということをテーマにするべきはずなのに、なぜか今治市ではなく、特区に認定すらされていない「京都市」への新設が却下された京都産業大学と比較して、「京都産業大学ではなく加計学園が選ばれたのは行政がゆがめられた証拠である」と彼は主張しているのです。

以上記した様に、彼はなぜか加計問題について述べるべき会見の場で、冒頭からまるで「民進・自由・共産・社民」の代弁者であるかのように加計問題には全く関係のない政治的な主張を行い、「特区の選定過程」で行政がゆがめられたはずなのに、なぜか「今治市特区選定後」に獣医学部新設の意思を示した京都産業大学が却下されたことで「行政がゆがめられた」と主張しています。

内容としてはっきり言って矛盾だらけ。彼は政治的主張を行う前に先ずこの矛盾点についてきちんと説明すべきだと思います。


アベノミクスと国家戦略特区

さて。前置きが長くなりましたが、今回話題にしたいのは実は前述した内容ではありません。

前川氏の会見を耳にしていて感じた、「加計学園問題」の「本質」が今回のテーマとなっています。

前提として考えていただきたいのですが、皆さんは「アベノミクス」という言葉を覚えているでしょうか?

いや、覚えてるし・・・という言葉が多く聞こえてきそうですが、では現在この「アベノミクス」という言葉を意識している人はどのくらいいるでしょう? 実際、「あ、そういえばあったね、そんな言葉・・・」と感じた人も多いのではないでしょうか。

ですが、これは当然の事ですが、現在もまだ首相は安倍首相であり、安倍さんの経済政策の象徴ともいえる「アベノミクス」は現在も継続中です。具体的な動きが見えてきませんから、「本当にやっているの?」と思う人も多くいるかもしれませんが、確実に継続されています。


アベノミクス「三本の矢」

「アベノミクス」と言えば、「三本の矢」。皆さんご記憶の通りです。

勿論、途中から「新三本の矢」なるものが登場しましたから、現在はそちらがメインとはなっているわけですが、だからと言って従来の「三本の矢」が中止されたわけではありません。

改めて復習しますと、「アベノミクス三本の矢」とは、以下の通りです。

アベノミクス3本の矢
1.大胆な金融政策

2.機動的な財政政策

3.民間投資を喚起する成長戦略

よく話題になるのですが、

 A.「第一の矢が放たれたことは分かるが、第二の矢は何時放たれたのか分からない」

 B.「本当に必要なのは第二の矢であって、第三の矢は必要ない」

Aについては私も感じていましたし、実際アベノミクスに於ける「第二の矢」は非常にわかりにくいと思います。
ですが、Bについては、私は違う考えを持っています。

そもそも「機動的な財政出動」とは言いますが、では一体その「財政出動」は何のためにおこなわれるの、という問いに、第二の矢だけでは明確に答えることができていないからです。


本当に必要なのは第二の矢ではなく「第三の矢」である

安倍首相は、安倍内閣が設立された当初は、この「三本の矢」について、安倍さん自身でもきちんと理解できていなかったのではないかと私は思っています。特に、当初の彼のブレインの中には高橋洋一を筆頭とした「マネタリスト」が取り巻いていましたから、「第一の矢」と「第二の矢」の解釈すらマネタリストよりの、非常に歪んだ考え方となっていました。

「マネタリスト」は、元々「財政出動など必要がない、日銀が市場に資金を供給しさえすれば物価は上昇するんだ」という考え方をしていますし、今回でいえば第二の矢についても、「日銀が量的緩和を行うためには市場に国債が必要だ。国債が不足しては第一の矢が放てなくなるから政府は第二の矢を放ち続ける必要がある」という主張を行います。

ですが、本来の「第一の矢」と「第二の矢」の役割は全く逆で、「第二の矢」に関しては、「もし財源が不足するのなら、国債を発行してでもやる」必要があるもので、必ずしも「国債を発行する必要がある」わけではありません。

また、仮に「国債を発行する必要がある」と考える場合は、

 「金融市場に資金が滞留しており、金融市場から実体経済に資金が流動しない状態」

つまり

 「流動性の罠」

の状態に陥っている場合に

「政府が国債を発注し、銀行に国債を買わせることで、金融市場から現金を引き上げ、民間企業への『発注』という形で民間企業に現金通貨を流動させる」

為に行われる、と考えます。ですから、

「国債を発行する必要がある」と考える場合は、「金融市場が『流動性の罠』に陥っている」ことが前提

ですから、本来であれば「第一の矢」こそ放つ必要はない(放たずとも既に金融市場には現金通貨が有り余っている)、ということになります。

アベノミクスに於いて「第一の矢」が放たれたその最大の役割は、

 「思い切った経済政策を大胆に実行することで、『経済が動くのではないか』という期待感を市場に醸造すること」

つまり、

 「期待インフレ率を高めること」

にありました。ですが、この目的は既に達成されており、これが継続されている理由は唯一「期待インフレ率を維持する」ためだけにあります。

アベノミクスに於ける「第一の矢」の役割は本当はもう終わっているんです。
肝心な事は、実はこれに続く「第二の矢」、そして「第二の矢」に託されています。


「第二の矢」の役割、「第三の矢」の役割

ここからが本題です。
私がなぜ今回の「加計学園」の問題に、わざわざこの「アベノミクス」を持ってきたのか。

「第二の矢」とは、「機動的な財政出動」の事。「第三の矢」とは、「民間投資を喚起する成長戦略」の事。

賢明な方はもうお分かりかもしれませんね。実はこの「第二の矢」と「第三の矢」は同時に放たれる必要があるものです。

「第三の矢」とは、「機動的な財政出動」の事ですが、たとえ政府に潤沢に資金があり、「機動的な財政出動」が出来る状態にあったとしても、その潤沢な資金を一体何のために利用するのか。そのガイドラインがなければ第二の矢は放つことができません。

そして、その「ガイドライン=戦略」こそ「第三の矢」なのです。

「加計学園問題」において改めて日が当たることとなった「国家戦略特区」。実はこれこそが安倍内閣が放った「第三の矢」の一つ。

第86回の記事 に於きまして、私が参加した地元の勉強会で講師を務められた元総務大臣、新藤義孝さんの講義内容を記事にしました。

日本国全体で考えた場合、同じ「経済成長」と言っても、例えば東京や関東圏、大阪などの大都市でこの「経済成長」を実感できていたとしても、これを地方で実感することが出来なければ、本当の意味での「経済成長」ができたことにはなりません。

経済を成長させ、国民全体が「豊かさ」を実感できるようになるには、大都市部に於ける経済成長より、地方、特に過疎地域に於ける経済成長の方が大切です。そして、中央政府の考え方で地方経済を成長させようとしても、それは「押しつけ」にしかなりません。

だからこそ安倍内閣では、

「地元のことは地元が一番よくわかっている」と考え、中央政府が押し付けるのではなく、地方が自ら政策を考え、ぜひ中央政府に提案してほしい。政策を考えるためのお手伝いは政府がいくらでもやる。

経済を成長させるため、有効であると感じた場合は、その資金の一部を『地方銀行が融資できる範囲内』に於いて政府が負担する。だから良いアイデアがあれば地方からどんどん出してほしい」

との意向を地方に対して示していました。これこそが「地方創生プロジェクト」なのです。新藤さんは「せっかくこの様なプロジェクトがあるのに、地方は中々提案してこない」ともおっしゃっていました。

今治市は手を挙げたわけです。今治市の「国際水準の獣医学教育特区」構想とは、そんな政府のプロジェクトに賛同し、きちんと手を挙げて自ら意見をまとめて政府側に提案しました。だからこそこのプロジェクトは「政府と一緒にぜひやっていこう」と、賛同されたわけです。

【国家戦略特区一覧】
関西圏 医療等イノベーション拠点、チャレンジ人材支援
(大阪府,兵庫県,京都府)

養父市 中山間地農業の改革拠点

福岡市・北九州市 創業のための雇用改革拠点

沖縄県 国際観光拠点

新潟市 大規模農業の改革拠点

広島県・今治市 観光・教育・創業などの国際交流・ビックデータ活用特区
(・獣医学部の新設に係る認可の基準の特例が含まれています)

愛知県 「産業の担い手育成」のための教育・雇用・農業等の総合改革拠点

仙北市 「農林・医療の交流」のための改革拠点

仙台市 「女性活躍・社会起業」のための改革拠点

東京圏 国際ビジネス、イノベーションの拠点
(東京都,神奈川県,千葉県千葉市,成田市)

安倍内閣では、これだけの「国家戦略特区」が認定されています。声を上げたのは「地方」です。

もちろんこれは「国家戦略特区」の一覧であり、国家戦略特区以外にも同様の事例があります。

日本国経済を成長させ、中央と同様に地方を豊かにするため、政府が資金を負担し、支援するための事業がこの「国家戦略特区」です。ですから、本来は内閣府が今治市を特区として認定する前の段階で文科省は今治市と接触し、今治市に獣医学部新設に向けたハードルを取り除くためのレクチャを行い、一体となって事業計画立案の為に協力を行う必要があったはずです。

ですが、もろもろの課題が今治市が特区に認定された後で出てきているということは、今治市よりこの特区構想が提出された段階から文科省は今治市に対して非協力的であったことが予測されます。大学の設立が本当に平成30年4月30日の段階で難しいのであれば、その理由を特区として認定されるまでに洗い出し、今治市に対して提示する必要があったはずです。

今治市、内閣府、文科省の間で共通の認識があったのであればこんなことにはなっていないはずです。問題があるのなら、なぜ文科省はその課題を今治市が特区として認定される前におこなわなかったのでしょうか?

今治市が2007年から継続して加計学園と協力してこの獣医学部新設構想に着手していたことは文科省だってわかっていたはずです。今治市が獣医学部新設特区に申請した段階で、対象となる大学が加計学園となることも解っていたはずです。

であれば、特区認定後、加計学園がつつがなく今治市特区内に大学を設立できるよう協力するのが文科省の役割だったのではないでしょうか?


私は「経済」の視点から政治を見る癖がありますから、その視点から考えれば、これは「財政出動派」と「緊縮財政派」の間の争いです。

安倍内閣が「財政出動派」であることは言うまでもありません。歴代内閣でもこの財政出動政策を行った内閣は数えるほどしかありません。直近でいえば麻生内閣です。

麻生内閣や安倍内閣が「財政出動派」である以上、これらの内閣を潰したいと考える陣営は、当然「緊縮財政派」とならずるを得ません。また、麻生内閣時代に麻生さんの経済政策を批判しておきながら、民主党内閣なると突然財政出動政策を主張し始めた連中こそ「マネタリスト」たちです。

現安倍内閣は財政支出によって地方経済を発展させようとしていますから、安倍内閣を倒閣を狙う連中はこれを否定しようとします。今回の加計学園問題では、加計学園の認定過程にのみスポットが当たりましたから、一見するとその「公平性」が阻害されたことに問題がある様に演出されていますが、そうではありません。

安倍内閣は「熱意のある者」に財政が割かれる仕組みになっています。経済を発展させるために有益な提案を行った地域や企業、団体が優遇される仕組みになっているんです。

百歩譲って、努力もしようとしない人にまで分配しようとする政策が「公平」であると考えるのならまだ通用する理屈かもしれません。ですが、今回の加計学園問題に於ける文科省のやり方は、「熱意のある地域・団体が前向きにチャレンジすることを阻害する」やり方です。

熱意のある地域や団体が事業に取り組んだとしても、最初は課題も出てくるでしょうし、問題点も発生するかもしれません。ですが、やって見なければ課題も出なければ問題点も出てきません。

課題や問題点が出て来たのなら、その時に検証し、改善するのが本来の「国家戦略特区」の在り方なのではないでしょうか?

自らのプライドを大切にし、人が成長することを阻害しようとする組織が文部科学省なのであれば、いっそのこと文部科学省など解体し、別の組織に作り替えた方がよほど日本に取っては有益なのではないでしょうか?


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